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映画『ダーウィンの悪夢』のネタバレあらすじ結末と感想。無料視聴できる動画配信は?

映画『ダーウィンの悪夢』の概要:タンザニアのビクトリア湖付近の街を舞台に、世界が抱える様々な問題を正面から映し出した長編ドキュメンタリー映画。そこには、日本とは違う、凄惨な現実が待っていた。

映画『ダーウィンの悪夢』の作品情報

ダーウィンの悪夢

製作年:2004年
上映時間:112分
ジャンル:ドキュメンタリー
監督:フーベルト・ザウパー

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映画『ダーウィンの悪夢』の登場人物(キャスト)

エリザ
ビクトリア湖の近くにある小さな町で、娼婦として生活している少女。本当はコンピューターについて学びたいと思っているが、生活のためにその夢は叶わずにいる、
ラファエル
学校にも通えず、警備の仕事に就く少年。勉強をしたいと思っているが、経済的に困難で危険な仕事に就き金を手にしている。

映画『ダーウィンの悪夢』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『ダーウィンの悪夢』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『ダーウィンの悪夢』のあらすじ【起】

タンザニアにある、ビクトリア湖畔の小さな町。その町は、魚を中心に経済が回っていた。河畔で獲れる魚を日々ヨーロッパへ運び、利益を得るのだ。町の住人の多くは、魚関連の仕事に就いていた。しかし、その町では想像もできないような凄惨な現状が広がっていた。

タンザニアは日本と比べると、生活水準がまだまだ低い国である。町には路上で生活するストリートチルドレンが溢れ、また、魚の輸送のために訪れるパイロット相手に売春行為を働く娼婦の存在など、改善すべき点が山積みの状態だった。しかし、そんな町で暮らす彼らにも夢があった。

売春行為をしている女性の一人、エリザは実は英語が堪能だった。それも、なんと彼女はそれを独学で学んだというほど勉強熱心な少女だったのだ。そんな彼女には、コンピューター関連の学校に通うという密かな夢があった。しかし、彼女は娼婦をしなければ経済的に生活ができないのである。

映画『ダーウィンの悪夢』のあらすじ【承】

ラファエルという少年は、とある研究施設で警備の仕事に就いていた。勿論、学校には通っていない。彼自身は学校に通い勉強したいと望んでいるものの、金を稼がなければいけない。そして、彼は今日も、毒矢を手に警備に当たるのだった。

彼らの他にも、本当は夢がありながらも生活のために危険な仕事をしなければいけない者がこの国には多くいた。また、この国にとって最も深刻な問題がHIVの流行だった。売春行為が当然のように行われているこの国では、日本よりもHIVが流行しやすいのだ。また、住民達に正しい性知識がないことも、大きな要因の一つであった。

住民達は、「創造主は世界を作った時に限られた資源しか与えなかった」という。そして、そのために世界では争いが絶えず起きているのだ。魚が経済を回しているこの国において、最も重要な魚はナイルパーチである。しかし、繁殖してしまったナイルパーチによって在来種が住処を追われてしまい、絶滅の危機に陥っていた。

映画『ダーウィンの悪夢』のあらすじ【転】

しかし、住人や政府はそんなナイルパーチに対して対策を行おうとはしない。その理由は、ヨーロッパとアフリカの間で行われている、とあるやり取りにあった。なんと、ナイルパーチを輸送するための飛行機から、武器が見つかったのだ。

その飛行機はアフリカのアンゴラという場所に向かっていた。この地は、武器売買に巻き込まれていたのである。勿論監視官はいるものの、そんな事態には見て見ぬ振りの形ばかりの存在だった。このように、実際にこの町に密着して取材をしてみると、今まで見えてこなかったこの町の凄惨な実態が浮き彫りになるのだった。

捕らえたナイルパーチは生のままで輸出するだけでなく、町民達が自ら加工処理を行っていた。しかし、加工中の魚は強いアンモニア臭を放つ。そんなアンモニア臭を絶えず浴びている作業員の女性は目をやられてしまっている。女性達が自らの身を犠牲に加工されたナイルパーチは、日本にも輸入され消費者の手に渡っているのだ。

映画『ダーウィンの悪夢』の結末・ラスト(ネタバレ)

しかし、いくらナイルパーチの加工をしても町民の暮らしは楽にならない。ストリートチルドレンは、限られた食材を巡っていざこざを起こしている。そして、悲しいことに、コンピューターを学びたいと言っていたエリザは、娼婦の仕事をしている際、客に襲われ殺されてしまった。

生と死が常に隣り合わせの町、それがこの町だった。常に金に困窮している町民の1番の稼ぎ道は、戦争に参加することだった。兵士として戦争に出向けば、政府から多額の報酬が手に入るのだ。彼らは金のために、自国の安全よりも戦争が起きることを願っていた。生きていくためには、誰かを殺すのもしょうがないという。

しかし、戦争の後には必ず貧しい人間が生まれる。戦争は何も生まないが、しかし、ここに住む人にとってはむしろ戦争は救いとなることもあるのだ。このように、日本では考えられない現状が、そして、人々が知らないだけで、世界ではこのような状況の場所が、多く存在するのだった。

映画『ダーウィンの悪夢』の感想・評価・レビュー

ドキュメンタリー映画でヨーロッパがアフリカをいかにダメにしているかの告発映画。巧妙かつ悪質で生きていくすべを奪ってしまったことがよくわかる。そうヨーロッパの各国には他の国を批判する権利などない。ナイルバーチという魚に関する映画でもあり、この作品の鑑賞以来、回転ずしの謎の白身魚とフィレオフィッシュバーガーが食べられなくなってしまった、けして面白い作品とはいえないが勉強として見る分には悪くない。(男性 30代)


本作は、東アフリカのヴィクトリア湖に面したタンザニア北部の町ムワンザを舞台に、反グローバリズムと宗教をテーマにした社会派ドキュメンタリー映画。
「ナイルパーチはヴィクトリア湖の在来種ではなく、誰かが放流した。肉食の魚で、在来種を激減させたが大金も生んだ。」という台詞や、ラストの空に飛び立つ輸送機を見つめる娼婦の女性の表情は印象的だった。
自分に何ができるのだろうかと考えさせられた。子どもたちの幸せを願う。(女性 20代)


戦争が生きるための救いになるなんて考えたことがありますか?戦争は何も生まない、戦争で幸せにはならない、そう考えてきた私にとってこの作品はとても衝撃的でした。
貧しい国で生きるということは、常に死と隣り合わせで夢や希望なんてないのだと感じます。生きるために、稼ぐために自分の夢を諦めて娼婦として働いていた少女も結局殺されてしまいます。こんな惨くて理不尽な最期があるでしょうか。
まずはこの現状をより深く知ることから始めたいなと思います。(女性 30代)

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