映画『アンツ・パニック 巨大蟻襲来』の概要:海外のPCゲーム『It came from the desert』をまさかの実写化。砂漠で開かれたビールパーティー中に閉鎖された軍事企業研究施設を発見した若者達が、現れた巨大蟻の襲来に遭い、生き残るために奮闘する。エンディングでは懐かしいゲームの映像が収録されている。
映画『アンツ・パニック 巨大蟻襲来』の作品情報
上映時間:90分
ジャンル:アクション、ホラー
監督:マルコ・マーキラークソ
キャスト:ハリー・リスター・スミス、アレックス・ミルズ、ヴァネッサ・グラッセ、マーク・アーノルド etc
映画『アンツ・パニック 巨大蟻襲来』の登場人物(キャスト)
- ブライアン(ハリー・リスタ・スミス)
- バイクの整備士で賢いが、奥手。ダークヒーロードラマの『必殺マン』に憧れており、リサが好き。実は両想いだったことが分かり、リサから勇気を得て巨大蟻と戦うことで勇敢な男へと変貌を遂げる。
- ルーカス(アレックス・ミルズ)
- モトクロスの優秀なライダーだが、頭は弱い。ブライアンの相棒であり親友。軽率な行動が多く大概はトラブルの元となっているが、時々幸運を招く。親友思いでもある。
- リサ(ヴァネッサ・グラッセ)
- ブライアンとルーカスの共通の友人であり、密かにブライアンに思いを寄せている。黒髪の美人で賢い。実は頭の良いブライアンに好意を寄せており、案外バイオレンス。
- レナード博士(マーク・アーノルド)
- 軍事企業研究施設でクモとアリを掛け合わせ、エイリアンの遺伝子を組み込んだ特殊な生物を研究していた。危険を察知し助けを求めるメッセージビデオを作成。施設から脱出後、巨大化した蟻の撲滅に務めている。
- ティム(カラム・マクゴーワン)
- クレイグの兄でモトクロスライダー。弟よりは知的で礼儀をわきまえている。弟のお目付け役。ルーカスの実力を認めず、何かと敵視している。
- クレイグ(アンドリュー・ホートン)
- モトクロスライダーでティムの弟。ルーカスとブライアンに対抗意識を燃やしているが、頭は良くない。リサにモーションをかけているも、相手にされていない。兄には頭が上がらない。
映画『アンツ・パニック 巨大蟻襲来』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『アンツ・パニック 巨大蟻襲来』のあらすじ【起】
1950年代、リザード・ブレスという場所に隕石が落下。その隕石にはエイリアンの細胞が付着していた。
67年後、軍事企業研究施設にて事故が発生。生存者はほとんどなく、企業はその施設の閉鎖を決定した。
砂漠にて開催されたモトクロスレースに優勝したライダーのルーカスは、親友で優れた整備士であるブライアンと仲良し。ブライアンは奥手な性質で、黒髪の美人リサに恋をしているが、告白できずにいた。
祝賀パーティーが砂漠の会場にて行われるため、ルーカスは親友の恋を進展させるべくリサを招待。ブライアンにも発破をかけた。
しかし、パーティーが始まっても一向にリサへモーションをかけられず、落ち込んでしまうブライアン。そんな親友を励ますルーカスだったが、2人は砂漠の崖にて洞穴を発見。酔っぱらって調子に乗ったルーカスが探検に行こうと言い出したため、ブライアンも渋々付き合うことにした。
洞窟を抜けた先には閉鎖された軍事企業の研究施設があった。ルーカスは益々テンションを上げ、ブライアンの制止など聞かずに中へと入って行く。2人は食堂からキッチンへ。ルーカスはそこにビールがあると言い出すが、冷蔵庫は空っぽだった。
更に2人は施設を進み、“第9群”と提示された部屋へ。そこには何か巣のような物が形成されており、部屋の角には監視カメラが設置されていた。
得体の知れないものを研究していたのは確かなようだ。ルーカスはブライアンの説得に応じ道を引き返すことにする。
映画『アンツ・パニック 巨大蟻襲来』のあらすじ【承】
しかし、食堂まで戻って来たところでバイクと同等の巨大蟻と遭遇。驚いた2人は咄嗟に身を隠すが、そこへリサから電話がかかってくる。ルーカスは驚きのあまりリサへと助けを求めたが、電波が悪く電話は途中で切れてしまう。とにかく今は巨大蟻を躱し、施設の外へ出なければならない。キッチンで蟻に襲われた2人は、どうにか逃げようと奮闘。危うく蟻の餌食となってしまうところを、ハンマーを手に駆け付けたリサによって救われるのであった。
蟻はコロニーを作る。1匹殺すとその体液の匂いで近くの蟻が戦闘態勢となり、押し寄せる習性があった。つまり、早く逃げなければ蟻に襲われて死んでしまうということだ。そうこうしている内に近くにいた2匹の蟻が登場。3人はパニックとなり食堂から出て、開いている部屋へ逃れることに成功する。
その部屋はどうやらモニタールームだったようだ。携帯の電波は無く助けを呼ぼうにも連絡できないため、モニターを触ってある動画を発見する。
映像の人物レナード博士曰く、この施設では1950年代に落下した隕石からエイリアンの遺伝子を採取。ヒアリやクモに組み込んで巨大生物を作成研究してきたと言う。
しかしある日、第9群のリーダー格が餌の時間に反乱を起こすという事故が勃発。警備隊では対抗できず12名が死亡したらしい。外へ出た蟻の群れは冷暗所にてコロニーを作り、産卵に備えていると思われる。蟻は毎日産卵するが、幸い遺伝子操作にてエタノールがないと卵の受精ができないため、繁殖できずにいた。
ところが、ここへきて近くでパーティーが開催。会場には大量のアルコールが用意されている。エタノールはアルコールの原料であるため、会場の酒を狙って蟻が向かうかもしれない。3人は会場の人々を助けるため、急いで戻ることにした。
映画『アンツ・パニック 巨大蟻襲来』のあらすじ【転】
同じ頃、パーティー会場には巨大蟻が群れで襲来。逃げ惑う人々が次々に襲われてしまう。ルーカス達が到着した頃には会場に人の影はなく、3人も残っていた蟻に襲われる。彼らは咄嗟にバイクへと乗り込み逃走。途中で二手に分かれた。ブライアンはリサを後ろに乗せていたが、崖を前に転倒。そこで、リサは会話の流れからブライアンに告白。実は両想いだったことが分かる。だが、ブライアンが彼女への思いを語っている間に、リサが蟻に攫われてしまう。
そこへルーカスが現れ通報しようと言うも、ブライアンはどうしてもリサを助けに向かうと言い張る。リサが攫われた方向には洞窟群がある。恐らく蟻はそこでコロニーを形成しているに違いない。ブライアンに説得されたルーカスは、親友と共に洞窟群へ。
2人は洞窟の中へ入りコロニーを発見。リサを助けようとするも、拘束している粘液は人の手で破ることができず。兵隊蟻に発見されたところをレナード博士に助けられる。ブライアンはリサの救出を断念し、一先ずは博士と共にコロニーから脱出した。
施設の周囲には監視銃が設置されている。どうやら博士の動画により、スイッチが入ってしまったらしく、容易に近付けば人間でも危険だと博士は言う。更に群れは最も知能の高い第9群が残っていたが、上手く使えば自動監視銃は頼りになるはずだ。2人は博士から監視銃の設置が記された地図を貰い、ブラッドリー基地に蟻の外殻を貫くことのできる特殊武器があることを聞く。
コロニーに集められた人間は孵化した幼虫の餌にされるが、孵化までの時間は最短で30分。繁殖が進めば群れは餌を求めて町へ向かうだろう。その前に蟻を殲滅しなければならない。博士は基地へ向かい武器を手に入れろと言う。しかも、彼は危機的状態であるにも関わらず、第10群は最も優れた巨大蟻の軍隊ができると言うのだ。しかし、博士は女王蟻に襲われ命を落としてしまう。
ルーカスとブライアンは基地へ向かい施設内を探し回るも、武器を発見できず途方に暮れてしまう。しかも、通路に蟻が出現。袋のネズミとなった2人は、立ち向かう覚悟をするも、ルーカスの悪い癖が働く。彼はビールに目がなく、冷蔵庫にあったビールを一気飲み。そのお陰で仕掛けが作動し隠し扉が開いた。2人は防護スーツとスマート・ガン、プラズマ・カッターを入手。蟻を倒して運良くバイクを2台発見し、コロニーへと向かった。
映画『アンツ・パニック 巨大蟻襲来』の結末・ラスト(ネタバレ)
中へ入って早速、リサを救出。ブライアンはリサと共に群れを誘導し、ルーカスは巣に残って囚われた人間の救出をすることにした。
バイクで群れを引き連れ自動監視銃のある場所へ。防護スーツが通過キーの役割を果たし、2人は無事に銃撃を避け通過。蟻の群れは自動監視銃の餌食となって全滅した。これで安心かと思いきや、女王蟻が登場。ブライアンとリサは更にバイクにて逃走し、崖を飛び越えて女王蟻から逃れる。2人は更にそこにあった車で逃走しようとしたが、女王蟻が粘液を吐き出し、車を引き止めてくる。リサがスマート・ガンで女王蟻を倒した。
同じ頃、餌として捕らえられた人々を救出したルーカス。エタノールで巣を焼き払おうとしていたが、敵対していたティムを発見。ルーカスはティムに助ける代わりに実力を認めろと交渉。了承を得た後にティムを助けた。そうして、巣に火をかける。
洞窟へ戻って来たブライアンとリサは、中から出て来たティムに話を聞く。どうやらルーカスは巣と心中するつもりらしい。そこへ、逃れていたクレイグがバイクでようやく登場。彼はバイクにて中へ突入し、爆発と同時にルーカスを救出して帰還するのだった。
パーティー会場へ戻って来た一行。無事を祝おうとするも、ビールが1本しかない。それは巡り巡ってブライアンの元へやってくるが、パーティーのゲストとして呼ばれていた必殺マンがようやく現れる。ブライアンは憧れの人物にビールを手渡したが、そのビールを狙って生き残っていた蟻が姿を現す。ルーカスとブライアン、リサの3人は率先して蟻へと立ち向かうのだった。
映画『アンツ・パニック 巨大蟻襲来』の感想・評価・レビュー
低予算のモンスター映画ではあるが、制限の中で最大限の成果を発揮しようという監督の意気込みが見える心強い作品。
ストーリーは弱気で理知的な主人公と短絡だが行動的な友人が巨大蟻からヒロインを守って闘うという単純そのものだが、それがこの二人の魅力を発揮する舞台装置として驚くほど機能していて心地よさがある。随所にある映画ネタも好事家にはたまらないオマケになっており、総じて満足度の高い仕上がりだと言えるだろう。
「巨大蟻襲来」がつかない『アンツ・パニック』という映画もあるのでご注意を。(男性 30代)
王道のB級パニックムービー。ゾンビや怪獣、凶暴化したサメなどB級作品と言うと、とんでもない設定のものが多いですが、この作品に出てくるのは「巨大蟻」。虫が苦手な私としてはかなり気持ち悪かったです。口元とかが本当に嫌なんですよね…。
ストーリーは思いのほかしっかりしていて面白いです。頭はいいけどオタクっぽい主人公とイケメンだけどおバカな友達。見た目は正反対だけど親友として最後まで裏切らないところがすごくいいです。
さくっと見るのにおすすめの作品です。(女性 30代)
B級映画なので、それなりの期待度で観ることをお勧めする。割に蟻のクオリティが良くスリルは味わえる。登場キャラのほとんどの頭がちょっとあれなのは、主人公の聡明さを強調するのが目的だったのかもしれないと思えば、受け入れられる。そういうものだと思って観ると楽しめるだろう。監督の意欲作であるのは間違いなく、アクションや追い詰められる感じはなかなか良かったし、主人公とヒロインの奮闘も良かった。(女性 40代)
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