この記事では、映画『新しい靴を買わなくちゃ』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『新しい靴を買わなくちゃ』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。
映画『新しい靴を買わなくちゃ』 作品情報
- 製作年:2012年
- 上映時間:115分
- ジャンル:ラブストーリー
- 監督:北川悦吏子
- キャスト:中山美穂、向井理、桐谷美玲、綾野剛 etc
映画『新しい靴を買わなくちゃ』 評価
- 点数:35点/100点
- オススメ度:★★☆☆☆
- ストーリー:★☆☆☆☆
- キャスト起用:★★★☆☆
- 映像技術:★★★☆☆
- 演出:★☆☆☆☆
- 設定:★☆☆☆☆
[miho21]
映画『新しい靴を買わなくちゃ』 あらすじネタバレ(起承転結)
映画『新しい靴を買わなくちゃ』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む
映画『新しい靴を買わなくちゃ』 あらすじ【起・承】
カメラマンのセンは、妹のスズメに強引に連れられてパリまでやってきた。しかし、パリに到着するや否やスズメは一人でさっさと出かけてセンを置き去りにする。
泊まるホテルを予約したのはスズメで、センはホテルの名前すら知らない。パリの街中で途方に暮れるが、さらに追い打ちをかけるようにパスポートを女性に踏まれ、顔写真が判別できなくなってしまう。
その女性は偶然にも日本人だった。女性のハイヒールのかかとは折れてしまい、センが接着剤で応急処置を施す。パリ在住でフリーの記者をしているというアオイは、パスポートの件を謝り、何かあった時のために連絡先を渡していった。
センはスズメにホテルの名前を聞くため電話を掛けるが、スズメは出ない。仕方なくアオイに助けを求め、スズメが言っていたホテルの特徴を手掛かりにホテルを突き止める。
アオイは道案内のために同行するが、先に食事をしてバーで飲み、酔っ払ったアオイに付き添ってそのままアオイの自宅へ。結局難解なホテルの名前をまたど忘れしたセンはアオイの家のバスタブで夜を明かす羽目になる。

映画『新しい靴を買わなくちゃ』 結末・ラスト(ネタバレ)
一方、スズメはパリの恋人の家を訪ねていた。遠距離恋愛だったため、会えなかった時間を埋めるように一緒に過ごす。恋人の画家としての道を応援し送り出したスズメだったが、本心では離れずに結婚したい。しかし恋人カンゴには絵の方が大事。二人の気持ちはつながることなく、数日最後の時を過ごした後別れを告げる。
目覚めたアオイは、バスタブで寝ているセンに驚くが、ホテルの名前を忘れたことを聞いて納得する。それから2日、センはアオイの元で一緒に過ごす。フリーペーパーを作るための取材に同行し、仕事の事を知る。また、過去の恋愛のこと、飼っていた猫が帰ってこないこと、5歳の息子がいたが亡くなってしまったことなど、さまざまなことを知る。
この短い間に二人は惹かれ合っていくが、すぐに別れの日がやってきた。別れの日、まだかかとが折れてしまったあのヒールを履いているアオイ。「新しい靴を買わなくちゃ」と言う。
恋人と別れふっきれたスズメとやっと落ち合ったセンは帰国した。
その後、パリのアオイの元に贈り物が届く。それは、センが撮った写真と新しい靴だった。
映画『新しい靴を買わなくちゃ』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)
映画『新しい靴を買わなくちゃ』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む
ヒットメーカー北川悦吏子も時代遅れ
北川悦吏子といえば、「ロングバケーション」や「あすなろ白書」、「オレンジデイズ」など、大ヒット恋愛ドラマの数々を世に送り出してきた脚本家である。この人が脚本なら間違いないと思えるほどのヒットメーカーだったのだが、それももう過去の話。
この映画はまさにトレンディドラマそのもので、言葉選びや会話の間、雰囲気、全てがなんだか居心地が悪い。トレンディドラマ全盛期にはそれが良いとされたのだけれど、それを現代でやるのは違う。
今を時めく向井理を主演に迎えながらのこの古臭さはいただけない。
近年ではドラマ「素直になれなくて」でもかなり酷評されていて、もう北川悦吏子の名前だけではどうにもならないんだということはわかっていたけれど、そこから一歩も進化していないのがまたすごい。
パリを舞台にしたかっただけ
ストーリーは薄ら寒くて残念で、何が言いたいのかわからない。結局は何でもいいからパリで映画を撮りたかっただけなんじゃないかと思った。(といいつつ、ストーリー的にパリでなくてもいい内容で、パリでなければならない必然性はない)撮影はオールパリロケなので、風景は素晴らしい。
ストーリーなんてどうでもよく、中山美穂や向井理を見るのが目当て、そしてパリの雰囲気を楽しみ観光気分になりたい人にはまあまあおすすめできる。が、映画の面白さを期待して観ようと思う人には全くおすすめできない作品である。
わざわざ映画にする必要があったのかなと思うほど無駄遣い感の否めない作品でした。パリを舞台にした映画を撮りたかった気持ちは分かりますが、このキャストにこのストーリーをわざわざパリで撮らなくても…と思ってしまうほど微妙なシナリオで3日間の恋なんて大袈裟に言うわりには大きな盛り上がりも無く、ただパリで過ごす男女を描いただけの平凡な作品でした。
出演している俳優陣が好きな人は楽しめると思いますが、日本でも撮れただろうし、ドラマで良かったのではないかなと感じてしまいました。(女性 30代)
本作は、パリを舞台に二組の男女の三日間の恋愛模様を描いた北川悦吏子監督によるラブストーリー作品。
ストーリーに大きな抑揚はなく中盤少し眠くなってしまったが、パリの静かな街並みと坂本龍一さんの音楽がとても心地よくて、大人の恋愛というテーマとマッチしていて素敵だった。
主演の2人はもちろん、サブの2人が醸し出す可愛らしい雰囲気もまた良かった。
キャストがほぼ日本人なので、街並み以外でパリらしさは特に感じられなかったけれど、また観返したいと思った。(女性 20代)
パリという舞台だけで既にロマンチックなのに、孤独を抱えた2人が偶然出会い、少しずつ心を通わせていく過程がとても繊細に描かれていました。中山美穂さんの大人の色気と儚さが、パリの風景と絶妙にマッチ。ラストの別れは切ないけれど、どこか温かい。余韻を大切にした恋愛映画でした。(40代 女性)
玉木宏さんと中山美穂さんの組み合わせがとても自然で、年齢差を越えた恋が丁寧に描かれていました。すれ違いながらもお互いを思いやる姿には共感。特に夜のセーヌ川沿いのシーンは映像美としても素晴らしく、まさに大人のラブストーリー。終わった後の静かな切なさが心に残ります。(30代 男性)
軽い気持ちで観始めたのに、想像以上に心に刺さりました。人生に少し疲れた2人が偶然出会い、言葉にならない感情を共有する姿は、パリという特別な街を背景にしたからこそ成立した奇跡。派手さはないけれど、細部の空気感がすごく丁寧でリアル。観終わった後にため息が出ました。(20代 女性)
中山美穂さんの役がとにかく魅力的でした。過去に傷を抱えていながらも、どこか柔らかくて人を惹きつける存在。パリでの数日間の出来事がまるで夢のようで、時間が止まってほしいと思えるような映画。2人が離れる選択をするラストは潔くて、余計に胸に迫るものがありました。(50代 男性)
正直、セリフの少なさに最初は戸惑いましたが、その“間”が逆にリアルで、2人の関係がゆっくりと変化していくのを感じられて心地よかったです。映像も音楽も美しく、まさにパリを歩いている気分になれました。あの終わり方も、映画的で美しくてすごく好きです。(30代 女性)
恋愛映画はあまり観ないのですが、これは静かな魅力に引き込まれました。お互いの孤独が出会いを通して少しずつ癒されていく様子が丁寧に描かれていて、無理に盛り上げようとしない構成も好印象。ラストの空港のシーンは泣けました。控えめだけど心に残る作品です。(20代 男性)
大人のラブストーリーというより、人生の“ひとときの交差”を描いたような映画でした。2人の間に生まれる感情がすごく自然で、言葉じゃないコミュニケーションが多くて、それがまたリアル。何も起きないのに、何かが心に残る。まさにそんな映画。ひとりで静かに観るのに最適です。(40代 女性)
パリを舞台にしたロマンチックな出会いなのに、どこか現実感があるのが印象的でした。2人が傷を抱えているからこそ、出会いがより深く響くんだと思います。ラストでそれぞれの道を選ぶのも、現実的だけど美しい別れ方で印象的でした。風景と音楽がとにかく心地よい映画。(50代 女性)
映画『新しい靴を買わなくちゃ』を見た人におすすめの映画5選
Before Sunrise(ビフォア・サンライズ)
この映画を一言で表すと?
たった一晩、ウィーンで出会った男女が語り合う奇跡の恋。
どんな話?
列車で出会ったアメリカ人の青年ジェシーとフランス人の女性セリーヌが、ウィーンの街を歩きながら一夜限りの会話を重ねていく。特別な何かは起きないのに、どこまでも心が惹かれていく純粋なロマンス。
ここがおすすめ!
自然な会話とヨーロッパの街並みが紡ぎ出す詩的な世界観が魅力。『新しい靴を買わなくちゃ』のように、偶然の出会いがもたらす“たったひとときの恋”を丁寧に描いた、胸に残る恋愛映画の名作です。
恋する惑星(原題:重慶森林)
この映画を一言で表すと?
孤独な都会で交差する2つの愛、音楽と映像が彩る香港ロマンス。
どんな話?
香港を舞台に、傷心の警官と謎めいた女性、そして別のカップルの恋のすれ違いを描くオムニバス風の作品。無機質な都市空間に散りばめられた温かな感情が、スタイリッシュな映像と音楽で際立つ。
ここがおすすめ!
ウォン・カーウァイ監督の映像美と切ないセリフが心に残る傑作。『新しい靴を買わなくちゃ』と同様、偶然の出会いと“すれ違う恋”の魅力を存分に味わえます。映像派の恋愛映画好きにはたまらない一本です。
めがね
この映画を一言で表すと?
“何もしない”を楽しむ時間が心を癒す、静かなスローライフ映画。
どんな話?
都会に疲れた女性が訪れた島で、何もしない時間を過ごし、そこで出会った人々との関わりの中で心がほぐれていく。日常のなかにある小さな幸せを描いた、癒し系のヒューマンドラマ。
ここがおすすめ!
派手な展開はないけれど、心をゆるめてくれる不思議な魅力があります。『新しい靴を買わなくちゃ』の持つ“空気を味わうような世界観”をより深く堪能したい方におすすめの、優しい映画です。
マディソン郡の橋
この映画を一言で表すと?
4日間の恋が一生の記憶になる、大人のための切ない愛の物語。
どんな話?
夫と子どもを持つ主婦と、旅するカメラマンが、わずか4日間だけ心を通わせる物語。誰にも言えない愛、それでも確かに存在した深い絆を、美しく静かに描き出した名作恋愛映画。
ここがおすすめ!
「一緒にならなくても愛していた」という愛のかたちに、胸が締めつけられます。『新しい靴を買わなくちゃ』のように、刹那の中にある永遠を描いた作品。静かな涙を流したい夜におすすめです。
サヨナライツカ
この映画を一言で表すと?
運命と不倫が交差する、美しくも切ない大人の恋愛ドラマ。
どんな話?
出張先のバンコクで出会った青年と謎めいた女性。二人は激しく惹かれ合いながらも、それぞれの立場ゆえに離れ離れになる。20年以上の時を経て再会したとき、彼らが選んだ答えとは…。
ここがおすすめ!
“愛しているけど一緒にはなれない”というテーマをエモーショナルに描いています。ロケーションも美しく、心の奥に静かに波紋を広げるような感動が。『新しい靴を買わなくちゃ』の切なさを愛した方にぴったり。
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