映画『バイオハザード ダムネーション』の概要:1991年、ソビエト連邦が崩壊し東スラブ共和国は独立。しかし、国内では政府側と独立派に別れ戦争が行われる。その中で独立派は、世界的に使用が禁止されているB.O.W.(バイオ・オーガニック・ウェポン)を投入。主人公レオン・S・ケネディはその実態を探るべく東スラブ共和国へ潜入する。
映画『バイオハザード ダムネーション』の作品情報
上映時間:100分
ジャンル:アクション、ホラー、アニメ
監督:神谷誠
キャスト:マシュー・マーサー、デイヴ・ウィッテンバーグ、コートニー・テイラー、ヴァル・タッソー etc
映画『バイオハザード ダムネーション』の登場人物(キャスト)
- レオン・S・ケネディ(マシュー・マーサー / 森川智之)
- アメリカ大統領直属のエージェント。バカンス中に突然の命令で東スラブ共和国へ向かうが、到着と同時に撤退命令が下る。しかし、B.O.Wの使用を食い止めるべく、しばらくの間アメリカ人をやめて道に迷ってみることにした。
- アレクサンドル・コザチェンコ(デイヴ・ウィテンバーグ / 檜山修之)
- 反政府勢力の主力メンバーで、「バディ」と呼ばれている。元小学校の教師だったが、政府に小学校と婚約者を誤爆されたことで反政府勢力に参加するようになった。独立派長老議会の指導者イワン・ジュノダビッチの死後は、自らがプラーガを使用してリッカーを従えるようになる。
- エイダ・ウォン(コートニー・テイラー / 皆川純子)
- レオンと何かしら因縁がある女スパイ。BSAA(国連バイオテロ組織)から派遣されてきたと偽り東スラブ共和国へ潜入。
- JD(ヴァル・タッソー / 大畑伸太郎)
- バディの幼馴染。アメリカ人は大嫌いだが、made in USAは大好き。ハリウッド映画のDVDを大量に持っている。
- スベトラーナ・ベリコバ(ウェンディー・リー / 川崎恵理子)
- 東スラブ共和国初の女性大統領。元軍の教官。その後大富豪(オリガルヒ)となり、現在の地位まで上り詰める。今作の実質の黒幕。
- イワン・ジュワノビッチ(ロビン・サックス / 飯塚昭三)
- 反政府勢力長老議会の指導者。通称「アタマン」自身の体にプラーガを宿しており意のままにリッカーを操るが、プラーガの影響で身体は弱まり最後はバディに引き金を聞かせ死亡。
- ガナード
- プラーガに寄生された人間。寄生されると自我は崩壊し、青白い肌・赤い目となる。
- プラーガ
- 生物の脊髄に寄生する寄生生物。
支配する種と支配される種が存在している。スベトラーナ・ベリコバが大統領府の地下で秘密裏に培養し、反政府勢力へ流出させていた。 - リッカー
- T-ウイルスに感染した人間が変異したクリーチャー。支配される側のプラーガを寄生させたことにより、本来は制御不能の生物だったリッカーを操ることに成功した。
- タイラント
- T-ウイルスを投与して人工的に作り上げた生物兵器。戦車を持ち上げるほどの怪力を持つ。
映画『バイオハザード ダムネーション』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『バイオハザード ダムネーション』のあらすじ【起】
街中に銃声が鳴り響き、戦車が横行し、爆撃機が飛び交う東スラブ共和国。主人公レオンは休暇から連れ戻され、一人反政府勢力とB.O.W.の繋がりを探るために潜入する。しかし、アメリカ政府と東スラブ共和国政府が決別したために国外退去を命じられる。B.O.W.がこのまま使われ続ければさらなる犠牲が増えると訴えるレオンは、「しばらくアメリカ人をやめてみることにする」と言い残し捜査を続行。
案山子と呼ばれるCIA諜報員と合流するが彼はすでに重傷を負っており、レオンに「ビーキーパー」のメッセージをかろうじて告げると、直後襲ってきたリッカーに斬首される。レオンも応戦するものの爆発に巻き込まれ気絶。リッカーを操っていたイワン・ジュワノビッチと、その部下バディ、JDに捕らえられる。バディ、JDが目を覚ましたレオンの正体を探っている最中、激しく咳き込み唸り声を上げるイワンの異変に政府軍が気づき、政府軍から襲撃に遭う。バディはイワンを担ぎJDと共に地下通路を逃走、レオンもその後を追った。途中、プラーガの影響と老齢のために弱っていたイワンはバディに最後の言葉を残し、クリーチャー化する前にバディの手によって射殺される。
映画『バイオハザード ダムネーション』のあらすじ【承】
地下通路を進むバディとJDを追うレオンは、途中でガナード(B.O.W.に寄生され化け物となってしまった人間)から身を隠しているJDを見つける。襲い掛かってきたガナードを退けながらJDとともに地下通路から地上へ出るレオンは、そこでガナードの集団が人間にプラーガを寄生させ仲間を増やしている場面を目撃する。絶望の淵に立たされるJDに連れられ、レオンは反政府勢力のアジトである教会へ向かう。
バディと合流したJD・レオンだが、指導者であるイワンを失ったバディは、大統領府襲撃の目的を果たすため、支配種プラーガを長老たちから手に入れようと教会を飛び出す。JDとは幼馴染であるバディはその昔、幼馴染で同じ小学校の教師をしていた婚約者を政府に殺され、以降復讐に身を焦がしている。JDはバディが復讐のためにイワンと同じく化け物化して死のうとしていることに気付き、レオンに助けを求める。レオンはバディを追ってCIAと合流予定地だった地下駐車場を再び訪れる。そこで出会ったエイダに、政府が街を一斉清掃するとの情報を入手。
再び教会に戻ってきたレオンが目にしたのは、教会を襲ってきたガナードの死体と、かろうじて無事に見えたJD。ところがすでにプラーガを寄生させられていたJDは、支配種のプラーガを手に戻ってきたバディの目の前でクリーチャー化する。幼馴染に銃を向けられないバディに代わってレオンは引き金を引く。B.O.W.は悲劇を繰り返すとバディを説得するも、「銃も同じ人殺しの道具」だと反論され言葉を失う。2人はそのまま決別した。
映画『バイオハザード ダムネーション』のあらすじ【転】
翌日、大統領府でスベトラーナ・ベリコバとテーブル越しにお茶を交わすエイダは、ベリコバに正体を偽った事実がバレて交戦。元軍の教官であるベリコバと激しい肉弾戦を繰り広げる。
一方同時刻、大統領府中央ゲートに3台のトラックが接近。支配種プラーガをその身に宿したバディがリッカーを引き連れ大統領府に乗り込んでくる。中央ゲートは騒然となりパニック状態になる。無線で知らせを受けたベリコバは、逃げようとするエイダを執務室内に閉じ込め、部屋ごとエレベーターとなる仕掛けによって地下へ避難、エイダは囚われの身となった。
大統領府中央ゲートにレオンが到着したときにはすでに惨劇は終わり、辺りは見るも無残な死体の山となっていた。応答する者もいなくなった無線機から応援を求める声が流れる。レオンは大統領のいる部屋に急いだ。建物内にもリッカーがはびこり、レオンはリッカーを撃退しながら大統領執務室の扉を勢いよく開ける。ところがそこは既にもぬけの殻。エレベーターシャフトの暗闇がレオンを地下へと誘う。
目を覚ましたエイダは自力で脱出すると、地下へ到着したレオンと遭遇。2人は今回の目当てとしていたプラーガの培養場を発見する。
2人が見つけたのは、これまでの従属種プラーガではなく初めて培養に成功した支配種プラーガ。そこへ大統領ベリコバと兵士が2人を取り囲む。エイダが一瞬の間に部屋を停電させるとエイダは逃走、レオンは隙をついてベリコバを人質にとる。レオンは、ベリコバこそが今回の事件の発端者「ビーキーパー」であると迫るが、ベリコバは否定。そこへ搬入口を突破してきたリッカーとバディがエレベーターを下り地下へ乱入してくる。居合わせたレオンにリッカーをけしかける。JDとの約束を果たせなかったレオンはJDの持っていたスキットルに謝罪を述べ、リッカーを撃退しながらもバディを追った。
映画『バイオハザード ダムネーション』の結末・ラスト(ネタバレ)
ベリコバまであと一息のところまで迫ったバディだったが、ベリコバは分厚い防弾ガラスの向こう側へ避難していた。あと一歩のところで及ばないバディに、ベリコバは勝ち誇ったような笑みを浮かべる。そして、反政府勢力には独立を果たした後のビジョンが何もないことや長老たちがすでに寝返っていることをバディに語る。怒りを覚えたバディだが、背後にタイラントが出現。支配種プラーガの影響でうまく体が動かないバディを、レオンは庇いながらエレベーターからの脱出を試みる。
地上へ戻った二人だが、一息つく間もなくタイラントと遭遇。レオンはバディと協力しリッカーを駆使しながら辛くもタイラントを撃破。ようやくすべてが終わったかに見えた二人の前に、更に2体のタイラントが姿を現した。絶体絶命の窮地に追い込まれ、タイラントが襲い掛かってくる刹那、どこからともなくやってきた戦闘機の砲弾を浴び呆気なく撃破。すべてを見ていたのかとレオンは空を見上げる。
テロリストから国を守った声明を発表しようとする矢先、ベリコバ大統領の元にアメリカ政府がロシア政府と手を組み東スラブ共和国へ進撃しているとの報告を受ける。B.O.W.の黒幕としてベリコバ大統領は辞任という形で失脚。何もかもアメリカとロシアの手の内で踊らされていたと分かったバディは、すべてを失い自殺を図る。レオンは咄嗟にバディから銃を取り上げ「たとえ不自由な体になったとしても、死んだ奴らの分まで生きるしかない」と言い残し引き金を引く。
レオンは今回の件でアメリカ政府に憤りを覚えながらも、次の任務への一歩を踏み出す。
朝日が燦々と降り注ぐ小学校へ続く坂道では、形見となったスキットルをぶら下げ車いす生活となりながらも、新しい生活へと踏み出すバディの姿があった。
映画『バイオハザード ダムネーション』の感想・評価・レビュー
バイオハザードのアニメシリーズである本作品は、ゲーム版バイオハザードでいう所の4作品目以降の作品が関連付いており、内容も複雑めとなっているので、万人受けは難しい印象を受ける。レオンやエイダなど、シリーズでは有名な人物も登場はしているが、アニメ版だけのオリジナルキャラも多数登場しているので、世界観もがらりと違うので、基本的には、実写版とは一線を画す作品だと思ってみた方がよいだろう。(男性 30代)
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