映画『バース・オブ・ザ・ドラゴン』のネタバレあらすじ結末と感想 | MIHOシネマ

「バース・オブ・ザ・ドラゴン」のネタバレあらすじ結末と感想

バース・オブ・ザ・ドラゴンの概要:1964年、実際に行われたブルース・リーと少林寺カンフーの達人ウォン・ジャックマンとの対決を元に制作された作品。詠春拳の師であり俳優でもあるブルース・リーの前に少林寺カンフーの達人が現れ、対決することによって彼を更なる高みへと押し上げていく。

バース・オブ・ザ・ドラゴンの作品情報

バース・オブ・ザ・ドラゴン

製作年:2016年
上映時間:96分
ジャンル:ヒューマンドラマ
監督:ジョージ・ノルフィ
キャスト:フィリップ・ン、シア・ユイ、ジン・シン、クー・ツィンツィン etc

バース・オブ・ザ・ドラゴンの登場人物(キャスト)

ブルース・リー(フィリップ・ン)
白人の祖母を持ち白人の妻を持つが故に中国人として受け入れてもらえず、不評を買っている。詠春拳の達人イップ・マンの弟子であり、サンフランシスコにて道場を開きカンフーの普及を行っている。同時に俳優としても活躍中。常に自信家で野心家。傲慢な面が目立つ。
ウォン・ジャックマン(シア・ユイ)
少林寺の達人。非常に謙虚で崇高な信念を持っている。カンフーは人を守るために使われるべきだと考えている。
レディ・ブロッサム(ジン・シン)
チャイナタウンを仕切るギャングの女ボス。同郷の若い女性を騙し渡米させ、無理矢理に働かせている。
スティーブ(ビリー・マグヌッセン)
ブルース・リーの道場に通う弟子の1人。格闘技の才能があるも短気であるため、それが弱点でもある。普段は気の好い青年。対照的な2人の師匠との間を行き来し、その生き様を目にする。

バース・オブ・ザ・ドラゴンのネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『バース・オブ・ザ・ドラゴン』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

バース・オブ・ザ・ドラゴンのあらすじ【起】

1964年、サンフランシスコにてカンフーを教えつつ、俳優として活動していたブルース・リーは未だ無名であったが、映画の制作に意欲を燃やしながら公私に渡り弟子の面倒を見るなど、多忙な日々を送っていた。

そんな折、中国の河南省にあるカンフー発祥の地から、少林寺の達人であるウォン・ジャックマンが海外のカンフー視察のため、少林寺を出立したという報せが入る。
彼がサンフランシスコにも立ち寄ると知った弟子のスティーブは、生ける伝説と呼ばれるウォンからカンフーを教わりたいと向かったが、ウォンは師匠であるブルースを立て、その申し出を丁重に断るのであった。

その話を耳にしたブルース。その昔、彼がまだ中国にいた頃、少林寺にてカンフーを習っていたが、ブルースの祖母が白人であることを知った少林寺は彼にカンフーを教えることを拒否したと言う。今回の視察も恐らく、その件が関わっているのではないかと危惧。

白人の血を引き白人の妻を持つブルースは、チャイナタウンでも不評を勝っていたため、もしもここでウォンに対決を挑まれ負けてしまえば、彼がこれまで築いてきたものが、全て台無しになってしまう。そうでないにしても、いずれはウォンと戦わなければならないだろうとブルースはどこか予感めいたことを口にするのであった。

バース・オブ・ザ・ドラゴンのあらすじ【承】

一方、スティーブはチャイナタウンを牛耳るギャング、レディ・ブロッサムが経営するレストランで働く女性に一目惚れし、彼女とコンタクトを取ろうと試みていた。だが、彼女はレディ・ブロッサムに多額の借金をしており、半ば強制的にレストランで働かされ尚且つ、店外での接触は厳しく禁じられていた。

更にスティーブはウォンとの接触を続け、彼からカンフーの神髄を聞き出す。ウォンの静謐な雰囲気と言葉に感銘を受けたスティーブ。その日の夜、道場で稽古をしたが、以前とは様子が違うスティーブを目にしたブルースは、弟子が勝手にウォンと接触していたことを知り、ウォンと一度話がしたいと伝言を頼むのである。

稽古後にウォンを訪ねたスティーブだったが、達人からカンフーを習う理由を聞かれ強くなるためだと答える。その上、ブルースが教えるのは、相手をぶちのめすカンフーだと口にしてしまい、ウォンの不評を買ってしまう。

ウォン曰く、カンフーとは中国人が独自に生み出した格闘術であり、中国人のみのものである。そして、己の身体を鍛えると同時に心をも鍛えるもので、相手を倒すのが目的なのではなく、飽くまでも自身を鍛えるのがカンフーなのだった。

格闘術の模範試合が開催。ブルースはそれに参加し詠春拳を披露した。更に驕った態度で試合の見学に来たウォンに挑戦状を叩きつける。だが、ウォンはブルースの技術は完璧なものだが、魂で戦っていないと指摘し挑戦を拒絶。会場を去ってしまう。

その日の夜、ショバ代が未払いだという理由で弟子の親が経営するクリーニング工場が、レディ・ブロッサムの手下によって襲撃される。抵抗した弟子もかなり痛めつけられたが、ブルースは仇を取るどころか放って置けと動きもしない。スティーブはレディ・ブロッサムの元で無理矢理に働かされる女性がいることを訴え、師匠に助けを乞うもそれでもブルースは動かないのだった。

そこで、今度はウォンに助けを求めたスティーブ。彼の必死な説得によってウォンは稽古をつけることを了承するのである。
しばらく後、ウォンの崇高な信念と教えを教授されたスティーブは、ブルースの驕った言動にがっかりし彼の元から去る。
だが、そんなスティーブの前にレディ・ブロッサムが現れ、女性を解放する条件としてウォンとブルースを対決させろと言うのだった。

バース・オブ・ザ・ドラゴンのあらすじ【転】

その話を聞いたウォンは、渋々ながらブルースとの対決を決意。この知らせは新聞でも大々的に報道され、掛け金も高額に上った。
ブルースは対決にあたり、金儲けや勝敗にばかり気を取られているようで、ウォンとは対照的である。

ウォンはブルースに足りないものを知っており、彼の目を覚まさせ生まれ変わらせようと考えていた。技術や身体を鍛えることに関してはかなりストイックなブルースだったが、そのことにばかり目を向け、心の研鑽をしていない。彼が今よりも向上するには、対決にて目を覚まさせることが必要なのであった。

1964年11月24日。場所は埠頭の空き倉庫で、立会人はレディ・ブロッサムを含めた十数人のみ。試合に制限を設けることなく、正真正銘の命を懸けた対決であった。
試合開始早々に目つぶしを仕掛けて来るブルースだったが、ウォンはそれを紙一重で避ける。激しい攻防を展開する中、ウォンはブルースに今のままでは先がないことを教える。技術的には双方、互角であったが、常に謙虚で自身の心の研鑽を行うウォンにブルースは一歩、後れを取っていた。

しかし試合の最中、徐々に先を見始めたブルース。2人は突如、戦うことを止めてしまった。慌てたのは周囲である。2人のどちらが勝者であるかが分からず、掛け金に関しても払い戻すことができない。よって、スティーブが救いたいと願う女性の解放には至らず、レディ・ブロッサムは女性を売り渡すことで、掛け金を補おうと考えた。

バース・オブ・ザ・ドラゴンの結末・ラスト(ネタバレ)

ウォンは戦うことでブルースに己の傲慢さを気付かせたかった。ブルースの中で何かが変わったと分かるまで、決して勝敗は分からない。だが、スティーブはレディ・ブロッサムから女性を売り渡すと聞かされ、どうにか助けたいと考える。そのことに関して、ウォンはスティーブに自分で考えろと冷たく言い放つのだった。

頼みの綱でもあったウォンにさえ、自分でどうにかしろと言われてしまったスティーブ。彼は女性を救うため、単独でギャングへと立ち向かおうとする。
その知らせを聞いたブルースは、ウォンの元を訪れスティーブを助けるために助けを求めた。弟子を救うことで自分の全てを変えたいと言うのだ。その言葉にウォンは笑みを見せ、彼を助けることにするのだった。

ギャングの本拠地でもあるレストランへ殴り込みに向かったスティーブだったが、早々にやり返され外へ放り出されてしまう。そこへ、ブルースとウォンが連れ立って現れ、颯爽とレストランへ。

2人の達人は次々と現れる手下どもをなぎ倒し、いとも簡単にレディ・ブロッサムの元へ辿り着いた。事を収めるには、どちらが勝者かをはっきりさせることだと言われ、ウォンが負けを認めることにする。
しかし、それに異を唱えたブルース。彼はスティーブが救いたいと思っていた女性のみならず、ギャングが捕らえている全ての女性の解放と今後、二度と無実の女性を捕らえて働かせないことを約束させるのであった。

このことにより、ブルース・リーは考えを改め方針を変更。後にジークンドーを世に広め、総合格闘技の先駆者となるのであった。

バース・オブ・ザ・ドラゴンの感想・評価・レビュー

実際にあった対決を元に弟子の視点から2人の達人の姿を描いたヒューマンドラマ。作品内でウォンが語る言葉は、詠春拳の達人イップ・マンが語ることとほとんど同じである。
ブルース・リーがウォン・ジャックマンと戦ったことで、悟りを開き更なる高みへと一歩を踏み出すまでを描いている。

実際はブルース・リーを罰するためにウォン・ジャックマンが戦いを挑んだと思われているが、この作品は違う視点から心情を描いている。ウォンがブルースを導いたように描かれ、最終局面ではそれぞれに宗派が違う2人の共闘が見られる。(MIHOシネマ編集部)

この記事をシェアする