この記事では、映画『フォーエヴァー・ヤング 時を越えた告白』のあらすじをネタバレありで解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『フォーエヴァー・ヤング 時を越えた告白』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。
映画『フォーエヴァー・ヤング 時を越えた告白』 作品情報

- 製作年:1992年
- 上映時間:102分
- ジャンル:SF、ラブストーリー
- 監督:スティーヴ・マイナー
- キャスト:メル・ギブソン、ジェイミー・リー・カーティス、イライジャ・ウッド、イザベル・グラッサー etc
映画『フォーエヴァー・ヤング 時を越えた告白』 評価
- 点数:90点/100点
- オススメ度:★★★★★
- ストーリー:★★★★☆
- キャスト起用:★★★★★
- 映像技術:★★★★☆
- 演出:★★★★★
- 設定:★★★★☆
[miho21]
映画『フォーエヴァー・ヤング 時を越えた告白』 あらすじ(ストーリー解説)
映画『フォーエヴァー・ヤング 時を越えた告白』のあらすじを紹介します。
1939年。アメリカ陸軍航空隊のテストパイロット、ダニエル(メル・ギブソン)は、ある日、恋人のヘレン(イザベル・グラッサー)にプロポーズしようとするが、うまく言葉に出来ずにいた。仕事へ戻ろうとしたヘレンは交通事故に遭い、重傷を負って昏睡状態に陥ってしまう。そこから半年が過ぎ、ダニエルは親友の科学者ハリー(ジョージ・ウェント)が開発した、冷凍睡眠装置の実験台に自ら志願した。万一ヘレンが目覚めたら起こしてくれと言い残し彼はカプセルに入った。
年月は流れ1992年、二人の少年、ナットとフィーリックスは、偶然立ち入ってしまった空軍の倉庫で埃をかぶったカプセルを発見し、凍結した男が横たわっているのを発見する。その姿は50数年前から変わらないダニエルだった。目覚めたダニエルは、ナットの母クレア(ジェイミー・リー・カーティス)を暴漢から救い、クーパー家に迎え入れられる。その裏では軍とFBIがダニエルの行方を探していた。一方、ようやくハリーの消息を掴んだダニエルは、彼の居所を訪ねるが暴発事故でハリーが死んでしまったために、自分が置き去りにされた事実と、かつての恋人ヘレンが生きていることを知り、急速に老化する体で過去に自分が操縦したB-25でヘレンの許へ飛び立った。岬の灯台に住むヘレンの住処へ辿り着いたダニエルは、すっかり85歳の老人の姿になっていた。50年以上の年月を超え、ダニエルがヘレンに愛を告白する瞬間がようやく訪れた。
映画『フォーエヴァー・ヤング 時を越えた告白』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)
映画『フォーエヴァー・ヤング 時を越えた告白』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む
SFらしからぬSF
ある種のタイムトラベルもののように思えるが、実はそうではない。第二次大戦中のパイロットが冷凍冬眠で50年後に目覚めるという話なので、今の科学ならありえる話だが、当時の科学ではあり得ないというややこしい話ではある。お互いが無事だったら結婚していたはずの二人が、同時期に手違いによって眠ったままになってしまったという複雑な話である。そしてその問題をさらに厄介にしたのは冷凍冬眠の開発というものが、個人の秘密研究だったというところである。
廃屋になった軍の倉庫に50年も放置されて、子供たちに発見されるまで一体軍は何をしていたのだろう。冷凍されていた人間が生き返るということを考えたら…。いや、考えない方がいいのだろう、こういった話においては。
50年後の文明をダニエルが素直に受け入れているのもさて置きという感じだろうか。まぁ、とにかくSF的な話でありながらストーリーが偶発的な事故によるというためか、そのあたりの表現は雑というのは仕方がないのだが、昔愛し合っていた二人とは言え、いきなり50年以上も時を過ぎてしまった老人たちが、プロセス無しで愛を確かめ合えるものかというところの方が疑問は大きい。それともプロセスがなかったから純粋に愛し合えるのだろうか。そのような葛藤でも描かれていたらよかったのにとも思ったりするが、そういうのを「野暮」というのだろう。シナリオ自体は悪くないと思うので、描写の仕方を現実的でなく、もう少しファンタジックに描いてくれれば、素直に納得して観られた映画であるかも知れない。
メル・ギブソンだから
主役がメル・ギブソンであり、アメリカ映画だからまぁいいかっていう感じは拭えない。設定はどうあれ素直に感動するというのがこう映画への正しい接し方だろう。欲を言えば監督が誰かというところで、内容も変わったのだろうという気がしないでもない。浦島太郎のような内容だからそれはそれで、役者の演技があってこその映画というところだろう。ジェイミー・リー・カーティスと、子役のイライジャ・ウッドが非常にいい演技をしているところも評価を上げた部分だろう。誰しもが子供と動物には弱いのだという典型である。
冷凍睡眠実験の被験者となったダニエルが50年後に目覚め、愛するヘレンが老女になっている現実に直面するくだりは胸を締め付けられました。彼が「失われた時間」を埋めるように彼女に会いに行き、最後は老いた彼女に看取られるラストは、愛の永遠性と人間の有限性を強烈に対比させています。SF設定を借りながらも、根底にあるのは純粋なラブストーリーでした。(20代 男性)
戦争と科学実験によって引き裂かれた恋人たちの物語は、SFでありながら極めて人間的でした。若いままの姿で現代に取り残されたダニエルと、時を重ねて老いたヘレン。二人が再会する場面は、美しくも切ない時間の残酷さを突きつけます。彼が彼女に「愛している」と伝える場面は、時を越えた愛の告白として涙が止まりませんでした。(30代 女性)
ダニエルの若さとヘレンの老いの対比は、愛にとって「時間」というものがどれほど無力かを示していたと思います。二人の間には50年という空白があるのに、再会した瞬間にその距離は消えてしまう。最後に彼が眠るように彼女の隣で最期を迎える姿は、SFでありながら究極の純愛映画でした。心に静かな余韻が残りました。(40代 男性)
「もし愛する人と時を超えて再会できたら」というテーマを真正面から描いた作品でした。冷凍睡眠という設定は大胆ですが、観客の心を揺さぶるのは結局、老いたヘレンの優しい眼差しと、彼女を見つめるダニエルの変わらぬ想いです。人は時間に勝てないけれど、愛はその制約を超える。そんなメッセージを強く感じました。(20代 女性)
冷凍睡眠から目覚めたダニエルが、周囲の誰もが変わり果てた世界に戸惑う姿はSF的な面白さもありました。しかし一番心を動かしたのは、彼が探し続けたヘレンとの再会シーンです。若さと老いのギャップを超えた「心のつながり」が、スクリーンから溢れ出ていました。愛とは結局、共に生きようとする意志そのものだと思いました。(50代 男性)
この映画は「時間」をテーマにしながらも、むしろ「永遠の瞬間」を描いているように感じました。50年の空白がありながら、二人が再会した瞬間に流れた涙は、観客の心を震わせます。科学や戦争という背景は物語を動かす装置であり、核心にあるのは人間同士の深い愛情でした。最後の別れは悲しいのに、不思議と温かさも残ります。(30代 男性)
老いたヘレンと再会したダニエルの表情は、驚きや戸惑いではなく、深い愛そのものでした。彼にとって彼女は年老いていても唯一無二の存在であり、その姿に涙しました。彼女の最期を見届け、自分もやがて老いていく未来を選んだラストは、時を越えてなお「共にあること」の尊さを描いていたと思います。美しい純愛映画でした。(40代 女性)
若いまま取り残されたダニエルが、現代社会で孤独に生きる姿は切実でした。誰も彼の過去を知らず、彼もまた自分の存在意義を見失いかける。そんな彼を救ったのは、結局ただ一人の女性ヘレンの存在でした。冷凍睡眠や時間旅行の要素よりも、「愛が人生の意味を与える」というメッセージが心に響きました。(20代 男性)
恋愛映画でこれほど泣いたのは久しぶりでした。ヘレンが老いた姿を見せるシーンで観客は時間の残酷さを実感しますが、その瞬間、二人の愛は逆に普遍性を増すように見えました。最後に彼が彼女の傍らで目を閉じるシーンは、別れでありながら永遠の再会を感じさせます。SFを装いながら、最も人間的な物語でした。(50代 女性)
『フォーエヴァー・ヤング』は一見すると冷凍睡眠を題材にしたSFですが、実際は「愛は時を超える」という寓話でした。若さを保ったまま50年後に目覚めたダニエルが、老いたヘレンを抱きしめるシーンには号泣。愛の告白は遅すぎるようで、でも決して無駄ではなかった。人間の有限性を超える愛の力を信じたくなる作品でした。(30代 女性)
映画『フォーエヴァー・ヤング 時を越えた告白』を見た人におすすめの映画5選
ある日どこかで
この映画を一言で表すと?
時空を超えても変わらない愛を描く、幻想的で切ないラブストーリー。
どんな話?
若い劇作家が一枚の古い肖像画に心を奪われ、時を遡ってその女性に会いに行く物語。二人は惹かれ合うものの、時間の壁が二人を容赦なく引き裂いていきます。ロマンと哀しみが交錯する、美しい時空恋愛譚です。
ここがおすすめ!
『フォーエヴァー・ヤング』同様、時を超えても愛が存在することを信じさせてくれる作品。クラシカルで幻想的な映像と音楽が、観る者の心を強く揺さぶります。純愛映画が好きな人にぜひおすすめしたい一作です。
タイム・トラベラー/きのうから来た恋人
この映画を一言で表すと?
50年の時を越えた、純粋でユーモラスな恋物語。
どんな話?
核戦争を恐れて地下シェルターに閉じ込められて育った青年が、30年後に地上へ出てきて、現代社会に戸惑いながらも女性と出会い、恋に落ちるストーリー。時代のギャップがコミカルに描かれながらも、愛の強さが真摯に伝わります。
ここがおすすめ!
時代に取り残された男性が愛によって居場所を見つける点が『フォーエヴァー・ヤング』と重なります。笑いと感動が融合した作品で、シリアスになりすぎず温かい気持ちになれる点も魅力です。
ペギー・スーの結婚
この映画を一言で表すと?
過去に戻り、人生と愛を見つめ直すノスタルジックなファンタジー。
どんな話?
離婚を決意した女性ペギー・スーが、同窓会で気を失ったことをきっかけに高校時代へタイムスリップ。若き日の夫や友人と再び過ごしながら、人生の選択と愛の意味を考え直していく物語です。
ここがおすすめ!
「時間」と「愛」をテーマにした作品として、『フォーエヴァー・ヤング』と相性抜群。人生をやり直したいと誰もが一度は思う気持ちを描き、観る者に深い共感と余韻を残してくれます。
ベンジャミン・バトン 数奇な人生
この映画を一言で表すと?
逆行する時間の中で愛を貫く、壮大で切ないラブストーリー。
どんな話?
老人の姿で生まれ、歳を重ねるごとに若返っていくベンジャミン。彼は愛する女性と出会うが、二人の時間軸は決して一致せず、愛の行方はすれ違いと別れを繰り返すことになります。時の残酷さを真正面から描いた物語です。
ここがおすすめ!
『フォーエヴァー・ヤング』と同じく、愛が「時間」という壁に試される構図が胸を打ちます。映像の美しさとブラッド・ピットの繊細な演技が感動を倍増させる、必見の一作です。
インターステラー
この映画を一言で表すと?
宇宙と時間を超えて紡がれる、父と娘の愛の物語。
どんな話?
地球の危機を救うため宇宙探査に出た父が、ブラックホールを通じて時空を超え、地上に残した娘に「愛」を届ける物語。科学とファンタジーが融合した壮大なスケールの中で、親子の絆が中心に描かれます。
ここがおすすめ!
SF的要素と人間的な愛情が絶妙に組み合わされた点が『フォーエヴァー・ヤング』と共通します。時間や次元を超えても愛は残るというテーマに、胸を打たれること間違いなしです。






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