この記事では、映画『名探偵コナン 業火の向日葵』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『名探偵コナン 業火の向日葵』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。
映画『名探偵コナン 業火の向日葵』の作品情報
上映時間:112分
ジャンル:アニメ、サスペンス
監督:静野孔文
キャスト:高山みなみ、山崎和佳奈、小山力也、山口勝平 etc
映画『名探偵コナン 業火の向日葵』の登場人物(キャスト)
- 江戸川コナン(高山みなみ)
- 謎の薬物によって、工藤新一が小学生の姿に戻ってしまった姿。蘭の家に居候しながら、黒の組織を追う。
- 毛利蘭(山崎和佳奈)
- 新一の幼馴染で、空手の達人。長年新一に想いを寄せており、彼の帰りを待ち続けている。
- 怪盗キッド(山口勝平)
- 世間を騒がせている怪盗。盗みの美学があり、若い世代には人気が高い。コナンとはライバル関係。
- 鈴木園子(松井菜桜子)
- 蘭の親友で、鈴木財閥の娘。今回、鈴木財閥が持つひまわりの絵を巡って大事件が起きる。
- 宮台なつみ(榮倉奈々)
- 絵画鑑定士。ひまわりを守る7人の一人に選ばれる。しかし、彼女には秘密があった。
- チャーリー(咲野俊介)
- アメリカからやって来た警部。キッド逮捕に執念を燃やしている。
- 鈴木次郎吉(富田耕生)
- 鈴木財閥の相談役。既に隠居の身であるが、怪盗キッドを捕えるべくあらゆる罠を用意している。
映画『名探偵コナン 業火の向日葵』のネタバレあらすじ(起承転結)
映画『名探偵コナン 業火の向日葵』のあらすじ【起】
工藤新一は、かつて注目を浴びた高校生探偵である。しかし、新一は幼馴染の蘭と遊園地に遊びにきている時、黒の組織という犯罪組織の犯行現場を目にしてしまう。そして、口封じのために謎の薬物を飲まされたのだ。新一を殺すはずだったその薬は、なぜか新一の頭脳はそのままに、身体だけを小学生へと強制的に小さくした。黒の組織を捕らえるため、新一は江戸川コナンに名を変え、探偵事務所を営む蘭の家に居候することにするのだった。
それから暫くしたころ、ニューヨークのマンハッタンでは、大々的なオークションが開かれていた。そのオークションの最大の目玉は、ゴッホが描いた『ひまわり』の模写である。そして、そのひまわりを落札したのは、日本を代表する鈴木財閥の、鈴木次郎吉だった。
ゴッホのひまわりは全部で7つ存在し、次郎吉はこれらを全て集め、日本でひまわり展を開催しようと考えていたのだった。一方、このひまわりを狙う者がいた。怪盗キッドである。次郎吉は、兼ねてよりキッドを捕らえようとあらゆる策を講じてきたのである。

映画『名探偵コナン 業火の向日葵』のあらすじ【承】
そして、次郎吉による怪盗キッドへの宣戦布告が行われた。次郎吉は、ひまわりをキッドの手から守るため、7人のボディーガードを雇ったのである。しかし、その宣言式にキッドはすでに侵入していた。そして、なぜかいないはずの工藤新一までもがその会場に現れたのである。
一行は、キッドからひまわりを守るため、ひまわりを飛行機で輸送した。しかし、その工藤新一こそがキッドの変装した姿だったのである。その時だった。飛行機の貨物室に爆弾が仕掛けられており、それが爆発したのだ。その爆発に巻き込まれ、ひまわりが機外に吹き飛んでしまった。しかし、空をも自由に飛ぶキッドが飛び出し、ひまわりは無事だった。
そして、その後ビルの屋上でキッドが隠したと思われるひまわりも見つかり、ひまわりは無事次郎吉の手に戻ってくるのだった。そんな様子から世間は爆発物を仕掛けたのはキッドであると推測していた。しかし、長きに渡りキッドと競ってきたコナンは、これはキッドの手口ではないと確信する。
映画『名探偵コナン 業火の向日葵』のあらすじ【転】
そして、そんな疑惑が渦巻く中、キッドから新たな挑戦状が届くのであった。その内容は、損保ジャパン日本興亜美術館に保管されている、5枚目のひまわりを盗み出すというものだった。当然易々とキッドにひまわりを渡すわけにはいかず、ひまわりは厳重な金庫に保管されることになった。しかし、その輸送の時をキッドは狙っていたのである。キッドは輸送の時、事前に美術館に忍び込み、そして、見事ひまわりを盗み出すのだった。
しかし、現場にはキッドからのメッセージが残っていた。なんと、キッドは手に入れたひまわりを、100億円で売却するというのだ。仕方なく次郎吉はその提案に乗ることにするが、そこで行動を起こしたのがコナンと警備主任のチャーリーだった。二人は、見事5枚目のひまわりを取り戻すことに成功するのだった。
しかし、こんなキッドの行動にコナンは違和感を覚えていた。何故キッドは、全てのひまわり盗むのではなく、敢えて5枚目のひまわりに拘ったのだろうか。謎は解けぬまま、とうとうひまわり展が開かれることとなった。
映画『名探偵コナン 業火の向日葵』の結末・ラスト(ネタバレ)
しかし、なんと会場が突然火に包まれてしまった。コナンはひまわりを守るため、慌てて会場へと引き返す。そして、その場にキッドの姿を見つけるのであった。しかし、キッドの目的はひまわりを守ることだった。そして、コナンとキッドは協力してひまわりを火の手から守り抜くのだった。
一連の事件を起こしていたのはキッドではなく、ひまわりを守るために雇われた7人のうち一人、宮台なつみだった。宮台は全ての罪を認め警察に連行されるが、しかし、依然火の勢いは強く、コナン達は崩壊していく美術館から何とか逃げ延びた。
そして、脱出したキッドの前に、とある人物が立ちはだかった。長年キッドを追っていた、チャーリーである。キッドはとうとう逮捕されることを覚悟するが、チャーリーはなぜか、キッドを捕らえようとはしなかった。実は今回、キッドはとある老夫婦のために動いており、チャーリーはそのことを知ったのだった。そんなキッドを、チャーリーは今回だけ見逃すことにした。そして、キッドは再び、大空へと羽ばたいていくのだった。
映画『名探偵コナン 業火の向日葵』の感想・評価・レビュー(ネタバレ)
耐火・耐熱・耐水のケースに入れているとは言っても、完全に守れるのだろうか?絵画に影響はなかったのか?庶民レベルの物だとそのあたりも気になりますが、次郎吉さんならお金に糸目はつけないので、全く美術品に影響のない物を用意できたのでしょうね。冒頭で、競り合う相手がいないのに金額を釣り上げた意味がよく判りませんが…。
本筋よりも、ヒマワリの絵を見つめ続けていた老婦人の話のほうが好きでした。(女性 40代)
劇場版コナンが年々スケールと現実離れ感が大きくなっていく。鍾乳洞を改造して展示会場を作ってみるという。本来、鍾乳洞そのものを楽しむべき部分を展示会場にしてしまうのだからすごい。さらに最新鋭のセキュリティ。それを工藤新一に扮して堂々と突破してしまう怪盗キッド。ツッコミどころ満載という印象でした。
謎解きのイメージが薄く、どちらかと言うと怪盗キッドが向日葵の絵を狙う背景に重点を置いていて、その目的が果たされるのかというストーリーを楽しむ感じの作品でした。(男性 40代)
大富豪が集まるオークション会場で落札されたのは国際的名画、ゴッホの「ひまわり」昔、日本で焼失されたと言われているこの作品を3億ドルという高値で競り落とした鈴木次郎吉。彼の目的は世界中に散らばる7枚の「ひまわり」を集め、大規模な展覧会を開催することだった。
名画が集まる展覧会の会場は鉄壁のセキュリティに絵画を護るスペシャリストが揃い、万全の体制の中現れる「怪盗キッド」めちゃくちゃかっこいいです。これだけでこの作品を見る価値があります。
キッドとコナンの掛け合いが本当に面白く、観ていて癒されました。(女性 30代)
怪盗キッドとコナンの因縁の対決がテーマということで期待して観ましたが、今回は美術品「ひまわり」にまつわるミステリー要素がとても興味深かったです。特に、美術館での爆破シーンは迫力があり、劇場で観て良かったと実感。キッドがなぜひまわりを狙ったのか、動機の部分にもしっかりとした背景があり、最後は彼の行動に納得できました。アート×ミステリーの融合が新鮮でした。(20代 男性)
今回はミステリーよりもアクションや美術へのオマージュが強めな印象でしたが、子どもと一緒に観るにはちょうど良いテンポと内容だったと思います。キッドが主役級に描かれており、彼のファンにはたまらない構成。ラストでコナンと協力しながら真相を追う姿に胸が熱くなりました。個人的にはもっと推理パートが濃いとよかったですが、エンタメとして満足です。(30代 女性)
キッドが「ひまわり」を盗む理由がまさかあんなに切ないとは…!序盤は華やかな美術展のシーンやド派手な演出が目を引きましたが、中盤から徐々に明かされる動機に感情を揺さぶられました。今回のキッドはいつもよりも“人間らしい”一面が見え、ますます好きになりました。芸術と陰謀が絡むミステリー、もっと見てみたいです。(40代 男性)
子どもの頃からコナン映画を追いかけてきましたが、今回は今までとは少し違うアプローチで楽しめました。芸術作品「ひまわり」を巡る攻防の中で、キッドの美学がとても丁寧に描かれていて、まるで彼が主人公の映画のようでした。サスペンスとしての緊張感はやや控えめでしたが、映像や美術の描写が美しく、目にも楽しい作品でした。(20代 女性)
コナン映画の中でも、芸術をメインに据えた珍しい内容でした。今回の舞台が「ひまわり」を巡る複数の美術館ということで、美術ファンとしてはとても興味深く観られました。怪盗キッドがなぜあの絵に固執するのか、その背景に深い思いがあることが分かるラストは切なかったです。もう少しだけコナンの推理が見たかった気もしますが、バランスの良い一本。(50代 男性)
原画の再現度や美術展の雰囲気が本当にリアルで、そこにミステリーが絡むのが面白かったです。キッドが善悪の境界に立つ存在として描かれており、ただの盗賊ではないことが再認識できる構成。今回は事件のスケールは小さめでしたが、そのぶん人間ドラマに焦点が当たっていたように思います。エモーショナルなキッドに注目です。(30代 女性)
小学生の娘と観ましたが、大人も楽しめる内容で嬉しかったです。バーローだけじゃない、コナンの冷静な判断と、キッドの大胆不敵な行動の対比が面白く、最後まで飽きさせない展開でした。美術と犯罪をつなぐモチーフもよく練られていて、シリーズとしての幅の広さを感じました。キッドの登場作としてはかなりおすすめです。(40代 男性)
映画『名探偵コナン 業火の向日葵』を見た人におすすめの映画5選
ルパン三世 カリオストロの城
この映画を一言で表すと?
「怪盗×ミステリー×ロマンスの黄金バランス!」
どんな話?
伝説の怪盗ルパン三世が、カリオストロ公国の財宝と謎を追いながら、囚われの少女クラリスを救おうと奮闘する。アクション、謎解き、人情が詰まった名作で、宮崎駿が手がけた初監督映画としても有名。
ここがおすすめ!
キッドファンならハマること間違いなしの「怪盗の美学」が詰まった一作。スリル満点の展開、ロマンあふれるキャラ描写、緻密な構成は『業火の向日葵』と相性抜群です。何度観ても色あせない傑作アニメ映画!
金田一少年の事件簿 オペラ座館・新たなる殺人
この映画を一言で表すと?
「芸術の舞台に潜む、因縁と復讐の連続殺人ミステリー」
どんな話?
名探偵・金田一一が訪れたオペラ座館で、演劇関係者が次々と殺される。舞台裏に秘められた哀しき過去とトリックを、一がひとつずつ解き明かしていく。劇中劇の要素とスリリングな推理が絡み合う人気作。
ここがおすすめ!
アートや舞台芸術を背景にしたミステリーという点で、『業火の向日葵』と通じる世界観があります。美しさと恐怖が同居する空間演出や、悲劇に込められた人間ドラマが見どころです。濃厚なトリック好きにも◎。
名探偵コナン 世紀末の魔術師
この映画を一言で表すと?
「怪盗キッド×歴史のロマン!初期の名作コナン映画」
どんな話?
幻の宝石「メモリーズ・エッグ」を巡る謎と、怪盗キッドの大胆な行動が交差する本作。キッドの存在感が際立つ中、ロマノフ王朝にまつわる歴史ミステリーが描かれ、コナンとの緊迫した攻防も魅力。
ここがおすすめ!
『業火の向日葵』でキッドに惹かれた方は必見の作品。スリルとトリビアが交差する中、キッドの知的な魅力が全開です。美術や歴史に興味がある人も楽しめる構成で、シリーズの中でも完成度が高い一作!
ナイト・ミュージアム
この映画を一言で表すと?
「博物館が“動き出す”ワクワク冒険エンタメ!」
どんな話?
夜になると展示物が命を持って動き出す自然史博物館。新任の夜間警備員ラリーは、歴史上の人物や動物たちとドタバタしながら、博物館に秘められた秘密を解明していく。笑いと感動が詰まったアドベンチャー。
ここがおすすめ!
美術館や博物館を舞台にした“知的エンタメ”として『業火の向日葵』と通じるものがあります。歴史やアートのモチーフを活かしつつ、ワクワクする展開と映像の楽しさで、大人も子どもも楽しめる作品です!
名探偵コナン 紺青の拳(フィスト)
この映画を一言で表すと?
「怪盗キッド×空手×シンガポール、シリーズ屈指のアクション大作」
どんな話?
舞台はシンガポール。世界最大のブルーサファイアを巡って、怪盗キッドと空手の達人・京極真が激突!そこにコナンが巻き込まれ、国際的な陰謀と犯罪の渦中で事件を追っていく。
ここがおすすめ!
キッドとコナンのスリリングな関係性が見どころで、『業火の向日葵』同様に「美しい宝石」と「謎」が絡む展開。華麗なアクションとド派手な演出で、キッドファンにもコナンファンにも強くおすすめしたい一作です!
みんなの感想・レビュー
歴代劇場版シリーズの中では下から数えた方がいい部類になった。ゲスト声優については毎度のことなので仕方ないとしても、ストーリーが本当に惜しい。ストーリーが複雑であることは映画を観ていてもわかるが、元々長かったストーリーを削ってやっと映画の決まった時間におさめたらしい。脚本の櫻井武晴は素晴らしいミステリーを書いていたはずだ。それは同様に脚本を務めた『純黒の悪夢』のヒットからもわかる。だからこそ完成した映画の出来が残念でならない。
①ひまわりを狙う真犯人の動機がお粗末
この映画では、ゴッホのひまわりをめぐって複数の人物の思惑が交差し、複雑になっているが、他はともかくひまわりを狙った犯人宮台なつみの犯行動機が酷い。
なつみは鑑定士として、なぜか今回発見されたひまわりを贋作だとした。本物とする見方がされている中贋物と言うからにはそれなりの根拠があるのかと思いきや、なつみ個人が贋物と決めつけているだけで、これをゴッホの名画「ひまわり」の一枚として認めたくないという独りよがりな理由だったのだ。
事件の主軸ではない、焼失したとされる「ひまわり」にまつわる悲しいエピソードの方がよくできていて、どっちがメインなのかわからなくなるほど。
ジェット機を落とそうとしたり、美術館を焼いたり、大きな事件を引き起こしておきながら犯人の動機がこれでは興ざめである。
②ゲスト声優にうんざり
劇場版『名探偵コナン』シリーズは、最近話題作りの為かタレントや俳優などのゲスト声優を毎回使っている。今回は犯人の宮台なつみを榮倉奈々が演じた。
声優素人のゲスト声優の演技は言わずもがな。残念であることははじめから想像がつくと思う。
毎回毎回ゲスト声優を使うのは良いが、せめてストーリー上重要ではない人物にしてほしいと思う。今回の宮台なつみにしろ、前作の「異次元の狙撃手」の犯人にしろ、なぜ事件で重要な犯人をゲスト声優にやらせるのか疑問だ。
演技が自然で上手いならいいが、重要な人物に棒読みされるとストーリーに集中できなくなるのでいい加減考えてほしいと思う。