映画『ダークウォッチ 戦慄の館』の概要:自分の出生の秘密を探し、母から相続した家に向かった不思議な力を持つ青年たちが味わう恐怖を描いたホラー映画。監督はヴィクター・サルヴァ。原題は「HAUNTED/DARK HOUSE」。
映画『ダークウォッチ 戦慄の館』 作品情報
- 製作年:2014年
- 上映時間:103分
- ジャンル:ホラー、ファンタジー、サスペンス
- 監督:ヴィクター・サルヴァ
- キャスト:ルーク・クラインタンク、トビン・ベル、アンソニー・レイ・ペレス、アレックス・マッケンナ etc
映画『ダークウォッチ 戦慄の館』 評価
- 点数:50点/100点
- オススメ度:★★☆☆☆
- ストーリー:★★☆☆☆
- キャスト起用:★★★★☆
- 映像技術:★★★☆☆
- 演出:★★☆☆☆
- 設定:★★☆☆☆
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映画『ダークウォッチ 戦慄の館』 あらすじネタバレ(ストーリー解説)
映画『ダークウォッチ 戦慄の館』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む
映画『ダークウォッチ 戦慄の館』 あらすじ【起・承】
不思議な能力を持つニック・デサントは、23歳の誕生日を迎えたその日、精神科に入院中の母モリーと面会していた。
悪魔がいると言い、息子を怖がる母に絶望するニック。
バーでヤケ酒を飲んでいると、同じようにヤケ酒を飲むイヴと出会う。
ニックから他人に触れたとき、その人の死の瞬間が見える彼は、初めて能力が通じない人と出会って喜んだ。
しかしその夜、モリーが施設の火事で命を落とした。
8ヶ月後。
モリーの遺書と財産を受け取ったニック。
その中には、ニックが子供のころから記憶にあった家の写真と、そこをニックが相続したという書類が。
父親の手がかりを求めるニックは、妊娠中のイヴ、ルームメイトのライアンと共に、リバーズ・エンドという町にある家を探し向かう。
しかし23年前の大洪水で“虫の森”と呼ばれる家と、リバーズ・エンドは流されたという。
途中で土地測量をしているクリス、サム、リリスに会い、イヴとリリスを残して周囲を探ると、流されたはずの“虫の家”を見つける。
セスと名乗る老人が家の中から現れ、相続したニックだけが家の中に入ることを許された。
しかしニックはセスに脅され、逃げなければ命はないと告げられる。
外に出たニック、彼を待っていたクリス、サム、ライアンは不気味な男たちに襲われる。
映画『ダークウォッチ 戦慄の館』 結末・ラスト(ネタバレ)
サムは命を落とし、リリス、イヴと合流して車で逃げるが町には誰もおらず、車で移動したはずなのに家の前に戻ってきてしまう。
車も故障して動けなくなり、出産が迫っているイヴのために家で一晩過ごすことに。
ニックは庭の木で首を吊る人間の幻を見たあと、けいれんを起こして意識を失う。
夜になってニックは目を覚まし、直後に壁の中から不気味な物音か聞こえ始める。
来るべきではなかったと後悔するイヴをリリスがなだめ、ライアンとクリスが外を見張っている間、ニックは母の夢を見て地下室のドアを開けるように告げられる。
ドアを開けると、昼にサムを殺した不気味な男たちが押し寄せてきた。
バラバラになって逃げたものの、サムの遺体から彼が悪魔サマエルだとわかったニックとライアンは、リリスとクリスも悪魔だと知ってイヴを探す。
一方、リリスに襲われるイヴだったが、彼女を助けたのはセスだった。
セスはニックが悪魔の息子で、23歳の彼が封印を解くカギだと言いイヴに逃げるよう諭す。
イヴを探していたニックは、クリスのせいで屋敷に戻ってしまい、父親がいる地下室のドアを開けるよう言われる。
イヴとライアンは合流し、屋敷にいるニックを助けに向かうが、地下室の扉を開いたニックは人ではなくなっていた。
ライアンはニックに心臓を奪われるが、セスに助けられたイヴは病院で男の子を出産した。
映画『ダークウォッチ 戦慄の館』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)
映画『ダークウォッチ 戦慄の館』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む
いまいちパッとしない作品
他人に触れることで、その人の死の瞬間が見えてしまう特殊能力を持つ青年ニックが主人公だが、その特殊能力が全く役に立っていない。
悪魔の子だから死の瞬間が見える、というようなセリフもあるが、無理やり後から付けた説明にも思える。
ニックと結婚したのかは描かれていないが、妊娠中で出産間近のイヴを連れて、ライアンと共に相続した屋敷を探すのは無謀すぎてツッコミどころ。
どう見ても妊婦には負担が大きい森の中を歩かせたり、急にイヴを気遣うという矛盾だらけの展開には絶句してしまう。
一見人の好さそうな土地の測量作業員3人組が悪魔で、斧を持って脅してくるセスが天使というのは意外性があって面白い。
また、斧を持った天使たちとバットなどの武器を手にした悪魔たちが戦うシーンは、間抜けだが面白味がある。
サムの名前が「サマエル」で、彼が悪魔だという推理や、そこかしこに存在する悪魔側の人々など、大雑把な設定も多い。
悪魔になったニックがライアンの心臓を奪ってから、セスに助けられたイヴは子供を出産するが、残されたニックはどうなったのかに触れていないのもツッコミどころ。
ニックとイヴの子供も、ニックと同じような運命をたどることを暗示させるラストは、ホラー映画によく使われる手でパッとしない。
トビン・ベルの怪演
「ソウ」シリーズのジョン役で知られるトビン・ベルが、斧で悪魔を滅ぼそうとする、暴力的な天使セスを演じているのは見もの。
他のキャストは有名どころではないが、いい味を出した演技をしている。
残酷描写がしっかりと描かれていたり、壁の裏側にいて殴られたために崩れてしまった、ニックの母の顔などは細かく描かれている。
しかし、天使軍団の機械的な動きは、人間っぽい悪魔たちと対比させたかったのだろうが、いまいち面白味に欠ける。
『ジーパーズ・クリーパーズ』の監督の作品ということでまたあのモンスターのようなヤバいやつが登場するのかと期待して鑑賞しましたが、今作はどちらかと言うと、天使と悪魔と悪魔の子と言った感じでしょうか。
先日『SAW』シリーズを一気見したばかりだったのでまさかトビン・ベルが味方として出てくるとは思わず深読みしすぎてしまいました。
全体的なストーリーはかなり荒削りで説明不足な部分も多いですが、スピード感も大事な要素の1つだと思うのでこの手の作品としてはまあまあではないでしょうか。(女性 30代)
映画『ダークウォッチ 戦慄の館』 まとめ
どこを取っても微妙な作品で、特に見どころもなければパッとしない作品。
有名なホラー映画「ソウ」シリーズでジョン役を演じたトビン・ベルが、ホームレスのようだが腕力のある暴力天使セスを演じたのは面白いが、出演シーンが少なくてガッカリさせられる。
キリスト教や悪魔などを扱った映画が好きな場合は、重要なキーワードになっている23という数字や悪魔の名前などでピンとくるシーンも多いが、万人受けはしないであろう内容になっている。
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