映画『バスターのバラード』の概要:開拓時代のアメリカ西部を舞台にした6つの物語から構成されたオムニバス映画。鬼才コーエン兄弟が監督作、歌好きの早撃ちガンマンなどコーエン兄弟らしいひねりの効いたキャラクターが登場する。
映画『バスターのバラード』の作品情報
上映時間:133分
ジャンル:西部劇、コメディ
監督:ジョエル・コーエン
キャスト:ティム・ブレイク・ネルソン、ウィリー・ワトソン、クランシー・ブラウン、ダニー・マッカーシー etc
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映画『バスターのバラード』の登場人物(キャスト)
- バスター・スラッグス(ティム・ブレイクネルソン)
- 白馬にまたがって旅をしており、早撃ちと美声に自信を持っている。
- カウボーイ(ジェームズ・フランコ)
- 銀行を強盗しようとして捕まってしまうツキのない男。二度にわたり絞首刑を宣告される。
- 興行主(リーアム・ニーソン)
- 四肢のない役者を連れて各地を旅し、移動舞台を興行している。
- 探鉱者(トム・ウェイツ)
- 金脈を探して旅する探鉱者で、金を掘り当てるために執念を燃やしている。
- ロシーン(ゾーイ・カザン)
- 控えめな性格をした女性。兄と共に西部を旅していて、途中で独り身になってしまう。
- クラレンス(ブレンダン・グリーソン)
- アイルランド人で、英国人とチームとなって賞金稼ぎをしている。
映画『バスターのバラード』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『バスターのバラード』のあらすじ【起】
バスターは酒場でポーカーの輪に加わろうとする。しかし、賭博師の一人に絡まれ、バスターは拳銃を使わずにその男を殺してしまう。そして自慢の歌声を披露しながら酒場で踊る。酒場に賭博師の兄弟が現れ、決闘することになる。バスターは瞬く間の早撃ちで弟のことも殺してしまう。すると今度は黒ずくめの男が現れ、バスターに決闘を挑む。黒ずくめの男はバスターよりも早撃ちで、バスターを一瞬で撃ち殺す。さらに見事な歌声で歌い出し、世の中には上には上がいることを見せつける。
カウボーイが荒野の銀行で強盗をしようとする。しかし、行員が銃で応戦し、カウボーイは捕らわれる。カウボーイは木につながれ、保安官たちに首つりにされそうになる。そこにコマンチ族が襲撃してきて、保安官たちを殺して去ってしまう。生き残ったカウボーイは通りがかりの牛飼いにロープを切ってもらう。しかし、実は牛飼いの牛は盗まれたもので、追い掛けてきた別の保安官たちにカウボーイは捕まってしまう。カウボーイは絞首台に連れて行かれるが、今度は慣れた様子で絞首刑に処される。
映画『バスターのバラード』のあらすじ【承】
馬車に乗った興行主が村にたどり着き、移動舞台を設置する。観客の前で四肢のない役者が芝居を披露し、興行主が投げ銭を回収した。興行主は雪山で野宿し、役者の面倒を見てあげる。2人は旅を続けて各地で芝居を披露するが、徐々に観客の数は減って投げ銭も集まらなくなる。そんな時、興行主は算数を披露する鶏の芸が人気を博しているのを見つける。興行主は鶏を買い取ることにするが、役者はそれが不満で仕方ない。すると、興行主は谷間を流れる川に差し掛かった時に役者を突き落としてしまう。
探鉱者がロバを引き連れ、渓流にやって来る。そして川岸を掘り起こし始める。川岸の土から砂金の粒が出てくることを確認すると、金脈を特定しようと周囲を順番に掘り起こして行く。探鉱者はそこで野宿をして過ごし、いよいよ金脈を行き当たる、しかし突然、背後から撃たれてしまう。探鉱者を尾行して作業を見守っていた男がいたのだ。探鉱者は死んだふりをして、男が近づいてきたところを殴り殺す。探鉱者は撃たれた傷が治るのを待って金を掘り起こすと、来た道を戻っていく。
映画『バスターのバラード』のあらすじ【転】
アリスは兄と共に幌馬車隊でオレゴンに旅立つ。しかし、兄は途中で酷く咳き込むようになり、翌朝に亡くなってしまう。アリスは中年のカウボーイに兄を埋葬してもらう。中年のカウボーイは初老のカウボーイを共に幌馬車隊を先導する仕事をしていた。アリスは旅を続けることにするが、兄の服に現金がすべて入っていたことを知る。手伝いの子への支払いを巡る金銭的トラブルを抱えてしまったアリスに対し、中年のカウボーイは結婚を申し出る。一晩考えた末にアリスは結婚を受け入れることにする。
幌馬車隊からアリスの姿が見えなくなり、初老のカウボーイが探しに出掛ける。初老のカウボーイは草原にいるアリスを見つけるが、そこにネイティブ・アメリカンの集団が襲撃してくる。初老のカウボーイはアリスに自殺用の銃を渡し、一人でネイティブ・アメリカンと対峙する。見事な射撃の腕を披露するも、ネイティブ・アメリカンの一人に頭を殴られて倒れてしまう。ネイティブ・アメリカンが近づいてきたところで、初老のカウボーイは相手を銃で撃ち殺す。実は無事だったのだ。しかし、初老のカウボーイが死んだと勘違いしたアリスは自らの頭を打ち抜いてしまう。
映画『バスターのバラード』の結末・ラスト(ネタバレ)
猟師、老婦人、フランス人、英国人、クラレンスの5人が馬車に乗ってフォートモーガンに向かって移動していた。猟師はネイティブ・アメリカンの女性と山暮らしをしていた話を皆に披露する。そして猟師は人間には1種類しかないという結論にたどり着いたと話す。それに対し老婦人が反論し、人間は2種類だと主張する。老婦人は夫と離ればなれになり、娘の元で暮らしていた。すると今度はフランス人が子供の世話になっている老婦人のことを批判する。怒った老婦人はフランス人に手を上げるが、発作を起こしてしまう。
フランス人は慌てて御者に馬車を止めるように叫ぶが、御者はそのまま走らせ続ける。クラレンスが歌を歌い始め、皆の気持ちを落ち着かせる。そこで英国人が自分とクラレンスは賞金稼ぎであることを明かす。英国人は更に、自分が小話を披露して標的が油断した隙にクラレンスが仕留めていることを話す。皆が青ざめていると、馬車がフォートモーガンに着く。英国人とクラレンスは仕留めた犯罪者の遺体を運んで宿に入っていく。残された3人は恐る恐る馬車を降りて、後に続く。
映画『バスターのバラード』の感想・評価・レビュー
コーエン兄弟の西部劇というと『トゥルー・グリット』が有名だが、今作はそれとは趣が異なり。良質の短編小説を読んでいるような楽しさに満ち溢れている。拳銃による決闘、金脈探し、幌馬車による旅など西部劇の要素はたくさん盛り込まれているが、どれも典型的な西部劇とは一線を画す。そしてどの物語もコーエン監督らしく落ちにひねりが効いており、ついついその続きが気になってしまう。(MIHOシネマ編集部)
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