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映画『イレイザーヘッド』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『イレイザーヘッド』の概要:鬼才デヴィッド・リンチによる、初の長編映画作品。とある不気味な世界で、一人の冴えない青年は、不可解な出来事に関わるうちに精神に異常をきたしていく。極端にシュールで難解な内容は徐々に評判を呼び、後世に大きな影響を与えた。

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映画『イレイザーヘッド』の作品情報

イレイザーヘッド

製作年:1976年
上映時間:89分
ジャンル:ミステリー
監督:デヴィッド・リンチ
キャスト:ジョン・ナンス、シャーロット・スチュワート、アレン・ジョセフ、ジーン・ベイツ etc

映画『イレイザーヘッド』の登場人物(キャスト)

ヘンリー・スペンサー(ジャック・ナンス)
汚れたダボダボのスーツに身を包み、変わった歩き方をするボサボサ頭の小柄な男。陰気な性格で、無表情。薄汚れた街の印刷工場で働いている。
メアリー・X(シャーロット・スチュアート)
ヘンリーの恋人。しばらく前からヘンリーとは疎遠になっている。ヘンリーに知らせる前に、ヘンリーとの子を出産する。
ミスター・X(アレン・ジョゼフ)
メアリーの父親。常に笑顔の風変わりの男性。妻や娘のことを気にかけておらず、奇妙な発言をする。不気味な料理を作り、ヘンリーに提供する。
ミセス・X(ジーン・ベイツ)
メアリーの母親。神経過敏の傾向があり、気が高ぶると正気を失って奇声を発する。
隣人の女(ジュディス・アンナ・ロバーツ)
ヘンリーの隣室に住む黒髪の美女。ヘンリーに気がある素振りを見せる。
ラジエーターの中の少女(ローレル・ニア)
ヘンリーの幻覚に現れる、風船のように膨らんだ顔と真っ白な髪をした異形の少女。
宇宙の男(ジャック・フィクス)
宇宙の辺境の窓辺にいる謎の男。ヘンリーが異常な世界に入り込むきっかけを作った。
鉛筆製作所の職員(ハル・ランドン・ジュニア)
街の鉛筆製作所に勤める男性。鉛筆製作用機械を淡々と操縦して、様々な物から鉛筆を作っている。

映画『イレイザーヘッド』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『イレイザーヘッド』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『イレイザーヘッド』のあらすじ【起】

印刷工場で働くヘンリーは、モジャモジャ頭に常に黒いダボダボのスーツという出で立ちで、もたついた歩き方をする風変わりな青年である。

ヘンリーは、ある幻覚を見る。大きな隕石が宇宙空間を漂い、一人の謎の男が、宇宙のどこかの星で窓際に座っている。男がレバーを引くと、火山の火口から胎児が地上の水溜りに落ちる。

ある日、仕事から自宅のアパートへ帰ったヘンリーは、隣人の美女から、恋人メアリーから至急会いたいとの電話があったと知らされる。自室に入ったヘンリーは、ラジエーターで濡れた靴下を乾かす。

薄暗い通りを抜け、ヘンリーはメアリーの自宅へ向かう。メアリーはヘンリーを迎え入れ、夕食を勧める。メアリーの母親ミセス・Xがヘンリーに質問を浴びせかける中、メアリーは発作を起こす。

夕食に、奇怪な形状の鶏料理が出てくる。手が不自由なメアリーの父親ミスター・Xに給仕するため、ヘンリーが鶏肉にナイフを入れると、鶏肉は血を噴き出して動き出す。狂乱状態になったミス・Xは部屋を飛び出し、メアリーは母を追って出て行く。

正常になったミセス・Xは、メアリーが奇形児を出産したことをヘンリーに伝える。ヘンリーはメアリーとの結婚を決意する。

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映画『イレイザーヘッド』のあらすじ【承】

爬虫類のような容貌の赤ん坊は、手足が無く、常に奇声を発している。ヘンリーとメアリーは同居を始め、赤ん坊の世話をする。

ある日、帰宅したヘンリーは、郵便受けで小包を見つける。中には小さな肉片が入っており、ヘンリーは自宅の戸棚の中に肉片を隠す。ヘンリーはメアリーや醜い赤ん坊との暮らしに満足している。

ヘンリーは、ラジエーターの中に潜む小さな劇場の幻覚を見始める。

赤ん坊は奇妙な声で四六時中泣き喚き、メアリーに反抗的な反応を示す。耐えられなくなったメアリーは、実家へ戻る。メアリーが去ると、赤ん坊は泣き止む。

ある日、赤ん坊は発熱して体中に発疹する。ヘンリーが仕事に行こうとすると、赤ん坊は一層ひどく泣き、ヘンリーは赤ん坊から離れることができない。

疲れてベッドに横になったヘンリーは、ラジエーターの中にある劇場の幻覚を見る。ステージでは、醜い形相の少女が単調なダンスを披露している。ステージの上から、幼虫のような胎児が少女の足元に次々と落ちてくる。胎児を踏みつけながら、少女は踊り続ける。

映画『イレイザーヘッド』のあらすじ【転】

ヘンリーは、いつの間にか隣で寝ていたメアリーの歯ぎしりと寝相のせいで目を覚ます。メアリーが身悶えする度に、ベッドの中からへその緒がついたままの胎児が次々と出てくる。ヘンリーが胎児を壁に投げつけると、胎児は潰れて壁に血の痕を残す。

突如、扉の戸棚が開き、中から大きくなった肉片が飛び出す。肉片は奇声を発しながら壁を這い回る。

幻覚から覚めたヘンリーが部屋の扉を開けると、隣人の女が入ってくる。ヘンリーは、鍵を忘れて部屋に入れなくなったという女を自室に泊め、二人は関係を持つ。

ヘンリーは幻覚を見る。胎児の死骸が散らばるステージの上で、異形の少女は天国へ誘うかのような歌を歌う。ステージに上がったヘンリーが少女の手に触れた瞬間、少女は消え、宇宙の男が一瞬だけ姿を現して消える。

ヘンリーの部屋に置いてあるオブジェが、ステージに出てくる。突如、ヘンリーの首が落ち、体の中から赤ん坊が出てくる。赤ん坊は絶叫し、オブジェから血が溢れ出す。

ヘンリーの首は、どこかの道路の上に落下する。一人の子供がヘンリーの首を拾い、小さな工作所へ持ち込む。職員の男が、ヘンリーの頭の一部を取り出して鉛筆製作用の装置に入れ、鉛筆に作り変える。鉛筆の先には、消しゴム(イレイザーヘッド)が付いている。

映画『イレイザーヘッド』の結末・ラスト(ネタバレ)

ヘンリーが目を覚ますと、隣に女の姿は無い。女の行方が気になるヘンリーは、隣室の扉をノックするが、返事は無い。赤ん坊は、気落ちして戻ってきたヘンリーを嘲るかのように、不気味な笑い声をあげる。

隣室から、かすかにレコードの音が聞こえてくる。ヘンリーが扉を開けると、隣人の女が頭の大きな男と立っている。女には、ヘンリーの頭部は赤ん坊の顔に見えている。女はヘンリーに冷たい目線を送り、男と部屋に入っていく。

がっかりしたヘンリーに、赤ん坊が嘲笑を浴びせかける。ヘンリーは戸棚からハサミを取り出し、赤ん坊の胴体を包んでいた包帯を切り開く。包帯の中には心臓と謎の臓物が詰まっている。ヘンリーがハサミで心臓を刺すと、赤ん坊は血を吐き、刺し傷から大量の泡を流す。

部屋の中の電気機器がショートし、照明が明滅する。暗闇の中から、大きな赤ん坊の顔がヘンリーに迫ってくる。

ヘンリーは、隕石が爆発する幻覚を見る。宇宙の男は、火花を上げながら研ぎ石で何かを研磨している。

真っ白な霧の中、ヘンリーは異形の少女と抱き合いながら踊っている。

映画『イレイザーヘッド』の感想・評価・レビュー

ホラーというカテゴリーだがグロテスクな場面も多くあり観ていてとにかく気持ち悪くなった作品。
デヴィッド・リンチ監督のデビュー作となっているが世界観は独特でその表現の仕方は完成されていて感動した。
だが平凡な私からしたら天才的すぎる世界観に何も共感できずにただ気持ち悪いなと思いながら観てしまったので残念に思った。
モノクロの映像の中でこれだけの世界観が出せるとはデヴィッド監督はやはり天才だと思った。(女性 20代)


カルト映画としても名高い作品です。デヴィッド・リンチ監督がまさしく鬼才だと思わせるには充分過ぎる程の異色作でした。
何度か挑戦するも、イマイチ理解に苦しみます。表現方法が抽象的で、例えるなら絵画を見ているような感覚でした。
精神が崩壊した脳内イメージが、グロテスクな描写で延々と続くのは人によってはトラウマになりかねません。安易に他人への推奨は出来ない映画です。食事中には絶対観てはいけません。(女性 20代)


映画ファンを名乗るならば当然通らなければならない道と言える一本。とにかくグロテスクな悪夢を独特過ぎる感性で描いた作品でこの画面を構成する力はデヴィッド・リンチにしかできない一つの到達点である。とはいえ世の中の全員が観て面白いと感じる映画ではなく、少数の熱狂的なファンが中心となって評価しているのもまた一方の事実だろう。観ておくべき作品ではあるが、けして面白く感じなかったからと言って自分のセンスを疑う必要はない。そういう映画。(男性 30代)


デイヴィッド・リンチの衝撃の処女作。
消しゴムのような頭を持つことから「イレイザーヘッド」と呼ばれるヘンリーが、恋人との間に生まれた赤ちゃんを一人で育てる。
その赤ちゃんの風貌の不気味さは、後の『エレファントマン』と結びついているのだろうか。モノクロで、脈絡のないカットをコラージュしたような映像と、鳴り響く音響が何とも狂気じみていて混乱させる。
空想と現実との線引きのできない混沌の中に、引きずり込まれていくような感覚。(女性 20代)


不気味で気持ち悪さを感じる作品で、あまり万人には受けないと思う。しばらく映像が頭に残るほど、衝撃的な作品。もう二度と見たくはない。癖のある登場人物達ばかりで、まずメアリーがヘンリーのどこに惹かれて恋人になったのか気になった。一般的な感情や情報を当てはめることができず、自分にはあまり理解できない作品だった。この作品を見た後、もの凄く陰鬱な気持ちになる。見ることをおすすめできない作品だった。(女性 30代)


とにかく気持ち悪くて、不気味で不快で「最高」な作品でした。こういう理解し難い、意味のわからない作品が大好きです。デヴィッド・リンチは何を表現したかったのか、何を伝えたかったのかを観客に考えさせるこの作品。
最初から最後までずっと不快なシーンが続くので、映画好きの方にはオススメしません。こういう作品は勧められて見るのではなくて、好きな人は自分で見つけるはず。
私は、結婚や育児に対する誰もが持つ「負」の部分だけに注目して表現した作品なのかなと感じました。「奇形」や「障害」というものに対する偏見も含めて描かれているので、嫌悪感を感じる方も少なくないと思いますが、コアな映画ファンにはぜひ見てほしいです。(女性 30代)


グロテスクな白黒の質感、精神の異常さ、奇形と見るもの聞くもの全てが受け付けないのは事実だが、デヴィッド・リンチ自らが見た悪夢を表現しているとしたのだとしたら興味深い世界観だろう。理解するしない以前に、受け入れるか入れないかの領域に辿り着くべきだと思う。

物語のナンセンスさとしてはアート映画に似た雰囲気だが、監督自身のストーリーとしては単純に興味を惹かれる。全体的な映像は苦手だけど「In Heaven 」 と歌うシーンのコントラストが好きだ。(女性 20代)

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