映画『キャスパー』の概要:1995年に公開されたブラッド・シルバーリング初監督作品で、製作総指揮はスティーヴン・スピルバークの有名作品。主演は「アダムス・ファミリー」のウェンズデーを演じたクリスティーナ・リッチ。
映画『キャスパー』 作品情報
- 製作年:1995年
- 上映時間:100分
- ジャンル:ファンタジー、コメディ
- 監督:ブラッド・シルバーリング
- キャスト:クリスティナ・リッチ、ビル・プルマン、キャシー・モリアーティ、エリック・アイドル etc
映画『キャスパー』 評価
- 点数:80点/100点
- オススメ度:★★★★☆
- ストーリー:★★★★☆
- キャスト起用:★★★★★
- 映像技術:★★★★★
- 演出:★★★★★
- 設定:★★★★☆
[miho21]
映画『キャスパー』 あらすじ(ストーリー解説)
映画『キャスパー』のあらすじを紹介します。
メイン州にあるオンボロ屋敷、ホイップスタッフを大富豪の父から相続した強欲な娘のキャリガン。
その内容に納得できなかった彼女は権利書を暖炉に投げ込むが、宝が隠されているという文字が浮かび上がり、キャリガンと弁護士のディップスは宝を求めて屋敷へ向かう。
だがそこには幽霊が住んでいた。
キャラガンは幽霊を追い出すべく、幽霊専門のカウンセラー、ハーヴィ博士と娘のキャットを呼び寄せる。
だがそれは、友達が欲しくて仕方が無い屋敷に住む幽霊のキャスパーの作戦だった。
屋敷に住む幽霊はキャスパーの他に”3人のおじさんたち”がいた。
キャスパーをこき使い悪さばかりする彼らは、博士とキャットを追い出そうとする。
転校ばかりで友達がいなかったキャットとキャスパーは友情を育んでいく。
そして亡き妻アメリアの幽霊を捜している博士は”3人のおじさんたち”を成仏させるため、必死にカウンセリングを続ける。
キャットのおかげで生前の記憶を取り戻したキャスパーは、発明家の父が残したという蘇生機”ラザルス”の事も思い出す。
だがそこを覗き見ていたキャリガンとディッブスが1人分しかない蘇生液を盗み出し、宝を手に入れようとしたキャリガンが幽霊となってしまう。
よみがえろうとするキャリガンの幽霊をやり込めたキャットとキャスパーだったが、偶然の事故によって幽霊になった博士が現れ、キャスパーは選択を迫られることになる。
映画『キャスパー』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)
映画『キャスパー』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む
いくつになっても楽しめる名作のひとつ
亡き母の幽霊を捜し求める父に振り回される少女キャットと、友達が欲しくて仕方が無い幽霊のキャスパーの心温まる友情を描いた、有名なファンタジー映画。
コメディ要素が強いので仕方が無いが、キャリガンやキャットの父ハーヴェイ博士が、とても簡単に命を落として、幽霊の姿になって現れるのはツッコミどころ。
それに対して、キャスパーはキャットに死ぬこととはどういうことかを尋ね、キャスパーは”死んでから虫食いだらけになってしまった記憶”の中からも、真剣に話すシーンがあるので、少々やりきれない気分にさせられる。
キャスパーの父親が開発した蘇生機”ラザルス”に使う、一人分しかない蘇生液を、大切な友人キャットの父に譲るシーンは感動的だ。
それで終わらず、3人のおじさんたちの好意でアメリアと再会することが出来た博士、少しの時間だけだが人間に戻ってキャットに会うことが出来たキャスパーの様子も、心温まるものがある。
シンデレラのように12時まで人間の姿でいることを望んだキャスパーに対が、年齢の問題を挙げて”10時まで”と釘を刺されるシーンは面白い。
スピード感があるストーリーだが、登場人物の感情の動きや、それぞれの問題が解決したり友情が育っていく様子を、繊細に描いた作品でもある。
時代を感じさせない映像技術
1995年のCG技術とは思えないほど完成度が高く、違和感のない幽霊たちの動きは素晴らしい。
少年キャスパーと3人のおじさんたちの表情、それぞれに個性的な動きもよくできている。
幽霊になったキャリガンのいかにも悪人といった顔、ハーヴェイ博士の表情や顔全体の作りもそっくり。
だが3人のおじさんたちの食事のシーンは、胃をはじめとした内臓全てが無いために、食べたものが床に落ちていくのだが気持ちのいいシーンではない。
キャシー・モリアーティー演じるキャリガンの悪役ぶりはなかなかのもので、全体的に個性が強いキャラクターばかりの作中で、最も異彩を放っている。
ハーヴェイ博士を呼ぶ前に、偽エクソシスト、ひとりゴーストバスターズを呼びつけて、見事に失敗するシーンも面白い。
可愛いおばけの姿にほっこりできるストーリーで大人も子供も楽しめる作品になっていると思います。幽霊と言うよりもおばけと言った方が正しいであろう見た目をしているキャスパーと、心優しいキャットの友情がとても純粋で、優しい気持ちにさせてくれます。
パパやキャリガンに振り回されるのは可哀想ですが、傲慢なキャリガンがしっかりと痛い目にあっているのは爽快です。
何度見ても楽しめる作品になっていると思います。(女性 30代)
ゆるーい雰囲気、可愛らしいキャスパー、分かりやすいストーリーで、子供向けに作られた作品だと思います。子供のお化け克服にはもってこいですし、大人もしっかり楽しめます。CGの技術力が高く、お化けたちの表情まで細かく作り込まれていて、画を観ているだけでも楽しいです。身支度準備マシンには童心をくすぐられました。ラストが特に印象的で、生き返ったキャスパーがイケメンで驚いたし、踊りも良くてしんみりさせられます。(男性 20代)
映画『キャスパー』 まとめ
「レモニー・スニケットの世にも不幸せな物語」も手がけたブラッド・シルバーリング初長編映画監督作品でありながら、製作総指揮にはスティーヴン・スピルバーグ、他製作スタッフも有名作品に携わった豪華作品。
同じく有名映画である「アダムス・ファミリー」ではクールな長女ウェンズデーを演じたクリスティーナ・リッチ主演、ビル・プルマンやコメディアンのエリック・アイドルなども出演している。
また「ゴースト・バスターズ」のレイモンド博士役で、脚本も手がけたダン・エイクロイドや、有名俳優がゲスト出演している。
キャスパーの可愛らしい見た目や、屋敷の中にある発明機械に憧れを抱く作品でもある。
アメリカのテレビアニメ「キャスパー」が元になっており、子供心をくすぐる設定だが、大人でも演出やストーリー展開に夢中になれる映画だ。
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