映画『レプリコーン』の概要:アイルランド生まれの邪悪な妖精レプリコーン。盗まれた金貨を取り戻すため、人々を恐怖に突き落とす。ジェニファー・アニストンの映画主演デビュー作のファンタジーホラー。
映画『レプリコーン』の作品情報
上映時間:92分
ジャンル:ファンタジー、コメディ、ホラー
監督:マーク・ジョーンズ
キャスト:ワーウィック・デイヴィス、ジェニファー・アニストン、ケン・オランド、マーク・ホルトン etc
映画『レプリコーン』の登場人物(キャスト)
- レプリコーン(ワーウィック・デイヴィス)
- アイルランド生まれで邪悪な妖精。元靴職人。ダニエルに盗まれた金貨を取り戻すため、人々を恐怖に陥れる。緑色のシルクハットとコート、バックル付きの靴がトレードマーク。幸福の四つ葉のクローバーが苦手。推定年齢600歳。
- トリ(ジェニファー・アニストン)
- 父が買ったダニエルの家を修理するため、父とノースダコタにやって来る。封印が解かれたレプリコーンに金貨を返せと襲われる。金髪でショートパンツが似合う活動的な美女。足を怪我したネイサンに代わり、レプリコーン退治に走り回る。
- ネイサン(ケン・オランド)
- 弟のアレックスと友人のオジーと一緒に、トリの家の修理を手伝う地元の青年。レプリコーンの仕掛けた罠で足を大怪我する。
- オジー(マーク・ホルトン)
- ネイサンとアレックスの友人で、小学生のアレックスと精神年齢が同じ。金貨を本物かどうか確かめようとして噛んで、そのまま飲み込んでしまうおっちょこちょい。
- ダニエル(シェイ・デュフィン)
- 祖国アイルランドでレプリコーンの金貨を盗んでアメリカに持ち帰えるが、奪い返しに来たレプリコーンに妻を殺される。四つ葉のクローバーでレプリコーンを一時的に封じ込める。
映画『レプリコーン』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『レプリコーン』のあらすじ【起】
ノースダコタの森の一軒家。この家の主人ダニエルは、祖国アイルランドで母の葬儀を済ませて帰国した。貧乏のはずなのに、羽振りよく運転手付きのリムジンで帰宅して妻を驚かせる。彼はレプリコーンの金貨を手に入れたのだと得意気に話した。
ところが、旅行カバンに隠れていた邪悪な妖精レプリコーンが姿を現し、妻を階段から突き落として殺害する。金貨を返せと迫られたダニエルは、レプリコーンが苦手な四ツ葉のクローバーを使って地下室の木箱に閉じ込めた。とどめに木箱を燃やそうとしたダニエルだったが心臓発作で倒れてしまい、箱はそのままとなる。
それから10年後。この間誰も住んでいなかったダニエルの家に、トリという若い娘とその父親がやって来た。父が安い価格で家を購入し、夏休み中に住み込みで修理をするために来たのだ。地元の若者ネイサンとその弟アレックス、その友達のオジーを修理の手伝いに雇い、彼らはすでに作業に取り掛かっていた。
地下室の木箱の中で眠っていたレプリコーンは物音で目覚め、クローバーが木箱から落ちたことで封印が解かれてしまう。レプリコーンは箱をぶち破って飛び出し、その場にいたオジーに金貨を返せと迫った。
映画『レプリコーン』のあらすじ【承】
オジーはレプリコーンが現れたと皆を地下室に集めるが、レプリコーンはすでに姿を消していた。オジーはアレックスと不思議な虹を追いかけて、虹の麓で金貨の袋を見つける。袋一杯の金貨を見て興奮する2人。オジーは本物かどうか確かめようと1枚噛み、誤って飲み込んでしまう。残りの99枚の金貨はアレックスが井戸の中に隠した。
レプリコーンは車の下に隠れてトリの足を触るいたずらをし、鋭い爪で足を引っ掻く。続いてトリの父にも噛み付き、腕に大怪我を負わせた。全員で町の救急病院に行くことにしたが、レプリコーンは三輪車で彼らの後を追いかける。
トリと父が町の病院で治療をしている間、アレックスは金貨の1枚をコイン専門店に持ち込み、価値を調べてもらうことにした。店長は金貨を預かり調べることにしたが、そこにレプリコーンが現れる。レプリコーンは俺の金貨を返せと店主に噛み付き、倒れた体の上でホッピング遊びをして殺した。レプリコーンは残りの金貨を探すため、おもちゃの車に乗って森の家に戻る。スピード違反で警察官に捕まると、その警察官を弄ぶように殺害した。
映画『レプリコーン』のあらすじ【転】
トリの父は入院することになり、トリとネイサン、オジーとアレックスの4人は森の家に戻ることにした。レプリコーンは先に戻り家の中を荒らすが、なぜか靴は綺麗に磨いてテーブルの上に整然と並べた。帰宅したトリたちは靴が並べられていることを不思議に思いながら、部屋の掃除を始める。レプリコーンを目撃しているのはオジーだけであり、皆にレプリコーンの存在を訴えるが誰も信じてくれなかった。
ネイサンは外で物音がしたため様子を見に行き、レプリコーンのトラップに足を挟まれて大怪我をする。そこへレプリコーンが姿を現しネイサンを襲撃。騒ぎで駆けつけたトリとアレックスがレプリコーンを追い払う。オジーは警察に電話をするが、いたずら電話だと思われ相手にされなかった。
4人は車で逃げようとしたが、レプリコーンがエンジンを壊して車を横転させたため、家に避難する。しかし、携帯電話も電池切れで八方塞がりとなる彼ら。なぜレプリコーンに狙われるのかと不思議がるトリとネイサンに、オジーが金貨を盗んだ話を打ち明けた。トリは金貨を渡せば襲われなくなると思い、井戸に隠した金貨を取り出して、レプリコーンに返した。
映画『レプリコーン』の結末・ラスト(ネタバレ)
金貨を取り戻したレプリコーンは枚数を数えるが、100枚あるはずが99枚しかなく、再び彼らを襲い始める。至近距離で撃ってもレプリコーンは死なず、じりじりと彼らを追い詰めていった。なぜ諦めないのかと嘆くトリに、オジーは1枚飲み込んだせいだと打ち明ける。お腹を裂く訳にもいかないため、トリはレプリコーンの弱点を探すことにした。家の売り主のダニエルに話を聞くため、町外れの介護施設に向かった。
トリは車で介護施設へ行くが、レプリコーンもスケートボードで追いかけ、病室で待ち伏せをした。レプリコーンに追われて病棟内を必死で逃げるトリは、瀕死のダニエルと遭遇。彼は四つ葉のクローバーがレプリコーンの弱点だと言い残して死んだ。
トリは家に戻り、草むらの中から四つ葉を探そうとしてレプリコーンに襲われる。ネイサンが銃でレプリコーンを気絶させている間に、懸命に四つ葉を探してついに発見。アレックスが四つ葉を丸めてパチンコで飛ばし、レプリコーンの口の中に投入した。するとレプリコーンの体が溶け始め、井戸の底に落下。ネイサンはとどめにガソリンで井戸を炎上させる。
明け方、森は静けさを取り戻すが、レプリコーンの魂は井戸の中に残っており、いつか甦ると誓うのだった。
映画『レプリコーン』の感想・評価・レビュー
アイルランドの邪悪な妖精レプリコーンが人間を襲うファンタジーホラー。そもそも金貨を盗まれた被害者はレプリコーンのはずなのに、すっかり悪役扱いなのはちょっと気の毒。「ハリー・ポッター」 シリーズの教授役で有名なワーウィック・デイヴィスが最凶の悪役レプリコーンを演じ、豊かな表情とコミカルな動きで縦横無尽に走り回っている。
ジェニファー・アニストンの映画主演デビュー作でもあり、最初の顔アップのシーンが驚くほど美人。健康的なショートパンツ姿を披露しており、その存在感が光っていた。レプリコーンはこの後シリーズ化していくが、本作の直接の続編は2018年『レプリコーン リターンズ』である。(MIHOシネマ編集部)
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