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映画『愛を複製する女』のネタバレあらすじ結末と感想

この記事では、映画『愛を複製する女』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『愛を複製する女』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。

この記事でわかること
  • 『愛を複製する女』の結末までのストーリー
  • 『愛を複製する女』を見た感想・レビュー
  • 『愛を複製する女』を見た人におすすめの映画5選

映画『愛を複製する女』の作品情報

愛を複製する女

製作年:2010年
上映時間:113分
ジャンル:SF、ラブストーリー、サスペンス
監督:バネデク・フリーガオフ
キャスト:エヴァ・グリーン、マット・スミス、ハンナ・マリー、トリスタン・クリストファー etc

映画『愛を複製する女』の登場人物(キャスト)

レベッカ(成人:エヴァ・グリーン / 子供時代:トリスタン・クリストファー)
トミーの母親。息子を溺愛している。トミーの本体とは幼馴染。志半ばで亡くなったトミーを産み直し、愛情深く育てる。忍耐力のある女性で物静か。
トミー(成人:マット・スミス / 子供時代:ルビー・O・フィー)
レベッカの息子であり、クローン体。本体はレベッカの恋人。交通事故で亡くなっている。少し変わった感性の持ち主で、突拍子もない行動を見せたりする。無邪気な子供のような性格。
モニカ(ハンナ・マリー)
クローン体トミーの恋人。可愛らしく快活で性格の良い子。トミーとレベッカの異常な関係に疑問を抱く。

映画『愛を複製する女』のネタバレあらすじ(起承転結)

映画『愛を複製する女』のストーリーをネタバレありの起承転結で解説しています。この先、結末までのネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『愛を複製する女』のあらすじ【起】

少女は浜辺で少年と出会った。少年はトミーと名乗り、少女はレベッカと名乗る。レベッカは母親の都合で一時的に祖父の家で過ごしている。そんな彼女をトミーは時々、誘っては海へ遊びに行った。
遊び疲れて眠ったふりをし、トミーの家に泊まることもある程に、2人は仲良しだった。

遠浅の海で干潮時に朽ちた船から、地平線を眺めたり、レベッカの祖父を観察したり。子供達はたわいもない遊びをする。しかし、母親の仕事の都合で、日本へ行くことになったレベッカ。トミーとは別れなければならない。彼は前日に彼女へ電話で見送りに行くと言っていたのに結局、時間になっても姿を現さなかった。レベッカはフェリーに乗り、その地を後にした。

12年後、大学卒業を機にレベッカは再びトミーの元へ戻った。彼は自宅から堤防の入り江にある家へ、居を移していた。彼は彼女のことを覚えており、会ってすぐに打ち解ける。2人の間に流れる空気は独特で、誰も入れないような絆を感じさせた。

トミーは環境活動グループに参加していた。近頃、沼を埋め立てて出来た健康センター、スパークリング・パークに潜入して、パニックを起こそうと計画している。スパークリング・パークでは裏でクローン技術を研究しているという話だった。

映画『愛を複製する女』のあらすじ【承】

2人はリュック6個分のゴキブリと共に、車へ乗って出発。しかし、レベッカが途中で排泄を訴えたため、車を停止した。彼女が原っぱへ歩を進めていると、衝突音が聞こえる。車から降りたトミーは車に轢かれて、あっけなく死んでしまった。

レベッカは12年前にトミーが渡そうとしていた、カタツムリが入ったマッチ箱を開ける。中には小さなメモが入っていて、いつまでも待っていると書かれていた。トミーのPCを形見に、レベッカは悲嘆に暮れた。彼女は冬の海に入水自殺を図ろうとするも失敗。

レベッカは決意し、トミーの両親を夕食に招待した。そうして、書類を出す。遺伝子複製、組織採取同意書だった。トミーを複製してレベッカが産むと言うのだ。だが、トミーの両親は同意しなかった。

後日、レベッカの元へ父親がトミーの細胞を持って来る。両親は町を出ると言った。
よく考えろと言われたが、レベッカの気持ちは決まっていた。それ以外に考えられなかった。
スパークリング・パークで手続きを取る。細胞は無事に着床し、彼女は妊娠した。

臨月を迎えたため、帝王切開で出産。レベッカは赤子を大事に育てた。他の家族とはなるべく接しないように、慎重に。
トミーはすくすくと育ち、小学校へ入学。彼は生前と同じように、少し変わった子供だった。

映画『愛を複製する女』のあらすじ【転】

トミーが10歳の頃、ディマという少女が実はクローンなのではないかと、実しやかな噂が流れた。クローン人間への差別が広がる中、レベッカはその差別に抵抗を示す。すると、彼女とトミーも差別の対象となってしまった。

周囲から隔絶された2人は、浜辺にぽつりと立つ家へ引っ越す。そこで更に、濃密な生活を送った。
遠浅の海の廃船の上で地平線を見ている2人に、トミーと同い年の子が声を掛けて来る。近くに住んでいるらしい。以降、トミーはその子と遊ぶようになる。

それから年月を経て、成人したトミーが恋人のモニカを家に連れて来た。レベッカは母親という立場から、モニカの存在を否定することができない。彼女は何も言わず、彼の世話を続ける。
トミーはモニカをしばらく家に滞在させたいと言い出す。レベッカは快く受け入れた。

若い恋人達を前に、レベッカは歳の差をまざまざと感じさせられる。彼の恋の対象には、母親である自分では成り得ない。
それでも彼女は、彼らを見守り続ける。塞ぎ込んだレベッカは、なるべく若者達とは接しないよう過ごすことにした。

映画『愛を複製する女』の結末・ラスト(ネタバレ)

寂しさが募ったレベッカは、トミーが寝ている間にベッドへ潜り込むが、彼はやはり母親には触れなかった。恋人達の戯れをじっと見つめるレベッカ。
夜には彼らの営みの声が響く。自分はいよいよ、彼らの邪魔者となっていくのだ。
一方、モニカはレベッカとトミーの、異常な愛情表現に疑問を持ち始める。

そんなある日、自宅にトミーの母親が訪ねて来る。彼女は成長したトミーを茫然と見つめ、静かに去って行った。母親の様子がおかしいことに気付いたトミーは、レベッカに訪問者の正体を聞こうとするが、レベッカは黙したままで何も答えない。

トミーは翌朝から随分と苛立った様子だった。彼の怒りようは常軌を逸している。モニカは呆気にとられた。一方、レベッカは冷静を崩さない。感極まったトミーは浴室に籠もってしまった。そんな状況で、モニカは悲しそうに家を出て行く。

2人きりとなった家の中。レベッカはいよいよ、真実を明かそうと決心する。
彼女はトミーとの出会いから語り始める。そして、大事にしまっていたトミーの形見を息子に見せた。

彼はPCのデータに目を通し、自分がクローンであることを知る。そうして、訪問者が本当の母親であったことに愕然とした。彼はレベッカが誰で、自分が誰であるかを見失ってしまう。

怒りを露わにするトミーは、彼女が誰であるかを問うもレベッカは答えない。彼は思いのままに、レベッカと身体を重ねる。
その後思い悩んだ末、トミーは荷物をまとめてレベッカに礼を言い、家を出て行った。レベッカは静かな笑みを見せ、それを見送った。

映画『愛を複製する女』の感想・評価・レビュー(ネタバレ)

2010年、フランス・ドイツ・ハンガリー制作によるSFスリラー。主演はエヴァ・グリーンで彼女の独特な演技が光る。SFスリラーとなっているが、どちらかと言うと異色なラブ・サスペンス。恋人を失い、その死を受け入れられずに生き返らせようと考えるのは、当然のことだと思う。もしも、クローン技術が許されるのならば、ヒロインと同じことをする人が出てくるに違いない。今作は独特な雰囲気を保ちつつ、恋人のクローンを育てるヒロインの幸福とその末路が描かれている。近い将来、現実的になりそうな作品である。(女性 40代)


本作は、 愛する男が亡くなって悲観に暮れる女が、彼のクローンを生み育てる姿を描いたSFラブサスペンス作品。
原題の「Womb」は「子宮」の意味。
クローンを生み育てる彼女の考えには今一つ共感できないが、何故かとても引き込まれた。
そして、じめっとした曇り空や冬の海辺といった情景に加えて、音楽も流れなず台詞すら最小限な演出が静かで美しく、物語は淡々と進行しながらも、女の愛情や執着にずっしりとした重みを感じずにはいられなかった。
様々の想いが錯綜したラストの衝撃は想像を絶するものだった。心に残る作品。(女性 20代)


幼い頃から愛に結ばれていたレベッカとトミー。大人になって再会し、当たり前のように将来を誓います。しかしある日突然、トミーは帰らぬ人に…。トミーを愛していたレベッカは途方に暮れ悲しみますが、ある方法を思いつきます。その方法がかなりクレイジー。脚本を書いた人、ものすごく悪趣味です。いい意味で気味が悪い。
いくら愛していても、そういう発想にはなかなか至らないだろうと思いながら、ドキドキさせる展開にすっかり見入ってしまいました。とても面白かったです。(女性 30代)


本作は「愛」と「倫理」を真正面から衝突させた、非常に挑戦的なSFドラマだと思う。最愛の人を失った喪失感から、彼のクローンを自分の子として産むという選択は、常識では理解しがたいが、物語を追ううちに主人公の孤独と執着が痛いほど伝わってくる。成長したクローンと向き合う後半は特に重く、母であり恋人であったという矛盾が観る側を強烈に揺さぶる。答えを示さないラストも含め、観後に長く考えさせられる一本だった。(20代 男性)


愛をここまで歪んだ形で描いた映画は珍しい。クローン技術そのものよりも、主人公の感情の行き場がテーマで、息子として育てながらも、元恋人の面影を重ねてしまう姿は恐ろしくも切ない。特に青年期に入ってからの関係性は倫理的に受け入れ難く、不快感すら覚えたが、それこそがこの映画の狙いだと感じた。美しい映像とは裏腹に、心を抉るような物語で、安易な感動を拒む作品だと思う。(30代 女性)


正直、観る前はSF設定に興味を持っていたが、想像以上に心理劇寄りで驚いた。恋人を失った悲しみからクローンを産むという決断は、人間のエゴそのものだが、それを否定しきれない自分もいる。息子として育てた存在に再び恋愛感情を抱く展開は強烈で、嫌悪感と同時に「もし自分なら」と考えてしまった。娯楽性は低いが、映画体験としては非常に濃密だった。(40代 男性)


この映画は母性の美化を徹底的に裏切る作品だと感じた。主人公の行動は決して正当化されないが、社会や周囲が彼女を止められなかったことにも問題があるように思う。クローンである息子が真実を知る場面は胸が締め付けられ、被害者は誰なのかと考えさせられた。静かな演出だからこそ、倫理の崩壊がより鮮明に浮かび上がる。覚悟して観るべき映画。(50代 女性)


愛を失った人間がどこまで狂えるのかを、ここまで淡々と描いた点が印象的だった。感情を爆発させる演出が少ない分、主人公の異常な選択が現実味を帯びて迫ってくる。クローンの成長とともに関係性が変質していく過程は不穏で、観ていて落ち着かない。ラストの余韻も救いがなく、決して万人向けではないが、挑戦的な映画が好きな人には強く勧めたい。(30代 男性)


母として、女性としての立場が混ざり合う主人公の姿に、終始複雑な気持ちになった。クローンである息子は「代用品」ではなく、別の人格を持つ存在なのに、それを認めきれない主人公が悲しい。彼女の愛は純粋である一方、非常に自己中心的でもある。観終わった後、「愛とは何か」「子どもとは誰のものか」を考え続けてしまった。重いが忘れられない作品。(40代 女性)


この映画を評価するのは難しい。ストーリーは不快で、倫理的にも問題だらけだが、それでも目を逸らせない力がある。クローン技術を扱いながら、科学よりも人間の弱さを描いている点が印象的だった。特に青年になった息子が自分の出生を知る瞬間は残酷で、胸が苦しくなる。好き嫌いは分かれるが、強烈な印象を残す問題作だと思う。(20代 女性)

映画『愛を複製する女』を見た人におすすめの映画5選

累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『愛を複製する女』を見た人におすすめの映画5選を紹介します。

わたしを離さないで

この映画を一言で表すと?

生まれた意味を知ってしまった若者たちの、静かで残酷な青春と愛。

どんな話?

特別な施設で育てられた少年少女たちは、やがて自分たちが臓器提供のために生まれた存在だと知る。友情や恋を育みながらも、決して逃れられない運命に直面していく姿を描いたSFヒューマンドラマ。派手な演出はなく、淡々とした語り口が切なさを際立たせる。

ここがおすすめ!

クローンという設定を通じて、「人として生きるとは何か」を問いかける点が秀逸。愛を知ったからこそ生まれる苦しみや諦念は、『愛を複製する女』に心を揺さぶられた人に強く刺さる。観後に深い余韻を残す作品。

記憶の棘

この映画を一言で表すと?

亡き恋人は、本当に“戻ってきた”のか。

どんな話?

最愛の夫を亡くした女性の前に現れた少年は、自分が彼の生まれ変わりだと語る。突飛な設定に戸惑いながらも、彼女は次第にその言葉を信じ始めていく。愛と理性、信じたい気持ちと恐怖の間で揺れる心理を描いた静かなドラマ。

ここがおすすめ!

倫理的に受け入れがたい状況を、過剰な演出なしで描く点が印象的。答えを明示しない構成が観客に判断を委ね、『愛を複製する女』と同様に愛の危うさを突きつけてくる問題作。

エクス・マキナ

この映画を一言で表すと?

人工知能に“心”は宿るのか。

どんな話?

若きプログラマーが、天才科学者の開発した女性型AIのテストに参加することになる。密閉された空間で進む対話の中で、人間と人工知能の立場は次第に逆転していく。知性と感情の境界を描いたSFスリラー。

ここがおすすめ!

テクノロジーそのものより、人間の欲望や支配欲を描く点が秀逸。相手を“存在”として見るのか、“代替物”として扱うのかというテーマは、『愛を複製する女』の倫理的問いと強く共鳴する。

アンダー・ザ・スキン 種の捕食

この映画を一言で表すと?

人間を観察する“異物”の視点から描かれる孤独。

どんな話?

謎の女性が街に現れ、男たちを誘惑してはどこかへ連れていく。彼女の正体が徐々に明らかになるにつれ、人間とは何か、感情とは何かが浮かび上がってくる。台詞を極力排した実験的なSF作品。

ここがおすすめ!

人間を外側から見つめる視点が新鮮で、感情の芽生えと孤独が強烈に印象に残る。説明を排した演出が観る側に解釈を委ね、『愛を複製する女』の静かな不穏さが好きな人に向いている。

ブルーバレンタイン

この映画を一言で表すと?

愛が始まり、そして壊れていくまでの記録。

どんな話?

ある夫婦の出会いから結婚、そして関係が崩れていくまでを、過去と現在を交錯させながら描く。特別な事件は起こらないが、感情のすれ違いが少しずつ積み重なっていく様子がリアルに描かれる。

ここがおすすめ!

愛が純粋であった時間と、執着に変わってしまった現在の対比が痛烈。人を愛することの難しさと残酷さを突きつける点で、『愛を複製する女』の感情的テーマに共鳴する現実的な一本。

この記事の編集者
影山みほ

当サイト『MIHOシネマ』の編集長。累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家です。多数のメディア掲載実績やテレビ番組とのタイアップ実績があります。平素より映画監督、俳優、映画配給会社、映画宣伝会社などとお取引をさせていただいており、映画情報の発信および映画作品・映画イベント等の紹介やPRをさせていただいております。

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