映画『デンジャラス・ビューティー』の概要:ハートは子供の頃から正義感が強く、男の子よりも喧嘩が強かった。大人になるとFBI捜査官として働くようになるが、とある事件で上司の命令を無視し、同僚に怪我を負わせてしまう。そんな時、“シチズン”と呼ばれる犯人から犯行声明が届く。
映画『デンジャラス・ビューティー』の作品情報
上映時間:110分
ジャンル:アクション、コメディ、サスペンス
監督:ドナルド・ペトリ
キャスト:サンドラ・ブロック、マイケル・ケイン、ベンジャミン・ブラット、ウィリアム・シャトナー etc
映画『デンジャラス・ビューティー』の登場人物(キャスト)
- グレイシー・ハート(サンドラ・ブロック)
- FBI捜査官。子供の頃から喧嘩が強く、男勝りな性格。皮肉屋でおしゃれにも関心がない。ミスコンテストを、“頭が空っぽの女”が出るところだと馬鹿にしている。
- ヴィクター・メリング(マイケル・ケイン)
- ゲイ。女性っぽい話し方をする。美容コンサルタント。ミスコンテストの指導を受けていた女の子が、完璧主義者のメリングの指導についていけず、記者に否定的なコメントを話したことから失業状態に陥っていた。
- エリック・マシューズ(ベンジャミン・ブラット)
- ハートの同僚。犯罪者“シチズン”の捜査で、念願の捜査指揮官に任命される。
- スタン・フィールズ(ウィリアム・シャトナー)
- ミスコンテストに長年出ている司会者。コンテストの刷新のためにクビになる。
- キャシー・モーニングサイド(キャンディス・バーゲン)
- ミスコンテストの大会委員長。若い頃ミスコンテストに出場して優勝しているが、ミスに決まっていた女の子の食事に手を加え、食中毒にしたのではないかと噂になっている。ミスコンテストに並々ならぬ思い入れがあるが、テレビ局からクビを言い渡されている。
- シェリル(ヘザー・バーンズ)
- ミスコンテスト出場者。ロードアイランド代表。おっとりした性格。両親の躾けが厳しい。ハートのことが気に入り、友情を深めようとする。
- フランク・トービン(スティーヴ・モンロー)
- キャシーの息子であり、アシスタントでもある。飲酒運転や暴力事件などの犯罪を起こしており、不品行を隠すために改名をしている。
映画『デンジャラス・ビューティー』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『デンジャラス・ビューティー』のあらすじ【起】
1982年ニュージャージー州。幼いハートはいじめっ子の男の子をやっつけるほど、喧嘩が強かった。苛められていた男の子に好意を寄せていたため、助けた後に思いを伝えた。しかし、苛められていた男の子は女の子に助けられたことが恥ずかしくて、ハートを“大嫌いだ、ブス”と罵った。ハートは悲しくなり好きだった男の子に顔面を殴るが、気持ちは晴れなかった。
大人になったハートはFBI捜査官として働き、とある犯罪者を捕まえるため、取引現場を見張っていた。ハートが取引の証拠をビデオに収めた後、上官のマクドナルドの指示で突入が指示された。FBI捜査官が犯罪者を取り囲むが、その中の1人がナッツを喉に詰まらせて窒息しそうになる。ハートはマクドナルドの制止を無視し、犯罪者を助けた。しかし、その行動により、同僚のFBI捜査官の1人が仲間の犯罪者に撃たれてしまう。ハートは激しく落ち込み、帰宅した。
“シチズン”から犯行声明が届いた。シチズンは放火に爆弾に毒物と、手段を選ばない犯罪者だった。犯行声明は難解な暗号で出来ており、いつも事件が起こってから解読ができているのが現状だった。マクドナルドは部下達に手がかりを掴むよう指示を出し、昨夜の功績からマシューズを指揮官に任命した。会議後、ハートはマクドナルドの元に駆け寄り謝罪した。そして、シチズン事件を担当させて欲しいと頼んだ。しかし、ハリーは同僚を死なせかけたハートに担当させる気はなく、懲罰が決まるまで事務処理をしてろと指示を出した。
シチズンの犯行声明が解析され、標的場所が“ミス・アメリカ・コンテスト”だと判明する。そのコンテストは3日間の内に、予選、記者会見、TV放送と予定が入っており、もし襲撃されれば大きな混乱が予想された。しかも、犯人が指定した時刻まで、後48時間しかなかった。ハートは潜入捜査を行うことを提案し、マシューズがその案に乗った。
映画『デンジャラス・ビューティー』のあらすじ【承】
マシューズは色んな女性FBI捜査官を調べた結果、ハートのスタイルが良いことに気づき、潜入捜査官の役を引き受けて欲しいと頼んだ。しかし、ハートは水着姿になるのが嫌で断った。今まで化粧や女性らしい恰好とは無縁に生きていたのだ。だが、マシューズが諦めずに熱心に頼み込んで来たため、ハートは仕方なく引き受けた。
ハートは大会委員長のキャシーから、美容コンサルタントのメリングを紹介される。メリングは11年の間で10回も優勝者を出すほど実力の持ち主だった。だが、ある女性を担当したとき、“メリングの完全主義者ぶりに正気を失いそうになった”とコメントを出されてから失業していた。ハートはなぜそんなコンサルタントを紹介されたのか疑問に持つが、メリングは他に空いている人がいなかったからだろうと落ち込みながら答えた。メリングはハートの男勝りの振る舞いや歩き方を見て途方に暮れる。一々文句を言うハートに、歩き方から教えていった。
FBI捜査官達が捜査の準備をする傍ら、ハートはメリングの指示でヘアメイクや体の手入れをされた。マシューズはすっかり美しく変わったハートを見て驚愕する。しかし、慣れないヒールのせいで、ハートは偶にコケてしまっていた。
ハートは他のコンテストの参加者と共に予定をこなしていった。そこで、長年勤めていた司会者のスタン・フィールズが、大会の若返りを図りクビになった話を聞く。それ以外は何も情報がないまま、1日目は夜を迎えた。ハートが部屋にいると、コンテスト参加者のシェリルが訪ねてきた。シェリルが自分に自信を失くして落ち込んでいたので、ハートは励ましの言葉を掛けた。すると、シェリルは感動し、ハートの優しさに感謝をした。ハートはそのことに喜び、幸せな気持ちのまま眠りにつこうとしたが、メリングに呼ばれて歩く練習をさせられる。
映画『デンジャラス・ビューティー』のあらすじ【転】
予選大会で参加者達は特技を披露することになり、ハートはグラス・ハープを演奏した。その演奏をしている途中で不審な男を見かけたため、マシューズ達に確認するよう小声で指示を出した。しかし、観客が多くいたため、マシューズ達は発見することができなかった。その間に男は舞台に近づき、腰に手を当てて何かを取り出そうとした。ハートは銃だと思い、マシューズの制止を無視して男に飛びかかった。だが、男はただ煙草を吸おうとしていただけだった。大会を開催しているテキサスでは、銃を携帯しているのは普通のことだった。しかも、シチズンから届いた犯行声明の封筒を調べた結果、付着していた唾液から犯人は女性だと分かっていた。キャシーは大会を目茶目茶にしたハートを怒った。
ハートは警備のためにトップ5に残ることは確実だったため、メリングの練習に付き合うことが嫌になり、銃を突きつけてメリングを脅してその場を立ち去った。そして、マシューズの元に行き、仕事を降りることを告げ、今までの鬱憤を爆発させた。今まで仕事を頑張ってきたのに、皆から女性として批判され続けたことで自信を失くしてしまったのだ。マシューズはハートのことを褒め、もっと肩の力を抜いてやればいいと励ました。そして、本当の君を知れば皆好きになると伝えた。ハートはその言葉に勇気づけられ、もう一度頑張ることを決める。
マシューズは新たに得た情報をハートに見せた。それは、シェリルが動物愛護団体と爆破事件を起こしている写真だった。シェリルは孤独で内向的な性格で、犯人像にぴったりと当てはまった。しかし、ハートにはおっとりとした性格のシェリルが、犯人だとは思えなかった。だが、マシューズはシェリルとシチズンが共犯の可能性もあると指摘し、ハートにシェリルと女子会を開いて会話をし、不審な点がないか確認するよう指示を出した。
ハートは他の参加者も加えて女子会を開いた。クラブに行き、ピザを食べたりお酒を飲んだりして打ち解けた後、話を聞こうとした。しかし、話を聞く前にシェリルは酔いつぶれて倒れてしまう。ハートが介抱していると、他の参加者からキャシーに纏わるある噂を聞かされる。それは、キャシーはミスコンテンストの優勝経験者なのだが、本当は準ミスで、ミスに決まっていた女の子に毒を盛って食中毒にさせたのではないかというものだった。しかも、最近テレビ局からクビを言い渡され、キャシーが怒り狂っていたというのだ。
ハートは得た情報をマシューズに伝えようとするが、シチズンが逮捕され、マクドナルドから撤退を指示されていた。だが、ハートは今回の事件は模倣犯の仕業である可能性があることを伝え、警備を引き続きした方がいいと進言した。手紙の言葉遣いが違ったことや、DNAが女性だったことが気にかかっていたのだ。それに、キャシーが怪しいことを伝えるが、マクドナルドはハートの話を受け入れず、暴走するのはよせと諌めた。しかも、マシューズも証拠がなかったことから、ハートには味方をしなかった。ハートはバッジを返上し、1人で残って警備を続けることにした。
映画『デンジャラス・ビューティー』の結末・ラスト(ネタバレ)
キャシーの息子のフランクはシチズンが捕まったことを知り、母親の犯行を止めようとした。しかし、キャシーはシチズンのときと同じように、テログループからの脅迫文を作成していた。誰が爆弾を設置してもおかしくないようにしたのだ。フランクはそんな母親を天才だと褒めた。しかし、キャシーは褒められても喜ばず、クビになったことを激しく怒っていた。
メリングはホテルを出ないと報酬が貰えなかったため、ハートを残して部屋を出た。だがその前に、ハートの体型に合わせたドレスをプレゼントした。メリングは1人でメイクやヘアをセットしなければならなくなるが、今まで自分でしたことがなかったため、困り果ててしまう。そんなハートの様子を見かねた他の参加者達が、皆でメイクアップを手伝った。
マシューズ達は荷物を飛行機に積み込み、帰る準備をしていた。念のためキャシーの経歴を調べたが、不審な点は何もなかった。しかしメリングから、キャシーに息子がおり、その息子はキャシーの助手のフランクだと教えられる。キャシーが息子の不品行を隠すために改名させていたので分からなかったのだ。マシューズはそのことに引っ掛かりを覚え、メリングと共に急いでコンテスト会場へ向かった。
フランクを本名で調べた結果、飲酒運転や暴行の前科があることが判明する。マシューズはそのことをハートに伝えた。他の捜査官を戻すことはできなかったため、マシューズとハートでフランクを探すことになる。
ハートはフランクが王冠を磨いていることを知り、その中に爆弾が仕掛けられていることに気づく。だが、それをメリングに伝える前に、舞台へと押し出されてしまう。シェリルがミスになり、王冠を被ることになった。ハートは他の出場者の制止を振り切り、王冠を奪うと天上へと放り投げた。キャシーが爆弾のボタンを押すが、天井付近で爆発したため怪我人は出なかった。そのことはテレビで中継された。
キャシーを逮捕した後、マシューズは照れくさそうにハートを食事に誘った。ハートは茶化しながら、マシューズにキスをした。その後、マシューズ達はホテルを出て帰路につこうとしたが、メリングが慌てた様子でやって来て、発火装置が見つかったと知らせてきた。マシューズ達が急いで向かうと、命の恩人であるハートを称えてコンテストの出儒者達が集まっていた。ハートは嫌がるが、メリング達に押し切られ、舞台へと上がった。そこで、シェリルから“ベスト・フレンズ”の称号を与えられる。ハートは感動で涙を堪えながら感謝の言葉を述べた。
映画『デンジャラス・ビューティー』の感想・評価・レビュー
女性が楽しめるアクション映画。サンドラ・ブロックが美しいのは言うまでもないが、ナチュラルな雰囲気が彼女の持ち味であり、どことなく男っぽいようなカッコイイ女性像を抱く。なので、冒頭シーンからの、髪もボサボサで服装にも無頓着な刑事役が、ある意味違和感なくとても合っている。彼女が潜入捜査のために女として磨かれていくシーンは、女性なら誰でもワクワクする。正真正銘の美女に仕上がって登場するところで、こけそうになるシーンや、ラストのティアラを奪おうとしてのドタバタシーンなど、コミカルな場面も多く、アクションシーンもストレスがかからないように作られているので、全体を通して見やすい映画。(女性 30代)
サンドラ・ブロック主演のアクション映画。腕っ節が自慢の女FBI捜査官が捜査の一環でミスコンテストに出場、今まで必要としなかった「女らしさ」が試される姿をコミカルに描く。
アクション映画ではあるが、全体を通してコメディ調であり、恋愛ものの要素が強いため、気軽に楽しめる作品。
サンドラは女優として非常に魅力的であるが、主人公・ハートの男らしさとのギャップがうまくはまっている。(男性 20代)
男勝りなFBI捜査官のハートが活躍する作品。ハート役はスピードやオーシャンズ8などに出演しているサンドラブロックが演じている。とにかく行動派のハートなので、上司とは折が合わなかったりするのだが、こういった作品は最終的に活躍が認められ、ハッピーエンドを迎えるという展開が期待されるのだが、まさしく本作品も王道の流れでとてもすっとするエンディングが観れる。意図せず、ミスコンに出場するハートに、ゲイのメリングが細かく指導するシーンはなんだか微笑ましく見てしまった。(男性 30代)
いわゆるじゃじゃ馬慣らし。だが視点が女性に移っているというもの。アイデアとしては凡庸ではあるが、演出に真面目に取り組んでいる事と勝気な女性を演じても十分に可愛らしさが残るサンドラ・ブロックの好演が光る。コメディパートはベースとなる物語をしっていればありきたりなものだが、アクションシーンは乱暴ではなくしっかりとした技術であり上品といえる分だけ元ネタより優れている。(男性 30代)
男勝りな女性FBI捜査官が潜入捜査のため、ミスコンに参加して犯人を見つけ出す。サンドラ・ブロックの美しさが大発揮されている作品。ただ美しいだけではなく、強くてワイルドでカッコいい。もさい女子が美しく、おしゃれに変身していくのは、女性から見てもワクワクする。サンドラの笑う時に豚鼻になるのが面白くツボ、でも何だか可愛らしい。サンドラ・ブルックのカッコ良いアクションもあり大満足の作品。女性が活躍する痛快コメディ+アクションはスカッとして最高に面白い。(女性 30代)
サンドラ・ブロックが演じるのは男より、男らしい色気ゼロのFBI捜査官、グレイシー・ハート。強くてかっこよくて正義感が強くて、捜査官としては最高ですが、女性としては終わっている感じ。しかし潜入捜査のため、ミス・コンテストに出場することに。色気ゼロの彼女を、マイケル・ケイン演じるオネエのインストラクターが少しずつ成長させ、女度を上げていくのがこの作品の1番の見どころ。
綺麗になっていく彼女に、とても勇気を貰えるし外見だけじゃない、内面の強さや美しさも学べる作品です。女同士で観たら絶対面白いはず。(女性 30代)
事件内容はシリアスなのにコメディ色が強すぎてずっと笑って見てしまう映画です。
ダンスの練習でテンポが遅れてしまうところ、間食を禁止されてドレスにドーナツを隠して見つかるところ、試験管ビールを飲むところなどサンドラ・ブロックのダサい演技が素晴らしいです。そしてマイケル・ケインの女性っぽい演技は何度も見てしまいます。彼が普通の喋り方をしていると違和感を感じるほどこの映画の役はハマっています。
この映画は2もありますが、1の方が圧倒的に面白いです。(女性 30代)
みんなの感想・レビュー
がさつで男勝りな主人公が、ミス・アメリカのコンテストに、潜入のために出場することになる。外見など一切気にせず、我が道を行く彼女を変えるのはハードルが高く、周りも苦労しているところがコメディタッチで、とても面白おかしくストーリーが進んでいく。彼女の変化や、それに対する周りの反応も見所だろう。見違えるような彼女の美しさには、とても目を見張るものがある。それでもなお、中身が変わっていないところも、彼女の魅力の一つなのだろう。
お洒落に興味ない女刑事が、捜査の為にミスコンテストに参加する事になり女性としての立ち振る舞いを学ぶのですが、その中で初めて女友達が出来て最後には捜査ではなく友達の為に悪を倒すシーンは感動しました。
結構、何回も観ていますが笑いあり適度なアクションもありでストーリーを覚えていてもたまに観たくなる映画です。