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映画『あの日の声を探して』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『あの日の声を探して』の概要:チェチェン紛争でロシア兵に両親を殺された少年ハジ。言葉を失った彼はたったひとりで懸命に生きようとする。戦争に翻弄される子供の姿を通して、人間の残酷さと善意を同時に描き切る。多くの人に観て欲しいミシェル・アザナヴィシウス監督渾身の一作。

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映画『あの日の声を探して』の作品情報

あの日の声を探して

製作年:2014年
上映時間:135分
ジャンル:戦争、ヒューマンドラマ
監督:ミシェル・アザナヴィシウス
キャスト:ベレニス・ベジョ、アネット・ベニング、マクシム・エメリヤノフ、アブドゥル・カリム・マムツィエフ etc

映画『あの日の声を探して』の登場人物(キャスト)

ハジ(アブドゥル・カリム・ママツイエフ)
第二次チェチェン紛争によって両親を殺された9歳の少年。そのショックから声を失う。ロシア軍兵士から逃げるため放浪の旅に出て、キャロルに救われる。
キャロル(ペレニス・ベジョ)
35歳のEUの人権委員会職員。チェチェン国境近くのイングーシ共和国ナズランに滞在し、チェチェンの人々の人道被害について調べている。
ヘレン(アネット・ベニング)
ナズランで戦争孤児を救済する赤十字国際委員会の代表。
コーリャ(マキシム・エメリヤノフ)
ロシア連邦ペルミ市で暮らす平凡な19歳の少年だったが、些細な罪でロシア軍に強制入隊させられ人格が変貌していく。
ライッサ(ズクラ・ドゥイシュビリ)
ハジの姉。戦争の混乱で行方が分からなくなった幼い弟のハジとヴァクハを探している。アメリカ留学を目指していたので英語が話せる。

映画『あの日の声を探して』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『あの日の声を探して』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『あの日の声を探して』のあらすじ【起】

1996年、大勢の犠牲者を出したチェチェン紛争が終結し、チェチェンからロシア軍は撤退する。1999年、エリツィン大統領がプーチンを首相に任命した直後にモスクワでテロが発生。政府はこれをチェチェン独立派の犯行と断定し、ロシア軍は「対テロ作戦」の名目で再びチェチェンに侵攻する。

9歳の少年ハジが暮らすチェチェンの村もロシア軍に制圧され、ハジの両親は何の理由もなくロシア兵に銃殺される。家に隠れていたハジは赤ん坊の弟ヴァクハを抱いてその一部始終を見ていた。兵士が家に向かって来るのを見て、ハジはヴァクハをソファーに置いて身を隠す。幸い兵士には見つからずに済んだが、ハジは恐怖とショックで声を失う。

両親のそばにいた姉のライッサも連行されてしまい、ハジはヴァクハを抱いて村を出る。その後解放されたライッサは行方知れずになった幼い2人の弟を探し始める。

ハジはヴァクハをチェチェン人の暮らす家の前に置いていき、ひとりで歩き続ける。途中でトラックに乗せてもらい、国境から35キロ地点にあるロシア連邦イングーシ共和国の首都ナズランの赤十字の施設に保護される。代表のヘレンは何も話さないハジのリュックを調べ、赤ちゃんの服を見つける。それを見てハジは大粒の涙を流す。ヘレンはハジをここで保護するつもりだったが、護衛の兵士を見て恐ろしくなったハジは施設から逃げ出す。

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映画『あの日の声を探して』のあらすじ【承】

EU人権委員会の職員としてナズランに滞在しているキャロルは、街角で孤児らしきハジを見かけ、自分のパンを与える。すぐに立ち去ろうとするが幼いハジを放っておけず、車に乗せて自宅へ連れ帰る。キャロルは仕事で多くのチェチェン難民を取材しており、彼らがロシア軍兵士にどれほどの虐待を受けてきたかを知っていた。ハジも心に深い傷を負っていることは容易に想像できた。

ロシア軍では新人兵士に対するいじめや虐待も横行していた。マリファナ所持で警察に補導され、強制入隊させられた19歳のコーリャは、同期の新人が先輩のいじめを苦に自殺したことに怒りを感じる。しかし上官は転属願いを出したコーリャを激しく暴行し、コーリャを恐怖で支配する。

ライッサは国境近くの町に捨て子がいたという話を聞き、ヴァクハと再会する。しかしハジの姿はなく、村にとどまってハジを探し続ける。その村もロシア軍の爆撃を受けて危険な状態となり、ライッサはトラックで村から逃げることになる。

キャロルは自分の報告が国連に届かず、悲惨な現状を打開できないことにイラついていた。心を開いてくれないハジの扱いにも困っており、そのことをヘレンに相談する。しかしヘレンは仕事の延長でハジを保護しているキャロルの本音を見抜き、彼女と対立する。

映画『あの日の声を探して』のあらすじ【転】

ハジはキャロルにネックレスをプレゼントする。キャロルはネックレスの入手先を不審に思うが、ハジを追求するようなことはしない。ヘレンを見返してやろうとハジを買い物へ連れ出し、お絵かきの道具や本を買ってやる。しかしハジはキャロルの描いた家や両親の絵をマジックで塗りつぶしてしまう。キャロルはハジの心の傷の深さを知り、気長に彼と接していく。ハジは少しずつ笑うようになり、ついに言葉を発する。しかし長い話をすることはできなかった。

先輩のいじめにじっと耐えていたコーリャは、新人兵士を先輩の前で暴行し、先輩から認めてもらう。軍隊で生き残るコツをつかんだコーリャは、冷酷な人間へと変貌していく。そしてコーリャは一人前と認められ、前線への転属が決まる。

ライッサは赤十字の施設へたどり着いていた。ライッサの持つ写真を見て、ヘレンはハジのことを思い出す。しかしキャロルが保護している少年がハジであることは、ヘレンも知らなかった。ヘレンはライッサにここで働かないかと話してみる。

キャロルは見知らぬおばさんからそのネックレスは自分のものだと罵倒される。やはりあのネックレスは盗品だった。おばさんはハジを厳しく叱るが、キャロルはハジをかばってやる。

映画『あの日の声を探して』の結末・ラスト(ネタバレ)

その翌日。キャロルの職場にハジがやってくる。ハジはしっかりした口調で自分の本名や両親がロシア兵に殺された時の状況を全て話し始める。ネックレスを盗んだのはどうしてもキャロルにお礼がしたかったからだというハジの話を聞き、キャロルは胸がいっぱいになる。

キャロルは外務委員会の公聴会に出席するため空港へ向かう。しかしハジが心配ですぐに引き返す。踊りが上手な父のことが自慢だったと話していたハジは、ひとりで音楽に合わせて踊っていた。キャロルはそれを見て安心する。公聴会でキャロルは“これは対テロ活動ではなく戦争だ”とロシア軍の残酷さを訴える。しかし傍聴者の反応は鈍かった。

アリッサはしばらく施設を手伝っていたが、やはりハジを探す旅に出ることにする。アリッサが施設を去った直後、キャロルがヘレンを訪ねてくる。キャロルはハジを養子に迎える決心をしていた。キャロルとヘレンは以前の喧嘩を互いに謝罪する。ハジを紹介されたヘレンは驚いて、すぐに駅へ向かう。しかしアリッサが乗った列車はすでに出発していた。

ところがアリッサは施設へ戻っていた。ヘレンはただ“行くのよ”と言ってハジの背中を押す。アリッサとハジはついに再会し、強く抱きしめ合う。キャロルは嬉しそうなハジを涙ながらに見つめていた。

前線に送られたコーリャは殺戮も略奪も厭わない一人前の兵士になっていた。彼の心はハジの両親が銃殺される瞬間を面白がってカメラに収めるほど荒みきっていた。

映画『あの日の声を探して』の感想・評価・レビュー

戦争というものを題材にした作品は沢山あるが、チェチェンで起きた戦争のことを立場が違う3名の視点から描かれているので同時に沢山の気持ちを知ることが出来てとてもよかった。
戦争とは何なのかそのことを考えてくれと、映画が始まってから終わるまでずっと投げかけられている気持ちになった。
戦争についての事を考える機会を与えてくれる貴重な作品だったと思う。

ハジの表情がとても繊細に演じられていて、感情移入し胸が締め付けられた。(女性 20代)


もう見たくないと思ってしまうほど、苦しくて悲しくてつらい作品です。「戦争」は誰も幸せにしない。悲しみしか生まないと感じました。戦争で両親を亡くしたショックから声が出なくなってしまった少年。まだ幼い弟を見知らぬ人の家の前に置き、自分は放浪します。
少年は9歳。たった9歳の男の子が、自分の力では弟を育てられないことを悟り、置いていくことを決断する。こんなに辛いシーンは初めてでした。
とにかく重くて暗い作品ですが、知らなければいけない過去なのかもしれません。(女性 30代)


本作は、チェチェン戦争で両親を亡くしたと同時に、ショックで自身の声も失った少年が一人で生きようとする姿を描いたヒューマンドラマ作品。
戦争を体験していない身でも、戦争の悲惨さや不条理さが少し分かった気がして、観ていて辛い部分が多かった。
戦争が終わった後の残された人々の苦しみ、また戦争では何も解決しないという虚しさに胸が痛んだ。
かつてこのような時代があったことを、多くの人に知ってほしいと感じた作品。(女性 20代)

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