映画『クローズド・バル 街角の狙撃手と8人の標的』の概要:エレナは出会い系サイトで知り合った男性と会うため、街を歩いていた。しかし、友達と通話中電池が切れてしまい、携帯が使えなくなってしまう。エレナは近くにあったバルに立ち寄り充電をさせてもらおうとするが、そこである事件に巻き込まれる。
映画『クローズド・バル 街角の狙撃手と8人の標的』の作品情報
上映時間:102分
ジャンル:ヒューマンドラマ、サスペンス
監督:アレックス・デ・ラ・イグレシア
キャスト:ブランカ・スアレス、マリオ・カサス、ジェイム・オルドネス、カルメン・マチ etc
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映画『クローズド・バル 街角の狙撃手と8人の標的』の登場人物(キャスト)
- エレナ(ブランカ・スアレス)
- 若く美しい女性。出会い系サイトで知り合った男性とブティックホテルで会う予定。常識的な考えの持ち主。
- ナチョ(マリオ・カサス)
- 広告制作の仕事を行っている。エレナに惹かれる。
- イスラエル(ジェイム・オルドネス)
- ホームレス。協調性は無く、粗暴な人物。バルの店長であるアンパロと知り合い。
- トリニ(カルメン・マチ)
- 夫は仕事で忙しく、家にいつも1人きり。スロットを楽しむため、バルをよく利用している。狭いところが苦手。
- アンドレス(ホアキン・クリメント)
- 元警官。飲酒でクビになってしまい、妻は子供を連れて出て行ってしまった。
映画『クローズド・バル 街角の狙撃手と8人の標的』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『クローズド・バル 街角の狙撃手と8人の標的』のあらすじ【起】
エレナは出会い系サイトで知り合った男性とブティックホテルで会うことになった。だが、友達のマルタと電話中、携帯の電池が切れてしまう。エレナは近くにあったバルに行き、充電器がないか尋ねた。店員のサトゥルは美しいエレナに目を奪われ、愛想よく応対した。
咳き込んでいる男性がトイレを使うためにバルに入って来た。店長のアンパロはトイレを使うなら、注文をしないと許さないと腹を立てた。さらに、ホームレスのイスラエルが店にやって来た。アンパロはイスラエルと知り合いで、金を受け取らずに酒と食事を与えた。次に、トリニが店にやって来た。トリニは両替をした後、スロットを楽しんだ。それはいつものことだった。夫は仕事で忙しく、トリニは家にいつも1人きりだった。
銀行員の男性が店を出ると、突然凄い音が鳴り響いた。エレナ達が驚いて店の外を見ると、男性は頭から血を流して倒れていた。しかも、路上から誰もいなくなっていた。エレナ達は何が起こったのか分からず困惑した。しかも、よく見ると倒れた男性は微かに動いていた。清掃員の男性は放っておくことができず、皆の制止を振り切って男性の元に駆け寄った。その時、銃声が響いて清掃員の男性も撃たれてしまう。バルの店内にいた人々は叫びながら体勢を低くした。イスラエルだけが笑いながら立っていたため、客のアンドレスが足を引っ張って倒した。
バルにいた人達はテレビを点け、ニュースを見ることにした。だが、町の中で銃撃があったのに、何も報じていなかった。しかも、店の外に倒れていた銀行員達の死体が、いつの間にか無くなっていた。なぜか血痕も綺麗に掃除されていた。
映画『クローズド・バル 街角の狙撃手と8人の標的』のあらすじ【承】
バルの中にいる者達は話し合い、店内に爆弾を持ったテロリストが紛れ込んでいるのではないかという疑いを持つ。テロリストに劇場が占拠された際、警察がガスで人質を含めて全員殺害したという事件がロシアで実際に起こっていた。その時、客のナチョが自分の鞄を足でこっそり隠そうとしていた。アンドレス達はナチョを取り押さえて鞄を奪った。鞄の中に入っていたのはハードディスクだった。エレナは爆弾を持っている人物など紛れ込んでいないと思っていたため、ハードディスクを壊して証明した。
次に、客のセルジオのスーツケースが目に入った。そのスーツケースは爆弾を容易に入れることができる大きさだった。しかし、セルジオは開けることを拒んだ。アンドレスが銃を取り出し、セルジオに開けるよう脅しをかけた。その時、イスラエルがスーツケースを奪い、鞄を開けた。中には大量の女性物の下着が入っていた。
男性トイレから物音が聞こえた。しかし、鍵が掛かっていて、ドアを開けることができなかった。アンドレスが鍵を銃で撃って壊し、ドアを開けた。トイレの中を見ると男性が倒れていた。男は薬物を摂取した可能性があった。アンドレスが銃を持っていたのは、元警官だからだった。飲酒でクビになってしまい、妻は子供を連れて出て行ってしまっていた。
エレナはトイレで倒れている男性の傍に注射器が落ちているのを発見する。しかも、男性の耳からは血が流れていた。一方、外には防護服を着た人が現れ、店の前でタイヤを燃やし始めた。バルの中にいた人達は助けを求めるが、誰も何も反応を返さずそのまま立ち去った。ニュースでは原因不明の火災が発生したため、住民を避難させて地域を封鎖したと報じていた。何者かが火事をでっちあげたのだ。
映画『クローズド・バル 街角の狙撃手と8人の標的』のあらすじ【転】
トイレで倒れていた男性が現れ、店の中で倒れ込んだ。人々は駆け寄るが、男性は触られることを拒んだ。そのまま男性は息を引き取ってしまう。男性が持っていた携帯を調べると、その男性が軍人の大尉であることが分かった。アフリカで防護服を着て何かの活動を行っている様子が写真に収められていた。人々は感染症か殺人ウイルスが広がっているのではないかという疑いを持つ。バルの中にいる人達は感染者だと思われ、始末されようとしているのだ。
大尉の携帯を使えば電波が通じる場所があった。ナチョはその携帯を使い同僚に助けを求めようとするが、サトゥルが大騒ぎしたせいで悪戯だと誤解されてしまう。アンドレスが2人に代わり電話をかけようとするが、アンパロがそれを止めた。大尉の携帯に触れば、感染する恐れがあったからだった。携帯や死体に触っていないアンパロ、アンドレス、セルジオは銃で皆を脅し、大尉の遺体と共に地下の貯蔵室に入るよう指示した。
貯蔵室の下には下水道が流れていた。イスラエルは油を浴び、小さな穴から下水道に下りようとした。だが、途中で体が挟まってしまい、身動きが取れなくなる。その時、上から銃声が鳴り響いた。何者かにアンパロ達が射殺されてしまったのだ。しかも、火が放たれ、建物は燃やされようとしていた。下水道から空気を取り入れるためにも、イスラエルを穴から引っ張り出さなくてはいけなかった。エレナ、ナチョ、サトゥルの3人で引っ張り上げた。エレナは大尉の遺体の上に倒れ込んでしまい、悲鳴を上げながら逃げた。
物音がしなくなってから上の様子を確認すると、店内は灰に塗れていた。遺体は無く、何者かが白いシートで外を覆っていた。ナチョは落ちていた拳銃を、こっそりズボンの中に仕舞った。
大尉の携帯が鳴り、誰かがメッセージを送ってきた。内容を読むと、大尉がアフリカで救助活動を行い、病気に感染したことが分かった。大尉は感染後、2日後に発熱して病状が悪化していた。感染源にいた修道女にはワクチンが効いたが、大尉には効かず亡くなってしまったのだ。しかも、そのワクチンは認可の下りていない薬である可能性が高かった。
映画『クローズド・バル 街角の狙撃手と8人の標的』の結末・ラスト(ネタバレ)
大尉の携帯に非通知の着信が入った。携帯を持っていたナチョは皆に言われ、電話を取ろうとした。しかし、一足遅く電池が切れてしまう。エレナは大尉の携帯のメッセージを思い出し、ワクチンが後4本あることに気づく。イスラエルはトイレに落ちていたワクチンを見つけた。
ワクチンは4本あったが、現在生き残っているのはイスラエル、ナチョ、サトゥル、エレナ、トリニの5人だった。イスラエルは皆の制止を無視してワクチンを自分の腕に打った。ナチョは銃で撃とうとするが、周囲に止められ引き金を引くことができなかった。しかし、イスラエルと殴り合いの喧嘩になってしまう。その騒動の間にエレナはワクチンを取ろうとして、下水道に繋がる穴に落としてしまう。
下水道に繋がる穴から通れるのは、細身で小柄なエレナぐらいだった。エレナは嫌がるが、拒否権はなかった。下着姿になり、油を纏って穴から下りることになった。肌が擦れて痛かったが、エレナは必死に頑張った。エレナは下水道に落ち、ワクチンを見つけた。ナチョ達は引っ張り上げるためワクチンをコードに括りつけるよう頼むが、エレナは3人で使う可能性があるため拒んだ。そして、下に下りてくるよう指示した。ナチョ達は下水道に下りるため、穴の周囲を壊して広げた。
皆下水道の下に下りた。ナチョはイスラエルと銃を奪い合い、下水道の中で掴み合いになった。その時、ナチョ達は下水の中に沈み、銃声が鳴り響いた。下水から顔を出したのは、銃を持ったナチョだった。エレナ達はナチョに怯えた。ナチョはワクチンを渡すよう指示するが、エレナは拒んで銃を捨てるよう頼んだ。しかし、ナチョは銃を手放すのを嫌がり、自分の指示に従うよう脅してきた。
エレナはワクチンを隠していたため、皆で取りに行くことになった。トリニは迷わないようコインを落としながら歩いた。暗闇の中、サトゥルが下水に落ちてしまう。ナチョが銃を撃って明かりを照らすと、トリニがサトゥルを抑えて溺死させようとしていた。ナチョはトリニを制止し、サトゥルを救った。犯行がバレたトリニは、自分を撃つようナチョに指示した。しかし、ナチョには撃つことができなかった。すると、トリニは銃を持ち去っていった。その後、銃声が鳴り響いた。
エレナ達は3人でワクチンを分けた。しかし、生きていたイスラエルが現れ、サトゥルが殴り殺されてしまう。エレナとナチョは必死に逃げた。地上に上がるところを見つけ、必死に梯子を上がった。だが、エレナはワクチンを落としてしまう。しかも、マンホールが外れず地上に行けなかった。その間にイスラエルに追いつかれてしまう。ナチョは自分のワクチンをエレナに渡し、イスラエルと共に落下した。2人共亡くなってしまう。
エレナは泣きながらワクチンを打ち、必死にマンホールを押し上げた。下着姿で歩いていると、女性がコートをかけてくれた。エレナは呆然としたまま街を歩いた。
映画『クローズド・バル 街角の狙撃手と8人の標的』の感想・評価・レビュー
バルという狭い店内の中で起こる人間模様とサスペンスがおもしろかった。偶然店に居合わせた人々が、突然命の危険に晒されてしまう。しかも、何が起こっているのかよくわからないまま物事が進んでいくため、恐慌状態に陥った人々が咄嗟に起こす行動や言動にとてもリアリティーを感じた。エレナの雰囲気が物語の冒頭では明るく、ラストでは暗く物悲しかった。対照的な場面なので、一番強く印象に残っている。自分がバルの中にいたらどんな行動を起こすのか、想像しながら見るのも面白いと思う。(MIHOシネマ編集部)
ふと立ち寄ったバルで思わぬ事件に巻き込まれてしまうストーリー。ただ、何の気なしに寄っただけなのに…。自分は何も悪いことをしていないのに…。と理不尽に事件に巻き込まれてしまう状況に悔しさや怒りを覚えましたが、登場するキャラクターが物凄く個性豊かでモヤッとする気持ちを晴らしてくれました。
最後まで理不尽で納得できない状況が続きますが、誰か一人でも生きて抜け出せたことに安心するのと同時に、他の人のことを考えるとやるせない気持ちになりました。(女性 30代)
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