映画『ギャラクシー・クエスト』の概要:「ギャラクシー・クエスト」というSFドラマのファン大会が行われ、出演者達が集まった。艦長役を務めたジェイソンは特に人気が高かったため天狗になっていたが、サインしか収入がないという悪口を聞いてしまい、ショックを受ける。
映画『ギャラクシー・クエスト』の作品情報
上映時間:102分
ジャンル:SF、コメディ、ヒューマンドラマ
監督:ディーン・パリソット
キャスト:ティム・アレン、シガーニー・ウィーヴァー、アラン・リックマン、トニー・シャルーブ etc
映画『ギャラクシー・クエスト』の登場人物(キャスト)
- ジェイソン・ネズミス(ティム・アレン)
- 「ギャラクシー・クエスト」というSFドラマの、ピーター・クインシー・タガート艦長役。ファンから一番人気が高いため、共演者達を下に見て馬鹿にしている。
- グエン・デマルコ(シガニー・ウィーバー)
- 「ギャラクシー・クエスト」というSFドラマの、タウニー・マディソン少佐役。ドラマの設定上、大事な言葉を繰り返して言うことしか仕事がないため、共演者達から鬱陶しがられる。記者達から役について質問されず、プロポーションのことしか聞かれないことに不満を抱いている。
- アレクサンダー・デーン(アラン・リックマン)
- 「ギャラクシー・クエスト」というSFドラマの、ドクター・ラザラス役。トカゲ頭の特殊メイクを施している。『トカゲヘッドに懸けて、必ず復讐を果たす』という決め台詞があるのだが、それを心の底から嫌っている。偉そうな態度を取る、ジェイソンのことが嫌い。
- ガイ・フリーグマン(サム・ロックウェル)
- 「ギャラクシー・クエスト」というSFドラマに、端役として出演していた。ジェイソン達のように、主演メンバーとして活躍することを願っている。
- フレッド・クワン(トニー・シャルーブ)
- 「ギャラクシー・クエスト」というSFドラマの、技術主任チェン役。 ジェイソン達よりも落ち着いていて、度胸がある性格。宇宙人のサーミアン星人と、いち早く友好関係を築いていた。
- トニー・ウエバー(ダリル・ミッチェル)
- 「ギャラクシー・クエスト」というSFドラマの、ラレド大尉 役。主に宇宙船の運転を担当している。あがりやすい性格。
- マセザー(エンリコ・コラントーニ)
- サーミアン星人という名の宇宙人。仲間内でリーダー的存在。種族として嘘に疎く、心穏やかで優しい性格。「ギャラクシー・クエスト」というSFドラマを、歴史的ドキュメンタリー作品と信じている。
- サリス(ロビン・サックス)
- サーミアン星人と敵対している宇宙人。緑色の皮膚で覆われ、人間離れした見た目をしている。嘘を吐くことや卑劣な行為を平気で行う、残虐な性格。
映画『ギャラクシー・クエスト』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『ギャラクシー・クエスト』のあらすじ【起】
「ギャラクシー・クエスト」というSFドラマのファン大会が開かれ、そのドラマの中で宇宙探査局所属・プロテクター号の乗組員として活躍した俳優達が集まった。ファン達は役柄同様、実生活でも俳優達は仲が良いものだと信じて疑わなかったが、実際はとてもギスギスした関係だった。艦長役のジェイソン・ネズミスはファンから特に人気が高かったため、他の共演者達を馬鹿にしたような態度を取っていた。
ジェイソンがトイレの個室に入った際、自分のことを話す青年達の声が聞こえてきた。ジェイソン自身は人気者だと思い込んでいるが、20年間収入は高額で販売しているサインしかなく、仲間達からも悪口を言われ嫌われているというものだった。ショックを受けたジェイソンは、ドラマについて質問してきたファンを拒絶し、怒鳴りつけてしまう。
ジェイソンが激しい二日酔いで目を覚ますと、イベントに行くことを約束していた4人のファンが、サーミアン星人の仮装をしたまま窓の前に立っていた。ジェイソンは仕方なくファンが用意した車に乗り込み、イベントに行くことにした。だが、ファンの中の1人がサーミアン星人とサリスという宇宙人の抗争について長い話を始めたため、ジェイソンは話を聞いているフリをしながら眠ることにした。ジェイソンが目を覚ますと、宇宙船の中だった。ジェイソンはセットの中だと思い、適当に周りに合わせて、サリスへの攻撃を指示した。だが、それはセットではなく本物だった。指示を終えたジェイソンは、ジェル状の膜に包まれたまま、宇宙船から地球の自宅へと帰還した。
ジェイソンは宇宙を旅したことを「ギャラクシー・クエスト」の俳優達に報告するが、誰も信じてはくれなかった。証拠としてサーミアン星人から貰った交信機を見せるが、来る途中にファン(ブランドン)とぶつかった際に、偽物の交信機と入れ替わってしまっていた。そこに、サーミアン星人達が再び助けを求めてやって来る。「ギャラクシー・クエスト」の俳優達はジェイソンが抜け駆けをして仕事を得たのだと思い、宇宙船に行くことを決める。
映画『ギャラクシー・クエスト』のあらすじ【承】
5人の「ギャラクシー・クエスト」の出演者達(グエン・アレクサンダー・ガイ・フレッド・トニー)が、宇宙基地に到着した。グエン達はジェル状の膜に包まれて宇宙を旅したため、ジェイソンの話を信じざるを得なかった。グエン達はサーミアン星人と相対し、「ギャラクシー・クエスト」を本物の歴史的ドキュメンタリー番組だと思っていることを知る。
グエン達は自分達の手に負えないことに恐怖し地球に帰りたいと訴えるが、ジェイソンがそれを嫌がった。ジェイソンは地球での自堕落な生活にウンザリしていたのだ。ジェイソンは役者として、「ギャラクシー・クエスト」のピーター・クインシー・タガート艦長を演じ切ろうとしていた。
サリスはサーミアン星人が持っている“オメガ13”を奪おうとしていた。“オメガ13”は惑星で発見されたが、機能は不明の代物だった。“オメガ13”の中心部には未知のエネルギーがあり、操作を間違えると全宇宙が消滅するほどの爆発を引き起こす危険性があった。サリスが“オメガ13”のことを知ったのは、前艦長が拷問され吐いたからだった。その拷問映像を見せられたグエン達は帰りたがるが、サリスが乗った宇宙船が既に近くに来ていたため、地球に帰還することはできなかった。
サリスが通信を通して“オメガ13”を要求してきた。ジェイソンは要求を呑む振りをして油断させ、サリスが乗っている宇宙船を攻撃しようとするが、身振りで通信を切れと指示したことがグエンに伝わっておらず、サリスを罵っている映像が全て筒抜けとなっていた。怒ったサリスは、ジェイソン達が乗っている宇宙船を攻撃した。
ジェイソンは必死に指示を飛ばした。トニーはエンジンをターボに切り替えるが、このまま飛び続ければエンジンがもたず故障する恐れがあった。アレクサンダーは出力を抑えればいいと叫ぶが、ジェイソンはサリスに追いつかれるのを恐れて、その訴えを無視した。さらに、ジェイソン達が乗る宇宙船は12185年の戦争で設置された宇宙機雷原を通過してしまい、船が激しく損傷する。
映画『ギャラクシー・クエスト』のあらすじ【転】
サリスからは逃れられたが、宇宙船のエンジン部分にあるベリリウム球という部品が損傷していた。修理が不可能で交換の必要があったが、船にはスペアが積まれていなかった。ジェイソンはさすがに自分が悪いと感じて、サーミアン星人達に「ギャラクシー・クエスト」がドラマであることを話そうとした。しかし、サーミアン星人に嘘という概念はなかったので、ドラマだということを理解してもらえなかった。
ジェイソン達は近くの惑星にあったベリリウム球を求めて、小型船に乗り込んだ。その星の炭鉱所にベリリウム球はあったのだが、近くには子供の宇宙人の姿もあった。グエンは愛らしい姿に心を動かされるが、その宇宙人達は怪我をした仲間を共喰いするほど残忍な生き物だった。ジェイソンは見張りを立て、ベリリウム球を盗むが、途中でその宇宙人に見つかり追いかけられてしまう。ジェイソンは自らを盾にして皆を逃がした。小型宇宙船は自動操縦のため、ジェイソンを助けに戻ることはできなかった。
ジェイソンはゴリグナックという、醜い猪のような動物に襲われていた。グエンは「デジタル転送」で救出する案を出すが、宇宙船にあった転送機は人間用のため、サーミアン星人の技術者達は未だかつて成功させたことがなかった。そこで、ドラマで技術主任を務めたフレッドが操作を担当することになった。フレッドは嫌がるが、グエンに説得され、ゴリグナックで試してみることにした。しかし、転送は失敗し、ゴリグナックは見るも無残な形で転送されてきた。さらに厄介なことに、先程の生物が「ゴリグナック」ではないことが判明する。ゴリグナックは巨大な岩で出来た生き物だった。ジェイソンはゴリグナックに追いかけられながら、必死にフレッドに呼び掛け、転送してくれと頼んだ。フレッドは嫌がるが、その時部屋に入ってきたサーミアン星人の女性に心を奪われる。フレッドは女性にいいところを見せたいために、転送機を使った。ジェイソンは無事に宇宙船に帰還する。
宇宙船はサリスによって乗っ取られてしまう。ジェイソンはサーミアン星人のマセザーを人質に取られ、“オメガ13”について問い質される。ジェイソンは知らないと訴えるが信じてもらえなかった。グエンも殺されそうになったため、ジェイソンはサリスにドラマを見せて役者であることを明かした。すると、サリスからマセザーに真実を話すよう命令される。ジェイソンの話を理解したマセザーは、強いショックを受ける。
映画『ギャラクシー・クエスト』の結末・ラスト(ネタバレ)
サリスはサーミアン星人を一カ所に集めて空気を遮断し、窒息死させることにした。そして、ジェイソン達を宇宙に捨て、宇宙船は爆発させることを決める。ジェイソンはアレクサンダーと喧嘩する振りをしながら武器を掴み、サリスの手下達を倒した。それを見ていたフレッドがボタンを押し、サリスの手下達を宇宙へと放り出した。
ジェイソンはグエンと反応炉の運転を停止させ、トニー以外が酸素供給を元に戻し、トニーは操縦の練習をすることにした。ジェイソンは反応炉の運転を停止させる手順など知らなかったため、交信機を拾ったブランドンに呼びかけて助けを求めることにした。ドラマに詳しいブランドンの指示を受けながら、ジェイソン達は反応炉の元まで急いだ。すると、途中で“オメガ13”が天井に浮かんでいた。ブランドンは“オメガ13”についてもドラマを見て知っていた。“オメガ13”とは、あらゆる物質を13秒で破壊する物質破壊装置だった。だが、ファンの間では、13秒過去に戻って物質を再構成する装置ではないかと言われていた。
アレクサンダーは無事だったサーミアン星人のクエレックと共に、サーミアン星人が閉じ込められている部屋のドアを手で抉じ開け、隙間風が通るようにした。一方、機械室にサリスの手下がいることに気づいたフレッドは、転送機を使ってゴリグナックを機械室に送り込んだ。暴れたゴリグナックがサリスの手下と共に宇宙に飛び出していった後、フレッドは空気圧を変えてサーミアン星人が閉じ込められている部屋に酸素を送り込んだ。アレクサンダー達が部屋でそのことを喜び合っていると、クエレックがサリスの手下に撃たれてしまう。クエレックは瀕死の状態で、アレクサンダーに父のように慕っていることを打ち明けた。アレクサンダーは大嫌いだったドラマのセリフを用いながら、復讐することを誓った。クエレックはアレクサンダーの腕の中で息を引き取った。
ジェイソン達は反応炉に辿り着くが、停止させる前に、起爆装置が1秒前で止まった。ジェイソン達はそのことに脱力しながらも仲間達を呼び寄せ、自分達の乗った宇宙船を囮にして、サリスの宇宙船を宇宙機雷原に誘き出した。そして、自分達の宇宙船の背後に機雷原を追尾させ、サリスが油断したところで、サリスの宇宙船にぶつけて爆発させた。
マセザーは酷い怪我を負っていたが生きていた。さらに、ジェイソンが言ったことはサリスを油断させるための嘘だと思っていた。ジェイソン達はあえて何も言わなかった。ジェイソンは地球に帰ることを決めるが、マセザーから優れた指導者がいないから残ってくれと頼まれる。ジェイソンはココにいると言って、マセザーに敬意を払った。サーミアン星人達もマセザーのことを指導者と認めていたため、ジェイソンに倣ってマセザーに敬意を払った。
フレッドに扮したサリスが現れ、ジェイソン達は次々と撃たれてしまう。ジェイソンは瀕死の中、マセザーに“オメガ13”を起動させるよう指示を出した。13秒前に戻ったジェイソンはフレッドに扮したサリスを殴りつけた。グエン達は突然フレッドを殴ったジェイソンに驚き羽交い絞めにして止めようとするが、ジェイソンの言葉を信じたマセザーが、サリスを棒で殴りつけた。
ジェイソン達はマセザー達に別れを告げ、地球へと帰還することにした。フレッドは恋人関係になったサーミアン星人の女性と共に宇宙船に乗り込んだ。ジェイソン達が乗った宇宙船は「ギャラクシー・クエスト」のファン大会会場にぶつかり、停止した。ファン達は派手な演出だと思い、宇宙船からグエン達が出てくるのを興奮した面持ちで歓迎した。だが、そこに生きていたサリスまで現れる。ジェイソンは素早くサリスを撃ち抜いた。グエンはジェイソンの行動に感動し、ファンの前でキスをした。
「ギャラクシー・クエスト」が18年の時を経て映画化することが決まった。
映画『ギャラクシー・クエスト』の感想・評価・レビュー
「スター・トレック」とそのファン「トレッキー」を「ギャラクシー・クエスト」「クエスタリアン」として描いている。
ファンイベントのリアルさや、実際に宇宙で戦うことになるなど、見どころ盛りだくさんの映画。
家族で楽しめる作品です。
公開当時、映画館に観に行きパンフレットを購入しましたが、そのパンフレットがポテトチップが入っているような袋型になっていたことを思い出しました。
他のパンフレットと仕様が違いすぎてしてしまうのが大変でした。(女性 40代)
コアなファンが多いSF映画。舞台や世界観が凝っていて好きな人は本当に詳しいですよね。今作は、そんな人気SF作品の『スタートレック』を程よくオマージュした楽しい作品でした。
人気SFドラマの出演者たちがドラマの世界を「本物」だと思っている宇宙人に助けを求められ、疑いながらも宇宙に向かうお話。
かなりハチャメチャな設定ですが、ドラマの出演者としてのリアルな部分と宇宙人と戦うために、「演じている」部分のチグハグさが絶妙でとても面白かったです。この作品も『スタートレック』ようにコアなファンが多いのだろうなと感じました。(女性 30代)
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