映画『エニイ・ギブン・サンデー』の概要:アメリカン・フットボールの試合が開催された。「マイアミ・シャークス」チームのクォーターバックの選手が、立て続けに負傷した。代わりに出場することになったのは、無名のウィリーだった。
映画『エニイ・ギブン・サンデー』の作品情報
上映時間:164分
ジャンル:ヒューマンドラマ、スポーツ
監督:オリヴァー・ストーン
キャスト:アル・パチーノ、キャメロン・ディアス、デニス・クエイド、ジェームズ・ウッズ etc
映画『エニイ・ギブン・サンデー』の登場人物(キャスト)
- トニー・ダマト(アル・パチーノ)
- 「マイアミ・シャークス」チームのヘッドコーチ。かつては選手として活躍していた。年を取ったことを気にしている。
- クリスティーナ・パグニアーチ(キャメロン・ディアス)
- 「マイアミ・シャークス」チームのオーナー。前オーナーは父だった。女であることを気にしている。お金を稼ぐことを何よりも重要視している。
- ウィリー・ピーメン(ジェイミー・フォックス)
- 26歳。「マイアミ・シャークス」チームの一員。無名のクォーターバック。人種差別を受けたことがある。チームのことよりも、自分が活躍することの方が大事。
映画『エニイ・ギブン・サンデー』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『エニイ・ギブン・サンデー』のあらすじ【起】
アメリカン・フットボールの試合が行われていた。その中で、マイアミ・シャークスチームのクォーターバックのキャップが負傷してしまい、倒れて動けなくなってしまう。キャップは退場し、タイラーが代わりに出場することになった。マイアミ・シャークスは3連敗中で、観客の動員数も落ちていた。この試合で勝たなければならなかったのだが、タイラーが続けざまに負傷してしまう。代わりに出場することになったのは、無名のウィリー・ピーメンだった。
前半の試合が終了した。マイアミ・シャークスは21点、相手チームのミネソタは24点だった。ウィリーは緊張や練習不足から思ったようなプレーを行うことができなかった。ヘッドコーチのトニーは選手達にアドバイスを行い、檄を飛ばして選手達を送り出した。しかし、負けてしまう。
キャップは椎間板の手術を行った。彼は見捨てられるのを恐れ、プレーオフには何としてでも出場しようとしていた。トニーは見舞いに行き、焦らないよう宥めた。テレビではマイアミ・シャークスの悪口が放送されていた。オーナーのクリスティーナは金のことしか考えない人物で、トニーは作戦数が少ないと言われた。
映画『エニイ・ギブン・サンデー』のあらすじ【承】
カリフォルニア州知事が選挙の目玉として、宝くじのお金でロスにスタジアムを作ろうとしていた。クリスティーナはチームを売る話を持ちかけられる。現在は2億5千万ドルの売値だったが、新スタジオが建設されれば8億ドルに跳ね上げると言われる。クリスティーナはとりあえずこの件は秘密にし、悩むことにした。
クリスティーナは家にやって来たトニーを責め立て、キャップとラインバッカーのシャークを手放すことを提案した。トニーは拒み、クリスティーナと激しく言い争った。クリスティーナは強いチームにするために、トニーを切ることも考慮していた。トニーは前オーナーであるクリスティーナの父のことを引き合いに出し、失望を露わにした。
試合が行われた。ウィリーはトニーの指示を無視し、試合を進めた。トニーが怒ってもウィリーは聞かなかった。トニーの気持ちとは裏腹に、ウィリーは目覚ましい活躍を見せた。トニーは関係を深めるため、ウィリーに声をかけた。困ったことがあれば自分を頼るよう言うが、ウィリーの心には響かなかった。
ウィリーの活躍は留まるところを知らなかった。だがその一方で、自分勝手なウィリーのプレーは、チーム内で軋轢を生んでいた。トニーはそのことに頭を悩ませる。そんな中、選手達の治療を行っている内科医のオリーは、シャークの体に異変が起きていることに気づく。硬膜下血種か頭蓋内出血の可能性があることをベテラン外科医のハービーに伝えるが、ハービーはオリーの話を真面目に聞こうとはしなかった。
映画『エニイ・ギブン・サンデー』のあらすじ【転】
ウィリーは世間から人気を集め、雑誌の表紙を飾ったりCMに出演したりした。ウィリーが活躍する中、練習に復帰したキャップは立場を追いやられる。一方、クリスティーナはドクターストップをかけてでも、キャップの代わりにウィリーを出場させようとしていた。そして、シャークをプレーオフに出場させ、その後契約を切ろうとしていた。クリスティーナはハービーに協力を求めた。
ウィリーは勝つことに拘っていた。トニーは苦言を呈し、クォーターバックとしてチームを纏めることを重視しろと諭した。だが、ウィリーの心には響かなかった。その後、雨の中で試合が行われた。ウィリーは助けないチームメイトに怒鳴り、険悪な雰囲気になった。そして、マイアミ・シャークスは負けた。
シャークの怪我の具合は悪く、オリーは当たり方を間違えると最悪死ぬ恐れがあるとトニーに伝えた。だが、シャークはそんな自分の状態を聞いても、出場したいとトニーに迫った。悩んだトニーは、訴訟放棄の書類にサインさせることにした。その後、トニーはオリーから、ハービーがシャークのレントゲン写真をすり替えたと教えられる。トニーは怒り、ハービーを追い出した。
キャップは自身の体の不調を正直にトニーに明かし、ウィリーを選ぶことを勧めた。トニーはキャップが必要だと感じていたため、宥めて試合に出るよう諭した。キャップの表情は晴れなかったが、トニーの思いを無碍にすることはできなかった。その後、キャップは今シーズンで引退することを妻に伝えた。だが、妻は受け入れてはくれなかった。
映画『エニイ・ギブン・サンデー』の結末・ラスト(ネタバレ)
トニーはキャップを出場させようとしていることをクリスティーナに話した。そのことで口論になってしまう。クリスティーナは父がトニーを最高責任者にしなかったのは、年だと思っていたからだと言ってしまう。トニーはショックを受けた。クリスティーナの母に、前オーナーが自分を年だと思っていたのか確認した。クリスティーナの母はそのことについては知らなかったが、本当にかわいそうなのはクリスティーナだと教えた。前オーナーが何より求めていたのは「息子」だった。女であるクリスティーナは、そのことで辛い思いをしてきたのだ。
プレーオフの試合直前、トニーはチームの重要性を話して選手達を送り出した。キャップが出場し、ウィリーはベンチで試合を見守った。一方、クリスティーナはチームを売ろうとしていることがバレてしまい、オーナー会から呼び出しを受ける。
キャップは試合で活躍していた。だが、トニーは体の異変に気づき、ウィリーを交代で出場させることにした。そこに、クリスティーナが現れ、キャップはもうおしまいだと言い出した。トニーは選手の前で酷い言葉を言うクリスティーナに文句を言い、口論になった。それを止めたのはウィリーだった。ウィリーはトニーが自分を出場させようとしていたことをクリスティーナに教えた。
ウィリーはトニーの指示を聞き、仲間と協力して試合に挑んだ。シャークが相手の攻撃を防ぐが、そのまま倒れてしまう。意識はあったが、シャークは担架に乗せられ運ばれた。観客達は歓声を上げてシャークを称えた。
マイアミ・シャークスが勝利を収めた。トニー、クリスティーナ、選手や観客達は歓声を上げて喜んだ。クリスティーナはチームを売ることを止め、大切にすることにした。そして、トニーに感謝を伝えた。トニーはコーチを辞めることにするが、記者会見で思わぬことを発表した。ニューメキシコの新生チームで新任コーチのスタートを切ると言うのだ。しかも、ウィリーと既に契約を結んでいた。トニーは話し終えると、会見場を後にした。
映画『エニイ・ギブン・サンデー』の感想・評価・レビュー
アメリカン・フットボールを舞台に、あらゆる人の熱い思いを見ることができた。トニーはコーチとしては有能だったが、年齢のことを気にしていた。クリスティーナは父からチームを受け継ぐが、女であることを気にしていた。選手達も年齢や病気など、様々なことに悩んでいた。それでも、皆チームを勝利に導こうと、熱い思いを抱いているのだ。ラストの試合で、チームが一致団結する姿は本当に感動的だった。アメリカン・フットボールを知らなくても楽しめる作品だと思う。(MIHOシネマ編集部)
「無駄に生きるな 熱く死ね」という衝撃的なキャッチコピーにアメフトがテーマの作品とは思えないようなサスペンスチックなパッケージ、そしてアル・パチーノにキャメロン・ディアス、ジェイミー・フォックスなど豪華キャストで作られたこの作品は、ものすごい熱量とコーチを演じるアル・パチーノの迫力に圧倒されてしまう作品でした。
「鬼コーチ」のもとでアメリカで一番人気の「アメリカンフットボール」をすることは簡単なことではなく、選手だけでなくオーナーなどの葛藤も描かれていて、とても濃密なストーリーでした。(女性 30代)
パッケージはどうしてホラーチックなんでしょうかね。とにかく熱い作品でした!激しくぶつかったり、吐瀉したり、愛すべき脳筋達が沢山出てきます。ルールは分かりませんが、臨場感と迫力が凄まじく手に汗握ります。監督や選手たちのセリフも熱があり、本気の思いが画面越しに伝わってきます。こういう海外の暑苦しいスポコン映画は中々珍しいですね。黒人差別や怪我で揉めながらも、最後は一丸となることが出来た。お約束ですがこれでいいです。(男性 20代)
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