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映画『ブリング・ミー・ホーム 尋ね人』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『ブリング・ミー・ホーム 尋ね人』の概要:6年前に行方不明になった息子を探し続けている一組の夫婦。捜索中に夫も亡くしてしまい、失意の中で息子に関する情報が入る。イ・チャンドン監督のアシスタント経験を積んだキム・スンウ監督の長編デビュー作。

映画『ブリング・ミー・ホーム 尋ね人』の作品情報

ブリング・ミー・ホーム 尋ね人

製作年:2019年
上映時間:108分
ジャンル:ヒューマンドラマ、サスペンス
監督:キム・スンウ
キャスト:イ・ヨンエ、ユ・ジェミョン、パク・ヘジュン、イ・ウォングン etc

映画『ブリング・ミー・ホーム 尋ね人』の登場人物(キャスト)

ジョンヨン(イ・ヨンエ)
6年前に失踪した息子を夫と共に探し続けている看護師。不運なことに夫を亡くし、失意の中で息子の目撃情報が入りとある漁村に出入りするようになる。
ホン警長(ユ・ジェミョン)
ユンスにそっくりな子供がいる町の警察庁長官。町の少年・ミンスがユンスではないかと疑う部下をなだめながら、住人たちとの間でバランスを取ろうとしている。

映画『ブリング・ミー・ホーム 尋ね人』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『ブリング・ミー・ホーム 尋ね人』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『ブリング・ミー・ホーム 尋ね人』のあらすじ【起】

ジョンヨンは救命病棟の看護師をしている。夫・ミョングクは仕事をしていないが、それには訳があった。6年前、行方不明となった息子・ユンスを探し続けているのである。13歳になっているユンスが生きていることだけを信じ、長い間行方不明になりながらも家族のもとに戻った子供の家を訪問し情報を集めているのだった。

職場では憧れの先輩であるジョンヨンだが、自宅に戻るとユンスの影を追い育児に疲れていた日々に戻りたいと涙する姿をミョングクに見せていた。元々高校教師だったミョングクは塾講師に戻ろうと面接を受けるも、SNSでユンスの目撃情報の連絡を受け浮足立っていた。気が落ち着かないまま運転していたミョングクは不運なことに事故を起こし、命を落とすのだった。

ミョングクの事故を機に再びユンスに関する情報もニュースで取り上げられるようになった。ある漁村に勤めるキム巡警は似た少年がいると心当たりを訪ねる。特徴とされた火傷の跡も合致することから事情を聴きだすが、漁村を牛耳る一家は誘拐犯だと疑われたことに逆上するのだった。

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映画『ブリング・ミー・ホーム 尋ね人』のあらすじ【承】

日常的に賄賂で事件をもみ消すような小さな漁村で騒ぎを起こさないようホン警長に警告を受けたキム巡警だったが、同じ親として居ても立っても居られずジョンヨンに連絡を取った。生憎、席を外していたジョンヨンの代わりに弟が対応してしまい、ユンスの情報は耳に届かなかった。同時に別の男から特徴のぴったりと合う少年の居場所を教えると連絡を受けたジョンヨン。ミョングクの保険金狙いかと疑うも、あまりに正確な情報であったため前金を払い居場所の情報提供を受けるのだった。しかしそれは出産費用を工面したい弟の差し金であった。

すぐに漁村へ向かったジョンヨン。しかし町の住民たちはこぞって関係性を否定する。その町ではミンスと呼ばれる少年は小さな蔵に閉じ込められ、ジョンヨンに存在を気づかれないようにされていたのだ。親切に振る舞われ、宿をとってもらったジョンヨンだが眠れずにいる。雨の中各家を覗くと、ジホという少年が繋がれて眠る姿を発見する。そして意味深な発言をする若者の家の前に、持参していないはずのミンス(ユンス)に関するチラシが落ちていたのを思い返した。無断で部屋に入ったジョンヨン。子供用の靴や服があることに気づき疑いを深める。その矢先ホン警長たちに問い詰められ、深く追及することもできず夜を明かすのだった。

映画『ブリング・ミー・ホーム 尋ね人』のあらすじ【転】

町を出るとき、ジホを抱きしめ「お母さんの言うことをきくのよ」と耳元でささやいてみたジョンヨン。予想は当たりジホは「本当のお母さんじゃない」とこっそり答えるのだった。そして、町のはずれにある電柱にはジホにそっくりな少年が尋ね人となったチラシが貼られていることに気づくのだった。

再び漁村に戻ったジョンヨン。村人たちが血眼にミンス(ユンス)を探しているところを目撃した。確保される直前のミンス(ユンス)を見つけ、ようやく離れ離れになった息子に声をかけられたジョンヨンだったが、村人たちに追い詰められたユンスは海に身を投げるのだった。

目を覚ましたジョンヨンは、村人たちにミンス(ユンス)の行方を問うが逆上され話にならなかった。ジホだけでも救おうと手を取ったジョンヨン。しかし誘拐の疑いをかけられしびれを切らした一人の村人に襲われてしまう。ホン警長は村人たちの生活を守るためにも、手錠がついたままのミンス(ユンス)の死体とジョンヨンの存在を隠蔽しようと目論むのだった。

映画『ブリング・ミー・ホーム 尋ね人』の結末・ラスト(ネタバレ)

追い込まれたジョンヨンはいたずらしようとしに来た若者を騙し、縄をほどかせた。ジホを
助けにホン警長の家に忍び込んだジョンヨンは、激しい暴力にも屈せずジホを連れ出した。銃声を聞きつけホン警長の自宅前に集った村人からも逃げ切り、ボートに乗り込んだジョンヨンとジホ。しかし、村の秘密が明かされることを恐れるホン警長は猟銃を手にさらに追いかけて来る。何とかホン警長の手を逃れ、翌朝に保護されたジョンヨンとジホ。持ち寄った薬で自殺を図ろうと海辺を歩き始めたジョンヨンは、岸に打ち上げられたミンス(ユンス)の姿を見つける。手錠をつけられ、息絶えたミンスを抱き上げたジョンヨンは息子・ユンスにあるはずの足の爪の特徴がないことに気づくのだった。

穏やかな表情で車を走らせるジョンヨンは、ジホと電話をしていた。「ユンスを探しに行くの?」と問うジホはミンスの夢を見たと話し始めた。再びジョンヨンは、ユンスとの再会を夢見て当てもなく孤児院や病院を渡り歩くのであった。

映画『ブリング・ミー・ホーム 尋ね人』の感想・評価・レビュー

母親の強さをテーマにしているように思える「その日まで、笑顔は封印した」というキャッチコピーだがあまりに救いのない108分であった。日本でも人気を博したドラマ『宮廷女官チャングムの誓い』の印象が強いイ・ヨンエが14年ぶりにスクリーンへ戻ってくることも話題となりそうだが、出向いた漁村の住民たちへの苛立ちが何より記憶に残ってしまう。前半に登場した青年の役割や、ジョンヨンを裏切る弟の立場など置き去りにされている要素も多いものの見ごたえのある一作であった。(MIHOシネマ編集部)

この記事の編集者
影山みほ

当サイト『MIHOシネマ』の編集長。累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家です。多数のメディア掲載実績やテレビ局の映画番組とのタイアップ実績があります。平素より映画監督、俳優、映画配給会社、映画宣伝会社などとお取引をさせていただいており、映画情報の発信および映画作品・映画イベント等の紹介やPRをさせていただいております。当サイトの他に映画メディア『シネマヴィスタ』の編集長も兼任しています。

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