映画『クリニカル』の概要:トラウマを抱えた精神科医が、トラウマを抱えた人間の治療をするうちに自分の症状も悪化させていく。目の前の光景はどこまでが現実に起こっていて、どこまでが夢と妄想なのか?
映画『クリニカル』の作品情報
上映時間:104分
ジャンル:サスペンス、ホラー
監督:アリステア・ルグラン
キャスト:ヴィネッサ・ショウ、ケヴィン・ラーム、インディア・アイズリー、アーロン・スタンフォード etc
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映画『クリニカル』の登場人物(キャスト)
- ジェーン・マシス(ヴィネッサ・ショウ)
- 精神科医。担当患者が目の前で自殺をしようとしたことがあり、その時のトラウマから重度の患者の診察をしなくなる。
- ノラ・グリーン(インディア・アイズリー)
- 精神を病んでおり、担当医の前で自殺をしようとした少女。現在はまだ入院している。
- アレックス(ケヴィン・ラーム)
- 交通事故で顔に大怪我を負った男性。混乱しており、事故のことを思い出せないままでいる。ジェーンの元にカウンセリングを受けに来る。
- マイルズ・リチャードソン(アーロン・スタンフォード)
- ジェーンの恋人で、警察官。病んだジェーンを心配し、支えようとしている。
- テリー・ドラモンド(ウィリアム・アザートン)
- 精神科医で、ジェーンのカウンセリングをしている。ジェーンが手に負えない患者を紹介されて、引き受けることもある。
映画『クリニカル』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『クリニカル』のあらすじ【起】
精神科医のジェーン・マシス医師は、電話で薬の処方をしたり、励ましたり、予約時間の打診をしたりと忙しく働いていた。ふと気配を感じ、恋人かと声をかけながら覗くと少女が立っている。少女は自分の腹を刺しており、血だらけだった。救急車を呼ぶからナイフを渡すように言うも、少女はジェーンを刺し、自分の首を切った。
自分が治療していた少女・ノラが目の前で首を切った時の幻覚は、幾度となく見てきた。その時の疎外感と恐怖で医療から遠ざかっていたジェーンだったが、カウンセリングを受けて徐々に良くはなってきていた。
ジェーンの電話に、非通知で着信があった。アレックスという男で、トラウマの克服のカウンセリングを頼みたいと言う。ノラの件以降は重度の患者はもう受け付けていないため、一度は彼の依頼を断るジェーン。どうしてもと食い下がられて、渋々引き受けた。
夜中、物音に気づいてジェーンは外に出た。バットを構えてしばらく警戒する。誰かが立っていたが、彼女はそれには気付かなかった。
映画『クリニカル』のあらすじ【承】
ジェーンの元にアレックスが訪ねてきた。彼は顔に大きな怪我の跡がある男で、カーテンを閉じてほしいとジェーンに頼む。自分が誰なのかわからない、醜い顔を忘れたいので薬を処方して欲しいという彼に、患者第一だから薬には頼りたくないと伝える。
アレックスは顔を失うことになった事故についてあまり覚えていなかった。ジェーンは彼に事故を克服させるため、その詳細を思い出させようとする。
木曜日。仕事帰りに車に乗っていたアレックスは、ガラスやバンパーが散らばっている道で速度を緩めた。事故現場に遭遇したのだ。思い出してパニック発作を起こすアレックスを落ち着かせようとするジェーン。
ジェーンの方も、その夜はまたノラの夢を見た。アレックスを診ることでトラウマが悪化しているようだ。
そして、アレックスが夢遊状態でジェーンの家に侵入してくる騒ぎが起こる。正気に戻ったアレックスは治療を続けたいと言うが、ジェーンはこれをきっかけに彼の治療をやめることにした。代わりの医者のリストを送ることを伝える。
映画『クリニカル』のあらすじ【転】
ジェーンは恋人のマイルズの家に泊まるが、またノラの夢を見る。アレックスから薬を飲みすぎたと電話が入って駆けつけると、彼は目の前で倒れて、ジェーンに見捨てないで欲しいと懇願した。ジェーンは、彼の診療を再開することにしてしまう。この頃、また自宅に侵入されたことを受けて、入院していたノラが退院したことも知る。
アレックスに誤診をしたことはあるか聞かれ、投薬に頼りすぎてしまったことを話すジェーン。再度アレックスに事故を思い出させようとすると、彼はやっと最後まで話すことができた。事故に遭遇して助けようと車外へ出たアレックスは、後続の車に轢かれたのだ。自分の車に乗っていた娘も、彼は助けることができなかった。
ジェーンはしばらくの間、友達のクララの家に泊まることにした。アレックスは自宅に来たようだったが、セッション以外で患者とはある程度距離を置きたいことを伝える。友人の医者・テリーを紹介した。
またノラの夢を見るジェーン。何度もノラに刺されて飛び起きるも、現実でもノラに襲われる。ジェーンは無我夢中でノラを刺し殺した。
映画『クリニカル』の結末・ラスト(ネタバレ)
目が覚めるとベッドの上で拘束されていた。テリーが来て質問を開始する。ジェーンは正当防衛を主張したが、薬で興奮したジェーンが殺したのはノラではなく、心配してやってきたマイルズだった。
ノラは父親を殺したと言っていたが、ノラの入院費用は父親が払っていた。ジェーンは隙を突いて病院から逃走するが、車に乗ったところをスタンガンで気絶させられる。
気が付くと椅子に拘束されているジェーン。ジェーンをさらったアレックスは、娘・ノラをジェーンが薬漬けにしたと言い、復讐のためにジェーンに幻覚症状を見せる薬を打ったのだと主張した。
ジェーンは、アレックスを油断させて首を刺し、逃走。そこでクララとテリーの死体も発見する。捕まりかけて2階から落ちそうになったジェーンはアレックスの顔に爪を立てた。アレックスの顔の皮が剥がれ落ちた。
ジェーンが家の中に戻ると、顔の剥がれたアレックスはソファーで事切れているのだった。
映画『クリニカル』の感想・評価・レビュー
ショッキングなシーンで味付けされたサスペンスホラー。ノラの自殺シーンをはじめ、何度も恐ろしい思いをさせられる。また、何が起こるのか不穏なまま、どこまでが本当に起きているのかもわからず話が進んでいく。
オチがわかりやすいものの、そこに至るまでには不可解な部分も多い。他人の精神を診察するというのは、自分の精神にも影響のある大変な仕事だということがよく伝わってくる映画である。(MIHOシネマ編集部)
アントニオ・バンデラス主演の『私の生きる肌』を見た事がある方ならかなり楽しめるであろう作品です。『私の生きる肌』では、患者側が理不尽な手術をした医師に復讐をするストーリーでしたが、今作は医師の方が患者の診察をするうちに狂っていってしまうストーリー。どちらも共通するのは皆狂っているということです。
かなり過激な描写もあるので驚きますが、最後まで飽きずに見ることが出来ました。ラストシーンまで衝撃的に楽しませてくれます。(女性 30代)
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