映画『アナと雪の女王』の概要:日本では2014年3月の劇場公開初日から異例の動員数を記録し、ついには212億円の興行収入を突破した超ヒット作。主題歌の「レット・イット・ゴー」は、オリジナルバージョンも、松たか子が歌う日本語バージョンも幅広い層に支持され、日本列島に「レリゴー旋風」を巻き起こした。
映画『アナと雪の女王』の作品情報
上映時間:102分
ジャンル:アニメ、ファンタジー、ミュージカル
監督:クリス・バックジェニファー・リー
キャスト:クリステン・ベル、イディナ・メンゼル、ジョナサン・グロフ、ジョシュ・ギャッド etc
映画『アナと雪の女王』の登場人物(キャスト)
- アナ(クリステン・ベル)
- アレンデール王国の18歳の王女。天真爛漫で活動的。幼い頃にエルサの魔法を頭に浴び、髪の毛の一部が白くなっている。しかし本人にはその時の記憶がない。
- エルサ(イディナ・メンゼル)
- アナの姉。生まれつき雪や氷を出せる魔力を持ち、その力を持て余している。アナを傷つけたことがトラウマとなり、人前へ出ることを恐れるようになる。成人して王位を継承する。
- クリストフ(ジョナサン・グロフ)
- 氷を売ることを生業としている山の青年。相棒はトナカイのスヴェン。トロールと友達。
- オラフ(ジョシュ・ギャッド)
- 命を宿した雪だるま。陽気な性格で、常に前向き。暑い夏に憧れている。
- ハンス王子(サンティノ・フォンタナ)
- サザンアイルズ王国の王子。兄が12人もおり、自国では居場所がない。出会ったばかりのアナにプロポーズし、結婚の約束をする。
- ウェーゼルトン公爵(アラン・テュディック)
- アレンデールの隣国の公爵。貿易相手のアレンデールを狙う悪者。
映画『アナと雪の女王』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『アナと雪の女王』のあらすじ【起】
アレンデール王国は、海と山に囲まれた自然豊かな美しい国だ。この国には、エルサとアナという可愛い2人の王女がいた。姉のエルサは生まれつき雪や氷を出せる魔力を持っており、アナにせがまれて、毎日その魔法で遊んでいた。ところが、ある日エルサの魔法が、過ってアナを傷つけてしまう。
王様はアナをトロールのところへ連れて行き、頭に刺さった魔法を解いてもらう。アナは蘇生するが、エルサの魔法についての記憶を失くす。そしてエルサは、自分で魔法の力を制御できるようになるまで、自室へ閉じこもることになる。大好きな妹を傷つけてしまったことは、エルサの心に深い傷を残す。そしてそれ以来、城の門は固く閉ざされる。
アナが15歳の時に両親が事故で亡くなり、姉妹は2人きりになる。それでもエルサは、強力になっていく自分の力を恐れ、部屋から出ようとはしなかった。
それから3年後。成人を迎えたエルサが王位を継承する、戴冠式の日がやってくる。陽気な娘に育ったアナは、嬉しくてじっとしていられない。はしゃぎすぎて海へ落ちそうになったアナを、サザンアイルズ王国のハンス王子が助けてくれる。一方、エルサは何とか今日1日だけ魔法を隠し通そうと、神経をとがらせていた。
映画『アナと雪の女王』のあらすじ【承】
エルサは細心の注意を払って魔法を隠し、戴冠式を無事に終える。久しぶりに開放された城内は、国民や各国からの来賓で賑わっていた。アナはパーティーでハンス王子と再会し、お互いの境遇について話をする。アナとハンス王子はすぐに意気投合し、ハンス王子はいきなりアナにプロポーズする。そしてアナもそれを喜んで受ける。
アナはエルサにハンス王子を紹介し、結婚の報告をする。唐突な話にエルサは驚き、この結婚も、ハンス王子がここに住むことも反対する。ずっと孤独だったアナは猛反発し、感情をかき乱されたエルサは、魔法を制御できなくなる。周囲の人々が驚く中、エルサは城内から逃げ出し、どこかへ行ってしまう。そして夏だった王国は、極寒の冬となる。
責任を感じたアナは、王国のことをハンス王子に任せ、ひとりでエルサの後を追う。雪山へ逃げ込んだエルサは伸び伸びと魔法を使い、氷のお城を作り上げる。
アナは途中の山小屋で、クリストフとトナカイのスヴェンに出会う。ノースマウンテンにエルサがいると知ったアナは、そこまでクリストフのソリで送ってもらう。途中で狼の群れに襲われたりもしたが、2人は何とかノースマウンテンにたどり着く。そこには、アナとエルサが幼い頃に作った雪だるまのオラフがいた。エルサの魔法によって命を宿したオラフは、“夏を取り戻したい”というアナに、喜んでついてくる。
映画『アナと雪の女王』のあらすじ【転】
氷のお城へやってきたアナに、エルサはアレンデールへ帰るよう忠告する。アナは、国中が雪と氷に包まれていることを伝え、一緒に帰って国の危機を救おうとエルサを説得する。しかしエルサにも夏を取り戻す方法がわからず、混乱したエルサの魔法が、アナの心に刺さってしまう。それでもアナはエルサを連れて帰ろうとするが、エルサが生み出した巨大な雪男によって追い出される。心に魔法のかけらが刺さったアナの髪は白くなり、体はどんどん冷たくなっていた。
クリストフはトロールに助けを求める。トロールは、アナを救えるのは真実の愛だけだと教えてくれる。クリストフは自分の気持ちを抑え、アナをハンス王子のもとへ送り届ける。
一方、ハンス王子は、ウェーゼルトン公爵の部下とともにアナの救出に向かっていた。氷の城でエルサと対峙したハンス王子一行は、エルサを攻撃して彼女を捕える。そしてエルサは城内の牢獄に幽閉されてしまう。
城に戻ったアナは、ハンス王子にキスをせがむ。ところが、アナとエルサがいなくなればアレンデールの王位継承権を奪えるハンス王子は、アナを見捨てる。ハンス王子はアナを冷たい部屋に閉じ込め、アナはエルサに殺されたと嘘をつく。この嘘により、エルサの死刑が決まる。しかしエルサは強力な魔力で城を脱出していた。
映画『アナと雪の女王』の結末・ラスト(ネタバレ)
アナと別れ、山へ戻ろうとしていたクリストフは、城の異変に気づいて引き返す。アナの部屋にはオラフが現れ、自分の身を犠牲にして、アナを救おうとしてくれる。そしてアナに、真実の愛とは自分より人のことを大切に思うことで、アナを本当に愛しているのはクリストフだと教えてくれる。アナはオラフと城を脱出し、クリストフのもとへ急ぐ。
外は暴走したエルサの魔法によって、猛吹雪になっていた。ハンス王子はエルサの後を追い、アナがエルサのせいで死んだと嘘を伝える。あまりのショックでエルサは力を失い、その場に崩れ落ちる。
一刻の猶予も許されないほど衰弱したアナは、向こうからくるクリストフの姿を見つける。しかし同時に、ハンス王子に殺されかけているエルサを見つけ、そちらへ走る。ハンス王子の剣は、氷になってしまったアナによって砕かれ、エルサの命は守られる。エルサは氷のアナを抱きしめ、涙を流す。
すると、エルサの涙が氷を溶かし、アナが生き返る。エルサは氷を溶かすのに必要なものは「真実の愛」だと悟り、同時に愛の力で魔法を制御する術も習得する。アレンデールは夏を取り戻し、オラフは専用の雪雲をもらって憧れの夏を満喫する。ハンス王子は捕らえられ、母国へ強制送還される。
アナとクリストフは恋人同士となってキスを交わす。恐れを捨て、愛の力で魔法をコントロールできるようになったエルサは、国民から愛される素敵な女王になっていた。
映画『アナと雪の女王』の感想・評価・レビュー
この作品によってこれまでの男女の愛がメインだったディズニープリンセス映画が一新して、姉妹愛がテーマのプリンセスが誕生した。もちろん従来のように恋愛要素もあるが、お相手は今までのような王子様で優しくてカッコ良い、ザ・王子様タイプとはこれまたかけ離れた山男。また、オラフというキャラクターによってコメディ要素もふんだんに盛り込まれた新しいディズニーだった。
これまでは昨日、今日会ったばかりの男女が恋に落ちて、少々異常じゃないかという熱愛ぶりで問題に立ち向かって行くことが多かったが、姉妹愛(家族愛)はより深く、問題も根深く、そんな愛の姿を見ることができた。(女性 20代)
今までのディズニー映画とは違う系統の作品だったと思う。プリンセスがいて、王子様と幸せになるというディズニー映画王道のストーリーではなく、アナとエルサの姉妹の関係性を強く打ち出している。
吹き替えも豪華で、音楽も親しみやすい。特に力を入れていた作品だったことが伝わる出来栄えだと感じた。映像も美しく、雪景色はもちろん、エルサの魔法で城が出来上がるまでは圧巻だった。
姉妹愛を強く描いていたため、男性キャラクターたちの見せ場は若干少なかったように感じた。
オラフはとてもいい味を出していたと思う。最終的に、アナはクリストフと付き合っているが、女王であるエルサにはそういった相手は出てこなかった。あくまで家族愛、姉妹愛をテーマにしていることが伝わってきてよかった。
ぜひ友人や、家族と観て欲しい作品だ。(女性 20代)
言わずもがな、社会現象を巻き起こした大ヒットアニメ映画。
子どもたちが映画館内でテーマソングを大合唱するなど、なかなか見られない光景だ。
アナとエルサの物語は何も特別なストーリーではない。誰しも経験があるような「ちょっとしたボタンのかけ違い」であり、魔法の世界ではそれが大きな出来事になってしまうだけなのだ。
そして、それを解決するのはやはり「愛の力」なのである。
単純明快なストーリーでも、美しいアニメーションと音楽で超大作に演出している。
続編もぜひ観たい作品である。(男性 40代)
エルサの持つ雪や氷を作る特殊な魔法によって王国や妹までも生命の危機に追い込んでしまう。魔法を解く唯一の方法は「真実の愛」と、王道のストーリー展開だが、王子のキスではなく姉妹の愛情が真実の愛だという内容は斬新で、良い意味で予想を裏切ってくれた。ディズニー映画を通して、次世代の子供たちに愛の形や女性の幸せの形はさまざまであることを教えてくれていて、世界の価値観に大きく影響する重要な変化だと思った。(女性 30代)
従来のディズニー作品とは一線を画す、「姉妹愛」というメッセージ性がとても良かった。誤解によってのわだかまりや修復不可能とさえ思えるような出来事は、どんな家族間にも必ず起こりうる。しかし家族であり姉妹だからこそ、やり直せるということを魅力溢れるキャラクターたちが教えてくれる。
運命の恋に落ちたはずの王子を置いて旅に出るアナに訪れるもう一つの出会い。ラストシーンはあまりにものご都合主義ではあるけれど、今までにない展開で新鮮だった。
そしてすべてが丸く収まるハッピーエンド感は、やはり見事の一言。
声優陣の本物の実力には脱帽した。(女性 30代)
雪がテーマであるため、背景はとても冷たく感じる要素が多めとなっているが、その部分をミュージカル調の曲と温かい話の内容によって良く中和されていると感じた。少し前の作品ではあるが、今でも良く使用される曲を中心に何曲も歌が劇中に登場するため、気軽に作品を楽しむことができた。
ディズニー作品であるため、お子様に是非お勧めしたい作品。さらに続編となる「アナと雪の女王2」のための予習として観るのもあり。(男性 20代)
急に歌って踊り出すミュージカル映画ってすごく苦手なんです。でもディズニー作品ってそんなシーンが本当にありがちで、それが「良さ」だと感じる人も少なくないようですね。この作品と言えば「Let It Go」ですよね。あまりに有名すぎて、みんな知っているしみんな歌える。もっと言えば、この曲を聴いただけであのシーンが目に浮かぶ人も多いでしょう。そういうシーンに感動して、そんな展開にも共感できる人が楽しめる作品です。
歌って踊ってが苦手な方にはオススメしませんが、姉妹の絆や愛を描いたストーリーは見て損は無いと思います。(女性 30代)
原作の童話である「雪の女王」とは、イメージが異なる作品でしたが、ディズニー映画の新しさを感じました。これまでの作品は、恋愛メインで、困難を乗り越えて結ばれるという形が多かったですよね。この作品では、ヒロインのアナが、とても自然体で、自分らしさを忘れない、強いヒロインとして描かれています。テーマも姉妹愛で、ディズニー映画はよく時代を反映しているなぁと感心してしまいました。
個人的には、アナの姉エルサの方に共感できました。妹ってやっぱり甘え上手ですよね。ありのままに、孤独に生きる選択をしてしまったエルサ、あの流行した歌のシーンも壮大です。ヒーロー役の活躍の場が無さすぎる気がしますが、マスコットキャラ的なオラフも可愛くていい味を出していました。(女性 30代)
とにかく曲が良い。主題歌の『レット・イット・ゴー』はもちろん、幼少期のアナとエルサが歌う『雪だるまつくろう』、アナとハンスのデュエット『とびら開けて』、どれもキャッチーで覚えやすく、思わず口ずさみたくなってしまう。
そして、映像の美しさ。全編通してクオリティは高いが、特にエルサが氷の魔法を使うシーンの歌声と映像の美の融合は圧巻だった。
その他にも、魅力的なキャラクター、ヒロインの恋愛だけに囚われない斬新なストーリー、すべてがあの社会的大ヒットを生み出す要因になっていたと思う。
アニメ映画にしか出来ない魅力が詰まったミュージカル映画の傑作。(女性 30代)
「Let it go」はやっぱり何回聴いても良いし、色んな国の原語で展開されている所も面白い。普段は吹き替えではあまり鑑賞しないが、本作の吹き替えを担当した神田沙也加と松たか子による透き通った声の歌には圧巻だ。
エルサとアナの姉妹の愛には、大人であろうとも心が温まるほど感動させられる。一面の雪景色も非現実とは思えないほど美しいので、とても癒される。暑い夏に観て涼みたくなるディズニー映画だ。(女性 20代)
関連作品
次作 アナと雪の女王2
みんなの感想・レビュー
楽曲の素晴らしさは言わずもがな、映像美にも圧倒される。
本作のテーマであろう「本当の自分を解放する」という点については、氷の城を作り上げるエルサが『レット・イット・ゴー』を歌い上げるシーンで、まさに心ごと飲み込まれてしまうような感動を覚える。
出てくるヒロインがただのお姫様ではなく、自分でなんでもこなす、さらに言うと国さえ救ってしまう。対して登場する男性が悪辣であったり、優しいもののイマイチ頼りないのも意図的だろうか。物語に男性の影響からの脱却、という今の時代らしさを上手に取り込んでいた。
ディズニープリンセスのこれまでのイメージを覆す、女性が自分の力で強く生きていくストーリーで、明るく前向きな気持ちになりました。
これまでは、大人しく控えめなプリンセスの元に王子様がかけつけ、結婚して幸せに暮らす、良く言えばキュンと、悪く言えば他力本願な作品が多いイメージでした。
この作品は、アナとエルサが姉妹で助け合い、自分たちで幸せを掴みに行くようなストーリーで、女性が受け身でいる時代は過去になるのだなと実感しました。
大流行になった曲も素晴らしく、作品の力強さや前向きさを盛り上げています。こういうプリンセスを見て育つ子供たちが、どんな大人になるのか楽しみだなと思いました。
小さいころに見たことのある、「雪の女王」を想像しながら映画館に向かったのですが、全くの別物でした。挿入歌すべてが耳に残る素敵な作品で、姉妹の愛情や、冒険のワクワク感など、どれも大人も一緒に夢中になれる壮大さでした。
前半に流れる、アナとハンスの「とびら開けて」の歌がすごく好きだったので、まさかの展開にとても驚き、最初は信じられませんでした。こんな裏切りの展開がディズニーにあるとは…!!
大人になっても忘れたくない、ワクワクな気持ちを思い出させてくれて、プリンセスストーリーにはない姉妹の愛情を描いた物語です。何度でも見たくなるし、みんなと共有できる素晴らしい作品の1つです。
いつものディズニーの王子様とお姫様のお話とは路線を変えた映画です。姉妹に焦点を当てていて、最初に描かれるエルサとアナの確執はとてもリアリティがあります。
アナが出会ったばかりのハンスと結婚すると言い出してから確執が浮き彫りになるのですが、ハンスの設定が王子様なのにディズニーにしては悪役でトラウマになりそうなので、他のディズニー映画をこの映画より先に見ておいた方が良さそうです。
随所に挟まれる歌も、ブロードウェイで活躍しているイディナ・メンゼルが歌っているので迫力があります。
ディズニーのキャッチーなフレーズが数々ある中でもトップクラスの中毒性がある音楽たち。こどもから大人まで皆が虜になり、話題沸騰したのも納得です。しかもそれは世界共通というのにはかなり興味深いです。音楽は国境を越えるんだな、と。それぞれのキャラクター設定は各国でも同様であれ、声優が変わるとキャラクターも少しずつ変わって見えました。それは国柄なのか、個性なのか。どちらでもあり、良いように作用していて、他の国の作品を見ることで違いを感じるのも面白かったのでおすすめ。
触れたものを凍らせてしまう力を持つ姉のエルサが、妹のアナを傷付けてしまうことを恐れてやむなく突き放すが、アナには理解ができず、すれ違うまま育つ。私にも妹がいるので、エルサの気持ちが痛いほど分かり、胸が締め付けられた。
この映画は、アナの恋愛や雪山アドベンチャーの要素もあり、場面が色々変わり飽きないストーリー展開だが、大人の私にはやはり姉妹の絆の強さが何より感動的で泣けた。そして、やはりディズニー。音楽の素晴らしさは言うまでもない。観終えてしばらくは脳内で『レリゴー、レリゴー』の無限ループ必至だ。
これまでのディズニー映画とは少し毛色の違う、姉妹愛を描いた作品となっています。予告編で使われ社会現象にまでなった「Let It GO」が歌われる場面では、ここの場面で使われるのね!と正直テンションが上がりました。それまでのエルサの葛藤を知った上でこの曲を聴くと、彼女が苦しみを抱えながらも強く前へ進もうとしていることがすごく良く伝わってきて、その切なくも凛とした姿に涙を浮かべずにはいられませんでした。
この歌が持つパワーはとてもすごいけれど、もちろんストーリー自体もとても見応えがありました。アナもエルサも明るくたくましく生きていて、同じ女性としてすごく勇気をもらえる作品でした。子供にも大人にも愛される、まさに今の時代にぴったりな作品です。
姉妹の強い絆により、いくつもの試練を乗り越える大人も観るべきディズニー映画である。エルサの優しさは、エルサ自身を殻に閉じ込めてしまうこととなり、アナと距離をとる。しかし、エルサのことを見捨てないアナは、一度離れた姉ともう一度笑い合いたいと歩み寄る。アナのたくましいキャラクターも見所だ。
何よりもLet it goの歌の魅力は凄まじい。映画に感情移入できる。エルサが自分の力をありのままに出していこうという前向きな気持ちになるまでの過程がしっかりと構成されていて、見応えのある映画だった。オラフの可愛さにも癒された。
すばらしい歌と音楽に合わせて、描かれる深い姉妹愛。
劇中に流れる曲がよくキャラクターの感情や美しい雪景色にマッチしており、映画が終わった後には、ついつい口ずさんでいることでしょう。ストーリーだけでなく、音楽もとても映画を素晴らしくさせる要素となっています。
悪者を倒しめでたしの展開や、王子様とのロマンチックなラブストーリーではありませんが、お互いを助け守りたいとゆう気持ちが、感動を呼ぶ大人でも楽しめる作品となっています。
話題になったことが納得のストーリーと映像だった。ディズニー映画は基本的にストーリーで裏切られることはない。最近では映像技術の進歩により、映画というよりも映像作品と言った方がしっくりくるくらい、映像が美しくなっている。
今作はとにかく氷の描写が美しい。まるで自分も同じ世界に入り込んだような感覚になる。そんな映像美に負けず劣らず、ストーリーも完成されていて、話題性を裏切らない作品となっていた。特にアナの姉を思う気持ちには胸が熱くなる。
ディズニー映画の中では恋愛に重きを置いていない新しい作品ではないだろうか。当たり前に思い、忘れてしまいがちな家族愛。兄弟がいる人にとってはとても心に残る物語になるだろう。
自分の思いとは反対に、妹を想うがために離れていく姉と、突き放されてもめげずに何度も寄り添おうとする妹。
それでも暗い気持ちなどなくなってしまうほど強い印象で気持ちを晴らせてくれるオラフという存在が物語全体をとても明るくしてくれている。ハラハラしながらも温かい気持ちにさせてもらえるだろう。
主人公が二人、しかも姉妹という異色のストーリー。女性の社会進出が進む世の中の流れに、見事マッチした作品だったと思う。二人の女性の強さが、ディズニー映画らしい映像美の中で描かれている。
今までのディズニー映画で言えば、真実の愛とはプリンセスと王子を表すものだったが、この映画では姉妹の絆を表す言葉として使われていることも印象的だった。また、日本語吹き替え版では、松たか子さんの歌唱力も素晴らしかった。字幕版もいいが、吹き替え版での視聴も、是非おすすめしたい。
従来のディズニー映画とは違い、やはり恋愛ではなく姉妹愛に重きを置いたところが大きな特徴だと言える。コマーシャルでもよく目にしていたエルサが伸び伸びと氷の城を建てる場面は、悲しいけれどもとても美しかった。雪だるまのオラフがとにかく可愛かった。自分が溶けてしまうことが分かっていても、アナに協力して夏を取り戻そうと頑張るところはぐっときた。物語のラストで、オラフが消えずに残って本当に良かったと思う。
姉妹のお互いを思いやる気持ちが、逆にお互いを苦しめて沢山の試練が待ち構えてしまう事になってしまいます。でも、それを乗り切って姉妹の絆が深くなっていきます。ディズニー作品の中では、少し違ったラストかもしれません。
公開前から、かなり話題だったので期待して観たのですが大人向きの作品ではなかったです。どちらかと言うと、小学生までの子供が楽しめる作品にしやがっています。
すれ違う姉妹の描写が切ないものの、最後は姉妹の愛で物語が完結する素敵な作品です。エルサがアナを遠ざけていたのは、アナが大好きだからこそで、少し不器用な方法ではありますが、距離を置くという措置で、アナを自身の力から守っていたのだろうなと感じました。
最後にエルサとアナが、本当の意味でお互いを分かり合うことが出来たシーンでは、「良かったね」と心から祝福したい気持ちでいっぱいになりました。
これからは仲良し姉妹として、2人で国を治めて、円満に過ごしてほしいです。
音楽にのって気持ちを伝えあったり、感じていることや不安なことなども全面的に出ていたため、ミュージカル感があり、一緒に楽しめる映画である。妹のアナを傷付けない為にエルサがとった行動と、姉のエルサを助け出すために旅に出たアナの、両方の姉妹の愛が溢れており、ぶつかり合った時は胸が苦しくなるほどだった。王子の裏切りや愉快なオラフと、氷売りのクリストフとの出会いがアナを強くし、強力な魔法に向かっていく姿がかっこよかった。子供と一緒に観たい映画でもある。
幼い頃から自らの魔力によって辛い日々を過ごしたエルサですが、何故こんなにもひた隠しにしなければならないのでしょう?一人で抱える以外に方法は無かったのでしょうか。アナを意識不明にさせてしまった日の夜、家族は唯一治療法を知っている妖精トロールの元へ向かいます。しかし、もし魔法が心臓に当たってしまったらもう手の施しようがなく、その時の治療法は真実の愛しか無いことを告げられます。それを知った両親はアナから魔法の記憶を消し去り、エルサには魔法の自制を強要するのです。全てはお互いがお互いを傷つけないように…。そのせいで、成長に従い心がすれ違っていると勘違いしてしまう2人が、とても切ないです。 そして人は普通と違う、ということに敏感です。誰しもがアナのように心優しくエルサを受け入れるとは限りません。戴冠式で魔力がバレてしまった際、人々はエルサを怪物呼ばわりし、危険だと言って捕らえようとしました。王国を逃げ出しまた孤独になるエルサですが、知られてしまった以上もう隠す必要は無いと自分だけの氷の王国を作り、自分のありのままに生きようと心を解き放ちます。エルサがいかに今まで我慢を積み重ねてきたか、計り知れません。
この映画はアンデルセンの童話『雪の女王』をモチーフとされています。相手を思いやる涙で魔力が溶けるラストシーンが共通しています。ですがそれ以外に童話を彷彿とさせるシーンは特に見当たりませんでした。童話のタイトルの割にあまり出てこない雪の女王にスポットライトを当てたこの映画は、ダブルヒロインという存在を活かす最高の題材だったのかもしれません。
アカデミー賞を受賞しただけあって、ストーリー、登場人物、映像技術、演出、音楽等がどれも素晴らしかったです。特にエルサが「Let it go」を歌いながら氷の王国を作るシーンは、思わず見とれるほどに圧巻でした。そして多彩なキャラクターたち。人間だけではなく魔法の雪だるまオラフと、トナカイのスヴェンがとても魅力的で、重要なポジションを担っています。その分、今回は男性キャラクターの存在が若干薄く感じられました。そもそも往年のディズニー映画とは一味違い、ただ愛を育むのではなく姉や故郷を救うという使命があったため、仕方のないことかもしれません。しかしハンスの裏切り行為には呆然としてしまいました。恐らくアナだけでなくほとんどの観客が騙されてしまったのではないでしょうか…最低な人間です。氷配達人のクリストフが登場した時はダブルヒロインでハッピーエンドかと思いましたが、最終的にアナとクリストフが恋人となりハンスは本国に強制送還されます。エルサにもぜひ素敵な人が現れますようにと願うばかりです。