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映画『イグジット・スルー・ザ・ギフトショップ』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『イグジット・スルー・ザ・ギフトショップ』の概要:グラフィティ・アートのドキュメンタリーの撮影しているティエリーと出会ったバンクシーは、ティエリーに映像の才能がないことに気が付く。バンクシーはティエリーについてのドキュメンタリー映画を監督することにする。

映画『イグジット・スルー・ザ・ギフトショップ』の作品情報

イグジット・スルー・ザ・ギフトショップ

製作年:2010年
上映時間:90分
ジャンル:ドキュメンタリー
監督:バンクシー
キャスト:ティエリー・グエッタ、スペース・インベーダー、シェパード・フェアリー、バンクシー etc

映画『イグジット・スルー・ザ・ギフトショップ』の登場人物(キャスト)

ティエリー・グレッタ / ミスター・ブレインウォッシュ
ロサンゼルス在住のフランス人。カメラ中毒の古着屋のオーナーだったが、インベーダーとの出会いをきっかけにグラフィティ・アートについてのドキュメンタリーを撮影し始める。その後、グラフィティ・アーティストに転身する。
バンクシー
イギリス出身のストリート・アーティスト。名前以外は非公表。ゲリラ的に作品を披露して世間を騒がせている。ティエリーにアートを勧めた。
シェパード・フェアリー
アンドレ・ザ・ジャイアントをモチーフにしたステッカーを町中に張ったことで注目されるようになる。アメリカ出身のストリート・アーティスト。OBEYという名でも知られている。
スペース・インベーター
タイルで作成した「スペース・インベーダー」が世界中で話題を呼んでいるストリート・アーティスト。ティアリーの従兄弟。フランス人。

映画『イグジット・スルー・ザ・ギフトショップ』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『イグジット・スルー・ザ・ギフトショップ』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『イグジット・スルー・ザ・ギフトショップ』のあらすじ【起】

古着屋のオーナーのティエリーは常にビデオカメラで日常を撮影していた。家族や友人はティアリーをカメラ中毒と呼んでいたが、そのうちカメラを気にしなくなった。フランスに里帰りしたティエリーは、インベーダーとの出会いをきっかけにストリート・アートに興味を持つようになる。

撮影を始めたティエリーは、誰も正体を知らないという興奮や逮捕されるかもしれないというスリルを楽しんでいた。ティエリーはロサンゼルスでのインベーダーの活動を手伝い、他のアーティストの撮影も始める。

ティエリーはインベーダーの紹介でシェパードに会いに行き、その日の夜にシェパードが町中にステッカーを張る姿を撮影する。インベーダーがフランスに帰ってからもティエリーは撮影を続け、見張り役をしていた。

ティエリーはストリート・アートのドキュメンタリー映画を作ることにする。シェパードと共に世界中を周り、助手を務めるようになる。しかし、アートの舞台裏に迫る映画には欠けている人物がいた。ティエリーはバンクシーへの接触を試みていたが、連絡先を知る者はいなかった。

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映画『イグジット・スルー・ザ・ギフトショップ』のあらすじ【承】

入国手続きトラブルで助手が同行できなくなったバンクシーはロサンゼルスの知人に助けを求める。そこでティエリーの名前が挙がり、シェパードから連絡を受けたティエリーは待ち合わせ場所へ急ぐ。

バンクシーは背後から手元だけを映すことと撮影後の映像をチェックすることを条件にティエリーを同行させる。その後、ティエリーはイギリスに招かれ、バンクシーのスタジオの撮影を許可される。

アメリカへの帰国後、ティエリーは興奮していた。カメラを持った自分のイラストのステッカーを街中に張り、アートの深みにはまっていった。

数か月後、アメリカでのバンクシーの初のショーの前日。バンクシーはティエリーと2人でディズニーランドに向かう。そして、刑務所の収容者をモチーフにした人形を膨らませ、アトラクション内部に設置した。バンクシーが去った後、ティエリーは観客の様子を撮影していた。

ティエリーは私服警備員に連行され、園内の一部が閉鎖され始める。取り調べを受けたティエリーはバンクシーの存在を隠し続け、証拠不十分で解放される。

映画『イグジット・スルー・ザ・ギフトショップ』のあらすじ【転】

バンクシーのショーは話題を呼び、これを機にストリート・アートが脚光を浴びるようになる。オークションでは作品が高値で売買され、バンクシーは現代ストリート・アートに欠かせない存在となった。

アートの真実を語る映像が必要だと考えたバンクシーは、ティエリーの映像を世に出すべきだと思うようになる。ティエリーは映像の編集を始め、90分の映画を完成させた。しかし、それを見たバンクシーはティエリーに映像の才能がないことに気付く。そして、映像の代わりにストリート・アートを勧める。

ティエリーはカメラを置いて自身の肖像画をモチーフにしたステッカーを作成し始める。MBW(ミスター・ブレインウォッシュ)と名乗り、ショーを開くことにする。ティエリーはMBWを商品化するためにスタッフを雇い、スタジオでアイデアを出していく。

しかし、ショーの3週間前にティエリーは足の甲を骨折してしまう。MBWが巨大プロジェクトとなり、不安を抑えきれなくなっていた。バンクシーは知人にティエリーへのアドバイスを頼むが、ティエリーには明確な構想がなかった。

映画『イグジット・スルー・ザ・ギフトショップ』の結末・ラスト(ネタバレ)

アドバイザーか参加することになり、ティエリーは作品の選出に専念できるはずだった。しかし、ショーの宣伝方法に口を出し始める。ティエリーは知り合いのアーティストに宣伝を依頼し、バンクシーは仕方なくメールで推薦文を送った。

ティエリーはバンクシーの推薦文を利用し、MBWのショーはトップニュースになる。準備は進んでいたが、ティエリーは展示する作品をまだ決めていなかった。コレクターからの問い合わせが相次ぎ、自信を取り戻したティエリーは傲慢になっていた。

ショーの初日。開場8時間前にようやく展示物が到着する。会場の外には観客が集まっていたが、壁には何も展示されていなかった。開場3時間前、痺れを切らしたスタッフはティエリーに確認せずに作品を飾り始める。

ショーは成功し、MBWはトップアーティストの仲間入りをする。バンクシーは掟破りのティエリーに起きた現象から学ぶべきことがあると解説する。誰もがアートにかかわるべきだと思っていたバンクシーだったが、それは間違いであったと発言する。

映画『イグジット・スルー・ザ・ギフトショップ』の感想・評価・レビュー

アートの価値って何だろう?何が基準で決まるんだろう?という疑問を投げかけてくる作品。本気でアーティストを目指している人が見たら、腹立たしく思うかもしれない。それほど主人公のティエリーは、場当たり的にその場のノリで行動しているように見える。

運も才能の内と考えれば、ティエリーは才能があるのかもしれない。彼の行動力がなければ何も始まらなかったので、物事を達成するには考えすぎるよりもまず動くことが必要だと感じた。(女性 40代)


バンクシーの絵は元々すごく好きで、顔を見せず誰も知らないうちに街に過激なアートを残していく、いわば伝説のような人なので映画に出てしまうなんてと少し残念に思った。
現代アートへの批判や皮肉たっぷりの内容でこれ大丈夫なのかなと思ったがユーモアがあり笑える内容だったので見ていて面白く、普段身近にないアートについてを考えるいい機会になった。

どこまでがドキュメンタリーでどこまでがフィクションなのか分からない展開が楽しかった。(女性 20代)


バンクシー監督のドキュメンタリー映画。
題名は”売店のある美術館の出口”を意味していて、商業主義がベースのアート界に対する皮肉が込められているところがバンクシーらしい。
劇中の「意味のないことでも、数を増やせば周りが勝手にその意味を議論し始め、そのうちそれらが大きな力を持つようになる」という考えが非常に意味深かった。
また、90分の中でインタビュアーとアーティストが入れ替わり、皮肉を交えながらテンポよくまとめられた構成が秀逸で素晴らしかった。
アートとは、アーティストとは何かということを問題提起していて、映画そのものが作品として成り立っていた。(女性 20代)


まず、この作品はバンクシーのお話ではありません。バンクシーの顔も公開されません。バンクシーの秘密を知りたい!と思って鑑賞すると大失敗です。冒頭で顔を隠したバンクシーが語るのは「これは、僕の映画を作ろうとした男のドキュメンタリーだ」。この作品は、バンクシーを撮り続けた人のドキュメンタリー作品です。
主人公のティエリーは一言で表すと「変人」。どこにでもカメラを持ってバンクシーについて行く、果てしないバイタリティの持ち主でした。才能のある人にしかわからない魅力があるんだろうなと、天才を羨ましく思う作品です。(女性 30代)


バンクシーの風刺の効いた解説を沢山聞けるドキュメンタリー映画です。バンクシーの言葉はどれも貴重なメッセージといえます。自分の頭で考えて判断せよ、行動せよと叱咤激励されているようです。さらにはアートとは、物の価値とは、善悪とは一体何なのか考えるようになりました。人気だから、メディアでよく取り上げられているからと深く考えもせず踊らされていた自分を恥じました。ミスター・ブレインウォッシュというアーティストのピュアな人柄に魅了されます。(女性 30代)

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