映画『るろうに剣心 伝説の最期編』の概要:三部作に渡った、近年実写化ブームの中でも大作、「るろうに剣心」実写化の最終作。剣心の最大の敵である志々雄真実との決着、そして剣心が本当の意味で過去と決別する運命の一作。
映画『るろうに剣心 伝説の最期編』の作品情報
上映時間:135分
ジャンル:アクション
監督:大友啓史
キャスト:佐藤健、武井咲、伊勢谷友介、青木崇高 etc
映画『るろうに剣心 伝説の最期編』の登場人物(キャスト)
- 緋村剣心(佐藤健)
- かつて人斬り抜刀斎と恐れられた殺し屋。現在は人を殺さない、不殺の誓いを立てている。自分の後輩である志々雄真実を倒すよう政府に依頼される。
- 神谷薫(武井咲)
- 現在剣心が身を寄せている道場の当主。前作で荒波に飲まれ行方不明となっていた。
- 四乃森青紫(伊勢谷友介)
- 御庭番最強と呼ばれる実力者で、死した仲間に最強の称号を贈るため剣心を付け狙っている。
- 相楽左之助(青木崇高)
- 喧嘩屋を営んでいる血気盛んな若者。頑丈な体をしており、剣心らと共に十本刀に立ち向かう。
- 瀬田宗次郎(神木隆之介)
- 十本刀の一人で、かつて剣心を打ち破り、逆刃刀を折った実力者。
- 斎藤一(江口洋介)
- 幕末の時代新撰組の隊長として活躍。現在は警察官として勤務している。
- 志々雄真実(藤原竜也)
- かつて剣心の後輩として暗殺の任についていた。しかし政府に裏切られた事によって、政府に強い恨みを抱いている。
- 比古清十郎(福山雅治)
- 剣心の育ての親で剣の師匠。剣心を優にしのぐ実力を誇る。
映画『るろうに剣心 伝説の最期編』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『るろうに剣心 伝説の最期編』のあらすじ【起】
前作で、剣心は薫を助けるために自ら荒れ果てた海へと飛び込みました。しかし薫を捕まえることは叶わず、剣心もその荒波に飲まれ意識を失ってしまいます。次に目を覚ました剣心の視界に、1人の大柄な男性が映ります。その人物はこの世の誰よりも剣心のことを知っている、剣心の育ての親であり剣の師匠である比古清十郎でした。
剣心が比古の制止を振り切って倒幕軍に参加してからというものの、2人の中は疎遠になっていました。剣心は志々雄を倒すため、改めて比古に剣を教えて欲しいと頼み込みます。そして飛天御剣流の奥義習得のための厳しい特訓が始まったのでした。一方その頃、志々雄真実も更に剣心を追い詰めるため動いていました。
志々雄は殺害された大久保利通に代わり国のトップに立った伊藤博文に接触し、緋村剣心を指名手配するように仕組みあげます。圧倒的優位に立つ志々雄でしたが、実は彼にも弱点がありました。過去に全身を焼かれた影響から全身の汗腺が全滅しており、一度に15分しか行動ができないのです。
映画『るろうに剣心 伝説の最期編』のあらすじ【承】
厳しい修行を耐え抜いた剣心は、命懸けで飛天御剣流の奥義、天翔龍閃を習得しました。そんな時、死した仲間達のために剣心を打ち破り最強の座を贈らんとしている蒼紫が剣心の元にのりこんできました。蒼紫は、かつて御庭番の長を務めていた翁を瀕死の重傷に追いやるほどの実力でしたが、比古のもと、更に成長した剣心には叶わず敗北を喫します。自ら命を絶とうとする蒼紫を止めたのは、長年彼を慕ってきた操でした。操の支えのもと、蒼紫は改めて自分の人生を生きる決心をします。
一方、行方不明であった薫が見つかったとの情報が入ってきました。薫は偶然地元の漁師によって助けられており、長らく入院していたのでした。左之助と門下生の弥彦に連れられ、薫は江戸の自宅へと帰還します。薫に会うため剣心も再び江戸へと戻りますが、今や指名手配犯となった剣心を捕まえるべく警察が待ち構えていました。伊藤博文と事の流れについて話し合った剣心は、自らが囮となり志々雄に会うと告げるのでした。
映画『るろうに剣心 伝説の最期編』のあらすじ【転】
縄で縛られた剣心は、あくまでも「指名手配犯の処刑」という名目で街中を歩かされ、志々雄真実の前まで連れて行かれます。そして、隣の処刑人が剣心を殺すべく剣を振り下ろしました。しかし、実はその処刑人の正体は斎藤一で、斎藤はそのまま剣心を縛っていた縄を切り捨てたのです。そして、志々雄真実一派と剣心達の最終決戦が幕を開けました。
まず剣心の前に立ち塞がったのは、先の戦いで剣心を打ち破り、逆刃刀を追った宗次郎です。しかし、比古との修行で格段に強くなった剣心は、今度は宗次郎に打ち勝つことができました。一方、斎藤一と相楽左之助もそれぞれ十本刀の面々と戦います。
それぞれが実力者である十本刀に苦戦を強いられる一同ですが、操のおかげで吹っ切れた蒼紫も戦いに馳せ参じた事で形勢が逆転します。剣心と斎藤、左之助と蒼紫といった最強メンバーで、志々雄真実との戦いに臨むこととなったのでした。また、街中で起こる暴動を止めるべく、剣心に依頼を受けた比古も現れました。剣心をもゆうに凌ぐその実力で、次々と敵を打ち倒していきます。
映画『るろうに剣心 伝説の最期編』の結末・ラスト(ネタバレ)
それぞれが激しい戦いを繰り広げる姿を、苦々しく見つめている人物がいました。現政府のトップである伊藤博文です。伊藤は大久保利通ほど彼らに対して寛容的でなく、何かと面倒を起こす幕末の残り火である彼らが全員ここで息絶えることを密かに望んでいたのでした。そんな事を知る由も無い一行は、志々雄真実に全力で臨んでいきます。
しかし、炎と一体化した志々雄の強さは凄まじく、4人を持ってしても倒すことが出来ません。そんな中、剣心が習得した奥義、天翔龍閃を放ちます。絶体絶命といった状態の中、志々雄を庇ったのは志々雄の恋人である由美でした。志々雄が此の世を去る時が近いことを察していた由美は、志々雄に待っていると告げ息を引き取るのでした。
それからの志々雄の強さはまさに無双というべきものでした。しかし、志々雄に課せられたタイムリミットが訪れます。汗を流せない志々雄の中で熱気が爆発し、志々雄は炎に飲み込まれこの世を去ります。4人はなんとかその場から逃げ出しました。剣心に発令されていた指名手配は解除され、江戸の町へと帰っていくのでした。
映画『るろうに剣心 伝説の最期編』の感想・評価・レビュー
京都大火編に続く、緋村剣心と志々雄真実の決着を描いた続編となっている。本作では、緋村剣心の師匠であり、漫画でも絶大な人気を誇る比古清十郎を福山雅治が演じている事でも話題となった。心は優しいが、神速の抜刀術である飛天御剣流の継承者である剣心のキレのあるアクションと、志々雄真実の豪快な動きが相まって、非常にダイナミックな戦闘シーンが楽しめる。飛天御剣流の奥義である、天翔龍閃を実写でどう表現するのか期待していたが、そこは可も無く不可も無くといったところだろうか。(男性 30代)
前作ではアクションシーンを、本作では人間模様を少し丁寧に…といった印象でした。本作のアクションシーンも良かったのですが、前作よりも個々のキャラクターの想いなどの、ドラマの要素が強かったように思います。
原作やアニメ版にある左之助と悠久山安慈との「二重の極み」伝授のエピソードが好きだったので、なかったのがちょっと残念でした。それがあればもう少し、本作での左之助が最終決戦の時に強かったかも?(女性 40代)
『るろうに剣心』実写映画3作目の作品。2作目『京都大火編』から追っていた志々雄とついに決着をつけるという物語だが、2作目同様志々雄との戦闘シーンより他のシーンが印象深く残る。剣心の師匠である比古清十郎と再会し再び稽古をつけてもらうことになるが、これまで無敵のような描写ばかりであった剣心に対して、圧倒的な力を見せつける比古清十郎が格好良すぎて見入ってしまう。原作キャラは知らないものの映画だけ観ていると、どことなく優しいオーラと大人の雰囲気を纏う福山雅治は、強く優しい剣心の師匠役にぴったりに思う。2作目に比べやや飽きを感じてしまう部分はあったが、納得の良作。(女性 20代)
原作に対して尺が短すぎるせいで、敵である十本刀が雑な処理のされ方をするのに思わず笑ってしまうが、日本映画頑張っているなと感じさせてくれるいい映画。最終決戦はハリウッド映画級の盛り上がりを見せてくれるので大満足。とはいえ、原作の必殺技がカットされているのは非常に残念。だが、実写で再現できないものはリアリティライン上厳しいので正しい判断ともいえる。
ここからさらに続編が2作あるので、期待値は否が応でも上がってしまう。(男性 30代)
関連作品
前作 るろうに剣心 京都大火編
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