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映画『ティム・バートンのコープスブライド』あらすじ&ネタバレ感想

2005年のイギリス映画、気弱な男ビクターが間違ってコープスブライドに求婚してしまうところから始まるお話。監督はティム・バートン、出演はジョニー・デップ、ヘレナ・ボナム=カーター。

映画『ティム・バートンのコープスブライド』 作品情報

  • 製作年:2005年
  • 上映時間:77分
  • ジャンル:ファンタジー、ラブストーリー
  • 監督:ティム・バートン、マイク・ジョンソン
  • キャスト:ジョニー・デップ、ヘレナ・ボナム・カーター、エミリー・ワトソン、トレイシー・ウルマン、アルバート・フィニー etc…

映画『ティム・バートンのコープスブライド』 評価

  • 点数:80点/100点
  • オススメ度:★★★★☆
  • ストーリー:★★★★☆
  • キャスト起用:★★★★☆
  • 映像技術:★★★★★
  • 演出:★★★★☆
  • 設定:★★★★☆

[miho21]

映画『ティム・バートンのコープスブライド』 あらすじ(ストーリー解説)

映画『ティム・バートンのコープスブライド』のあらすじを紹介します。

高い身分ながら没落して一文無しとなってしまったエヴァーグロット家と成金で上流階級の仲間入りをしたいヴァン・ドート家はそれぞれの思惑のために子どもたちを政略結婚させることに。挙式の練習をするためにエヴァーグロット家へと出向くが新郎のビクターは蚊帳の外状態だったため一人ピアノを弾いていた。その音を聞きつけたビクトリアがやってきて二人はとてもいい感じに。だがビクターが挙式の練習で3時間経っても上手くこなせないため牧師に呆れられ挙式は延期だと言われてしまう。

ビクトリアに嫌われてしまったに違いないと落ち込むビクターは森へ行きそこで誓いの言葉を何度も練習するが上手くいかない。とうとう切り株に座り込み途方にくれていたがもう一度ゆっくりと誓いの言葉を練習、今度はすらすらと言えた。気をよくした彼はそばにあった枝に指輪をはめてみた。すると急にその枝に手をつかまれ引っ張られた。動揺するビクターの目の前の土の中から半分白骨化した花嫁が現れた。ビクターは必死で逃げるが橋の所で追いつかれてしまいそのまま気を失ってしまう。

気がつくとそこは見たこともないような場所で、しかもがいこつの集団に囲まれていた。ここは死者の国だ、そう言われビックリしたビクターは逃げ出すのだが花嫁に追いつかれてしまう。そこで花嫁エミリーに誤解を解こうとするビクターだったのだが・・・

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映画『ティム・バートンのコープスブライド』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)

映画『ティム・バートンのコープスブライド』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む

エミリーは本当の愛を手に入れたのか

結婚の誓いをしたビクターを自分につなぎとめるためにプレゼントをしたり拗ねてみたり・・・でもビクターの言うことを素直に聞くとても真っ直ぐで一途なエミリーに、最初は死体ということで逃げ回っていたビクターも次第に心を開き始めます。ですがやはりビクトリアへの想いを持ち続けるビクターは何とか生者の世界に戻ろうとします。そこへ御者が新入りとしてやってきてビクトリアが他の男と結婚することになったと聞きます。さらにビクターはエミリーとの誓約は無効だと知ります、誓約を有効にするにはビクターを死者にして再び誓約すること・・・それを聞いてあんなに結婚をしたがっていたエミリーがそんなことはできないと断ります。その様子を伺っていたビクターはエミリーの想いを受け入れる決心をするのです。

地上へ行き教会で結婚の誓約をするのですがそれを途中で止めるエミリー、物陰にビクトリアがいるのを見つけ花嫁の座を譲ります。自分を殺した相手に対面して吹っ切れたのか、それともビクターを本当に愛したからなのか、最後に彼女は無数の蝶となって消えてしまいます。恋に恋した自分本位だった彼女の心が愛する人の幸せを願う想いに変わった瞬間全てから解放されたのかもしれません。


小さい頃に見て、初めて映画を見て泣くという経験をしたのはこの作品が初めてでとても思い出に残っている作品。ティム・バートンらしい不気味さと、地上の世界の陰鬱さはトラウマになりそうなくらいで、死者の花嫁であるエミリーの強引さにも子供の頃はちょっといらっとすることがあったが、ラストがとても美しく、愛を描いた切なくて胸がきゅっとなる映画だ。ジョニー・デップとヘレナ・ボナム=カーターの声の演技も素敵で、大人に見て欲しい作品だ。(女性 20代)


子供の時に鑑賞し胸に込み上げてくる複雑な気持ちに驚き、涙してしまった今作。当時はなぜ涙が出てくるのか自分でも理解出来ていませんでしたが、大人になって見返すとダークな世界観で描かれる優しさや愛に感動したのかもしれないと感じました。
生きている人間の世界はかなり重めに描かれているので、死者の世界の方が楽しそうだと感じてしまいました。世界観と明るいテンポの音楽のギャップが素晴らしく、さすがティム・バートンと言うべき作品でしょう。(女性 30代)

映画『ティム・バートンのコープスブライド』 まとめ

ビクターがありえないほどドジなのですが繊細で人の事を考えられる優しい人物です。だからこそエミリーも彼の優しさに触れることで結婚への妄執が消えたのでしょう。ある有名な方が恋は自分の幸せを願う想いだが愛は相手の幸せを願うことができる想いだと言っています。この映画を観ると自分はどうなんだろう、相手が自分の思い通りにならない、こんなことをしてあげたのに感謝もされないと不満ばっかり思っていないだろうか、と省みるいい機会になります。

コープスブライド(死体の花嫁)である自分が生者であるビクターと結婚できるはずがないと分かっていても結婚の誓約をしてくれたビクターを想うエミリーの一途さ、恋から愛へと変わる心の変化に心が打たれます。何度観ても涙が出てしまうとても切ない物語です。

みんなの感想・レビュー

  1. ライチジュース より:

    エミリーの健気でいじらしいところに何とも言えぬ美しさを感じる。
    正直、恋愛ものの映画はあまり好みではなかったが、ティム・バートンが手掛けるラブストーリーなら何度でも観れる、いや、観たいと思った。儚く、切なく、悲しいけれど、とてもステキな物語。