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映画『あゝ、荒野 前篇』のネタバレあらすじ結末と感想。無料視聴できる動画配信は?

映画『あゝ、荒野 前篇』の概要:母親に捨てられ自由奔放に生きてきた新次と、父親を捨て吃音と赤面対人恐怖症の建二がボクシングを通して出会い、人生の生き方を考え直していく。東日本大震災を目の当たりにした芳子や、新次と建二を育て上げた堀口の存在など、人と人とが交じり合い感情を交差していく。

映画『あゝ、荒野 前篇』の作品情報

あゝ、荒野 前篇

製作年:2017年
上映時間:157分
ジャンル:ヒューマンドラマ、青春
監督:岸善幸
キャスト:菅田将暉、ヤン・イクチュン、木下あかり、モロ師岡 etc

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映画『あゝ、荒野 前篇』の登場人物(キャスト)

沢村新次/新宿新次(菅田将暉)
小学生時代に父親が自殺したあと母親に捨てられ、学校でいじめられていた。いじめから救ってくれた先輩と詐欺の仕事をするようになり、度が過ぎた喧嘩を行い少年院に入ってしまう。先輩を傷つけた裕二を憎んでいる。気性が荒く喧嘩っ早いが、ボクシングを始め出し建二と出会ってから生き方を変えていこうとする。芳子と付き合うことになる。
二木建二/バリカン建二(ヤン・イクチョン)
日本と韓国のハーフ。小さい頃に母親を亡くし、父親と日本で暮らすことになる。酒浸りな父親から暴力を振るわれていたが、ボクシングを始めるために家を出る。吃音で赤面対人恐怖症であり、美容師の仕事をしている。新次から兄貴と呼ばれ、一緒に生活することで徐々に自信をつけていく。
堀口/片目(ユースケ・サンタマリア)
新次と建二をスカウトしたボクシングジムの経営者。片目が見えないが元日本ランカーだった。ボクシングジムの経営を支えるために、夜はホストとして働いている。全てにおいて適当で強引だが、新次と建二の成長を見守っている。かつての恩師である馬場を、新次と建二のトレーナーとして呼ぶ。
曽根芳子(木下あかり)
小さい頃、母親と男が体を合わせ終わるのを外で待っていた。東日本大震災が起きた日も、母親の手を取らず建物にしがみついていた。ラーメン屋で働く一方、自ら男性に声をかけ援助交際をしている。新次と出会うことにより本当の愛を見つけ、ボクシングに真剣に打ち込む新次を応援している。
君塚京子(木村多江)
夫が自殺で亡くなり、小学生の息子の新次を手放した。ケアホームの社長秘書として働き、社長の愛人である。社長が援護しているボクシングジムの試合を観戦しているときに、新次と再会する。
山本裕二(山田裕貴)
過去に新次と先輩とともに詐欺の仕事をしていた仲間。仕事の恨みを晴らすために新次と先輩を襲い、先輩を歩けなくさせてしまう。ボクシング界では有名な選手となる。

映画『あゝ、荒野 前篇』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『あゝ、荒野 前篇』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『あゝ、荒野 前篇』のあらすじ【起】

2021年、新宿で大爆発が起きた。新次はラーメン店に来ており、注文をした直後に大爆発の音を聞いた。店内外がざわついていた隙に、他の人が頼んだラーメンを頬張っていた。建二は美容室で働き、吃音の治し方の本を読んでいた。新次は喫茶店で仕事の報酬を受け取り、裕二を探し出すため街へ走り出した。芳子はホテルで男と体を合わせ、男の財布を奪い逃げ去っていった。

建二がティッシュ配りをしていたとき、堀口からボクシングジムのチラシを配られ入会を勧められていた。新次はボクシングジムで練習をしている裕二を見つけ、殴りかかろうとしたが肋を殴られた。道路で倒れそうになった新次を建二が助け、堀口は新次にもボクシングジムのチラシを配った。

新次は小学生時代に救ってくれた先輩と共に、お年寄りからお金を奪い取る詐欺の仕事をしていた。ある日、裕二ら複数の男たちが新次と先輩を襲い、裕二は先輩をパイプで殴り続けた。新次は狂ったようにナイフで男たちを切り刻んだことがきっかけで、少年院に入ることになってしまった。

冬の日、母親を亡くした建二は父親と日本で暮らすことになった。音を立てないよう帰宅した建二は、酒浸りで暴力を振るう父親との生活に耐えていた。

新次は喫茶店で芳子と出会い、何度も芳子と体を合わせた。小学生時代に母親に捨てられ、いじめられていた頃の夢を見ていた新次は、芳子が封筒のお金を奪い去ったことに苛立っていた。次の日、新次と建二は堀口のボクシングジムに向かい、入会することになった。

映画『あゝ、荒野 前篇』のあらすじ【承】

小さい頃の芳子は、母親が男と体を合わせ終わるのを外で待っていた。東日本大震災が起きた日、芳子は母親の手を取らず地震に耐えていた。大人になった芳子は、自ら男性に声を掛け援助交際を行なっていた。

新次と建二は堀口の指導のもと、体づくりのための基礎練習を行なっていた。居場所のない新次と建二は、堀口のボクシングジムで寝泊まりをすることになった。新次はケアホームで働き、老人の食事や入浴のお世話をしていた。美容師の仕事を終えた建二は、父親と暮らす家に向かい荷物の整理をしていた。建二は今月分の給料を父親のベッドに置き、家を出ていった。

新次と建二は一緒に生活することで、仲が深まっていった。お互いの子供時代の話をしたり、笑いながら歌を歌ったりと、まるで兄弟のような関係だった。そんな二人を堀口はプロにさせるために、食事管理や勉強を強引に始めた。

西北大学の自殺研究会は、自殺を防止するための街頭インタビューを行なっていた。休憩中に公園で自殺をしようとした建二の父親を見つけ、咄嗟に助けようとしたが建二の父親は死のうとはしていなかった。研究会は自殺志願者を集めて部屋を提供しようとしていた。

映画『あゝ、荒野 前篇』のあらすじ【転】

新次と建二は体重測定と筆記試験を終え、実技試験に挑んだ。新次は持ち前のスピードや才能を生かし、建二は押され気味ではあったが最後の最後にKO勝ちを収め、二人ともプロ試験に合格した。合格祝いに堀口は新次と建二を行きつけの居酒屋に連れて行き、二人のコードネームを発表した。新次は新宿新次と名付け、建二はバリカン建二と名付けた。酔っ払った堀口を建二が抱えラーメン店に来た新次は、そこで働いている芳子と再会する。新次は芳子をデートに誘い、堀口の寝言で笑い合っていた。

新次と建二がジムで練習をしていたとき、堀口の恩師である馬場がトレーナーとしてやってきた。デビュー戦が決まった新次と建二は、深夜に打ち合いをしたりお互いの気持ちを高め合っていた。

試合当日、応援席にはケアホームの社長と秘書の京子、芳子が見に来ていた。建二は緊張しており、前半は相手に押されていた。堀口と馬場がアドバイスを送るが、建二は手を出すことが出来なく負けてしまう。続いて新次がリングに上がったとき、応援席にいた京子と目が合う。京子は新次を捨てた母親だったのだ。新次は試合開始すぐに相手をノックアウトした。試合後、ケアホームの社長と京子は新次に挨拶をしにやってきた。京子は新次に声をかけるが、新次は建二と芳子とともに去っていった。

新次はケアホームでの休憩中、京子から弁当を差し出されたが食べずに仕事に戻った。京子は新次のために作った弁当を、泣きながら自分で食べていた。

映画『あゝ、荒野 前篇』の結末・ラスト(ネタバレ)

新次は芳子に連れられ、芳子の家に来ていた。そのとき新次は今までとは違う生き方や、芳子への愛の告白を伝えた。新次と芳子が街を歩いているとき、かつて詐欺師として一緒に働いていた先輩と裕二の、微笑ましい光景を目の当たりにした。新次は怒りを堪えながら、芳子と違う方向へ歩いて行った。

堀口と馬場が行きつけの居酒屋で飲んでいたとき、芳子の母親がアルバイトをしていた。芳子の母親は、芳子を探すために新宿にやってきたのだ。

新次がランニングをしていたとき、偶然居合わせた裕二が話しかけてきた。裕二はパイプで殴り続けた先輩に許しを得たことを話し出し、新次と先輩が憎かったことも新次に伝えた。新次は自分と裕二の二人の問題だと怒鳴り、裕二は去って行った。

自殺研究会では、自殺を志願する人を集め、首吊り自殺をさせようとしていた。建二の父親は生きることが大切だと話し、自殺研究会のリーダーはドローンを使って公開自殺を行った。

新次は裕二と一緒のジムにいる男と対戦していた。前半は左利きの相手に押されており、堀口から裕二が会場に来ていることを伝えられた。その後新次は構えを右から左に変え、隙をついてノックアウトした。だがその後も相手を殴り続け、裕二に向かって殺してやると笑いながら叫んだ。

映画『あゝ、荒野 前篇』の感想・評価・レビュー

長編の作品ではあるが、内容が詰まっていたため長編だと感じなかった。次々と物語が展開し、過去と現在の境目も分かりやすく演出していた。不良だった新次と引っ込み事案だった建二が、ボクシングと出会い変わっていく場面が見所である。似てるようで似てない二人が一緒に生活することで、支え合ったり成長し合ったりする場面も感動的であり、続きの後編が気になる終わり方であった。(MIHOシネマ編集部)


菅田将暉とヤン・イクチュン。2人の才能溢れる天才が演じる、衝撃の作品。こんなに熱い菅田将暉を初めて見ました。この熱量はかなり気合を入れて臨んだ作品だったんだろうと、相当な覚悟を感じました。彼の魂から発せられたようなセリフの数々が、心に響くんです。
登場人物それぞれが、壮絶な過去や生い立ちを抱えて生きている世界。それが、リアルに描かれているこの作品。覚悟してしっかり作品に向き合い、ぜひ集中して鑑賞して欲しいです。(女性 30代)


気づけばバリカンと新次の二人に感情移入しており、2時間半がすぐに過ぎました。ボクシングというジャンルは不慣れなほうですが、実に面白い内容で見た後も興奮が冷めません。というのも、ボクシングのほかに震災や恋愛、死などテーマがいくつかあって熱く重厚なストーリーなのです。また、ユースケ・サンタマリアとでんでんが味わい深いコーチ役を演じていて、心を揺さぶられました。自殺フェスなるものには大いに衝撃を受けました。(女性 30代)

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