映画『亜人』の概要:死ねば全てがリセットされる、『亜人』という存在を巡る戦いを描いた大人気コミックがとうとう実写映画化。原作ファンからも好評を得た作品で、綾野剛の肉体美も必見。
映画『亜人』の作品情報
上映時間:109分
ジャンル:アクション
監督:本広克行
キャスト:佐藤健、玉山鉄二、城田優、千葉雄大 etc
映画『亜人』の登場人物(キャスト)
- 永井圭(佐藤健)
- 研修医をしていた青年。ある日交通事故に巻き込まれ、自分が亜人であることを知る。慧理子のため、佐藤達と戦う決意を固める。
- 永井慧理子(浜辺美波)
- 永井圭の妹。重い病気を患っており、病院に入院していた。兄と敵対する佐藤の刺客に命を狙われる。
- 佐藤(綾野剛)
- 国内第一号の亜人。酷い拷問を受けており、そのために人類を深く憎んでいる。亜人特別区域を政府に要求する。
- 田中功次(城田優)
- 国内第二号の亜人。拷問されていたところを佐藤に助けられ、佐藤の元で働いている。
- 戸崎優(玉山鉄二)
- 厚生労働省亜人管理委員会のトップである男性。永井に拷問を命じた張本人だが、佐藤を捕らえるため一時的に手を組む。
映画『亜人』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『亜人』のあらすじ【起】
重い病気を患う妹を助けるため、研修医として日々働く永井圭は、ある日不幸にも交通事故にあってしまう。かなりの衝撃で、確実に命を落としたはずの永井圭。しかし、彼はなんと次の瞬間、黒い煙と共に生き返っていたのだった。
それが、初めて彼が亜人であることが明らかになった瞬間だった。亜人とは、近年世間を騒がせている、死ねば全ての怪我が回復し生き返るという特殊な習性を持った、人間とは異なる存在のことである。
世界でも亜人はまだ数少なく、日本国内では永井で3番目という状況。そのため、どの国も謎に包まれた亜人の実態を解き明かすため、研究に躍起になっていた。保護という目的で政府に連行された永井圭。しかし、それは世間の目を欺くための偽りで、本当は亜人に対する残酷な人体実験が行われていたのだ。永井は、必ず生き返るというその性質のため、何度も何度も、残虐な方法で殺され続けたのだった。終わることのない地獄に絶望していた永井。そんな彼の前に、一人の男が現れる。佐藤という名のその男こそ、日本国内で発見された一人目の亜人だった。
映画『亜人』のあらすじ【承】
そして、彼は永井とは比にならないほどの長い時間、この拷問を受け続けていたのである。それをキッカケに人類を深く憎むようになった佐藤は、人類の滅亡を企てるようになっていた。
佐藤は、永井を自分の仲間に引き込むべく、彼を助けにやってきたのだった。そんな佐藤には仲間がいた。国内2番目の亜人、田中である。田中もまた、拷問を受けていたところを佐藤に救われた過去があったのだ。そして、佐藤達は圧倒的な亜人の力を使い、次々と研究員達を殺害していく。
田中は永井にも研究員を殺すように促すが、しかし、永井にはどうしてもそれができず、なんと彼は佐藤に向けて引き金を引いてしまうのだった。復活した佐藤は怒り、亜人が召喚できる『黒い幽霊』と呼ばれる存在を呼び出し、永井を追いかける。絶体絶命、そんな時、偶然にも永井も黒い幽霊を召喚できたのである。そして、佐藤と永井の黒い幽霊がぶつかり合う。危うく捕まりそうになりながらも、永井はなんとかその場から逃げ出すことに成功するのだった。しかし、それからも永井には平穏は訪れなかった。
映画『亜人』のあらすじ【転】
政府が永井に懸賞金をかけたため、国民中が永井を追うようになったのだ。そんな永井に、一人の老婆が手を差し出してくれた。彼女の家で、永井は束の間の安息を手に入れたのだった。一方、佐藤は新たな計画に乗り出していた。佐藤は政府が亜人に対してこれまで行ってきた非道な拷問の数々を世間に発表、そして、亜人が平和に暮らせる場所、亜人特別区域の制定を要請したのだった。
さらに、佐藤は永井の妹である慧理子を狙い、田中の黒い幽霊を病院に送り込ませる。絶体絶命の彼女を救ったのは、永井に拷問を強いた厚生労働省の戸崎のSPで亜人である下村泉だった。事件を知った永井は、慧理子を守るために彼女を居候している老婆の家へと連れて行く。しかし、結局彼らがそこにいることが露見し、老婆の家に人々が詰め寄せるようになってしまったのだ。老婆に別れを告げた永井達は、再び旅に出る。一方、亜人特別区域を設けるという交渉は決裂してしまい、佐藤は厚生労働省の破壊を宣言する。
映画『亜人』の結末・ラスト(ネタバレ)
そして、その宣言通り、佐藤はたった一人でSATを壊滅させてしまうのだった。佐藤がいる以上、妹に平穏は訪れないと悟った永井は、戸崎と一時的に手を組む決意をする。
佐藤の次の狙いは、グラント製薬が持っている毒ガスだった。その毒ガスで、大量虐殺を起こそうというのだ。必死にそれを食い止めようとする戸崎や永井達。しかし、やはり佐藤の力は強大で、彼らは多大な犠牲を払うことになってしまう。
最終的に、永井と佐藤の一騎打ちとなる。そこを対亜人特選群、通称『対亜』が狙う。彼らは冷却ガスを持ち出すと、永井ごと佐藤を氷漬けにしたのである。そして、これは佐藤を確実に確保するために永井自身が提案した計画だった。佐藤もろとも捕まってしまったように思われた永井。しかし、永井の腕が部屋の片隅に落ちていた。亜人には、最も大きく残された身体の部位から復活できるという習性があったのだ。そして、その腕から再生を果たした永井は、その場を立ち去るのだった。
映画『亜人』の感想・評価・レビュー
映画上映の前に漫画で読ませて頂いていた作品だったので、話も全体的に分かり易かったです。何度も死んで何度も生き返るという不思議な構成の映画ですが、何度死ぬシーンを見ても慣れず、毎回悲鳴を上げてしまいました。亜人がもしも現実の世界に存在したならば、最強の人間兵器となっていただろうなと感じました。どうしたら、不死身の相手を押さえられるのだろうか?と考えながら見てしまう作品でした。(女性 20代)
漫画を見ないで映画を見たが、とても面白く漫画も見たいと思った。亜人という、何度死んでも生き返る不思議な力と共に生きていく姿や、亜人同士の対立が見所であった。拷問を受けるシーンや殺されていくシーンはえげつなかったが、ついつい見てしまった。佐藤が拷問を受けさせられた人間への復讐の気持ちと、佐藤に助けられ一緒に協力してくれと言われた永井だったが、妹の為に平穏な暮らしをさせてあげたい気持ちがぶつかり、大規模な戦いが繰り広げられた。二人の気持ちが激しく理解できたが、人間らしい永井の考えが正しかったのかと、考えさせられた。(女性 20代)
漫画版でも亜人の存在自体がなんなのかは、しっかりと描かれていない所がモヤッとする作品だが、こういった残酷な描写が組み込まれたものは変な話、映像化する事でさらに作品の質が上がると思われる。何度も死を繰り返している為、死という概念が一般人より薄くなっている描写も上手く演じられている印象。ただ、こういった内容のものは続編になればなる程、驚きが少なくなっていくので、ラストの伏線が次に繋がるのかどうかはあまり期待せずにいたい所である。(男性 30代)
SFアクション漫画の実写化、原作ファンの立場からすると、この物語の一番の魅力となるはずの悪役佐藤の描き方に非常に不満がある。問題は演じる綾野剛の演技ではなくて、改悪は演出と脚本の改編による所が大きい。二時間で伝えるためにかなりわかりやすいキャラクターに変更されており、原作のミステリアスな雰囲気が損なわれてしまっている。主人公が真正面なキャラクターである分この改悪はストーリーの厚みを失わせたと思う。(男性 30代)
漫画の原作が元々好きで見に行った作品。
漫画からの実写化のために多少のハードルは下がることを加味して、そこまでクオリティは落ちていなく映画は映画の良さが出ていた作品だったと感じる。
るろうに剣心の時も思ったが、漫画原作の実写化の際の佐藤健のアクション演技は素晴らしいものだと思う。
多少グロテスクなシーンもあったが、過度な表現ではなく原作から考えると適度なものであったと思う。
死に対して常に怯え続けている私たちとは真逆の異世界感は映画として映えるもので集中して見入ることが出来た。(男性 20代)
本当に亜人がいるのではないかと錯覚してしまう程に、映画のクオリティがとても高い映画でした。また戦闘シーンでは、亜人ならではの戦い方が見ていて面白かったです。囮のために自分の腕を切り取ったり、敢えて自分を刺したりと普通のアクション映画では見れないようなシーンが魅力的です。
しかし映像が良いからこそ、内容が少し残念でした。全体的に解説が少ないので、原作を読んでいないとわかりづらい場面が多く感じました。原作を読んだ上で視聴することをお勧めします。(女性 20代)
絶対に死なない新人類「亜人」。死ぬとすぐに再生され、また生きてしまう。死にたくても死ねないという無限ループはかなり苦しいものがありました。そしてこういう珍しい人間はいつの時代も「実験」の道具になってしまうのだなと。未来を良くするための研究という名目で、世の研究者や科学者は実験を続けているんだと思いますが、少数では非人道的な行いも含まれているのでは無いのかなと疑ってしまいました。
カウントダウンから始まる銃撃戦が最高です。音楽と映像がものすごくマッチしていて、とても楽しめました。(女性 30代)
人気コミックを実写化した作品。漫画やアニメの実写化となると、特殊能力や戦闘中の描写、至る所に無理があり違和感が出てしまうのが正直なところ。しかし、この作品は実在しない『亜人』を表現しているにもかかわらず、違和感なく楽しむことが出来る。佐藤健の演技ももちろんのこと、冷静でありながらも誰よりも狂気溢れる佐藤を演じた綾野剛の演技も素晴らしい。原作コミックやアニメを観たことがない方でも楽しめる映画になっていると思う。(女性 20代)
みんなの感想・レビュー
日本の漫画の実写化と聞くと思わず拒否反応が出てしまうそうになるが、この作品は良作と言えた。CGやアクションシーンが違和感なく、ストーリーも分かりやすい。
主演の佐藤健も勿論だが、原作と年齢の面で大きく改変されたにもかかわらず、圧倒的な不気味さで怪演する綾野剛の存在感に脱帽。脇を支える浜辺美波も可愛らしく、キャスティングの妙が光る。
内容を一部分原作から改変しても、キャストのハマり具合で素晴らしい作品を提示できるのだ、ということを感じさせられた。
展開がスピーディーで、臨場感たっぷりのアクションシーンは見応えがあり、あっという間の2時間でした。復讐のために人類滅亡を企む亜人と、人類を守りたい主人公とが亜人同士で対立するところがおもしろいなと感じました。
亜人対亜人のアクションシーンは他の作品では見られない、特徴的なシーンだったと思います。普通の人間では明らかに即死するようなダメージを、お互いに何度も与え合うので、アクションシーンが終わると胸をなでおろしてしまう程の緊張感がありました。
佐藤健さん、綾野剛さんの、スラっとした見た目で派手なアクションをするギャップが、より異質な生き物であることを強調しているような気がしました。
コミックらしいストーリーなのに、実写化となっても不自然さが無く面白い内容でした。そして、綾野剛のガンアクション、ナイフ捌きが本格的で見惚れました。特に、大勢の警察官を一人残らず倒すシーンと、ラストのアクションシーンは壮大で迫力満点です。怪我をして負傷した場合、一度死んでリセットするという亜人ならではの戦闘方法が、非常に斬新だと感じました。CGのクオリティが高いのに、そんなにグロテスクではなく不快さも感じません。
人気コミックの実写映画は、ファンのイメージを具現化できずに終わる作品が多いが、この映画は「踊る大捜査線」シリーズの本広克行監督がメガホンを取るということで期待して観賞した。死なない存在「亜人」同士の戦闘シーンには、スピード感溢れる演出で独自性がもたらされ、結果、期待以上の映画に仕上がっていた。
亜人という存在の犠牲になる者、それを利用しようとする者……人間の矛盾をついた設定も面白い。
続編が公開されても観に行きたい作品である。
この作品はとにかくアクションが素晴らしく、そのおかげで最後まで飽きることなく観ることが出来た。観終わった後、気になって調べるアクションが有名な『SP』を制作したチームだったようで納得した。原作の雰囲気もしっかり再現されていたので、原作ファンの人が観ても違和感がなかったのではないかと思った。
綾野剛さんは悪役だったのだが、存在感が強く役が生きているように感じたので高い演技力にとても驚いた。他の出演者の方もとても豪華だったのでそれだけでも観ていて楽しかった。
公開前にキャストが発表された時、主人公の一番の敵である佐藤役を綾野剛が演じるのは違和感を覚えた。原作では何十年も実験体にされ、そのため誰よりも人間への恨みが強いという佐藤の背景が魅力的なため、単純に綾野剛では若すぎるのではないかと思った。
実際映画を観ると、確かにもう少し年輩の渋い俳優さんが演じた方がいいのではとも思ったが、綾野剛の演技力はやはり凄みがあり、公開前に持っていた違和感はあまり感じなかった。
とてもスピーディーな作品であり、あっという間に終わるので見ていて飽きない作品であった。
スカッとしたい方におすすめ!
亜人はマンガでは聞いたことがあった。
最近マンガを実写化してキャラクター失敗をする作品が多い・・・
が、この作品は当たりと言っても過言ではないほどのクオリティ!
初めて見る人にも内容が簡潔で分かりやすく佐藤健のアクションシーンはかなり良き。
※グロテスクが苦手な方には閲覧注意ポイントが多いです。