映画『エルム街の悪夢 ザ・リアルナイトメア』の概要:「エルム街の悪夢(1984)」のシリーズ番外編。第1作目でヒロインを演じた女優ヘザーは、夢の殺人鬼フレディの悪夢に悩まされていた。映画の中で死んだはずのフレディが現実の世界に現れて、彼女を戦慄の恐怖に陥れる。
映画『エルム街の悪夢 ザ・リアルナイトメア』の作品情報
上映時間:112分
ジャンル:ホラー
監督:ウェス・クレイヴン
キャスト:ヘザー・ランゲンカンプ、ロバート・イングランド、ジョン・サクソン、ウェス・クレイヴン etc
映画『エルム街の悪夢 ザ・リアルナイトメア』の登場人物(キャスト)
- フレディ・クルーガー / ロバート・イングランド(ロバート・イングランド)
- 10年前のホラー映画「エルム街の悪夢」に出てくるモンスター。映画の中で死んだ架空の人物であるはずなのに、ヒロインを演じた女優ヘザーの夢に現れる。実際の俳優ロバート・イングランドも本人役で登場し、悪夢に悩まされるヘザーを励ましている。
- ヘザー・ランゲンカンプ(ヘザー・ランゲンカンプ)
- 第1作目のヒロイン、ナンシーを演じた人気女優。映画スタッフの夫チェイスと、息子のディランの3人暮らし。第1作目から10年経ったある日から、悪夢に悩まされるようになる。
- ディラン(ミコ・ヒューズ)
- ヘザーの息子。フレディが夢に現れるため、精神が不安定となる。ぬいぐるみのレックス(ティラノサウルス)が自分を守ってくれると信じて、肌身離さず持っている。
- ウェス・クレイヴン(ウェス・クレイヴン)
- 第1作目の監督。10年ぶりにフレディの悪夢を見るようになり、夢の内容を執筆し始める。彼が書いた内容はそのままヘザーの悪夢となり、現実にもなる。
映画『エルム街の悪夢 ザ・リアルナイトメア』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『エルム街の悪夢 ザ・リアルナイトメア』のあらすじ【起】
「エルム街の悪夢」でヒロインのナンシーを演じた女優のヘザーは、ひどい悪夢にうなされていた。それは「エルム街」の新作撮影中に、小道具の凶器のツメが勝手に動き出し、次々とスタッフを殺していくという夢だった。
彼女が夢から覚めると、現実の世界では地震が発生していた。家族の無事を確認した後、夫は慌ただしく出張に出掛けた。その直後、再び地震が発生し、家の壁にツメで引っ掻いたような大きな亀裂ができる。その上、フレディからのいたずら電話もかかった。不安なヘザーだったが、自身も仕事に行くため、息子のディランをベビーシッターに預け、送迎のリムジンに乗った。
彼女はトーク番組に出演し、サプライズゲストとして登場したフレディ役の俳優ロバート・イングランドと久しぶりに再会した。その直後、彼女にエルム街の新作映画の出演依頼が来る。ウェス監督が数か月前から、フレディを復活させる脚本を書いているのだという。
自宅にいたディランは発作を起こし、取り憑かれたような声で「二度と眠るな」と呟いた。その夜、ディランは「ヘンデルとグレーテルはパンくずを目印にして帰ったよね?」とヘザーに確認し、ぬいぐるみのレックスを抱きかかえて眠りについた。
映画『エルム街の悪夢 ザ・リアルナイトメア』のあらすじ【承】
ディランが発作を起こしたと聞き、夫は仕事を早めに切り上げた。しかし、家に向けて車を運転中、異常な睡魔に襲われる。その直後、フレディのツメが彼を襲い、彼はハンドルを誤って交通事故死した。ヘザーは夫の死の苦しみに耐えながら、遺体安置所で夫の体にツメ痕があることを確認する。
夫の葬儀の日、突風に煽られて気絶したヘザーは、ディランが夫の棺桶の中に引きずり込まれる悪夢を見る。その夜、ディランは夢遊病のように歩き回り、「1、2、フレディがやってくる」というフレディの歌を歌った。翌日、公園で遊んでいたディランは遊具の高所に上り、空に向かって手を伸ばしていた。ヘザーは無我夢中で落下する息子を助ける。ディランはあどけない顔で、「神様に会おうとしたんだよ」と言った。
ヘザーはロバートに電話をして、不安な気持ちを吐露した。すると彼は監督の執筆状況について、ディランが神に会おうとするところまで書いたようだと話をし、ヘザーは偶然の一致に恐怖を覚える。実はロバート自身もフレディの夢を見ており、憑かれたようにフレディの絵を描き殴っていた。
映画『エルム街の悪夢 ザ・リアルナイトメア』のあらすじ【転】
その夜、ヘザーはディランに襲われる夢を見た。現実のディランは「電話に出ろ」というメッセージを並べた後、再び発作で倒れた。ディランは医師から精神疾患を疑われて入院する。睡眠薬を手渡されるが、眠ればフレディが現れるため、飲まずにベッドの下に隠した。
ヘザーはウェス監督の家に行った。監督は自分が見た夢を執筆しているのだと話し、本を書くことでフレディは解放されているが、やつを止められるのは門の番人である君だけだと助言した。
その夜、ヘザーは「エルム街の悪夢」の映画スタッフが死亡したというニュースを見る。直後に地震が発生。クロゼットから本物のフレディが現れて、ヘザーを襲った。彼女は逃げて病院へ行くが、医者から地震など起きていないと言われる。ヘザーはディランの病室でうたた寝をし、再び悪夢を見た。それはディランが口から吹き出した黒い液体を浴びて、医師に扮したフレディに襲われるという夢だった。
現実のディランは別の病室に移されており、ヘザーにレックスを連れてきてほしいとせがんだ。彼女はベビーシッターにディランを任せて家に戻ろうとしたが、医師から麻薬中毒を疑われて足止めされる。病室では、看護婦が無理やりディランに麻酔の注射をしたため、フレディが現れてしまい、シッターは惨殺されてしまう。
映画『エルム街の悪夢 ザ・リアルナイトメア』の結末・ラスト(ネタバレ)
ディランは家に帰ろうとして高速道路に進入し、フレディに操られて反対側に渡り切った。自宅に帰ったヘザーは、ディランの無事を確認する。映画でパパ役だったジョンが駆けつけ、フレディは死んだのだとヘザーを落ち着かせて去って行った。
彼女が目を離した隙に、ディランは姿を消していた。ヘザーはディランがわざと落としていった睡眠薬を頼りに後を付け、ぬいぐるみのレックスが引き裂かれているのを発見する。ディランは夢の中に引きずり込まれたのだと確信した彼女は、自分も夢の中に入るため、睡眠薬を飲み込んだ。
夢の中に入ったヘザーはディランと会えたものの、フレディに襲われて気を失う。ディランはフレディから逃げようと、焼却炉の中に隠れた。フレディは腕を長く伸ばし、口を大きく開けてディランを食べようとしたが、ヘザーが攻撃をして阻止する。ヘザーとディランは力を合わせてフレディを焼却炉に閉じ込めて、猛烈な炎で彼を燃やした。
フレディを絶命させた2人は、無事に現実世界に戻る。枕元にあった脚本には、フレディは闇に戻ったと書き添えられていた。
映画『エルム街の悪夢 ザ・リアルナイトメア』の感想・評価・レビュー
エルム街シリーズの番外編。第1作目『エルム街の悪夢(1984)』で演じた俳優たちが本人役で出演しており、監督自身も監督役で登場するという興味深い設定だ。
フレディと俳優ロバート・イングランドの絡みがあれば面白かっただろうに、それがないのは残念。ラストの決闘シーンは、いつものように工夫が凝らされていて、一気に盛り上がった。今回のフレディは、怖さを前面に出してコミカルは封印されていたが、ラストシーンで舌を長く伸ばす変態顔を見せて、フレディらしい最後を締めくくっていた。(MIHOシネマ編集部)
想像以上に面白くてまだシリーズいけるんじゃないかなと思ってしまいました。『エルム街の悪夢』1作目でナンシーを演じたヘザーが主人公。文字にすると分かりづらいですが、映画・エルム街の悪夢の中でエルム街の悪夢が起こります。
なんと言ってもナンシーの再登場に、ウェス・クレイヴン監督のご本人登場がファンにはたまらない演出です。
フレディの相変わらずのおしゃべりっぷりは健在ですが、ホラー要素がしっかりあるので結構怖くて楽しめました。(女性 30代)
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