映画『ブーベの恋人』のネタバレあらすじ結末と感想 | MIHOシネマ

「ブーベの恋人」のネタバレあらすじ結末と感想

ブーベの恋人の概要:1944年のイタリア中部トスカーナ州を舞台に、反ファシストの活動を続ける青年ブーベと、その恋人マーラの恋愛模様を描く。原作は、実際に起こった事件を基にした社会派の同名恋愛小説。無知な田舎娘が大人の女性へと成長していく姿をクラウディア・カルディナーレが好演している。

ブーベの恋人の作品情報

ブーベの恋人

製作年:1963年
上映時間:112分
ジャンル:ラブストーリー、ヒューマンドラマ
監督:ルイジ・コメンチーニ
キャスト:クラウディア・カルディナーレ、ジョージ・チャキリス、マルク・ミシェル、ダニー・パリス etc

ブーベの恋人の登場人物(キャスト)

マーラ(クラウディア・カルディナーレ)
イタリア中部トスカーナ州の小さな村で暮らす女性。父親と兄は反ファシスト派の活動家で、戦争中に兄は逮捕されて銃殺された。兄の同志だったブーベと恋に落ち、婚約する。ブーベが海外へ逃亡した後は、町へ出て働く。
ブーベ(ジョージ・チャキリス)
第二次世界大戦中から反ファシストの活動に参加しており、終戦後もその活動を続けている。マーラと婚約してから、突発的に人を殺してしまい、海外へ逃亡する。
ステファノ(マルク・ミシェル)
ブーベが海外へ逃亡した後、マーラと出会う男性。マーラと惹かれ合い、彼女との将来を真剣に考える。

ブーベの恋人のネタバレあらすじ

映画『ブーベの恋人』のあらすじを結末まで解説しています。この先、ネタバレ含んでいるためご注意ください。

ブーベの恋人のあらすじ【起】

1944年7月。終戦を迎えたイタリア中部トスカーナ州の小さな村。賑やかなお祭りの日、ブーベという青年がマーラの父親を訪ねてくる。父親が留守にしていたので、マーラはブーベを家に入れてやる。

ブーベは、戦争中に反ファシスト活動をしていて銃殺された兄の仲間で、現在も反ファシスト活動を続けていた。マーラの父親も反ファシスト派で、ブーベのことを息子同然に歓迎する。マーラは政治活動には全く興味がなかったが、自分にシルクの布をプレゼントしてくれたブーベには好意を持つ。マーラの家は貧しく、スープに入れる塩もなかった。ブーベはマーラの家に一泊し、翌日故郷の村へ帰る。

それから1ヶ月が過ぎてもブーベからは何の音沙汰もなく、マーラは退屈な日々を送る。そんなある日、ブーベが突然やってくる。ブーベはファシストに追われながら、昼間は働き、夜は党の活動をするという忙しい日々を送っていた。しかしマーラに会いたくて、仕事を休んできたのだという。マーラは、あのシルクで作ったブラウスを着てみせる。しかしブーベは、慌ただしく帰ってしまう。

夏が終わり、秋になった頃、ブーベから塩とマーラへの手紙が届く。しかし手紙にマーラの期待した愛の言葉は書かれておらず、腹が立ったマーラは、塩を投げ捨てる。

冬になり、ブーベからは毎週手紙が届くようになる。彼は自分の近況を細かく知らせてくれたが、やはり愛の言葉は書いてくれなかった。

ブーベの恋人のあらすじ【承】

またブーベが突然やってきた。急にフィレンツェ近くの町へ引っ越すことになったので、マーラの父親に2人の交際を報告したいらしい。遠くへ引っ越すと聞いて、マーラはいじけてしまう。しかしブーベに「キスしよう」と言われ、初めてキスをする。そしてブーベは、慌ただしく行ってしまう。

その夜、父親が「ブーベとマーラが婚約した」と喜んで帰ってくる。マーラは、自分に許可もなく親と婚約を決めてしまったブーベに腹を立てる。

マーラはブーベのことを忘れたくて、村の若者たちを遊び始める。今日も酒場で踊っていると、幼い弟がマーラを呼びにくる。ブーベが来たので、父親が早く帰れと言っているらしい。マーラはそれに反発し、わざと遅くなって帰宅する。

家では父親とブーベが深刻な様子で話をしていた。昨日、友人2名と教会のミサに参加したブーベは、ファシスト寄りの司祭と揉め、友人が隠れファシストの准尉に射殺されてしまう。その後、もう1人の友人が准尉を射殺し、父親の死体を見て騒ぎ出した息子を、ブーベが射殺してしまったのだ。

父親は、「ブーベについていけ」とマーラに言う。マーラは、勝手に婚約を決めたことをまだ怒っていたが、ブーベがハイヒールを買ってくれるというので、ブーベに同行する。

町へ出て、マーラは高価なハイヒールを買ってもらい、初めてレストランへ行く。そこでブーベの友人と出会い、3人でバスに乗ってブーベの村へ向かう。そのバスには、ファシストとドイツ軍に加担した村の司祭も乗っており、家族を殺された村人たちが司祭を糾弾し始める。村に到着し、みんなは司祭を嬲り殺しにしようとするが、ブーベがそれを止め、司祭を憲兵に引き渡す。

ブーベの恋人のあらすじ【転】

2人がブーベの実家で過ごした翌日、ブーベが指名手配になったことを仲間が知らせにくる。ブーベは、党の決定で工場跡地に身を隠すことになり、マーラも彼についていく。

何もない工場跡地での逃亡生活は不便だった。しかし、初めてゆっくりとした時間を過ごしたマーラとブーベの間には、落ち着いた愛情が芽生えていく。マーラはブーベの気持ちがわかるようになり、彼のことを守ってあげたいと思うようになる。

憲兵の捜査が厳しくなり、ブーベが海外へ逃亡することになる。明朝迎えがくるという日の夜、結婚前ではあったが、マーラは彼に体を許す。2人は心から愛し合うようになっていた。しかしブーベは、翌朝行ってしまう。

村へ戻ったマーラは、周囲の人々の視線が疎ましくなり、友人を頼って町へ出る。町では友人の姉の家に居候させてもらい、アイロンがけの店で働く。ブーベからは何の連絡もなかったが、マーラは一途に彼の帰りを待っていた。

友人はそんなマーラに同情し、ステファノという男を紹介する。マーラは、他の男と遊ぶ気など全くなかったが、ステファノは誠実で優しい男性で、マーラも好感を持つ。ステファノも彼女と別れたばかりで、寂しい日々を送っていた。

後日、町で偶然再会した2人は、穏やかに話をする。ステファノは、職場の印刷所を案内してくれ、自作の詩を読んでくれる。そしてマーラに印刷所の仕事を紹介してくれる。

同じ職場で働き始めた2人は、急速に惹かれ合っていく。マーラはブーベと婚約していることや、彼が逃亡中であることも打ち明ける。ブーベが行ってしまって1年以上経っていたが、相変わらず連絡はなかった。ステファノとマーラはお互いに気持ちが抑えきれなくなり、ついにキスをしてしまう。マーラは、ブーベのことを諦めるつもりだった。

ブーベの恋人のあらすじ【結】

ところが、ユーゴスラビアに逃げていたブーベが、国境で逮捕され、留置所に入れられたという知らせが入る。マーラだけ面会が許されることになり、彼女は複雑な想いを抱えてブーベに会いにいく。

久しぶりに会ったブーベは、マーラの顔を見て泣き出す。ブーベはずっとマーラのことだけを愛しており、彼女の心変わりを心配していた。マーラはそんなブーベが哀れになり、“私がついているわ”と言ってしまう。

ステファノは真剣にマーラとの将来を考えてくれており、マーラは2人の間で苦しむ。マーラはステファノのことを愛していたが、寂しそうなブーベを放っておくこともできなかった。

ブーベの裁判が始まった。マーラは毎回裁判を傍聴し、彼のために証言台にも立つ。仲間はブーベの刑が少しでも軽くなるよう尽力していたが、ブーベは人間不信になり、味方はマーラだけだと思い込んでいた。

マーラはステファノに、ブーベの裁判のことを打ち明ける。マーラは今でもステファノが好きだったが、「わかって、私はブーベの恋人よ」と言って、別れを告げる。ステファノはマーラの苦しみを理解し、彼女のもとを去っていく。

ブーベの裁判は二転三転し、どんな判決が出るかを予想するのが難しかった。ブーベに助けられた村の司祭も彼に有利な証言をしてくれるが、ブーベは悲観的だった。マーラはそんな彼を励まし続ける。

結局ブーベには懲役14年の判決が下る。彼が刑務所に入ってからも、マーラは2週間おきの面会を欠かさずに続けていた。

そして7年後。マーラは駅でステファノと再会する。ステファノも結婚し、元気でやっているようだ。マーラは笑顔でステファノと別れ、ブーベに会いにいくための汽車に乗り込む。マーラは14年も待ち続けられるのか不安だったが、今ではその不安も消え、ブーベが出所してからの2人の将来を考える余裕もできていた。ブーベと出会った時はまだ18歳だったマーラも、27歳の強い大人の女性へと成長していた。

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