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映画『ゴールデン・リバー』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『ゴールデン・リバー』の概要:ゴールデンラッシュに沸く米国西海岸を舞台に、簡単に金を見つける採掘方法を編み出した男を追う殺し屋の兄弟を描いた西部劇。『ディーパンの闘い』のジャック・オーディアール監督による初の英語作品。

映画『ゴールデン・リバー』の作品情報

ゴールデン・リバー

製作年:2018年
上映時間:120分
ジャンル:西部劇
監督:ジャック・オーディアール
キャスト:ジョン・C・ライリー、ホアキン・フェニックス、ジェイク・ギレンホール、リズ・アーメッド etc

映画『ゴールデン・リバー』の登場人物(キャスト)

イーライ・シスターズ(ジョン・C・ライリー)
シスターズ兄弟の兄。心優しい性格をしており、憧れの女性からもらったショールを大切に持ち歩いている。
チャーリー・シスターズ(ホアキン・フェニックス)
シスターズ兄弟の弟。酒に弱く、酔っては直ぐに暴れ出す。実父を殺した過去があり、殺し屋稼業に満足している。
ジョン・モリス(ジェイク・ギレンホール)
ウォームを追跡する提督の部下。ウォームの考え方に影響され、一緒に会社を設立して金の採掘に乗り出す。
ハーマン・カーミット・ウォーム(リズ・アーメッド)
簡単に金を見つけ出すための薬品を編み出した男。金を見つけて、理想的な社会を実現したいと願っている。

映画『ゴールデン・リバー』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『ゴールデン・リバー』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『ゴールデン・リバー』のあらすじ【起】

米開拓時代の西部でイーライとチャーリーのシスターズ兄弟は街を牛耳る提督のために汚れ仕事をしていた。兄弟はある日、モリスに合流してウォームという男を捕まえるように命じられる。モリスも提督の命令でウォームを追跡していた。イーライは道中も女性教師から貰ったショールを大切に携行する。そして酔っ払って暴れるチャーリーに手を焼きながらもモリスが来た道を辿る。

モリスはウォームを見付けるのに成功する。しかし、ウォームもモリスの存在に気付き、声を掛けてくる。親しくなった2人は一緒にサンフランシスコを目指して馬で旅をすることになる。そしてモリスはジャクソンビルの町に向かうとの手紙をシスターズ兄弟のために残していく。道中でウォームはモリスに金を簡単に見付けられる薬品を生成する化学式を発見したと打ち明ける。

シスターズ兄弟もモリスとウォームを追って、ジャクソンビルを目指す。しかし、イーライは野宿している最中に蜘蛛を飲み込んでしまい、体調を悪化させてしまう。そして暴力的だった父親の夢を見てうなされる。

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映画『ゴールデン・リバー』のあらすじ【承】

ジャクソンビルに着いたモリスはウォームに正体が暴かれてしまう。しかし、モリスはウォームから銃を奪ってモリスを拘束する。ウォームはモリスの人間性に訴え掛け、モリスはウォームを解放することにする。シスターズ兄弟もジャクソンビルに到着するが、2人の姿は既に消えていた。そこで兄弟は隣町のメイフィールドに向かうことにする。

実はモリスはウォームと手を組むことにしたのだ。ウォームは金探しは理想的社会を築くための原資を得るためだとウォームに説明する。その話に触発されたモリスは現金を工面し、金の採掘を行うための会社を共同で設立する。

シスターズ兄弟はメイフィールドの町に着く。そこはメイフィールドという名の女主人に支配されていた。女主人はチャーリーに酒を振る舞ってご機嫌を取る。イーライは娼婦に優しく接したことで、娼婦から危険が迫っていることを忠告される。イーライは慌ててチャーリーを連れ出そうとするが、女主人の部下達の襲撃を受ける。女主人もウォームを狙っていたのだ。兄弟は部下達を皆殺しにした上で、女主人も殺す。

映画『ゴールデン・リバー』のあらすじ【転】

チャーリーはイーライに提督が化学式を狙っていることを説明し、再び追跡を始める。そしてサンフランシスコに辿り着く。イーライは提督の下で働くことを辞めて、まっとうな生き方をしようとチャーリーに提案するが、そのことで口論になってしまう。

翌朝、イーライは一人で旅立とうとするが、そこにモリスの行き先を突き止めたチャーリーが説得に現れる。そして2人はモリスとウォームが採掘権を獲得した川を目指す。しかし、野宿していたところをモリスとウォームに見付かり、拘束される。そこでイーライは慌てて提督の部下を辞めたと口走ってしまう。

モリスとウォームを狙う女主人の部下が現れ、銃撃戦となる。そこでモリスは仕方なくシスターズ兄弟を解放して加勢してもらう。兄弟は瞬く間に女主人の部下を殺す。これを機にウォームは金を山分けすることを兄弟に提案し、手を組むことにする。4人は手分けして川を堰き止める作業に取り掛かる。そして次第に4人は距離を縮め、イーライはチャーリーが幼い頃に父親を殺したことをウォームに打ち明ける。

映画『ゴールデン・リバー』の結末・ラスト(ネタバレ)

4人は化学薬品を川に流し、光り輝いて見えるようになった金を採取する。しかし、薬品の毒性が強く、4人は川から上がっては体を洗い流す。徐々に薬品の効果が薄れ始め、チャーリーは慌てて薬品を全て川に流そうとする。そのせいでチャーリーは腕に薬品を浴び、モリスとウォームは薬品が流れ込んだ川で溺れてしまう。

モリスとウォームは助け出されるが、モリスは痛みから銃で自決する道を選び、ウォームも息絶える。イーライはチャーリーを医者の元に運び、チャーリーは負傷した片腕を切断される。そこに提督が派遣した追っ手が現れ、イーライは動けないチャーリーに代わって一人で応戦する。兄弟はその後も命を狙われ続け、その都度、銃撃戦を繰り広げる。

兄弟は全ての決着を付けるために提督の元を目指す。しかし、提督の邸宅に着くと、提督は既に亡くなっており、葬儀が行われるところだった。思わずイーライは怒りに任せて提督の遺体を殴りつける。兄弟は母親が暮らす実家に戻ることを決める。そして母親に抱き締められて実家のぬくもりを改めて噛み締める。

映画『ゴールデン・リバー』の感想・評価・レビュー

ベネチア国際映画祭で銀獅子賞を受賞した異色西部劇。殺し屋兄弟の追跡劇を中心に物語が展開するが、派手な決闘シーンが盛り込まれている訳ではなく、あくまで4人の男のドラマを描くことに焦点が置かれている。ショールや歯ブラシなどの小道具がイーライのキャラクター造形に非常に効果を発揮している。暴力に明け暮れた生活の末に訪れるラストシーンが美しい。ただ、兄弟が抱える闇をもっと掘り下げてほしかった。(MIHOシネマ編集部)

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