映画『フロッグ』の概要:過去に連続誘拐事件が起きた街で、似たような少年失踪事件が発生する。現場には当時と同じ緑のナイフが残されていた。同じ頃、担当刑事の自宅で不可解な現象が相次ぐ。やがて事件は、予測できない方向に転がり始めた。
映画『フロッグ』の作品情報
上映時間:109分
ジャンル:サスペンス、ホラー
監督:アダム・ランドール
キャスト:ヘレン・ハント、ジョン・テニー、ジュダ・ルイス、オーウェン・ティーグ etc
映画『フロッグ』の登場人物(キャスト)
- ジャッキー・ハーパー(ヘレン・ハント)
- グレッグの妻。元恋人のトッド(サム・トラメル)との不倫が発覚し、夫と息子とは家庭内でギクシャクした状態。
- グレッグ・ハーパー(ジョン・テニー)
- ジャッキーの夫。連続少年誘拐事件の捜査を指揮する刑事。妻の不倫を許せずに苦しんでいる。
- コナー・ハーパー(ジュダ・ルイス)
- ハーパー家のひとり息子。母の不倫を誰よりも怒っていて、まともに口を聞こうとしない。
- ミンディ(リブ・ベアラー)
- 一軒家の屋根裏に忍び込んで転々と生活する“フロッギング”を実践している女性。
- アレック(オーウェン・ティーグ)
- ミンディと一緒にフロッギングをする若者。ルールを破り、家主に介入しようとする。
映画『フロッグ』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『フロッグ』のあらすじ【起】
10歳の少年が公園に自転車を残して行方不明になる事件が発生する。刑事のグレッグ・ハーパーは、妻のジャッキーの不倫問題で家庭内がギクシャクしていた。ひとり息子のコナーは母への嫌悪を抑えられず、グレッグは物に当たってガラス窓を壊してしまう。
ジャッキーが帰宅すると、キッチンの銀食器が丸ごと消えていた。家の中には勝手に修理業者が入っていて、娘さんが応対して家に入ったなどと、娘がいないのにおかしなことを言う。さらに、テレビの電源が勝手に入るという奇妙な現象も起き、2人目の失踪事件を伝えた。
グレッグは何者かにクロゼットに閉じ込められる。コナーのいたずらだと疑うが、彼はその時不在だった。さらに翌朝には、おねしょをしたようにグレッグのシーツが濡れるという、不可解な現象も起きた。
事件現場で緑のナイフが発見される。15年前の連続少年誘拐事件の証拠品と酷似していたため関連性が疑われるが、犯人は何年も前に逮捕済み。当時の被害者は事件のトラウマで精神を病んでおり、捜査は難航する。
映画『フロッグ』のあらすじ【承】
不倫相手のトッドが自宅に突撃訪問し、ジャッキーは困惑しながらも玄関先で立ち話をする。すると、頭上からマグカップが落ちてきて、トッドの頭に直撃。ひどく流血したため地下室に運び手当てをした。しかし、ジャッキーがほんのしばらく上の階へ上がっている間に、トッドは何者かに撲殺される。
グレッグは失踪事件の捜査を終えて帰宅した。すると、青ざめたジャッキーからトッドの死体をどうにかしてくれと助けを求められる。彼女はコナーが犯人だと疑っていたため、2人は証拠を隠滅するために遺体を森に運んで埋めた。
コナーは洗濯乾燥機の中で回っている銀食器を見つける。パソコンの画面に「フロッギングって知っているか?」という謎のメッセージが現れた。動画サイトでフロッギングとは何かを調べていると、カエルのマスクをした何者かに襲われる。帰宅した夫妻は、風呂場で気絶したコナーを発見。そこにも緑のナイフが残されていた。グレッグは室内にいる犯人を探そうとして背後から襲われる。
映画『フロッグ』のあらすじ【転】
その数日前。ミンディとアレックはハーパー家でフロッギングをするため、留守中の昼間に堂々と侵入した。フロッギングとは、夜は屋根裏で静かに過ごし、日中は家主にバレない程度に家の食料を食べて自由に過ごし、5日程度で次の家へと渡り歩くというもの。初めてフロッギングをするアレックは、屋根裏でじっとしているのが退屈過ぎて、屋根で煙草を吸うなど自由に動き回った。家主をからかうことを思い付き、Wi-Fiでテレビを立ち上げるいたずらをした。ミンディは修理業者が訪問したため玄関に出て応対する。
アレックの行動はエスカレートし、グレッグをクロゼットに閉じ込めたり、ベッドに小便をかけたりするいたずらを繰り返した。屋根から落としたマグカップは、トッドに直撃する。
ミンディはアレックの暴走に戸惑い、すぐにこの家を出ることを決めた。地下室に隠していた荷物を取りに行くと、グレッグがトッドをバッドで殴打する瞬間を目撃する。グレッグは凶器を隠した後、何もなかったかのように同僚が待つ車に戻った。
映画『フロッグ』の結末・ラスト(ネタバレ)
ミンディが上の階に戻ると、アレックがコナーを気絶させた直後だった。ミンディは足を踏み外して意識を失う。アレックが彼女をガレージの車に乗せたところにグレッグが現れて、車を走らせてしまった。
車の中にあった凶器から、ミンディはグレッグが誘拐事件の犯人だと知る。森で止まった隙に車から逃げて、警察に通報。その後、古びたトレーラーに行方不明の2人の少年が無事でいるのを見つけるが、グレッグに襲われて意識を失う。
ミンディは家に連れ戻され、グレッグに銃殺された。アレックはグレッグを襲うが、ねじ伏せられる。グレッグは2人を誘拐犯に仕立てようとしたが、倒れたふりをしていたアレックに銃殺される。アレックは駆けつけた警官に肩を撃たれて救急車で運ばれた。ジャッキーとコナーは自宅に戻り、呆然と立ち尽くす。森のトレーラーからは少年たちが無事に助け出された。
15年前、誘拐事件の真犯人のグレッグから緑のナイフを渡される少年が、今のアレックであることが明らかにされる。
映画『フロッグ』の感想・評価・レビュー
キャッチコピー「開始45分、その恐怖は快感に変わる。」の言葉通りに、前半と後半では雰囲気がガラッと変わる。妻の不倫、家庭内不和、少年の失踪事件、家の中で起きる不可解な現象など、謎だらけの不穏な前半から、45分後に突然の種明かしで伏線回収が始まる。とは言っても、まだ謎が全て解き明かされる訳ではないので、最後まで目が離せない。一回目の視聴で味わった緊張感は二度目ではもう味わえないので、一回目を集中して視聴して、どんでん返しの醍醐味を味わって欲しい。(MIHOシネマ編集部)
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