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映画『ごっこ』のネタバレあらすじ結末と感想。無料視聴できる動画配信は?

映画『ごっこ』の概要:廃人寸前の引きこもり40代が、一人の少女と出会い人生を見つめなおす様を追う物語。狂気的な父性を描いた小路啓之原作の人気漫画を、千原ジュニア主演で実写化した一作。

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映画『ごっこ』の作品情報

ごっこ

製作年:2017年
上映時間:114分
ジャンル:ヒューマンドラマ
監督:熊澤尚人
キャスト:千原ジュニア、優香、平尾菜々花、ちすん etc

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映画『ごっこ』の登場人物(キャスト)

城宮(千原ジュニア)
無職の引きこもり男性。夢も希望もない怠惰な生活を送っていた中で、偶然ヨヨ子を見かけ誘拐してしまった日から人生を見つめなおす。
ヨヨ子(平尾菜々花 / 清水富美加)
偶然、城宮に救ってもらった少女。城宮と出会うまでの記憶を思い返そうとはせず、ある秘密を抱えていた。城宮を信頼し、少しずつ変化していく。
マチ(優香)
城宮の幼馴染の婦人警官。地元にいた頃の城宮とは変わっていることに気付くが、ヨヨ子との関係を疑っている。仕事柄正しいことへの執着がある女性。
ヨヨ子の母(ちすん)
カレー屋を営みながら、女手一つで娘を育てている。夫に蒸発されてしまい苦しい環境でも笑顔を絶やさないが、本音は大きな悩みを抱えている。

映画『ごっこ』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『ごっこ』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『ごっこ』のあらすじ【起】

監察官に話しかけられても黙り込む一人の男。その男の名前は城宮。独房に入って13年が経っていた。

城宮は以前、フィギュア作りに没頭し部屋にこもりっきりの生活をしていた。5年前に会社を辞め仕事はしておらずまともに人と会話もしていない城宮が窓を開けるのは、近所の少年たちのいたずらを注意するときだけ。その日もいつも通りいたずらをやめさせようと窓を開けると、向かいの部屋のベランダに締め出された痣だらけの少女を見つける。咄嗟に少女を抱きかかえ、自宅に連れて帰ってしまった城宮。少女は緊張から息を切らす城宮を見て、「パパやん」と呟くのだった。その少女を育てようと一大決心をした城宮だったが、預金は底をついていた。仕方なく十数年振りに実家の帽子屋に戻ると、孫を見られたと喜ぶ父親は安堵し元々立てていた計画を実行するという。実は死のうとしていた父親は、近所の住人達には「老人ホームに入る」と嘘を付き便利屋に頼み最期を迎えようとしているのだ。そんな父を引き留めることもなく見送った城宮。偶然にもその場に居合わせた幼馴染のマチに、少女との関係を問い詰められると咄嗟に「ヨヨ子」と名前を付け、嘘を重ねるのだった。

天気がいいある日。外で遊んだ城宮とヨヨ子が戻ると、父を看取ってくれた便利屋が訪ねてきていた。実は長年の友人だったという便利屋はこっそりと線香を上げに来たのだ。父と離れて暮らしていた時間が長い城宮は、自分が知らない父親の話を便利屋から聞くのであった。

映画『ごっこ』のあらすじ【承】

ヨヨ子は遊び方や食べ方を教わっていないだけではなく、見慣れない人と話すこともできなかった。少なからず「ありがとう」と「ごめんなさい」を言うように約束させる城宮。好き嫌いやその他のわがままにも注意するほど親として自覚を持ち始めていた。

偶然商店街で会ったマチからヒーローショーのチケットをもらったヨヨ子は、すぐに「行きたい」とお願いをする。それはマチの好きな番組のショーだったのである。母親は誰なのか気になっているマチは、二人について行き様子を伺うつもりだったのだ。予想に反して、深い二人の関係性と以前の城宮とは見違える言動に安堵したマチ。その日以降、ヨヨ子も着実に変化していくのであった。

縁日に出向いた二人。少し目を離した隙にヨヨ子とはぐれてしまった城宮は、慌てふためいていた。その姿を見たマチは警察で探そうと提案するも、抵抗する城宮の様子はマチに不安を与えた。BB弾を拾っていたヨヨ子はすぐに見つかったが、その夜マチは城宮の家を訪ねてきた。ヨヨ子との関係を問い詰めるマチに対して、父親の遺骨を畳の下に隠している秘密を明かし誤魔化した城宮。父親は働いていない城宮に年金を残せるように、こっそりと自殺したというのだ。ヨヨ子と城宮の関係の真相を忘れ、年金の不正受給に対して怒り心頭するマチと「仕事を見つける」という約束をしてその日は治まるのだった。

映画『ごっこ』のあらすじ【転】

早速、青果市場での仕事を見つけた城宮。仕事中はヨヨ子を保育園に預けることにした。保育園でできた友達と遊ぶヨヨ子の姿を見て喜ぶ姿は、まさに本当の父親であった。しかし、電車で50分の道のりを、自転車で通う城宮。慣れない労働や残業などガラリと変わった生活は城宮から余裕を奪っていく。経済的にも圧迫されることでヨヨ子の言葉を聞き流すようになった城宮の態度は、ヨヨ子の不満を爆発させた。徐にヨヨ子が言った「また取られる」という言葉にぞっとした城宮は、仕事中も上の空であった。そんなときに声をかけてくれたカレー屋の女性。そのチラシのロゴに見覚えのあった城宮は、ハッと思い出した。ヨヨ子を連れ出した店の看板と同じであったことを。急にヨヨ子を返さなければならなくなる不安に駆られた城宮。夜な夜な車を走らせ、カレー屋に向かうのだった。

開店前の店に訪ねた城宮。心身ともに限界が来ていた城宮はヨヨ子を返そうと思い、謝りに向かったのだが、ヨヨ子の体中にあった痣について唐突に問い詰めてしまった。母親は声を荒げて否定すると、奥からヨヨ子とそっくりな少女が出てきた。実はヨヨ子は双子であり、本当の名前はモミジだという。その家に残っている妹のカエデは難病を患っており、ヨヨ子は妹のために自ら命を絶って臓器移植をしようと体を傷つけていたというのだ。母親もそんな娘の姿に限界が来ていた頃に、城宮はヨヨ子と出会っていた。母親は城宮が誘拐しようとしている姿を見ており、わざと見過ごしたのだった。

映画『ごっこ』の結末・ラスト(ネタバレ)

実の母親の心情を知り、やはり自分で育てなければならないと思いなおした城宮だったが、遊びに出たはずのヨヨ子がいつまで経っても帰ってこなかった。一緒に行っている保育園の友達の親も捜索に出ていると知り焦る城宮。必死にヨヨ子と行った場所を思い返した城宮は、廃墟が怪しいと踏みマチと向かった。予想は見事に的中し、無事にヨヨ子ともう一人の子供を救い出した城宮。ヨヨ子はヒーローだと喜び、より城宮を信用するようになった。

翌日、城宮は保育園の帰りに母親と妹のことを聞き出そうとした。ヨヨ子は過去の話を拒否しようとするが、徐に「お姉ちゃんだから我慢して妹のために死んでほしい」と母親に言われたとこぼした。5歳の子供にそんな身勝手なことを言っていいわけがないと怒りが収まらなくなった城宮。カレー屋へ向かい、母親の首を絞め殺してしまうのだった。

ヨヨ子に最後の思い出を作ってあげようと温泉に向かった城宮。それは母親との最後の思い出の場所であった。翌日には遊園地に行き思う存分遊んであげたが、すでに城宮の罪は明るみになっていた。警察に追い込まれた城宮は、マチに「ヨヨ子を頼む」とだけ言い残し、逮捕されるのだった。

13年が経ち、ヨヨ子は本当のモミジという名前で生活し高校生になっていた。マチの元で暮らしているモミジは大学への進学を目前に控え、初めて城宮の面会に行った。それは施設にあったカラーのマンガは全て、城宮の寄付だと知ったからだ。逮捕されてから黙秘を続けている城宮は上手に声を出せず、すぐに面会を終わらせようとする。しかし少しずつ取り戻した記憶について話すモミジの声に足を止めた。モミジは城宮を弁護するために法学部に進学するという。空白の多い二人の家族“ごっこ”は、時を経て本当の家族の絆へと深まっていくのだった。

映画『ごっこ』の感想・評価・レビュー

誘拐から始まる家族の物語、と聞くと世間を賑わせた「万引き家族」が頭をよぎる。生きるために共に奮闘するのではなく、今作は娘を守るために男が変わっていく物語だ。「パパやん」という魔法の言葉が始めさせた真似事がたどり着く先は決して華やかではないが、希望の見える展開であった。原作ファン視点で見ると、美しさへの執着による人間性の希薄さが気にかかる。2時間に満たない中で、ここまで凝縮されているだけで十分なのだが熊澤尚人監督の手腕に期待していた部分が大きかったのかもしれない。(MIHOシネマ編集部)


千原ジュニアに俳優としてのイメージはありませんでしたが、今作で演じた役は非常に難しい役どころにも関わらず、千原ジュニアのヨヨ子に対するぎこちなさがとてもリアルで驚きました。
次第に父親としてヨヨ子を育てようとする決意や、余裕がなくなってヨヨ子に当たってしまう様子も本当の親子のようでグッとくるものがありました。
マチの存在は、少し鬱陶しい感じもしましたが最終的にはマチがいてくれて良かったと感じます。(女性 30代)

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