ブラックパンサーが帰ってきた!様々な試練を乗り越えて作成された新作。前作が非常に高く評価されただけあり、本作にも自ずと期待値が高まる。果たして、その高いハードルを越えることができるか。
映画『ブラックパンサー ワカンダ・フォーエバー』の作品情報
- タイトル
- ブラックパンサー ワカンダ・フォーエバー
- 原題
- Black Panther: Wakanda Forever
- 製作年
- 2022年
- 日本公開日
- 2022年11月11日(金)
- 上映時間
- 不明
- ジャンル
- アクション
- 監督
- ライアン・クーグラー
- 脚本
- ライアン・クーグラー
ジョー・ロバート・コール - 製作
- ケビン・ファイギ
ネイト・ムーア - 製作総指揮
- ルイス・デスポジート
ビクトリア・アロンソ
バリー・ウォルドマン - キャスト
- レティーシャ・ライト
ルピタ・ニョンゴ
ダナイ・グリラ
ウィンストン・デューク
フローレンス・カスンバ
ドミニク・ソーン
ミカエラ・コール
テノッチ・ウエルタ - 製作国
- アメリカ
- 配給
- ディズニー
映画『ブラックパンサー ワカンダ・フォーエバー』の作品概要
今や数多くいるヒーロー達の中でも、MARVELにとってブラックパンサーは特別な存在だ。興行収入的に大成功を収めたこともそうであるし、アカデミー賞7部門にノミネートされたこともそう。主演のチャドウィック・ボーズマンが43歳という若さで逝去したことも、ある意味作品を伝説にした。そんな名作を率いているのはライアン・クーグラー監督。『ブラックパンサー』以外にも『クリード チャンプを継ぐ男』や『フルートベール駅で』と、手がける作品で次々と目覚ましい実績を残している。その功績が讃えられ、なんと『世界で最も影響力のある人物100人』に選出されているのだ。まだ若干36歳というライアン監督。まさに、これからの映画界を背負っていく人物と言ってもよいだろう。最新作にも自ずと期待が高まる。
映画『ブラックパンサー ワカンダ・フォーエバー』の予告動画
映画『ブラックパンサー ワカンダ・フォーエバー』の登場人物(キャスト)
- シュリ(レティーシャ・ライト)
- ティ・チャラの妹でワカンダ王国の王女。高い科学技術を誇る科学者でもある。
- ナキア(ルピタ・ニョンゴ)
- ティ・チャラの幼馴染で元恋人の女性。現在はワカンダのスパイとして活躍中。
- オコエ(ダナイ・グリラ)
- ワカンダ王国の親衛隊隊長を務める女性。ティ・チャラやシュリとは幼い頃からの仲。
映画『ブラックパンサー ワカンダ・フォーエバー』のあらすじ(ネタバレなし)
ワカンダの偉大な国王ティ・チャラ。アベンジャーズの一員として、国だけでなく世界全体を救ってきた彼の死に、国中が涙に暮れた。しかし、脅威は待ってはくれない。ブラックパンサーという巨大な力を失ったワカンダは、大きな危機に立たされてしまったのだ。残されたワカンダ王国を守護することになったのは、シュリやオコエら親衛隊の面々。ブラックパンサーになるには、代々ワカンダ王国が守護してきたハーブの存在が必要不可欠。しかし、肝心のハーブは先の戦いで失われてしまった。彼らはブラックパンサーという存在を永遠に失ったのだ。迫り来る強大な敵に立ち向かうために日々訓練を積んでいた彼ら。そんな彼らの前に、海底王国の王が現れた。
映画『ブラックパンサー ワカンダ・フォーエバー』の感想・評価
強い女性達
女性がただただ男性に守られるというのはもう古い!マーベル作品には、数多くの強い女性キャラクターが登場する。スカーレット・ウィッチやブラックウィドウなど、女性のスーパーヒーローも増えてきた。その中でも、この『ブラックパンサー』には、魅力的な、強く美しい女性キャラクターが多く登場する。一人目は、ティ・チャラの妹であるシュリ。天真爛漫な性格で見ている者を魅了しつつ、得意の発明でこれまで何度も主人公の危機を救ってきた。そして、オコエ。彼女のファンは多いのではないだろうか。色黒の肌に綺麗に剃られた頭。頼れる姉貴分で戦闘力も高い。ティ・チャラという偉大な主を失ってしまったワカンダ王国を支えるのは彼女達。強く美しい、彼女達の姿から目が離せない。
まさかの続編
以前より本シリーズを楽しんでいた人は、最新作が製作されること自体を奇跡と感じているのではないだろうか。本作の製作は絶望的だと思われていた。主演のチャドウィック・ボーズマンが、大腸癌にて43歳という若さでこの世を去ったのだ。演技力だけでなく、高い人間性から周囲より深く愛されていたチャドウィック。そのため、製作陣はチャドウィックの代役は立てないという決意を表明していた。近年技術の進歩に伴い、顔をCGでその役者のものにするといったことも可能となったが、そういったこともしないという。主役不在の中での最新作。非常に喜ばしい一方で、チャドウィックの不在を実感しマイナスな気持ちを抱いてしまうこともあるかもしれない。しかし、それは製作陣も、そして、チャドウィックも望んではいないだろう。ファンにできることといえば、純粋な気持ちで新たなブラックパンサーを楽しむことではないだろうか。
フェーズ4完結
本作をもって、MCUのフェーズ4が完結する。MCU作品は公開時期によって、いくつかのフェーズに分かれている。『アイアンマン』から『アベンジャーズ』までのフェーズ1、『アイアンマン3』から『アントマン』までのフェーズ2、『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』から『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』までのフェーズ3。そして、『ワンダヴィジョン』から始まったフェーズ4も、いよいよ本作を持って終了となる。思えばフェーズ4は不遇な時期であった。そもそも『アベンジャーズ/エンドゲーム』という伝説になった作品の続きということもあり、どうしても比較されてしまう高いハードルがついて回っていた。更にコロナウイルスの流行も重なり、予定通りの公開もままならないという憂き目にもあった。そんな中駆け抜けた本フェーズ。本作の公開と同時にフェーズ6の内容も発表となった。MCUワールドはまだまだ拡大していく。
映画『ブラックパンサー ワカンダ・フォーエバー』の公開前に見ておきたい映画
ブラックパンサー
数多くのヒーローを有するマーベルコミックス。ブラックパンサーもその一人。2018年に公開された本作は、実は凄まじい実績を残している。世界中を涙させた『アベンジャーズ/エンドゲーム』、長年1位の座に君臨し続けた『アバター』に次ぎ、当時の興行収入第3位に君臨したのである。しかも、アカデミー賞7部門にノミネートされ、その内3部門を獲得したのだ。これは、どのヒーロー映画でもなし得なかった偉業。勢いづいたMCUの流れを更に確固たるものした名作である。舞台は、周囲から隔絶されたワカンダ王国。ワカンダは、高度な科学技術を有する国家で、代々不思議な力を持つハーブが守られていた。そのハーブを摂取すると超人的な力を手にして、スーパーヒーロー『ブラックパンサー』となることができるのだ。ワカンダの国王ティ・チャラは国民を守るため、ブラックパンサーとなる決意をする。
詳細 ブラックパンサー
アイアンマン
『マーベルコミックス』は、アメリカを代表する漫画雑誌である。長年読者を楽しませ続けているマーベルからは、これまで数多くの映画作品が発表されてきた。前述した『マーベル・シネマティック・ユニバース』、通称MCUはこれにあたる。本作も前作の『ブラックパンサー』もこのMCUの一環。そして、今となっては何十本となったこのMCUシリーズの全ての始まりが本作。今となっては誰もが知っている『アベンジャーズ』の一員でありビッグ3の一角。アベンジャーズの中心的人物で、彼がいなければ何度となく地球は滅んでいただろう。ロバート・ダウニー・Jr.の今のキャリアを築いた作品と言っても過言ではないだろう。全てはここから始まった。
詳細 アイアンマン
アベンジャーズ/エンドゲーム
MCU作品を語る上で、本作は避けては通れないタイトルだろう。それほどまでに、本作は伝説となったのだ。本来原作のアベンジャーズは、メンバーが時期によって頻繁に変わっている。中にはダークサイドに身を落としてしまうメンバーもいるほどだ。しかし、MCUからマーベルを知った人にとっては、アベンジャーズ=固定のメンバーを思い浮かべるのではないだろうか。特にアイアンマン、キャプテン・アメリカ、ソーの3人はビッグ3と呼ばれる彼らは、ファンにとっても特別な存在だろう。MCUの歴史は確実に一度ここで幕を閉じたのだ。勿論、ブラックパンサーも本作に出演している。ドクター・ストレンジの元、ワカンダの民が集い『ワカンダ・フォーエバー!』と声を上げたときには、思わず見ている側もワカンダの民となったことだろう。今作を見ずに、今の映画史は語れない。
映画『ブラックパンサー ワカンダ・フォーエバー』の評判・口コミ・レビュー
『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』
超ド級の大傑作。亡き名優への鎮魂歌。喪失からの再起、英雄の”魂と意志”の継承。全編に冴え渡る追悼と敬意、残された者達の叫びに大号泣。
不可能と制約の壁、それに挑戦して見事乗り越えた。パワフルで驚異的な映像、何もかもが素晴らしい超絶力作。 pic.twitter.com/lXMkV80Cfe
— なまたまご (@Ace_r_kaede) November 13, 2022
『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』
大傑作。久々にアメリカ映画の実力を見せつけられた。MCUでの位置付けにあまり興味はない。ひとりの女性の成長物語の中に戦争の根源、復讐の根幹までも描き出す点で秀逸。Cボーズマンの追悼を巧みに組み込んだ脚本と演出、カメラも編集も ー#joefilm pic.twitter.com/08IQDBGDF1
— オニギリジョー (@Toshi626262y) November 13, 2022
「ブラックパンサー:ワカンダ・フォーエバー」観た。
愛する人の死がもたらす喪失感・怒り・苦しみ・トラウマに残された人はどう対処し、向き合っていくかというテーマを、国家間の対立に乗せて描く素晴らしい作品だった。
MCUでも稀に見る美しいラストカットとエンディングに涙。本当に良かった……! pic.twitter.com/PLKrcPPvsi— BWTT (@BoyWithTheThorn) November 13, 2022
ライアン・クーグラー監督・脚本「ブラック・パンサー/ワカンダ・フォーエバー」@ TOHOシネマズ新宿。レティーシャ・ライト主演。161分。大傑作だ。洗練されたカッコ良さのシーンに心で何度も喝采し、そして、泣けた。デジタルがサポートする、アナログな人間ドラマのこの素晴らしさよ。必見。 pic.twitter.com/SDNNw4sNkz
— shinichi A BE-AR (@purissima_bear) November 12, 2022
『ブラックパンサー ワカンダ・フォーエバー』鑑賞。感無量。二つの国の衝突を通して「王とは何か、国とは何か」を描く。心躍るようなカタルシスはなく、現実の戦争のような居た堪れなさを体感する。そして本当に去ってしまった人への弔いとしても丁寧だった。重く哀しい映画だけど素晴らしかった。 pic.twitter.com/JMDnjbL9Li
— ビニールタッキー (@vinyl_tackey) November 14, 2022
映画『ブラックパンサー ワカンダ・フォーエバー』のまとめ
今となってはシリーズ合計何十作にも及ぶ巨大プロジェクト、MCU。それぞれの作品やキャラクター達が複雑に絡み合い、より広い世界観を作り出している。それこそがMCUの魅力ではあるものの、今更どこから手をつけてよいか分からないと、第一歩を踏み出しづらくなってはいないだろうか。特に近年では、『ワンダヴィジョン』や『ブラックウィドウ』などディズニープラスで放送されるドラマシリーズも増えてきた。しかも、『ワンダヴィジョン』と『ドクター・ストレンジ』のように映画と密接に関わっているものもある。つまり、これまでMCUシリーズを追ってきた人でも、ディズニープラスに加入しなければ全ての作品を追うことは叶わなくなっているのだ。これに対しては賛否両論あるが、それでも尚MCUは多くから愛され続けている。確かに全ては繋がっているが、単体でも十分に楽しめるのだ。ぜひ躊躇うことなくMCUワールドに飛び込もう。
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