この記事では、映画『ベラのワンダフル・ホーム』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『ベラのワンダフル・ホーム』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。
映画『ベラのワンダフル・ホーム』の作品情報

上映時間:96分
ジャンル:ヒューマンドラマ、アドベンチャー
監督:チャールズ・マーティン・スミス
キャスト:アシュレイ・ジャッド、ジョナ・ハウアー=キング、エドワード・ジェームズ・オルモス、アレクサンドラ・シップ etc
映画『ベラのワンダフル・ホーム』の登場人物(キャスト)
- ベラ(声:ブライス・ダラス・ハワード)
- 住宅街の廃屋に住んでいた野良犬だったが、ルーカスの飼い犬になる。ピッドブルという闘犬であるため、デンバーでは条例で外出が禁止されている。600キロ離れた親戚に預けられるが、ルーカスに会いたくて逃げ出してしまう。
- ルーカス(ジョナ・ハウアー=キング)
- 大学に行きながら、退役軍人病院で働く職員。母と二人暮らし。廃屋で見つけたベラを気に入り、飼い始める。
- テリー(アシュレイ・ジャッド)
- ルーカスの母。陸軍の帰還兵でとても気の強い性格。退役軍人病院で働きながら、PTSDのセラピーを受けている。
- オリヴィア(アレクサンドラ・シップ)
- ルーカスの恋人で、退役軍人で働く同僚。愛護団体のスタッフでもあり、ルーカスと一緒にベラを見つける。
- アクセル(エドワード・ジェームズ・オルモス)
- ベラが旅の途中で出会ったホームレス。退役軍人。ベラを溺愛し、死ぬ間際に自分のベルトとベラを鎖で繋いでしまう。
映画『ベラのワンダフル・ホーム』のネタバレあらすじ(起承転結)
映画『ベラのワンダフル・ホーム』のあらすじ【起】
コロラド州のデンバー。住宅街の廃屋で闘犬のピッドブルの赤ちゃんが生まれた。母犬は動物管理局に捕獲されたため、野良猫がママ代わり。ある日、動物好きのルーカスとオリヴィアが餌やりにやって来た。ルーカスはその子犬を気に入り、ベラと名付けて飼うことにした。
ルーカスの家族となったベラは、ごっこ遊びで毎日楽しく過ごす。彼の母テリーもベラを気に入った。彼女は陸軍の帰還兵だ。近所のクレーマー男が、闘犬を飼っていると文句を言いに来たが、テリーは追い返した。
大家が工事に来るため、ルーカスはベラを職場の退役軍人病院に連れて来た。スタッフのアイデアで、PTSDの集まりにゲストとして招くことに。愛くるしいベラに会うと、強面の軍人たちはたちまち笑顔に。ベラは軍人たちに寄り添ったり、一緒にごっこ遊びをして、すっかり人気者になった。
ある夜、自宅に動物管理局が訪問し、闘犬の外出は違法であると指摘する。次に屋外でベラを見つけた場合は収容すると警告した。翌日ルーカスはベラに、どんなに離れていても合図で自宅にダッシュする「ゴー・ホーム」を特訓。やんちゃなベラはすぐに出歩き、ゴー・ホームに失敗して管理局に収容された。

映画『ベラのワンダフル・ホーム』のあらすじ【承】
ルーカスは違反金を払ってベラを取り戻すが、その際、次に見つかれば安楽死だと告げられる。ルーカスは闘犬を飼える市に引っ越すため、ベラを一時的にファーミントンの親類に預けることにした。
600キロ離れた広い一軒家で過ごすことになったベラ。しかし、ルーカスの所に行きたい一心で、塀を乗り越えて逃げ出してしまう。引っ越し先が決まりベラを迎えに行く途中だったルーカスとは、行き違いになってしまった。
ベラは山を越えて小さな街へ。犬の群れに加わり仲良く遊ぶが、夕方になると犬たちはそれぞれの飼い主の元へ帰ってしまった。ベラはゴー・ホームを続行すべく、デンバーを目指して再び走り出した。山中でハンターに殺されたピューマの母親を見つけると、その子供が怯えていたため、ベラは母親代わりになろうと決意。ビッグ・キトンと名付けて可愛がることにした。
ベラはキャンプ場でバーベキューの肉を盗んだり、釣り人からは魚を盗んだりしてビッグ・キトンに与えた。野犬に襲われそうになると、必死に吠えて守った。通りすがりのハイカーがベラの首輪に電話番号があるのに気付いて電話をかけるが、留守電で繋がらずその場を去ってしまった。
映画『ベラのワンダフル・ホーム』のあらすじ【転】
ベラとビッグ・キトンは旅を続けた。季節は冬になり雪が積もると、2匹は雪原でじゃれ合った。ベラは雪崩に巻き込まれる男を目撃し、男の飼い犬のダッチと一緒に助けようとした。そこに居合わせた男性カップルが男を救出する。彼らは男を救助ヘリに乗せた後、ベラとダッチを自宅に連れ帰った。ビッグ・キトンは置き去りのまま。
男性カップルの家は庭も広く、ご馳走も与えられ、ベラとダッチにはこの上ない環境。一緒の写真も飾り、すっかり家族の一員となった。数日後、男が退院したとの連絡が入る。彼らはダッチを返しに行くが、男は犬を邪魔者扱いした。ダッチは正式に彼らの飼い犬となった。ベラは自分の本当の居場所に戻るため、彼らの元から立ち去った。
ベラは湖のほとりを歩いた後、小さな街のスーパーでフライドチキンを盗んだ。そこにホームレスのアクセルが近寄ってくる。彼は退役軍人で、路上でベラを隣に座らせて寄付金を募った。可哀そうな彼に同情するベラ。川のほとりに住むアクセルは体がみるみる弱り、ベラと自分の体を鎖で繋いだ後、眠るように死んでしまう。
映画『ベラのワンダフル・ホーム』の結末・ラスト(ネタバレ)
鎖で繋がれたベラは、水も飲めずに日に日に弱っていった。ある日、通りがかった少年が鎖を外してようやく自由の身に。ベラは川の水を飲み、山に戻った。
旅に出てから2度目の冬。山中でベラは、野犬の群れに襲われた。殺されそうになった時、大きく成長したビッグ・キトンが崖の上から飛び降りて、ベラを助ける。久しぶりに会った2匹は、体を寄せ合い喜んだ。
丘の上からデンバーの街が見えた。ビッグ・キトンと別れたベラは、高速道路で車にぶつかり怪我をする。右足を引きずりながら住宅街を歩き、懐かしい我が家に入った。しかしそこはもう他人の家。ルーカスの匂いは残っていなかった。
ベラは退役軍人病院に向かう。セラピー犬としてお世話をした軍人たちと再会した後、ルーカスを見つけた。足を引きずりながら彼にジャンプするベラ。2年半越しの再会で、彼の顔中を舐めて喜んだ。
テリーとオリヴィアも駆けつけて再会を喜ぶ。そこへ動物管理局と警官がベラの捕獲に現れた。警官が「責任者は誰だ」と言うと、その場にいた全員が挙手。退役軍人病院は国有だから、デンバー市の条例は適用しないとルーカスたちが反論すると、警官たちは納得して帰って行った。
自分の居場所に戻ったベラ。デンバーの郊外で、ルーカスとオリヴィアと一緒に仲良く暮らすのだった。
映画『ベラのワンダフル・ホーム』の感想・評価・レビュー(ネタバレ)
とにかくベラが愛らしい。垂れ下がった耳、キョトンとした上目使い、「ゴー・ホーム」ができずに落ち込む顔。そそっかしいベラは、一時的に遠くに預けられただけなのに、ルーカスに会いたくて逃げ出し、2年半も旅をする羽目になる。様々な困難に立ち向かいながら、強い心で家に帰ることを決して諦めない。人にも犬にもピューマにも愛情を注ぎ、常に前向きに頑張る。そして感動のフィナーレ。心を温めたい時におすすめの作品だ。(MIHOシネマ編集部)
ベラが遠く離れた地で飼い主ルーカスに会うため、数千キロもの旅を続ける物語に胸を打たれた。道中で出会うカップルやホームレスの男性、そしてピューマの子どもとの関係はどれも温かく、ベラの優しさと賢さがよく表れている。特にピューマとの親子のような絆は印象的で、別れのシーンは涙なしでは見られなかった。最後、ボロボロになりながらルーカスへ帰ってきた瞬間は感動の極み。動物映画が好きなら必ず心を揺さぶられる一作。(20代 男性)
犬目線で進むストーリーがとても魅力的だった。ベラが“家に帰る”という一心で困難を乗り越える姿は、まるで人間以上に強い意志を感じさせる。途中でベラが人間に捕らえられたり、危険な環境に追い込まれる場面もあり、見ていて胸が苦しくなることもあった。けれど、彼女が出会った人たちに少しずつ助けられながら前を向き続ける姿に自然と涙がこぼれた。ラストの再会シーンはどれだけ覚悟しても泣かされる。(30代 女性)
動物映画と聞いて軽い気持ちで観たが、予想以上にドラマ性が高く、深い感動があった。ベラとピューマの子どもの交流は特に美しく、種を超えた絆が丁寧に描かれていた。中盤でベラが捕獲され、里親のもとで暮らすことになる展開は切なかったが、それでもルーカスのもとへ戻るために再び旅立つ姿に強さを感じた。最終的に再会を果たす瞬間は、長い旅のすべてが報われるような幸福感に満ちていた。(40代 男性)
ベラの旅は決して美しい瞬間ばかりではなく、厳しい自然や悪意ある人間の存在がリアルに描かれていた。しかし、それでもなおベラの心の強さとまっすぐな気持ちが物語全体を優しく包み込んでいる。特にホームレスの男性を癒やし、彼との別れを受け入れるシーンは涙が止まらなかった。最後、ルーカスに駆け寄る瞬間は、それまでの辛いできごとがすべて報われるような感動に満ちていた。(50代 女性)
犬と人間の絆を描いた作品は多いが、ここまで旅の過程を丁寧に描いた映画は珍しいと感じた。ベラが出会う人々や動物との触れ合いがそれぞれ印象深く、特にピューマの子どもとの関係は心が温かくなる。ベラが捕獲され、強制的に引き離される展開には怒りも覚えたが、それでもへこたれない姿に勇気をもらった。最後の再会シーンは本作のテーマ“家とは愛がある場所”を象徴していて素晴らしかった。(20代 女性)
本作は単なる動物映画ではなく、“帰る場所”の意味を深く問いかける作品だと感じた。ベラの視点から語られることで、彼女の感情がとてもリアルに伝わってきて、旅の困難さに何度も胸が締めつけられた。特に、ベラが人間の都合で遠くへ連れていかれてしまう場面はやりきれない思いがこみ上げた。そこから、諦めずにルーカスへ帰る道を選び続ける姿がとにかく尊い。終盤の再会は涙腺崩壊必至。(40代 女性)
家族向け映画と侮れないほど、物語に厚みがあった。ベラはただ“帰りたい”という純粋な気持ちで危険な旅に身を投じるが、その姿は人間なら折れてしまうような強さを感じさせる。ピューマとの交流で見せる母性、優しい人々との関わり、そして悪意を持つ人間にも立ち向かう勇気が、ベラというキャラクターを一層輝かせていた。ラストで涙を流さずにいられる人はいないだろう。(30代 男性)
何よりもベラの健気さに心を掴まれた。途中で出会うホームレス男性との短い共生期間は、悲しみと優しさが入り混じった美しいエピソードだった。ベラにとってはどの出会いも意味があり、その一つひとつが彼女を成長させているように感じられた。終盤、再びルーカスの声を聞いた瞬間に表情が変わる演出には鳥肌が立った。愛犬家にはたまらない映画。(60代 男性)
ベラの旅を通じて描かれる“家族とは何か”“愛とは何か”というテーマがとても深く心に響いた。ベラが危険に晒されながらも誰かを助け、誰かに助けられながら歩き続ける姿は、人間にとっての人生そのもののよう。ピューマとの疑似親子関係も印象的で、お互いを必要とする姿がとても美しかった。最後の再会シーンは、旅路すべてが報われる奇跡の瞬間だった。(50代 男性)
映画『ベラのワンダフル・ホーム』を見た人におすすめの映画5選
僕のワンダフル・ライフ
この映画を一言で表すと?
“犬の愛が時を超えて結実する”、号泣必至の感動ストーリー。
どんな話?
犬のベイリーは、愛する飼い主イーサンと強い絆で結ばれていたが、生涯を終えたのち、別の犬として転生していく。不思議な転生を繰り返すうちに、かつての飼い主のもとへ戻ることを夢見る物語。犬目線で語られるため感情移入しやすく、人生や家族愛をより深く感じさせてくれる作品。
ここがおすすめ!
『ベラのワンダフル・ホーム』と同じW・ブルース・キャメロン原作で、“犬の視点で描く愛の物語”として最上級の相性。涙を誘うシーンが多い一方、犬の純粋さやユーモアもバランスよく描かれており、心を優しく包む。犬と人間の絆を描いた映画の中でも特にすぐれた作品で、何度見ても胸が熱くなる。
HACHI 約束の犬
この映画を一言で表すと?
“永遠の愛と忠誠”を描いた、不朽の名作動物ドラマ。
どんな話?
大学教授パーカーのもとにやってきた一匹の秋田犬・ハチ。2人は深い信頼関係を築くが、ある日パーカーは突然亡くなってしまう。それでもハチは駅で主人の帰りを待ち続ける。実話をもとにしたストーリーで、犬の忠誠心と深い愛情が強く胸に響く。
ここがおすすめ!
“帰りたい”“帰ってきてほしい”という想いが物語の核になっており、本作も同じテーマ性を持つ感動作。静かで優しく、だが圧倒的に心を揺さぶる力がある。特にハチの行動は、言葉以上の愛情を語っており、観るたびに涙が溢れる。動物映画の頂点と言っていいほどの名作。
南極物語
この映画を一言で表すと?
極限環境で繰り広げられる、“生きる”ための壮絶なドラマ。
どんな話?
南極観測隊が置き去りにしたそり犬たちが、極寒の地で生き抜こうと奮闘する実話ベースの物語。過酷な自然、飢え、孤独の中で犬同士が助け合いながら生き続ける姿は胸に迫る。人間ドラマと犬たちのサバイバルが融合した、重厚な感動作。
ここがおすすめ!
“帰るために、愛する存在にもう一度会うために”必死に生きる姿はベラと重なり、深い感動を呼ぶ。動物たちが過酷な環境で絆を見せる瞬間は圧巻で、ナレーションや映像の力も非常に強い。涙だけでなく、生命の美しさと尊さを感じられる作品。
マーリー 世界一おバカな犬が教えてくれたこと
この映画を一言で表すと?
笑って泣ける、“愛すべき家族の一員”の物語。
どんな話?
新婚夫婦のもとに迎えられたラブラドール犬・マーリーは、とにかくやんちゃで騒々しい。でも彼の存在が家族の絆を深め、日々を豊かにしていく。やがて家族と共に歳を重ね、別れが訪れる…。笑いと涙が絶え間なく押し寄せる、心温まる家族成長ドラマ。
ここがおすすめ!
犬が家族に与えてくれる“幸せの形”が詰まった作品で、温かさの質が『ベラのワンダフル・ホーム』に通じる。マーリーの無邪気さが家族の人生に影響を与えていく様子は、愛犬家なら必ず共感できるはず。涙腺を壊しにくる終盤は特に必見。
アーリーマン ダグと仲間のキックオフ!
この映画を一言で表すと?
ユーモア満載の、“仲間と家を守る”ストップモーションアニメ。
どんな話?
原始時代の小さな村に住む少年ダグが、村を奪おうとする強大な勢力に立ち向かうため、仲間とともにサッカーで勝負を挑む奇想天外な物語。勇気と友情、そして“帰る場所を守る”強い意思が描かれており、笑いと感動が詰まった冒険作品。
ここがおすすめ!
テーマはコミカルだが、“家”や“仲間”を守るという要素は『ベラのワンダフル・ホーム』の感動と強くつながる。クレイアニメならではの温かさ、細部までこだわった表情や動きが魅力で、子どもから大人まで幅広く楽しめる。心が軽くなるような幸福感を味わえる良作。






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