映画『ドント・レット・ゴー 過去からの叫び』の概要:弟一家が無理心中をし、悲しみに暮れるジャック刑事。数日後、死んだはずの姪アシュリーから電話がかかり始める。それは2週間前、事件が起きる3日前の世界から届く電話だった。
映画『ドント・レット・ゴー 過去からの叫び』の作品情報
上映時間:103分
ジャンル:SF、サスペンス、ホラー
監督:ジェイコブ・アーロン・エステス
キャスト:デヴィッド・オイェロウォ、ストーム・リード、ミケルティ・ウィリアムソン、アルフレッド・モリナ etc
映画『ドント・レット・ゴー 過去からの叫び』の登場人物(キャスト)
- ジャック(デヴィッド・オイェロウォ)
- 警察署で勤勉に働く刑事。弟のギャレットはかつて麻薬の売人をしていた犯罪者。姪のアシュリーを心配し、スマホを与えて良き相談相手となっている。弟一家が無理心中と見なされる事件で死んだ数日後、2週間前のアシュリーから電話がかかり始める。信じられない現象に戸惑いながらも、彼女を救える方法はないかと奔走する。
- アシュリー(ストーム・リード)
- ジャックの姪。元麻薬の売人だった父をいまいち信用できず、刑事の伯父を慕っている。父による無理心中とされる事件で死亡する。過去の世界から2週間後のジャックに電話をかけるが、本人はそのことに気付いていない。ピンクのリュックを背負い、赤い自転車に乗っている。
- ボビー(ミケルティ・ウィリアムソン)
- ジャックの同僚刑事。弟一家の死で悲しみに暮れるジャックを心配し、自宅に訪問して励ます。アシュリーを小さい頃から知っている。ジャックは2週間前のアシュリーに、自分に何かあったらボビーを頼れと電話番号を伝える。
映画『ドント・レット・ゴー 過去からの叫び』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『ドント・レット・ゴー 過去からの叫び』のあらすじ【起】
刑事のジャックは姪のアシュリーを可愛がり、親子のように仲が良い。ジャックの弟は元麻薬の売人であったため、アシュリーはダメな父親よりも刑事として活躍する伯父を慕っていたのだ。彼女はジャックに買ってもらったスマホを大事にし、何かある度に彼に長電話をしていた。
ある夜、アシュリーから異変を知らせる電話が入る。ジャックは弟の家を訪れ、一家全員の惨殺死体を発見した。アシュリーはリュックと一緒にバスルームで見つかり、父親による無理心中事件と見なされる。
葬儀が終わり悲しみに暮れるジャックに、アシュリーから着信が入るが、驚きのあまり取れなかった。事件現場で再びアシュリーから着信が入るが、混線して切れてしまった。
ジャックは事件の第一発見者として、内務捜査官から下世話な聴取を受ける。その夜、アシュリーから3度目の電話があり、彼女は全く元気な様子でしゃべり始めた。ジャックは過去からの電話ではないかと推測し、それを証明するため、彼女に倉庫の壁に赤いペンキでバツ印を描かせる。すると現在の壁にも赤いバツが現れた。アシュリーは今日は6月25日だと言い、それは事件の3日前の日付。彼女は父が白いスポーツカーで帰って来たと報告し、ジャックは弟の部屋から「ジョージーのことを話す」というメモ書きを見つけ、アシュリーにジョージーについて調べるように頼んだ。
映画『ドント・レット・ゴー 過去からの叫び』のあらすじ【承】
職場に復帰したジャックは、署長からジョージーとは複数の薬物事件に関わっている人物で、手掛かりのない相手だと知らされる。署長は彼が自由に捜査できるよう、再び休暇を取らせた。
2週間前のアシュリーから、ジョージーの住所が分かったと電話が入る。その家は物騒な地域にあり、郵便受けから弟の家にあった国際貨物便と同じ封筒を発見する。その時、ジャックの目の前で銃撃事件が発生し、彼は巻き込まれて重傷を負う。
ジャックは血を流しながら警察署の保管庫へ行き、弟に届いた荷物が26日に配達されていたことを調べる。そこにアシュリーから電話がかかったため、すぐに父親を逮捕するよう警察に通報しろと伝え、自分に何かあったらとボビーを頼れと電話番号を教えて気を失った。
2週間前のアシュリーはジャックを心配して訪れるが、そのジャックは何も知らずにケロッとしていた。アシュリーは訳が分からず苛立ちながらも、警察に通報する。すると未来が少し変わった。新しい未来では事件を止めることができず、しかも事件発生日が一日早まっていた。アシュリーはベッドの上で死に、リュックは濡れた状態で発見される。ジャックは怪我もなく、車で居眠りをしているところで目が覚めた。
映画『ドント・レット・ゴー 過去からの叫び』のあらすじ【転】
2週間前のアシュリーは父親が何者かに連れ去られたため、自転車で追いかけていた。父親が倉庫で複数の男たちに暴行されているのを見て、ジャックに電話をする。アシュリーは倉庫前の車のナンバーを片っ端からメモ書きしていたが、男に見つかり逃走する。どうにか逃げ切れたものの、メモを入れたリュックを川に落とし、男に拾われてしまう。
現在のジャックは同じ倉庫で白いポルシェを発見し、ジョージーの車ではないかとボビーに番号を調べさせた。倉庫で何者かと撃ち合いとなり負傷するが、自力で止血する。そこに、レストランにいるアシュリーから電話がかかり、ジャックも同じ店に向かった。
2週間の時空を超えて、同じ席に座るジャックとアシュリー。彼はアシュリーが噛んだガムをテーブルの下に貼り付けさせて色を当てることで、自分が2週間後の世界にいることを伝えた。ジャックはアシュリーに、未来では一家全員が殺されることを明かし、死ぬのを食い止めるためにも遠くに行くように説得した。
ジャックは保管所でアシュリーのリュックの中を探すが、メモ書きは文字が滲んで読めなかった。ボビーは白い車は内務調査員の物だと分かったと言い、長年ジョージーを調べている内務省のイーブスにそのことを報告するため、ジャックと署長とボビーの3人で向かうことにした。
映画『ドント・レット・ゴー 過去からの叫び』の結末・ラスト(ネタバレ)
2週間前のアシュリーは電車で遠くに逃げようとしたが気が変わり、ジャックから聞いていたボビーの番号に電話をする。アシュリーは迎えに来たボビーの車に乗った。
現在のジャックは署長からジョージーとは汚職警官を示す総称だと知らされる。ジャックの弟ギャレットが殺されたのは、彼が数年前から別の地域のジャージーと麻薬取引を再開したから始末されたのだろうと署長は推測した。立ち入りが制限されている保養地を進むと、ボビーは突然署長を射殺する。ボビーこそがジョージーだったのだ。
2週間前のボビーはアシュリーを家に帰すと態度を豹変させ、彼女の濡れたリュックをトランクから取り出し、一家を消す役目を任されていると言って銃を向ける。ボビーは父と母を殺してアシュリーも殺そうとしたが、彼女は部屋の窓を割って逃げ出してジャックの家に走った。
現在のボビーはジャックを殺そうとした。そこにアシュリーから電話が入り、「ボビーさんにみんな殺された」という言葉を聞いて取り乱す。ジャックはボビーに胸を撃たれて瀕死となるが、2週間前のジャックが瞬時の判断でボビーを銃殺したため、未来が変わる。保養地にいたジャックとボビーはなかったことになり、2週間前のジャックは震える姪の体をしっかりと抱き締め、事件は終わりとなった。
映画『ドント・レット・ゴー 過去からの叫び』の感想・評価・レビュー
不思議な力によって2週間前の世界にいるアシュリーと通話を始めるジャックが、戸惑いながらも物分かりよく事態を理解して奔走する話。タイムパラドックス作品の中でもよく練られた内容で引き込まれた。あどけない顔立ちのアシュリーが可愛くて、なんとか助けなければと思う主人公の気持ちがよく伝わった。この人怪しいなという人物が犯人ではあったが、過去に働きかけて未来が少し変わりクライマックスに向かっていくプロセスは面白く、頭を使いながら最後まで楽しめた。(MIHOシネマ編集部)
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