映画『名探偵コナン 純黒の悪夢』の概要:劇場版名探偵コナンシリーズの記念すべき第20作目。全ての始まりであり、江戸川コナン最大の敵である黒の組織との全面対決が始まる。謎の多い、黒の組織の実態に迫る。
映画『名探偵コナン 純黒の悪夢』の作品情報
上映時間:112分
ジャンル:アクション、サスペンス、アニメ
監督:静野孔文
キャスト:高山みなみ、山崎和佳奈、小山力也、山口勝平 etc
映画『名探偵コナン 純黒の悪夢』の登場人物(キャスト)
- 江戸川コナン(高山みなみ)
- 本当の姿は高校生探偵工藤新一。とある事件を調査中に黒の組織に捕まり、謎の薬を飲まされたことで頭脳はそのまま外見が小学生へと戻ってしまった。
- 毛利蘭(山崎和佳奈)
- 工藤新一の幼馴染で、伝え合ってはいないものの彼とは相思相愛の関係。空手の達人。
- 毛利小五郎(小山力也)
- 毛利蘭の父親で、探偵事務所を開いている。居候している江戸川コナンのお陰で「眠りの小五郎」として大活躍している。
- 阿笠博士(緒方賢一)
- 江戸川コナンが工藤新一と知る数少ない一人。色々な発明品でコナンをサポートする。
- 灰原哀(林原めぐみ)
- 元黒の組織に所属していた研究者。新一と同じ薬を飲み小学生になっている。
映画『名探偵コナン 純黒の悪夢』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『名探偵コナン 純黒の悪夢』のあらすじ【起】
構成員のコードネームが全て酒の名前に関連しているなど、限られた情報以外は謎に包まれている「黒の組織」。FBIや公安など、様々な組織がその実情を掴むために動いています。一方その頃警視庁がハッキングを受け、機密文書が奪われるという事件が起きました。犯人と思しき女を現在黒の組織に潜入している公安の安室透や、FBIの赤井秀一などが追い詰めます。女は携帯を取り出しどこかにメッセージを送ろうとしますが、彼らに追われての状況の中で、メッセージが途中となってしまいます。
そして激しいカーチェースの末、女は爆発した車から命辛々逃げ出したのです。その逃げた女は、黒髪にオッドアイという特徴的な外見をしていました。その情報を頼りに、赤井秀一は同僚であるジェイムズ・ブラックに彼女の後始末を託します。
その時、近所の東都水族館ではリニューアル式典が行われていました。その式典で打ち上げられた花火を見て、逃げていた女は頭を抱え、そしてそのまま気絶してしまったのです。
映画『名探偵コナン 純黒の悪夢』のあらすじ【承】
その翌日、阿笠博士に連れられコナン達は東都水族館に遊びに来ていました。そこで彼らは、瞳の色の違う怪我をした女性と出会います。何と彼女は記憶喪失で、自分が何者か、どこから来たのか全くわからないと言います。そんな彼女を少年探偵団は受け入れ、共に水族館で遊ぶ事としました。
その途中、女性が驚異の身体能力を見せたのです。オッドアイと高い身体能力という特徴から、灰原哀は彼女が黒の組織のNO.2であるラムなのではないかと疑います。その時、女が急に頭を抑えて苦しみだしたのです。そして、「ノックはバーボン、キール、スタウト、リースリング、アクアビット」という謎の言葉を呟き意識を失ってしまいました。
その頃、世界各地で暗殺が起こっていました。何と黒の組織が、世界中に潜伏しているスパイの情報を記したノックリストを手に入れた可能性が出て来たのです。そしてそのテロと、先ほど女が残したメッセージは関連していました。この事からコナンは彼女が黒の組織の関係者であると確信します。
映画『名探偵コナン 純黒の悪夢』のあらすじ【転】
そして、赤井が女はラムの部下で、キュラソーという名を持つ組織員である事をコナンに告げます。キュラソーに対して、組織が何かしらの接触を測ってくる事を予想したコナンは、キュラソーを守る事に決めました。
一方、キュラソーの身柄を拘束した公安は、キュラソーに黒の組織について思い出させ、その情報を引き出そうと企みます。そこで、先ほどコナン達と遊んでいる時に記憶を取り戻しかけた、東都水族館の観覧車にもう一度キュラソーを乗せることにしました。
そしてキュラソーと捜査官が一人、ゴンドラに乗り込みます。しかしそこで、コナンが驚愕の事実に気が付きます。合計二つある東都水族館の観覧車の配線に、黒の組織が爆弾を仕掛けたのでした。万が一キュラソー奪還に失敗した時のことを考えての措置です。コナンは急いで赤井と安室に協力要請を出します。普段はいがみ合っている二人ですが、観覧車に乗り合わせる多くの人民を助けるべく爆発解除へと向かいました。
映画『名探偵コナン 純黒の悪夢』の結末・ラスト(ネタバレ)
そして公安の狙い通り、キュラソーが観覧車内で記憶を取り戻しました。捜査官を倒し黒の組織のメンバーであるベルモットに電話をしたキュラソーは、現在黒の組織がキュラソー救出の為に動いている事、観覧車に爆弾が仕掛けられている事を知ります。
しかし、助けのヘリが観覧車に到着した時、ゴンドラ内にキュラソーの姿はありませんでした。彼女は自分に優しくしてくれた少年探偵団を爆発から守る為、黒の組織を捨てたのでした。キュラソーが裏切ったと判断した組織は、作戦をキュラソー救出から暗殺へと変更します。
一方、安室が何とか爆弾の解除に成功していました。しかし黒の組織の団員が観覧車に銃弾を打ち込み、観覧車は制御を失ってしまいます。そこに、一両のクレーン車が突っ込んできました。そのクレーン車を下敷きに、観覧車の暴走は止まりました。クレーン車内には焼身死体が一体ありましたが、身元は確認できません。しかしその傍らには、少年探偵団とキュラソーがお揃いでつけていた、イルカのキーホルダーがあるのでした。
映画『名探偵コナン 純黒の悪夢』の感想・評価・レビュー
20作品目の区切りの作品ということもあり、今までのキャラクターが多く出演していることもですが、観覧車の爆破や暴走シーンも現実では大惨事となるような派手なアクションシーンも見応えがありました。
子供達の打算のない優しさに、「何色にも染まれる」キュラソーが子供達側の色に染まり、黒の組織を裏切り子供たちを助けるのが、根っからの悪人はいないと言っているようで良かったです。その後の彼女が気になります。(女性 40代)
黒の組織に入っていたキュラソーが、本当は優しい女性だったと考えると、亡くなってしまうには惜しいキャラクターだと思いました。歩美達との思い出によって、彼女の本来の姿が引き出されたのだと感じます。
天海祐希さんの演技も素晴らしく、キュラソーのキャラクター像にとても合っています。劇場版『名探偵コナン』のゲスト声優には、演技が上手ではない人も割といるので、この作品のゲスト声優が天海さんで良かったと心から思いました。
亡くなった際、誰かを守れたことは、キュラソーにとって唯一の救いだったのかもしれません。(女性 20代)
コナンの映画の中で、視聴率は良かった映画の印象があります。警察、FBIにコナンが待ち望んでいた黒ずくめとの組織の闘いがあったので。初めて、黒ずくめのNo2の存在が明らかになります。記憶喪失になったNo2はキュラソーというコードネームで、コナンたちは黒ずくめの情報を聞き出そうとします。
記憶が戻ったキュラソーですが、子どもたちの優しさに触れて変わりたいと強く願い、最後にはみんなを助けて亡くなります。私は、このハッピーエンドじゃないラストは好きじゃないですが、このラストは涙が溢れて止まりませんでした。(女性 30代)
黒の組織のメンバーが、記憶を失ってコナンたちの前に現れる。彼女の正体がわかりかける中、またしても余計なことをしでかす少年探偵団の仲間たち。子供だから仕方ないかと思いつつ、じれったくもなってしまう。
コナンの映画に殺人はつきものではあるが、黒の祖騎士に関わるスパイたちが次々に殺されていくところには、とてもヒヤヒヤしてしまう。
そして予想外の結末には、人は変われるという淡い期待が膨らんでしまうのではないだろうか。(女性 30代)
黒の組織が関わると内容に緊張感があって面白い。NOKファイルの情報を持っているキュラソーが記憶を失ってしまうものの、歩美、光彦、元太の明るい行動に触れていくうちに少しずつ記憶を取り戻していく。あの嘘偽りのない心に触れたためにキュラソーは記憶を取り戻しても、黒の組織に戻ることを拒むという選択をするのだけれど、子供の純粋な心というのは偉大だと感じました。
劇場版お馴染みの珍しい建造物として今回はツインホイールという観覧車が登場。それぞれが違う景色を楽しむことができるって、実際にあったら乗ってみたいと思いました。(男性 40代)
驚くような名推理が見どころのアニメシリーズですが、今作ではコナンが全く推理をしません。しかし、劇場版ならではのアクションが冴え渡っています。
ストーリー自体はとてもわかりやすく、ラストも謎は残りません。推理ものを期待して観ると少しガッカリしてしまうかもしれませんが、次々に起こる新たな展開に目が離せませんでした。
コナンのいつもの道具が、ありえないようなパワーを発揮したり赤井と安室の観覧車の上でのバトルなど見所は盛りだくさんです。シリーズの中でも上位に入るアクション作品として楽しめると思います。(女性 30代)
関連作品
次作 名探偵コナン から紅の恋歌
前作 名探偵コナン 業火の向日葵
みんなの感想・レビュー
前作の『業火の向日葵』はいろんな意味で残念だったが、今回はそれを忘れるほどすごい出来だった。組織がらみの事件をテーマとした劇場版は他にもあるが、その中でも一番素晴らしいと思えた。
まず、20作目だからかまるでお祭りのように組織・FBI・公安の顔ぶれがそろい、大盤振る舞い。このメンバーだけで取りあえず盛り上がる。
その上、今回のストーリーは組織内部の秘密、組織のナンバーツーに関わることがわかるかも(?)と言われていた。結果キュラソーは組織のナンバーツーの側近でしかなかったわけで、秘密がわかりかけたようで結局何もわからなかったのだが、それでもかなり踏み込んでいる。
今まで組織に関わってきた人々、赤井・水無・安室らの潜入捜査官は、キュラソーによって窮地に立たされる。
映画でここまでやってしまうのは憎いような気もするが、映画だからこそこれだけど派手に爆破したりできるのだから、逆に良かったのかもしれない。カーチェイス、ヘリ、観覧車爆破、迫力満点ですごかった。
公開前に組織のナンバーツーであるラムに関わる秘密が明かされることは公表されていて、その秘密が何であるかが注目されたが、それ自体は思った通り重要なことはほとんどわからないようなものだった。
キーパーソンとなったキュラソーは死んでしまったので、この映画だけのキャラクターとなってしまったのが残念。キュラソーの声をあてたのは天海祐希で、今までも声優経験があり演技力も実証済み。今回も記憶を無くした心優しいキュラソーと、組織の一員としてのキュラソーとで印象を変えるなど、難しい役どころにもかかわらず違和感のない素晴らしい演技だった。
記憶を取り戻したキュラソーは、子供たちと接して「本当の自分」は何なのかを考える。その結果、組織のメンバーとしてではなく、なりたい自分を選んだ。
子供たちと接して穏やかに生きる自分がいいと思った彼女は、その子供たちを守るために自分の命を捨てる。
最後、爆破に巻き込まれるシーンで涙した人も多いと思う。
組織・FBI・公安を巻き込んだアクションの迫力だけの映画ではなかった。
今更じゃん。初期の方はミステリーとちょっとしたアクションだったけど今じゃアクションとミステリーの割合逆だし、本編アニメでもサッカーボールをガードレールと車の間に挟んでブレーキ効かない車助けたり、キック力増強シューズで瓦礫蹴りとばしたり…etc
「他にやるべきことあるだろ!」もこの作品に限った事じゃないよ。
まぁその中でも上位の方かも知んないけど。
べた褒め程でもないけど駄作ってわけでもないと思う。
ふらっと立ち読みさせて頂きましたが、他の一連作品がある程度的を得ているのに対し、今作の褒めっぷりに違和感があります…。
むしろミステリーやトリック等の観点から見ても今作はひどかったかと私は思います。
そもそも記憶喪失が話のメインってのもあれですが、思い出す鍵が5色のライトって…。
カーチェイスのシーンは迫力がありましたが、そもそも必要か?
あと安室さんと赤井さんは観覧車の上で殴り合ってる場合じゃないよね。仕事しろよ。
一番ひどいと思ったのはサッカーボールとサスペンダーで観覧車止める辺りですね。
さすがに無理です。どんな素材で出来てんすか。
良くも悪くも対象は子供向けなのかな、と改めて思わされた作品でした。