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映画『3-4×10月』あらすじ&ネタバレ感想。無料視聴できる動画配信は?

監督北野武よる2作目の映画作品。たけし軍団の面々をキャストに迎え、柳憂怜が主演を務める。草野球チームに所属するガソリンスタンドの店員が、暴力団との抗争に巻き込まれていく。

映画『3-4×10月』 作品情報

  • 製作年:1990年
  • 上映時間:98分
  • ジャンル:ヒューマンドラマ、サスペンス
  • 監督:北野武
  • キャスト:小野昌彦、ビートたけし、石田ゆり子、井口薫仁 etc…

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映画『3-4×10月』 評価

  • 点数:70点/100点
  • オススメ度:★★★☆☆
  • ストーリー:★★☆☆☆
  • キャスト起用:★★★☆☆
  • 映像技術:★★★☆☆
  • 演出:★★★★☆
  • 設定:★★★☆☆

[miho21]

映画『3-4×10月』 あらすじ(ストーリー解説)

映画『3-4×10月』のあらすじを紹介します。

雅樹(柳憂怜)はガソリンスタンドで働く傍ら草野球チームに所属しているが、才能にはあまり恵まれずたまに代打に送られては失敗を繰り返していた。そんなある日仕事中に暴力団の構成員といざこざを起こしてしまう。草野球チームの監督であり元暴力団員の隆志は、因縁をつけてくる暴力団に業を煮やして殴り込みをかけるが返り討ちにあってしまう。いつしか抗争は草野球チームをも巻き込んでいた。そして雅樹は拳銃を手に入れるため、チームメイトの和男(ダンカン)と共に沖縄に向かう。

沖縄で2人はヤクザの上原(北野武)と出会い、拳銃の入手を依頼する。しばし沖縄での休暇を満喫した2人だが、拳銃を手に入れると抗争が続く東京に戻る。そして仲間と共に再度殴り込みに行くがまたしても失敗し、逃げ遅れた和男はこっぴどくやられてしまう。何とか逃げ切った雅樹は夜にガソリンスタンドからタンクローリーを盗みだすと、恋人のサヤカを隣に乗せて暴力団の事務所に突っ込んでいくのだった。炎上する事務所。雅樹の命も無いものと思われたが、次の瞬間野球グラウンドのトイレで目を覚ます。全ては彼の夢の中の出来事だったのだ。そして雅樹は何事もなかったかのように仲間たちの元に戻っていく。

映画『3-4×10月』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)

映画『3-4×10月』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む

冴えない男の見た夢物語

本作の殆どは雅樹の見た夢の内容で構成される。雅樹は冴えない男だ。野球が下手でたまに代打で出ても、一度もバットを振ることなくアウトになってしまう。ここという所で行動を起こせない男なのだ。恋愛にも奥手なタイプで(夢の中でだが)和男からもからかわれている。そんな雅樹の願望を叶えるかのように物語つまり夢は展開する。平凡な日常に暴力団という刺激的な存在が現れ、勇気を出して喫茶店でナンパしたサヤカは簡単に彼女になる。そしてバットもろくに振れない男が、ラストではタンクローリーで事務所に突っ込むという荒技をやってのける。夢の中の雅樹は現実の雅樹の理想とするような男なのだ。この映画は冴えない男が夢見た、冴える男の物語だ。

タイトルの意味

本作のタイトルである『3-4×10月』は一見してその意味が理解できないが、実は3-4xの部分は作中の野球試合のスコアを示している。9回表の逆転のチャンスに雅樹は代打に立ちホームランを放つ。ところが前の走者を追い抜くという初歩的なミスを犯して3アウト試合終了となってしまう。ドラマチックな逆転劇を起こすわけでもなく、相手の最後の攻撃を待たずして終わるという平凡な試合スコアは雅樹の人間性を表すかのようだ。ちなみに10月の部分は当初の公開予定日を指しているという説が根強い。しかし実際の公開は9月にずれ込み全く意味のない数字になっている。


えぇ?まさかの夢オチ!?と悪い意味で衝撃的だった今作。
北野武監督の作品には過激でバイオレンスな描写がありつつ、その中で築かれていく人間関係などがバランス良く描かれているので、見終わった時にどっと疲れることが多いのですが今作は想像もしていなかったラストだったので、それまでの集中力が一気に切れてしまいました。
私は夢オチと捉えましたが、見る人によって違った捉え方が出来ると思います。もう一度見直してみたくなりました。(女性 30代)

映画『3-4×10月』 まとめ

映画監督北野武による第二回監督作品。前作の『その男、凶暴につき』が深作欣二から引き継いだ作品であることに対し今作は脚本も自分で書いており、たけし映画という意味では第一作目とも言える。実際後にたけし映画の定番とも言われるような演出が今作でも散見される。唐突に訪れる暴力やそこにある反復運動。登場人物を正面から捉えるシュールな画作りはシリアスな笑いを生み出す。そして沖縄の自然をバックにひたすらに遊ぶ男たちの姿は『ソナチネ』に繋がって行く。

キャストの多くをたけし軍団やその仲間が占めていることも、良い意味での内輪感を生み出している。北野たけしと渡嘉敷勝男やりとりはコントのようで可笑しいし、下手なカラオケを延々と歌い続けるダンカンも撮影裏のやり取りを想像すると笑えてくる。

この記事の編集者
影山みほ

当サイト『MIHOシネマ』の編集長。累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家です。多数のメディア掲載実績やテレビ局の映画番組とのタイアップ実績があります。平素より映画監督、俳優、映画配給会社、映画宣伝会社などとお取引をさせていただいており、映画情報の発信および映画作品・映画イベント等の紹介やPRをさせていただいております。当サイトの他に映画メディア『シネマヴィスタ』の編集長も兼任しています。

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みんなの感想・レビュー

  1. ななし より:

    カナリいまさら過ぎる投稿ですが。。
    何気に検索していたら、こちらを見つけ
    だいぶ遠い記憶が甦りますました。
    途中のたけしの、自身の運命を予見したかのようなカットに「??」となり、ラストのタンクローリーを駆った突撃では「なんで彼女を道連れにするんだ!?どうせするならダンカンだろ!」とアタマの中で突っ込んでおりました。

    そして・・冒頭の野球場のトイレに。。
    わたしがその時思ったのは
    「ループ?それとも夢落ちか・・いや、実は助かっていて、また下手くそな野球やる日常に戻っていた、、、らいいな」
    でした。
    当時の世間の見解も「白昼夢」「冴えない男の妄想」「いや、冴えた男の破滅願望」など深いものでしたが、当時のわたしは、自分の期待はたぶん、とても子供な期待で、映画の真意はそうじゃないんだろうな~という考えはありつつ、やっぱり死んじゃいました、じゃイヤだ。助かっていて、また野球やってるんだ・・・と思いたがっていたのを思い出しました。

    それからもう何年経ったのか。

    しかし、いまのわたしも、あの終わり方には同じ期待をしてしまいます。

    ただそれだけでした。
    夜遅くにスイマセン(笑