映画『バイオハザードV リトリビューション』の概要:ミラ・ジョヴォヴィッチ主演のSFアクションシリーズの第5弾。脱出不可能とされるアンブレラ社の施設に捕らえられたアリスは、洗脳された仲間やクローンと戦いながら、宿敵ウェスカーの部下たちと脱出に挑む。
映画『バイオハザードV リトリビューション』の作品情報
上映時間:96分
ジャンル:SF、アクション、ホラー
監督:ポール・W・S・アンダーソン
キャスト:ミラ・ジョヴォヴィッチ、ミシェル・ロドリゲス、シエンナ・ギロリー、ケヴィン・デュランド etc
映画『バイオハザードV リトリビューション』の登場人物(キャスト)
- アリス(ミラ・ジョヴォヴィッチ)
- アンブレラ社の元職員。アンブレラ社が開発したウィルス兵器が原因で、アンデッドだらけになった世界で戦う女性。ウィルス兵器の元である“Tウィルス”に順応できる、唯一の人間。Tウィルスの影響で特殊能力を得ていたが、ウェスカーに打たれた注射が原因で、能力を失ってしまった。もともと高い戦闘能力の持ち主で、怪物化したアンデッドとも互角に戦うことができる。
- エイダ・ウォン(リー・ビンビン)
- アンブレラ社の職員で、ウェスカーの部下。アリスの脱出に協力するため、レオン率いる救出部隊と別行動でアリスの前に現れる。ウェスカーと共にアンブレラ社を辞めている。深いスリットが入ったセクシーなドレスに、ハイヒールという姿で戦うアジア人女性。
- ジル・バレンタイン(シエンナ・ギロリー)
- かつてアリスと共にアンデッドと戦い、ラクーンシティから脱出した女性警官。アンブレラ社に捕らえられ、洗脳を受けてしまった。胸元に取り付けられた虫の形のコンピューターを通して、アンブレラ社の人工知能レッドクイーンから指令を受けている。アリスを捕らえるための特殊部隊のリーダーとして、アリスと再会を果たす。
- ベッキー(アリアーナ・エンジニア)
- シミュレーション用に作られたアリスのクローンの娘。耳が不自由で、手話を使う。声を出して会話することもできる。アンブレラ社がウィルスを売り込むための、シミュレーション用に作られたクローン人間で、記憶も作られたもの。母親アリスと同じ顔の、オリジナルのアリスを母親だと思い込む。
- レオン(ヨハン・アーブ)
- アリス救出部隊のリーダーとして、施設に潜入したメンバーの一員。アリス救出の、度を越えた重要さには違和感を抱いている。エイダとは親しい関係にある様子で、エイダが死ぬことはないと信じている。
- ルーサー・ウェスト(ボリス・コジョー)
- ロスでアリスと行動を共にしていた、有名バスケットボール選手。心優しい黒人のタフガイ。ロスの刑務所から脱出する際、アリスたちを助けるためにアンデッドの群れの中に取り残されたが、生き残っていた。アリス救出部隊のメンバーとして施設に潜入し、アリスと再会を果たす。
- アルバート・ウェスカー(ショーン・ロバーツ)
- アンブレラ社の重役で、アリスを利用し、殺そうとしてきた人物。“アルカディア”でアリスに負け、ヘリで脱出を試みたが墜落し、死んだと思われていた。アンブレラ社と決別し、唯一Tウィルスに順応できるアリスを助け出すため、施設からの脱出に協力する。
- レイン(ミシェル・ロドリゲス)
- アンブレラ社の特殊部隊に所属していた女性。ウィルス研究をしていた施設ハイブでTウィルスが漏れ出した時、アリスと行動を共にしていたが、途中で命を落とした。シミュレーション用のクローン人間として、再び命を得る。ジルが率いるアンブレラ社の特殊部隊の一員で、執拗にアリスの命を狙う。
ベッキーが住む町でのシミュレーション用の住民として作られた、もう1人のクローン。銃反対派の人間で、武器を扱うことができない。ベッキーから、もう1体のクローンとは姉妹だと勘違いされる。モスクワシーケンスに迷いこんだところで、ベッキーを連れたアリスと出会い、行動を共にする。
映画『バイオハザードV リトリビューション』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『バイオハザードV リトリビューション』のあらすじ【起】
アンブレラ社が作ったウィルス兵器の感染が広がり、アンデッドだらけになって荒廃した世界。
元アンブレラ社の職員アリスは、アンブレラ社の野望を打ち砕き、生存者を救うために戦い続けていた。
安全を約束された船“アルカディア”を手に入れたが、アンブレラ社によって洗脳されたかつての仲間、ジルに襲われてしまう。
夫と耳が不自由な娘ベッキーと暮らしている、平凡な主婦アリス。
しかしそこにアンデッドが出現し、夫は殺された。
家の前を通りかかった銃反対派運動中のレインに助けられるが、事故を起こしてしまう。
家のクローゼットにベッキー隠し、自らを囮にしてアリスは死んだ。
アンブレラ社に拘束され、レッドクイーンに洗脳されたジルから、拷問を受けるアリス。
不正アクセスにより警備システムがストップし、アリスは脱走。
脱出した先は、なぜか東京だった。
そこで感染が始まり、アリスは開いたドアの先へと向かう。
多くのアンデッドを倒し、逃げ込んだ扉の先は、アンブレラ社の中央制御室。
職員は全員殺されていて、アリスは武器を手に入れた。
しかしそこに、アンブレラ社の重役でアリスの宿敵ウェスカーの部下、エイダ・ウォンが姿を見せる。
映画『バイオハザードV リトリビューション』のあらすじ【承】
殺したはずのウェスカーは生きていて、アンブレラ社施設からの脱出の協力を申し出る。
滅亡の危機にある人類を救うため、手を組みたいというウェスカー。
しかもウェスカーは、アンブレラ社を辞めたのだという。
アリスが見た東京は、アンブレラ社がウィルス感染の実演のために作ったテスト地区で、ウィルスを売り込むための施設だった。
生きて脱出した者はいないという施設から、エイダと手を組んで脱出することになるアリス。
施設の外にはエイダの仲間の救出部隊が待機していて、脱出の手助けをするために施設に潜入しようとしていた。
そこには、ロスで別れた仲間ルーサー・ウェストもいた。
アンブレラ社が作った人工知能レッドクイーンに操られ、アリスの命を狙うジルから逃げつつ、侵入に成功した仲間との合流を目指す。
アリスとエイダは、NY地区にいた。
かつて倒した、斧を持った巨大なアンデッドの怪物が2体現れ、アリスとエイダの行く手を阻む。
爆発を起こして怪物を倒した2人は先を急ぐ。
一方、アリス救出部隊は、モスクワ地区に潜入していた。
それを察知したレッドクイーンは、アンデッドを差し向ける。
映画『バイオハザードV リトリビューション』のあらすじ【転】
合流場所に到着したアリスとエイダ。
シミュレーション用の住民の中に、娘ベッキーをかばって死んだアリスの死体を見つける。
だが、クローンのアリスの娘ベッキーは生きていた。
姿形が同じアリスを、自分の母親と勘違いするベッキー。
アリスは、ベッキーを見捨てられなかった。
家の外にはジルと、死んだ仲間レインたちのクローンが待ち構えていた。
アリスとベッキーを逃がすため、自分の銃と地図を渡して、その場に残ったエイダ。
モスクワ地区に入ったアリスとベッキー。
すると、ベッキーと車で逃げようとした方の、レインのクローンが声をかけてくる。
彼女にベッキーを託し、救出部隊と合流したアリス。
執拗に追ってくる怪物を瓦礫の下敷きにして、駅にいるベッキーとレインを迎えに行く。
エイダから預かっていた地図を見て、脱出経路を進むアリスたち。
エレベーターまでたどり着くが、レッドクイーンが電源を切ってしまい、脱出できなくなる。
しかも、瓦礫の下敷きにしたはずの怪物にレインは殺され、ベッキーはさらわれてしまった。
ジルが率いる特殊部隊が到着し、アリス救出部隊と銃撃戦になる。
捕虜になっていたエイダを救おうとして、救出部隊のバリーは命を落とした。
映画『バイオハザードV リトリビューション』の結末・ラスト(ネタバレ)
ベッキーを助け出したアリスが逃げ込んだ先は、クローン製造所だった。
偶然手に入れた爆弾を使い、クローン製造所ごと怪物を爆破させたアリス。
その爆発が原因で、施設は壊れていった。
脱出に成功したアリス、ベッキー、ルーサー、レオン。
しかし、エイダを人質にしたジルとレインが追ってくる。
エイダは気絶させられ、倒れてしまう。
プラーガ寄生体を注入し、銃弾が通用しなくなったレインに応戦するルーサーとレオン。
アリスは洗脳されたジルと戦うが、負けてしまう。
そしてレッドクイーンから、アリス抹殺の指令が下される。
だが、ジルを操っていた虫の形の機械を破壊すると、ジルは気絶した。
ルーサーを殺したレインは、アリスの命も狙う。
洗脳から解かれたジルに渡された銃を使い、アンデッドがいる氷の下にレイン沈めたアリス。
そしてアリス、ベッキー、ジル、エイダ、レオンはウェスカーが送ったヘリに拾われた。
ウェスカーと対面したアリスは、Tウィルスを注射されて特殊能力を取り戻す。
そしてアリスは人類の最終兵器として、世界を破壊しようとするレッドクイーンと、アンデッドとの最終戦争に挑むことになる。
映画『バイオハザードV リトリビューション』の感想・評価・レビュー
新たな登場人物としてエイダも参戦する他、ジルを含む懐かしの面々を含む第1作目からの登場人物が再度登場するシリーズ5作品目。
相変わらず規模感は地球全体がウィルス蔓延により荒廃した世界という設定である。
ここまで来ると奇抜な設定なども多少やり尽くした感はあるが、アリス対レインの一騎打ちなどは、非常に見ていて緊迫感がある。又、次の完結に向けての準備として重要な内容も盛り込まれているので、しっかり見ておく事をオススメする。(男性 30代)
前作では原作を思い出す原点回帰となったが、本作は1作目に対するオマージュとなる。
1作目では一緒に戦った仲間たちが敵となってアリスの前に立ちはだかるが、それは過去との決別と新たなスタートを意味していると感じた。
世界がウイルスで荒廃しなかった未来、アリスが平和な世界を送るはずだった日常は新鮮な印象を受けた。
過酷な戦いを強いられて顔つきまで変わっているアリスだが、平和な町で暮らす彼女は同じ人間でも別人に見えるぐらい安らかな表情が記憶に残る。
かつての仲間と戦う厳しい展開があっても、それを乗り越え、更に母親としてもアリスという強い主人公の覚悟が堪能できる作品です。(男性 30代)
ミラ・ジョボビッチ主演のSFアクションシリーズ第5弾。アンブレラ社に捕まってしまったアリスが巨大な研究施設から脱出する姿を描く。
前2作は荒廃した地上の世界が舞台だったが、本作では荒廃前の世界を再現した研究施設が舞台となっており、物語が進むにつれ、様々な国、都市を進んでいく点はストーリーの区切りを分かりやすく演出していた。
途中で出会う少女・ベッキーに対し母性を表わしていくアリスはこれまでの屈強な戦士とは違った一面を見ることが出来る。(男性 20代)
今作はシリーズの中でも1番混乱する作品かもしれない。敵と味方が入り混じり、カオスな状況となっている。しかしそのカオスを一つ一つ紐解いていくと新たな発見が生まれる。ポール・W・S・アンダーソン監督は今までのシリーズをまとめ上げ、今作でまた新たなステージに「バイオハザード」を引き上げようとしたのだと思う。
前作よりも観るものを選ぶような、好みがはっきりと分かれるような作品だった。ストーリーを複雑化し、アクションシーンを磨き上げることで、監督が思い描く「バイオハザード」をそのまま具現化している。(男性 20代)
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