この記事では、映画『13日の金曜日(1980)』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『13日の金曜日(1980)』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。
映画『13日の金曜日』の作品情報
上映時間:95分
ジャンル:ホラー
監督:ショーン・S・カニンガム
キャスト:ベッツィ・パルマー、エイドリアン・キング、ハリー・クロスビー、ローリー・バートラム etc
映画『13日の金曜日』の登場人物(キャスト)
- アリス(エイドリアン・キング)
- クリスタル湖キャンプ場を再開するため、設立者のスティーブに雇われた協力員のひとり。仲間(アニー、ネッド、ジャック、マーシー、ブレンダ、ビル ※殺害順)が次々と殺される中、最後まで生き残る。
- ジャック(ケヴィン・ベーコン)
- キャンプ再開の協力員のひとり。恋人のマーシーと山小屋でセックスをした直後に、殺人鬼に殺される。
- ボリーズ夫人(ベッツィ・パルマー)
- かつてクリスタル湖キャンプ場で調理係をしていた女性。10年前、息子のジェイソンをキャンプ指導員の職務怠慢で失っている。
映画『13日の金曜日』のネタバレあらすじ(起承転結)
映画『13日の金曜日』のあらすじ【起】
1958年に若い男女の殺人事件が発生して以来、クリスタル湖キャンプ場は「血のキャンプ場」と呼ばれていた。その10年後。設立者のスティーブは閉鎖されていたキャンプ場の再開を目指し、若い男女の協力員を雇うことになった。
6月13日の金曜日。クリスタル湖に向かっていた協力員のアニーは、地元の人から「血のキャンプを再開するのか」と脅されながらも気にすることなく、湖の近くまでトラックに乗せてもらう。キャンプ場では1957年に男の子が溺死し、その翌年にカップルが殺され、62年には水質汚染が発生するなど不吉なことが続いていると運転手は語った。
アニーはトラックを降りた後、別の車に乗せてもらうが、車は違う方向に走り始める。恐ろしくなった彼女は車を飛び降り、森の中を逃げ回った。しかしすぐに追いつかれ、ナイフで首をかき切られてしまう。
クリスタル湖にはアリス、ビル、ジャック、マーシー、ネッド、ブレンダが到着。2週間後の再開に向けて修復作業をしながらも、休憩中は水着で泳ぐなどキャンプを満喫していた。

映画『13日の金曜日』のあらすじ【承】
アリスは倉庫に隠れていた、ラルフという老人に遭遇。老人は「ここは呪われている!」など不吉な言葉を叫びながら自転車で去って行った。
日が暮れる頃、キャンプ場に雨が降り始める。恋人同士のジャックとマーシーは、雨宿りをしようと入った小屋でセックスを始めた。二段ベッドの上ではネッドの死体が横たわっていることも知らずに。マーシーがトイレに行っている間、ジャックが背後から胸を突き刺されて殺される。トイレにいたマーシーも、斧で一突きされて死んだ。
アリスはジャックたちが戻って来ないことを心配しながらも、ブレンダとビルとモノポリーゲームを始めた。ゲームを終えるとそれぞれ解散し、ブレンダは自分の小屋に戻る。助けてという叫び声を聞こえたため射的場へ行くと、照明が突然点灯。ブレンダは何者かに襲われる。
キャンプ場から離れた店にいたスティーブは、嵐になったためキャンプ場に戻ることにした。その途中で車がエンストしたため、通りがかったパトカーに乗せてもらう。
映画『13日の金曜日』のあらすじ【転】
ビルとアリスは射的場の照明が点灯したことに気付き、ブレンダに異変が起きたと察して捜しに行く。すると、ブレンダのベッドに血が付いた斧を発見。2人は助けを呼ぶため電話をかけようとするが、電話線は切断されていたため、スティーブが車で帰って来るのを待つことにする。
スティーブはパトカーでキャンプ場に戻ろうとする途中、警察無線に3人の死体が見つかったという連絡が入ったため、キャンプ場の手前で降ろされる。その後、徒歩で向かおうとするが、彼も何者かに殺されてしまった。
別棟にある自家発電機が止まり、キャンプ場一帯が停電になった。ビルは発電機の修理のため小屋に向かう。しばらく経ってもビルが戻らないため、アリスは様子を見に行った。すると、貼り付けにされたビルの惨殺死体を発見。アリスは急いで小屋に戻り、扉や窓を閉め切った。バッドを持って身構えていると、窓が割られてブレンダの死体が放り込まれる。アリスは恐怖で絶叫するのだった。
映画『13日の金曜日』の結末・ラスト(ネタバレ)
外で車の音が聞こえたため、アリスはスティーブが帰って来たと思って小屋を飛び出した。しかし、車から出て来たのはボリーズという名の見知らぬ女性。自分はスティーブの友達で、自分も以前このキャンプ場で働いていたと言う。
一刻も早くここから逃げようとするアリスに、何故かボリーズは小屋に戻るように促した。彼女はジェイソンという男の子が指導員の不注意で溺死したことを語り始め、自分がその子の母親だと名乗る。そして、お前のせいで息子は死んだのだと叫びながらアリスを襲った。
殺人鬼ボリーズはまるで二重人格のようにジェイソンの人格を表しながら、アリスを追いかける。激しい格闘の末、最後はアリスが反撃し、ボリーズの首を大ナタで切り落とした。
アリスはボートに乗って湖に避難。翌朝、パトカーが来たため岸辺に戻ろうとしたが、水中から子供の姿のジェイソンが現れ、湖に引きずり込まれる。その後、アリスは病室で目覚めた。警察官から仲間が全員死んだことを知らされるが、ジェイソンの存在は分からないと言われる。ジェイソンは今も湖にいる、アリスはそう直感するのだった。
映画『13日の金曜日』の感想・評価・レビュー(ネタバレ)
言わずと知れたホラー映画の名作。あまりに有名過ぎるせいか、「MIHOシネマ」では手付かずだった。ジェイソンがマスク姿で人間を殺しまくる話だろうと、勝手に知ったつもりでいたが、初登場ではマスクを付けていないし、犯人でもなかった。さらに、ちょい役でケヴィン・ベーコンを発見できるという嬉しいおまけ付き。(MIHOシネマ編集部)
スラッシャー映画の元祖と呼ばれる本作、やっぱり今観てもインパクトありますね。キャンプ場という閉鎖空間、若者たちの無防備さ、そしてひとりずつ襲われていく恐怖の構成は、後のホラーの原型だと思います。ラストで実は犯人が母親だったという展開は、当時としてはかなりの衝撃だったはず。ジェイソン本人の登場はわずかですが、シリーズの“始まり”として非常に見ごたえのある作品でした。(20代 男性)
初めて観た時は、あの静けさとじわじわ来る恐怖感にぞっとしました。最近のホラーと違って、あまり音楽でビビらせたりしないんですよね。その分、本当に「気づいたらそこにいる」って感じの恐怖が味わえます。後半で“母親”が真犯人と分かる展開には本当に驚きましたし、ジェイソンのラストの湖からの飛び出しには思わず叫びました!(30代 女性)
ホラー映画好きには外せない作品です。派手な演出は少ないけど、不気味な雰囲気作りがとても上手くて、観ていてどんどん不安になってくる。特に、電話も使えないような孤立したキャンプ場というシチュエーションが絶妙です。今観ると古臭さもありますが、それが逆にリアルで怖かったりする。静かな恐怖ってこういうのを言うんだなと思いました。(40代 男性)
ホラー苦手な私ですが、思ったよりも血しぶきより“緊張感”で見せる映画でした。どんどん人が減っていく中で、「次は誰!?」って心臓バクバクしながら観てました。犯人が母親だとわかってからの展開はテンポが良くて、特にアリスとの最後の対決は思わず応援してしまったほど。怖いけど、観て良かったと思える映画でした。(20代 女性)
昔のホラー映画の金字塔。改めて観ると、今のスラッシャー映画ってこの作品から本当にたくさんの影響を受けてるなと感じます。後半、母親がジェイソンの復讐のために殺人を繰り返していたという話には哀しさもあり、ただのホラーじゃないと思いました。ジャンルとしては古典だけど、今観てもちゃんと“怖い”のはすごい。(50代 男性)
若い頃に観た時は“怖かった”印象しか残ってなかったけど、久々に見直してみると、人間ドラマとしても面白い。母親の狂気がどこから来たのか、ジェイソンの死がどれだけ深く傷を残したのか…。殺人鬼がただの“悪”じゃなくて、ちゃんと理由があるのがこの作品の深さだと思う。ジェイソン登場の伏線としても絶妙な映画。(40代 女性)
ホラー映画初心者だった自分にはちょっとキツかったけど、今振り返ると、よくできた映画だなって思います。音楽が静かだからこそ、ドアがきしむ音とか、足音がすごくリアルに響いてくる。あと、最後のあのジャンプスケア!湖から飛び出してくるジェイソンには、まんまと驚かされました。ホラー入門に最適かも。(20代 男性)
“静かな恐怖”ってこういう映画なんだなと実感しました。とにかく音が少なくて、不穏な空気がずっと漂ってる感じ。キャラクターの背景とかはそんなに描かれないけど、それが逆に「次に誰が殺されてもおかしくない」って緊張感につながってました。最後の湖のシーンは、ホラー史に残る名シーンだと思います。(30代 女性)
自分が子供の頃に“ジェイソン”の名前だけ聞いてビビってましたが、1作目はまさかの母親が犯人という設定にびっくり。今観るとジェイソンの登場が少ないのに「13金」らしさがちゃんとある。シリーズの中でも異色だけど、物語としてはこの1作目が一番完成度高い気がする。クラシックホラーとしておすすめ。(30代 男性)
映画『13日の金曜日』を見た人におすすめの映画5選
ハロウィン(1978)
この映画を一言で表すと?
“静寂”が恐怖に変わる、スラッシャー映画の金字塔!
どんな話?
精神病院を脱走した殺人鬼マイケル・マイヤーズが、ハロウィンの夜に故郷に戻り、高校生のローリーたちを執拗に追い詰める。日常の中に忍び寄る“見えない恐怖”がじわじわと迫ってくる名作。
ここがおすすめ!
『13日の金曜日』にも多大な影響を与えた伝説的ホラー。派手な演出は控えめながら、サスペンスと緊張感の持続力は圧倒的。不気味な音楽と無表情の殺人鬼によって、観る者の神経をじわじわ削ります。
スクリーム(1996)
この映画を一言で表すと?
“ホラーあるある”を逆手に取った、知的で怖い新感覚スラッシャー!
どんな話?
平和な田舎町で起きた女子高生殺害事件をきっかけに、正体不明の殺人鬼が次々と人々を襲っていく。ホラー映画に詳しい登場人物たちが、“ホラーのルール”に従いながら恐怖に巻き込まれていく物語。
ここがおすすめ!
『13金』を含むスラッシャー映画の文脈を熟知した上で遊び心を交えた作品。怖さとユーモアのバランスが絶妙で、ジャンルを知っている人ほど楽しめる仕掛けが満載。シリーズ化されるほどの完成度の高さにも注目。
キャンプ・スリープアウェイ(1983)
この映画を一言で表すと?
舞台は“キャンプ場”…でも“13金”とは一味違う結末が待つ!
どんな話?
悲劇的な事故を経験した少女アンジェラが、キャンプに参加するも次々と起こる怪事件。次第にキャンプ場には殺人の影が広がり、やがて衝撃の真実が明かされる…。
ここがおすすめ!
『13日の金曜日』と同様にキャンプ場を舞台にしたスラッシャー映画ながら、ラストの展開はホラー史に残る“衝撃”。意外性重視のラストを好む方には特におすすめしたい一本。80年代らしいチープさも魅力。
ザ・バーン・イング(1981)
この映画を一言で表すと?
“13金”の影に隠れた名作スラッシャー、ついに再評価!
どんな話?
かつてキャンプ場で火傷を負わされた用務員が、何年もの時を経て復讐のために帰ってくる。ナイフや剪定バサミを手に、次々と若者たちを襲う中、彼の正体と目的が明らかに…。
ここがおすすめ!
同時期に作られた『13金』に似た構成ながら、スラッシャー映画としての完成度は高く、特に森林を活かした演出が印象的。ゴア描写も強く、ジャンルファンには見逃せない“隠れた傑作”です。
エルム街の悪夢(1984)
この映画を一言で表すと?
“夢”の中で殺される恐怖が現実になる、異色スラッシャー!
どんな話?
高校生たちの夢の中に現れ、彼らを次々に殺していく謎の男・フレディ・クルーガー。彼の存在を信じてもらえない中、少女ナンシーは仲間を守るため立ち向かう。夢と現実が交錯する恐怖体験。
ここがおすすめ!
スラッシャー映画の中でも異色の設定が光る本作は、“ジェイソンとは違う”恐怖を味わいたい人に最適。アイデアとビジュアルの斬新さ、そしてトラウマ級の演出が魅力。続編やリメイクも多数ある人気シリーズ。
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