この記事では、映画『トワイライトゾーン 超次元の体験』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『トワイライトゾーン 超次元の体験』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。
映画『トワイライトゾーン 超次元の体験』の作品情報
上映時間:101分
ジャンル:ファンタジー、ホラー
監督:ジョン・ランディス、スティーヴン・スピルバーグ、ジョー・ダンテ、ジョージ・ミラー
キャスト:ダン・エイクロイド、アルバート・ブルックス、ヴィク・モロー、スキャットマン・クローザース etc
映画『トワイライトゾーン 超次元の体験』の登場人物(キャスト)
- 助手席の男 / 救急車の運転手(ダン・エイクロイド)
- プロローグの主人公。男(アルバート・ブルックス)が運転する車の助手席に座って「ミッドナイト・スペシャル」を熱唱。テレビドラマ「トワイライトゾーン」の話題で盛り上がる。
- ビル・コナー(ヴィック・モロー)
- 第1話の主人公。ユダヤ人、黒人、東洋人を毛嫌いする人種差別主義者。ある夜に突然、自分だけが異世界に入り、ナチスやKKK(クー・クラックス・クラン)から追われる立場となる。
- ブルーム(スキャットマン・クローザース)
- 第2話の主人公。老人ホームで暮らす元気のない老人たちに、缶蹴り遊びをさせる謎の老人。缶蹴りをした老人たちは子供の姿に戻るという、摩訶不思議な経験をする。
- ヘレン(キャスリーン・クインラン)
- 第3話の主人公。偶然に出会った少年アンソニーに自宅に招かれるが、彼の家族との奇妙な交流をするうちに、アンソニーが超能力者であると気付く。
- アンソニー(ジェレミー・ライト)
- 超能力少年。モンスターをいとも簡単に出没させることができるが、自分の感情を抑え切れずに力を暴走させてしまう。
- ジョン・ヴァレンタイン(ジョン・シルゴー)
- 第4話の主人公。大の飛行機嫌いなのに搭乗し、落ち着かない態度で周りの乗客から迷惑がられる。エンジンの上で魔物を見ても信じてもらえず、大騒動に発展する。
映画『トワイライトゾーン 超次元の体験』のネタバレあらすじ(起承転結)
映画『トワイライトゾーン 超次元の体験』のあらすじ【起】
「プロローグ」(監督:ジョン・ランディス)
真夜中にドライブ中の2人の男。お気に入りの曲「ミッドナイト・スペシャル」を歌うなどして車中で騒いでいた。テレビドラマ「トワイライトゾーン」の話題で懐かしんでいると、助手席の男が「本当に怖いものを見せよう」と言いながら変身。モンスターになって運転手に襲いかかった。
第1話 「偏見の恐怖」(監督:ジョン・ランディス)
街の酒場。ビル・コナーはしかめっ面で酒を飲んでいた。ユダヤ人に先に昇進されたことが不満で悪態をつき、黒人や東洋人を罵るなど差別発言が止まらず、同席の友人から呆れられる。苛立ちながら酒場を出たビルは、戦時中のように変わり果てた周りの景色に愕然とする。ナチス兵に追われて銃撃を受け、2階から飛び降りた瞬間に別の世界に移動した。
移動したのは森の中。ビルは「ニガー」と呼ばれながら白い覆面のKKKに囲まれ、首を吊られようとしていた。どうにか逃げ切ったと思ったら、次はベトナム戦争の密林へ。アメリカ兵からベトナム民兵と間違われて激しい攻撃を受ける。
爆発の衝撃でナチス時代に逆戻りしたビルは、ユダヤ人として移送トラックに乗せられた。窓の外に現代の世界にいる友人を見つけて助けを求めるが、彼の声が友人に届くことはなかった。

映画『トワイライトゾーン 超次元の体験』のあらすじ【承】
第2話 「真夜中の遊戯」 (監督:スティーブン・スピルバーグ)
老人ホーム「サニーベール」。息子家族と暮らしたいと願うが叶わず寂しく過ごす者や、年のせいで体が動かないと決め付けて外出もしない者など、くたびれた老人たちが暮らしていた。
新しい入居者のブルームは、年など関係ないという考えの持ち主。「さあ、缶蹴りで遊ぼう!」と老人たちを誘う。危険だし規則違反だからと断る彼らだったがブルームは諦めることなく、子供心を取り戻すチャンスだから夜中に庭に集まろうと呼びかけた。
深夜。ブルームに叩き起こされて老人たちは庭に集合。ピカピカに磨かれた空き缶で缶蹴りを始めると、いつの間にか老人たちが子供の姿に逆戻り。元気と笑顔いっぱいに走ったりダンスをしたり、思う存分に体を動かして遊んだ。
しばらくすると、老人たちは元の姿に戻りたいと希望。ひとりの少年を除き、元の老人に戻った。気持ちが若くなった彼らは以前とは別人に。積極的に外出するアクティブな老人に変わった。役目を終えたブルームは、次の老人ホームを訪れるのだった。
映画『トワイライトゾーン 超次元の体験』のあらすじ【転】
第3話 「こどもの世界」 (監督:ジョン・ダンテ)
教師のヘレンは平凡な人生に飽き飽きしていた。ドライブ中に立ち寄った店で、ひとりぼっちでゲームに興じる少年アンソニーに会い、家まで送ることに。
ヘレンは彼の家族を紹介されて、夕食のピーナツバーガーをご馳走になる。ヘレンはこれでは栄養が足りないと指摘すると、家族はアンソニーの顔色を見ながら怯え始めた。
アンソニーは帰ろうとするヘレンを引き留めようと、叔父に手品をやれと言う。叔父はアンソニーに言われた通りに、帽子からウサギのモンスターが飛び出す手品を披露。満足げなアンソニーだったが、自分の思い通りにならなくなるとイライラを募らせる。姉のエセルに悪口を言われたと思い込むと彼女をテレビマンガの世界へと送り込み、魔物に食べさせるのだった。
アンソニーの正体は超能力者であった。家族は全て赤の他人で、自分のいいなりになるよう支配していたのである。怒りで力を暴走させるアンソニーだったが、ヘレンが毅然とした態度で向き合ったことで、彼の怒りは収まった。ヘレンは彼の教師になることを決意。いつまでも離れないと約束し、2人で旅立つのだった。
映画『トワイライトゾーン 超次元の体験』の結末・ラスト(ネタバレ)
第4話 「2万フィートの戦慄」 (監督:ジョージ・ミラー)
旅客機の中。飛行機が苦手でトイレに籠っていたヴァレンタインは、客室乗務員に促されて席に戻った。煙草に火を点けようとすると、隣の女の子から機内は禁煙だと注意される。
やがて悪天候となり、ヴァレンタインはますます不安に。ふと窓の外を見ると、右翼のエンジンに何かがしがみ付いているのを見て大騒ぎする。他の乗客には見えず、彼は頭がおかしくなったと思われた。
飛行機は大きな落雷を受け、エンジンの1つが損傷。残りの3基で飛行を続けることになった。ヴァレンタインが再び外を見ると、エンジンを破壊するモンスターの姿をはっきり目撃。窓に向けて発砲する。ガラスが割れて機内が大混乱となる中、ヴァレンタインは窓に挟まりながらモンスターと対決。モンスターは空の彼方へ飛び去った。
飛行機はどうにか着陸する。ヴァレンタインは拘束衣姿で救急車に乗せられた。警察がエンジン部分に異物の痕跡を発見している頃、救急車の運転手(プロローグの助手席の男)は「ミッドナイト・スペシャル」のテープを流しながらヴァレンタインの方を振り向き、「もっと怖い思いをしたいか?」と問いかけるのだった。
映画『トワイライトゾーン 超次元の体験』の感想・評価・レビュー(ネタバレ)
異次元の世界の恐怖を描き、人気を博したテレビシリーズ「トワイライトゾーン」の映画化。スピルバーグなど当時売れっ子の若手監督たちを起用し、独創的な演出を一度に楽しめる意欲作だ。第1話の主人公を演じたヴィック・モローが本作撮影中に事故死したことでも知られている。
1950年代から60年代の異次元に対するイメージを知ることができ、何となく懐かしい気持ちになれる。物語の先を読めるものの、今見ても十分楽しめる内容だった。2019年にもテレビシリーズがリメイクされており、比べて見ても面白そうだ。(MIHOシネマ編集部)
人種差別的な主人公がタイムスリップして、ナチス時代やKKKなどの地獄を味わう第1話は衝撃的でした。教訓的でありながら、説教臭くなりすぎないバランスが絶妙です。第2話「Kick the Can」は老人ホームの住人たちが子供に戻るという、切なくも温かいファンタジーで、観終わった後に不思議な余韻が残ります。個人的には飛行機の中で“グレムリン”と遭遇する第4話が最もスリリングで好きでした。リメイクながらジョージ・ミラーの演出が際立っていました。オムニバスとしてはバラつきもあるけど、全体的に古典の魅力が詰まっている良作です。(30代 男性)
最初のエピソードが現実に起きた悲劇(俳優の事故死)に関連していると知って、改めて観ると複雑な気持ちになりました。ただ、物語そのものは差別への警鐘としてインパクトがありました。個人的には第3話の「It’s a Good Life」が印象的でした。少女の家に招かれた女性が、少年の超能力に翻弄されるという不条理劇で、夢と悪夢の境界が曖昧になる演出がゾクッとします。映像も80年代らしいVFXで懐かしさも感じました。『トワイライトゾーン』を知らない若い人にも体験してほしい映画です。(40代 女性)
4つの短編の中で一番感情が揺さぶられたのは「Kick the Can」でした。老人たちが子供に戻って無邪気に遊ぶ姿は、年を取ることの悲しさと、心の持ちようで人生が変わるというメッセージを感じさせてくれました。一方で、「恐怖の20,000フィート」はホラー的な演出が怖く、何度見ても緊張感があります。ジョン・リスゴーの狂気じみた演技が凄かった。オムニバス形式なので、テンポよく観られるのも良いですね。古い作品だけど、今見ても十分面白い。(20代 女性)
私は子どものころTVシリーズの『トワイライトゾーン』を見て育ったので、この映画は非常に懐かしく、リスペクトが感じられて嬉しかったです。特に「It’s a Good Life」は、当時のエピソードを現代的にアレンジしていて面白かった。子どもが全能という怖さを視覚的にもユニークに描いていて、アニメとの融合も印象的でした。ただ、どのエピソードもテンポが少し速く、もう少しじっくり見たかったなという気もしました。とはいえ、全体としては満足度の高い作品でした。(50代 男性)
正直、最初のエピソードはあまり好みではなかったですが、後半に進むにつれてどんどん引き込まれました。「Kick the Can」は大人になった今だからこそ刺さる内容で、年老いても夢を見ることの大切さに涙が出そうになりました。飛行機の話は少しコミカルにも見えましたが、狭い機内でのパニック描写が上手くてドキドキしました。全体的にテーマは重いのに、どこかユーモアもあって、バランスの取れた不思議な作品だと思います。(30代 女性)
ホラーやSFが好きで観ましたが、思っていたよりも哲学的な内容が多く驚きました。とくに第1話の人種差別への報いを描いた内容は、社会的なメッセージが強烈でした。第4話は典型的なパニックホラーで、映像や演出が一番好みでした。夜のフライトでこれを見たら怖すぎますね(笑)。世代によって刺さるエピソードは違うと思いますが、どれも一度は観る価値があります。今の映像技術でリメイクされたら面白そう。(10代 男性)
年代的にリアルタイムで映画館で観た思い出があります。あの頃のアメリカ映画独特の空気感がこの作品には詰まっていて、何とも言えない懐かしさがあります。とくに「Kick the Can」は今でも心に残っています。人生における老いと若さの価値について、あれほど詩的に描かれた映画は少ないと思います。今の若い人たちにぜひ観てほしい。映像は古いけど、テーマは今でも通じるものがあります。(60代 女性)
短編集という形式は好みが分かれるけど、私はそれが逆に魅力だと感じました。1本の映画でいろんなジャンルが楽しめるのは贅沢。「It’s a Good Life」のシュールさと、第4話のスリルは両極端で面白い対比でした。第1話が重たくてやや気分が沈んだけど、ラストのジョージ・ミラーの演出で一気に引き戻されました。ジャンル映画が好きな人には間違いなく刺さる一作。(20代 男性)
「恐怖の20,000フィート」のグレムリンは当時としては革新的だったと思うけど、今見ると逆に愛嬌があって面白かった(笑)。でも、ジョン・リスゴーの演技が本当に素晴らしくて、観てる側も不安にさせられる。第2話のようなハートフルな話と、こういう恐怖を描いた話の振れ幅が大きくて、作品としての奥行きを感じました。さまざまな感情を体験できる作品です。(40代 男性)
映画『トワイライトゾーン 超次元の体験』を見た人におすすめの映画5選
世にも不思議なアメージング・ストーリー
この映画を一言で表すと?
スピルバーグのセンスが光る、心温まるファンタジー&ちょっと不気味な短編集!
どんな話?
本作は、1985年からテレビ放送されたオムニバス形式のドラマシリーズで、スティーヴン・スピルバーグが製作総指揮を務めています。SF、ホラー、ファンタジーの要素を取り入れ、毎回異なるキャストと物語が展開。人間ドラマにファンタジックな出来事が絡むことで、驚きと感動を生み出します。
ここがおすすめ!
各話が約25分で構成されているため、テンポ良く視聴できます。感動的なエピソードからゾッとするホラーまでバリエーションが豊富で、まさに“映像によるショートショック集”。豪華なキャストや監督陣も魅力で、『トワイライトゾーン』好きにはたまらない作品です。
世にも奇妙な物語 映画の特別編
この映画を一言で表すと?
日本版『トワイライトゾーン』と呼ぶにふさわしい、不条理と驚きに満ちた短編オムニバス。
どんな話?
フジテレビの人気シリーズ『世にも奇妙な物語』の映画版。全4話のオムニバス形式で、「超能力」「時間の歪み」「死後の世界」など、多様なテーマを取り上げます。ストーリーテリングの巧みさと、日常の裏に潜む異常さが融合した、独自の世界観が展開されます。
ここがおすすめ!
各話で監督が異なり、独自のテイストが楽しめるのが魅力です。特に常盤貴子主演の「携帯忠臣蔵」など、時代と現代を融合させた奇抜なアイデアが秀逸。トワイライトゾーンに通じるブラックユーモアや風刺が楽しめる一作です。
ブラックミラー:バンダースナッチ
この映画を一言で表すと?
観る者に選択を委ねる“体験型SFサスペンス”の新境地!
どんな話?
1980年代のイギリスを舞台に、若きゲーム開発者が小説を元にしたアドベンチャーゲームを制作する中で、次第に現実と虚構の境界が崩れていく…。本作最大の特徴は「視聴者の選択によって物語が変わる」というインタラクティブ形式。物語は分岐し、複数のエンディングが存在します。
ここがおすすめ!
視聴者の選択がストーリーの運命を左右するという、まったく新しい映画体験が味わえます。物語の複雑さも相まって、何度も観たくなる“中毒性”が高いのもポイント。現代版トワイライトゾーンとも言える、奇想と哲学が融合した一作です。
クリープショー
この映画を一言で表すと?
スティーヴン・キング×ジョージ・A・ロメロの最恐タッグが生んだ、ホラー・オムニバスの金字塔!
どんな話?
1982年公開のホラー短編集で、古びたコミックブックを媒介に、5つの恐怖譚が描かれます。死者の復讐、怪物の襲来、悪夢のような幻想など、多彩な恐怖要素が満載。レトロなアメコミ演出も見どころで、怖くもどこかユーモラスな空気感が特徴です。
ここがおすすめ!
ホラーでありながら、ブラックコメディの要素も強く、怖いだけでなく“楽しい”作品。特殊メイクやVFXは今見ても斬新で、ホラー・オムニバス好きには絶対に外せない作品です。『トワイライトゾーン』のホラー寄りが好きな人に特におすすめです。
インシディアス 序章
この映画を一言で表すと?
夢と現実の境界を越えて迫りくる、音と空間が怖すぎる心霊体験!
どんな話?
『インシディアス』シリーズの前日譚にあたる作品で、霊能力者エリーズが、少女を襲う悪霊に立ち向かう姿を描いています。夢と現実の間“彼岸の世界”が舞台となり、不可解な現象や死者の魂とのコンタクトが中心に展開。じわじわと追い詰められていく恐怖が魅力です。
ここがおすすめ!
ジャンプスケアだけでなく、音や構図による“静かな恐怖”が秀逸。トワイライトゾーンのように“異次元との接触”をテーマにしており、世界観に引き込まれます。シリーズ初心者でも楽しめるので、怖い話が好きな方にぜひ観てほしい一作です。
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