映画『美女と液体人間』の概要:雨の日、次々に人間が行方不明になっていく。それは、放射線の影響で生まれた液体人間による仕業だったのだ。警察と化学者が一体となり、液体人間を抹殺するために動き出す。
映画『美女と液体人間』の作品情報
上映時間:87分
ジャンル:サスペンス
監督:本多猪四郎
キャスト:佐原健二、白川由美、平田昭彦、土屋嘉男 etc
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映画『美女と液体人間』の登場人物(キャスト)
- 政田(佐原健二)
- 化学者。放射線の人体への影響を研究している。次々に人間が服を残して行方不明になる事件を見て、人間が溶けてしまったのではという仮説を立てる。液体人間を一掃するために行動する。鋭い観察眼を持った男。
- 富永(平田昭彦)
- 刑事。麻薬の売人である三崎を追っている。旧友の政田の話を聞き、捜査に迷いが生じる。しかし、基本的には政田の言う不可解な現象を信じようとはしない。現実的な考え方をする男。
- 新井千加子(白川由美)
- 三崎の恋人。姿を消した三崎を心配する。三崎が持ち去った麻薬を探しているギャングに襲われてしまう。美人で、キャバレーで歌手をしている。
- 三崎(伊藤久哉)
- 麻薬の密売人。ある雨の日、服だけを残して姿を消してしまう。液体人間によって、人体を溶かされたと判明する。千加子の恋人。
- 内田(佐藤充)
- ギャングの男。悪党で、行方不明になった三崎をしつこく追いかける。千加子に好意を抱いており、麻薬と千加子の両方を手に入れようとする。強欲な男。
映画『美女と液体人間』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『美女と液体人間』のあらすじ【起】
その日、東京には雨が降っていた。道端に一台の車が停車していて、警察は怪しんでその車のドライバーの男に話しかける。何事もなく警察が去って行った後、その男は誰かに合図を送るようにクラクションを鳴らす。その合図を待っていたかのように、三崎という男が大きなバックを持って出てくる。車のトランクにバックを入れようとした瞬間、三崎が突然苦しみだす。そして、自らの足の方に向けて発砲する。車の男は慌てて発車する。
残された三崎は、道路に残される。そこへ来たタクシーが三崎を轢いてしまう。タクシーの運転手は、降りて確認する。しかし、そこには洋服があるだけで、人間の姿はなかった。
タクシーの運転手が三崎を轢いた現場では、麻薬の盗難が起きていた。警察は、犯人が麻薬の密売をしている三崎だと断定する。
三崎の家に家宅捜査に入る警察。そこには、三崎の恋人である新井千加子がいた。千加子は、三日ぐらい三崎は帰らないと警察に伝える。隙をみて逃げようとする千加子だが、すでに家の周りには警察が集まっていた。
映画『美女と液体人間』のあらすじ【承】
千加子を連行し、事情聴取をする刑事の富永。千加子はキャバレー「ホムラ」の人気歌手で、家にあるテレビなどは千加子が買ったものだと主張する。
後日、「ホムラ」でいつものように歌を歌う千加子。そこには、三崎を追っている警察や、雨の日に三崎を待っていた男もいた。
楽屋へと戻った千加子のもとに、政田という男が姿を現す。千加子は政田にお金を渡し、警察の目に気をつけてと伝えて欲しいと言う。そこへ警察が入ってくる。政田は、警察へと連行されてしまう。
警察署へと着くと、富永が政田の顔を見て驚く。彼は政田の旧友だったのだ。なぜ三崎に近づくのかと政田に尋ねる富永。政田は、核爆発による放射性物質の人体への影響に関して研究しており、政田の事件について興味があるのだと言う。政田は、もしかしたら雨によって人体が溶けたのではないかという仮説を立てる。
家に帰った千加子。盗まれた麻薬を探すギャングが、三崎を探すために千加子の部屋へと押し入ってくる。
映画『美女と液体人間』のあらすじ【転】
ギャングが千加子の家を出た後、そのギャングも服だけを残して行方不明になってしまう。
警察署で、政田が千加子に事情聴取をする。政田は、水爆実験のときに三崎が海上にいたかどうかを千加子に尋ねる。
政田は、富永をある病院へと案内する。そこには、身体中に包帯を巻いた男二人がベッドに横たわっていた。
彼らは、水爆実験の日に海上にいた。何人かの船員との航海中、行方不明だと伝えられていた船とすれ違う。その船に乗り移った二人と他の船員達は、船内を探索する。そこには服だけが残されていて、人影は全くない。すると突然、液体人間が姿を現す。液体人間は船員達に触れることで、彼らの体を溶かしてしまう。二人は、そんな状況から生き残った貴重な生き証人だったのだ。
千加子に話を聞き、姿の消えたギャングの男を突き止めた富永。その男の家に行くと、何者かが殺されていた。
千加子が政田のもとを訪れる。人が消えたのを見た千加子は、政田の話を信じ始めていた。三崎を心配する千加子は、真相を聞きたくて政田のもとを訪れたのだった。もし本当に人間が溶けるのなら、なぜそれを発表しないのかと尋ねる。
映画『美女と液体人間』の結末・ラスト(ネタバレ)
富永達警察が、キャバレー「ホムラ」で潜入捜査をしている。そこに、液体人間が現れる。数名の踊り子達や警察を液体化させた液体人間は、その場を逃げ去って行く。
政田の施設では、放射線物質による液体生物の生成に成功していた。これにより、液体人間の存在が確実なものとなる。しかし、それがなぜ東京に現れたのかは不明のままだった。
政田を装ったギャングの内田という男が、千加子を連れ去る。彼は、雨の夜に三崎を待っていた男だった。すぐにそれに気づいた政田は、急いで千加子を追いかける。その頃、警察では液体人間を抹殺するため、火炎放射器での攻撃を計画していた。
麻薬が置いてあるという地下道へと入った内田と千加子。そこへ液体人間が近づいてくる。政田も後を追うように、地下道へと入っていく。
警察は、地下水にガソリンを流す。そこに火をつけて、液体人間を抹殺しようとしていた。火の海と化した地下道。その頃、内田が液体人間に倒されてしまう。
政田と富永が、地下道で千加子を発見する。三人は無事に、地上へと生還する。そして、東京の液体人間の一掃に成功するのだった。
映画『美女と液体人間』の感想・評価・レビュー
『透明人間(1954年)』で生み出された、東宝の怪奇人間が主人公のSFホラーシリーズを、本格始動させた一作。
液状化した体で、人間を吸収、更にその意志をも取り込む液体人間が東京を震撼させる。
同じく東宝の怪獣映画と違い、大人っぽい妖艶さと、東宝特撮技術による等身大ながら異形の姿を有した怪奇人間の不気味さが、怪獣とはまた違った恐怖を感じさせる。
また、ラストの人間たちによる液体人間撃退作戦は大迫力で、後の作品にも引き継がれていく要素の一つとなる。(男性 20代)
みんなの感想・レビュー
佐原健二が科学者に見えないのは困りもの。