映画『ゲットバック』の概要:ウィルは仲間と共に銀行強盗を行っていた。だが、逃走している最中に問題が発生してしまい、仲間のヴィンセントに銃の弾が当たってしまう。ウィルはヴィンセントを先に車に乗せて金を取りに戻るが、その間に仲間はウィルを見捨てて逃走してしまう。
映画『ゲットバック』の作品情報
上映時間:95分
ジャンル:アクション、ヒューマンドラマ、サスペンス
監督:サイモン・ウェスト
キャスト:ニコラス・ケイジ、ジョシュ・ルーカス、マリン・アッカーマン、サミ・ゲイル etc
映画『ゲットバック』の登場人物(キャスト)
- ウィル・モンゴメリー(ニコラス・ケイジ)
- 強盗犯。綿密に練られた計画によって、数々の犯行を成功させてきた。娘のアリソンを溺愛している。
- ヴィンセント(ジョシュ・ルーカス)
- ウィルのかつての強盗犯仲間。とある事件の最中に暴発した弾が足に当たってしまい、義足になる。借金やFBIから逃れるために自らの死を偽装した。自分を裏切ったウィルに対し激しい憎悪を抱く。
- ライリー・ジェファーズ(マリン・アッカーマン)
- ウィルのかつての強盗犯仲間。ウィルが逮捕されたのをきっかけに犯罪から足を洗い、バーの店員として働いていた。
- アリソン・ローブ(サミ・ゲイル)
- ウィルの娘。子供の頃は父のことが大好きだったが、父が逮捕されたのを機に複雑な思いを抱くようになる。現在は母と義父と共に暮らしている。
- ティム・ハーランド(ダニー・ヒューストン)
- FBI捜査官。ウィルのことを長年追っている。
- ホイト(M・C・ゲイニー)
- ウィルの強盗犯仲間。ウィルを裏切り、警察に見つかる前に逃走する。ウィルが逮捕された後は貧しい生活を送っていた。
映画『ゲットバック』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『ゲットバック』のあらすじ【起】
ニューオリンズ、午前4時。ウィル・モンゴメリーは強盗を行う前に、CCRの曲を聞いていた。それは、6年間変わらない儀式だった。その頃、仲間のホイトが火災報知機や感震器を解除していたが、予定よりも4分遅れていた。ウィルは何だか嫌な予感がして作戦の中止を訴えるが、仲間のヴィンセントは作戦の続行を強く望んだ。
匿名の情報を受けた警察が、ウィル達の行動を監視していた。ウィル達は警察の存在に気づかぬまま、“おもちゃ屋”から近くの“銀行”に侵入した。ウィルは1000万ドルを袋に詰めるが、ヴィンセントは傍にあった金の延べ棒に心を揺さぶられていた。だが、運ぶにはあまりにも重たすぎるため、ウィルは手を出さないようにヴィンセントに指示した。その頃、表にいた警官達は、ウィル達が“おもちゃ屋”の隣にあった“ダイヤ取引所”に侵入したと思って捜索していた。だが、中に誰もいないことから、すぐに銀行に侵入したことに気づく。
ウィル達は逃走するが、裏口から出たところで人にぶつかってしまう。ヴィンセントは刑務所に入るのを恐れて、目撃者を殺そうとした。ヴィンセントがそれを止めようとして揉み合っている間に、拳銃が暴発してヴィンセントの足に当たってしまう。ウィルはヴィンセントを車に運び、置いてきたお金を取りに戻った。しかし、運転席にいたホイトがパトカーのサイレンの音を聞き、ウィルを見捨てて車を発進させてしまう。ウィルはパトカーを奪って逃走した。そして、捕まる前に盗んだ金を火の中に入れた。
映画『ゲットバック』のあらすじ【承】
8年後。
ウィルが刑務所から出所すると、FBIのハーランド捜査官が部下を連れて待ち構えていた。ウィルが盗んだ金を燃やしたとは知らず、取りに行くのを待ち構えているのだ。ウィルはハーランド捜査官を適当にあしらうと、娘の元へと向かった。
ウィルは久しぶりに娘のアリソンに会うが拒絶されてしまう。しかも、プレゼントした熊のぬいぐるみを、もう子供じゃないからと言って突き返される。アリソンはタクシーに乗って去っていった。
ウィルは元仲間だったライリーに会いに行った。ライリーは自分達のことをFBIに売らなかったウィルに感謝していた。その時、ウィルがアリソンから受け取った封筒から、電話が鳴っているのが聞こえた。電話の相手は、死んだと思われていたヴィンセントからだった。ヴィンセントはウィルが逮捕された後、借金取りやFBIから追われ、酷い生活を送っていた。ヴィンセントはウィルに1000万ドルの分け前を要求した。ウィルは現金を燃やしたことを正直に告げるが、ヴィンセントは信じなかった。しかも、ヴィンセントはタクシー運転手をしており、アリソンのことを客として乗せていた。ヴィンセントは娘を人質に取り、ウィルに現金を要求した。
映画『ゲットバック』のあらすじ【転】
ヴィンセントはウィルに12時間の猶予を与えた。ウィルはハーランド捜査官の元に駆け込むが、捜査官はウィルの話を信じなかった。ヴィンセントは殺害後に燃やされており、焼け残った指から指紋を採取して本人だと確定していた。ウィルは帰る間際、エレベーターでFBI捜査官を襲い名札を奪った。そして、名札を使ってパソコンを起動させ、データベースからホイトの居場所を見つけ出した。
アリソンはタクシーのトランクに閉じ込められていた。タクシーは回送になっていたのだが、浮かれた若者が無理矢理タクシーに乗って来た。アリソンはシートを破いて助けを求めようとするが、その前にヴィンセントが若者を殴って路上に放り投げた。アリソンは破った隙間からタクシーの中の様子を確認し、若者が携帯を忘れて行ったことに気づく。
ウィルはホイトの顔面を殴り、ヴィンセントのことを問い掛けた。ホイトは携帯をアリソンの家に置いたことや、ウィルを偵察したことを認めた。ホイトもまた貧しい生活をしており、1000万ドルの分け前を求めていた。ウィルは再びホイトを殴りつけた。ホイトはアリソンがタクシーのトランクに入れられていることを話した。ヴィンセントは自分の足を撃ったのはウィルだと思い込み、ウィルに復讐しようとしていた。その時、FBIの乗った車がやって来るのが見えた。ウィルが窓に気を取られている隙に、ホイトは掴みかかった。2人は殴り合うが決着はつかなかった。ホイトは隠し持っていたショットガンを撃つが、そのまま玄関を開けてしまいFBI捜査官に撃たれてしまう。その隙にウィルは窓から逃げ出した。
映画『ゲットバック』の結末・ラスト(ネタバレ)
アリソンはシートに開けた隙間から必死に携帯を操作するが、停車した衝撃で座席の下に落ちてしまう。その時、パトカーがタクシーを停車させた。ブレーキランプが点いていなかったのだ。アリソンは必死に助けを求めて声を上げた。警官はその声に気づいてトランクを開けさせようとするが、ヴィンセントに撃たれて死んでしまう。
ウィルはヴィンセントが乗っているのと同じタクシーを襲い、GPSからヴィンセントのタクシーの居場所を割り出した。だが、タクシーのナンバーが偽装されており、GPSも別の車のトランクに入れられていた。
ウィルは金を用意するため、もう一度強盗の仕事を行うことにした。全ての事情を話し、ライリーに助けを求めた。ライリーは犯罪から足を洗っていたが、ウィルの真剣な様子を見て協力することを決める。その頃、ハーランド捜査官はタクシー会社に行き、ウィルが探している男の運転免許証の顔写真を見せてもらっていた。そこに写っていたのはヴィンセントだった。
ウィル達は廃工場から6ブロック先の銀行の金の延べ棒を盗むため、地下を歩いて行った。そして、バーナーで天井を焼き、穴から金の延べ棒を落とした。ハーランド捜査官は火災報知機が検知された銀行にウィルがいると睨み急行するが、金庫室には小さな穴が開いているだけだった。ウィル達が赤いトラックで逃げたことを知り、捜査官に見張らせた。だが、捕まえてみると、ライリーと男性の人形が乗っているだけだった。
ハーランド捜査官は残されていたヴィンセントのタクシーのGPSから、金の受け取り場所が遊園地だと割り出した。その頃、ウィルは金の延べ棒を持って遊園地を訪れていた。ウィルはヴィンセントに金の延べ棒を渡すが、ヴィンセントはアリソンを返そうとはしなかった。目撃者を助け、自分を裏切ったウィルのことが許せなかったのだ。タクシーのトランクにアリソンを入れたまま、ガソリンを撒き火を点けようとした。ウィルはヴィンセントに撃たれるがそれでも立ち止まらずに向かっていき、火を点けるのを止めようとした。だが、揉み合っている間に、火がガソリンに引火してしまう。ウィルは車を走らせ、そのまま水の中に突っ込んだ。そして、トランクからアリソンを助け出した。ウィルはヴィンセントに襲われそうになるが、バールを腹に突き刺してタクシーごと沈めた。ウィルは腹を撃たれており、倒れ込んでしまう。アリソンは必死に助けを求めた。そこに、FBI捜査官達が現れ、ウィルを救助した。
ライリーとアリソンはウィルに会いに行った。その時、ウィルはアリソンのトラックに金の延べ棒が1つ残っていることに気づく。ウィルはライリーに諭され、金の延べ棒を海に投げ捨てた。その様子を、ウィルを見張っていたハーランド捜査官が見ていた。だが、本当にウィルが海に投げたのは、金の延べ棒ではなく巨大な松ぼっくりだった。
映画『ゲットバック』の感想・評価・レビュー
アクションは良かったのですが、物語がイマイチでした。金庫強盗達が揉めて、娘が誘拐されて助けて、金が松ぼっくりで…FBIは当然のように間抜けで…とにかく普通で意外性が無かったです。突っ込みどころも結構ありました。アリソン気を失わせて、特に拘束もせずそのままっていうのはあり得ないと思います。手錠をすり抜けた後の手は相当痛いはずなのに、普通に動かしていたり。詰めの甘さが気になってしょうがなかったです。(男性 20代)
ニコラス・ケイジはこういう無茶な盗み屋が本当に似合いますよね。『60セカンズ』で車の窃盗団のリーダーを演じていた時にも盗みを働く前に皆で音楽を聴き、士気を高めていました。今作でも強盗の前には音楽を聴き…。悪いことをしているのに何だかかっこよく見えてしまうのだから不思議です。
いざこざに巻き込まれるのもニコラス・ケイジらしいですが、愛する娘のために必死になる姿は、これが彼の本心だと思い、もう悪事に手を染めるのは辞めたらいいのにと考えてしまいました。(女性 30代)
みんなの感想・レビュー
ド派手なカーアクション、奇想天外な強盗計画。王道なアクション映画のスタイルではあるが、ハラハラドキドキとあっという間に90分が経ってしまった。スピード感溢れるストーリーではあるが、スピード感が溢れすぎてしまったからかサミ・ゲイル演じるアリソンの父親へ対する心境の変化がやや雑な流れになってしまったと所は正直残念に感じた。
ラストシーンでも結局ニコラスケイジ演じるウィルは改心していないという印象を受けてしまった。
しかしスピード感には圧倒せれた為、新幹線や飛行機の中で移動する時にはオススメ出来る作品でもある。