長年多くのファンから愛され続けているコミック、『鋼の錬金術師』。20周年を迎えた同タイトルを祝し、実写化企画が進行。合計3部作で構成されている実写作も、本作で大団円を迎える。
映画『鋼の錬金術師 完結編 最後の錬成』の作品情報
- タイトル
- 鋼の錬金術師 完結編 最後の錬成
- 原題
- なし
- 製作年
- 2022年
- 日本公開日
- 2022年6月24日(金)
- 上映時間
- 142分
- ジャンル
- アクション
- 監督
- 曽利文彦
- 脚本
- 曽利文彦
宮本武史 - 製作
- 不明
- 製作総指揮
- 不明
- キャスト
- 山田涼介
本田翼
ディーン・フジオカ
蓮佛美沙子
本郷奏多
黒島結菜
寺田心
内山信二 - 製作国
- 日本
- 配給
- ワーナー・ブラザース映画
映画『鋼の錬金術師 完結編 最後の錬成』の作品概要
大人気コミック『鋼の錬金術師』の実写化企画も、本作をもっていよいよ終わりを迎える。原作を心より愛しているファンにとって、何よりも恐ろしいのがストーリー改変。なぜか漫画原作の多くのメディア展開で、様々なストーリー改変がなされるのだ。その改変が受け入れ難いものであれば、作品事態が総バッシングを受けることは想像に難くない。しかし、その点、本作は安心。本作は原作に多大なるリスペクトを示し、原作に忠実に作品を作り上げているのだ。その姿勢は、あまりに完成度の高いビジュアルポスターからも感じ取れる。伝説、ここに完結。
映画『鋼の錬金術師 完結編 最後の錬成』の予告動画
映画『鋼の錬金術師 完結編 最後の錬成』の登場人物(キャスト)
- エドワード・エルリック(山田涼介)
- かつて人体錬成という禁忌に手を出し、身体を失った青年。弟のアルフォンスと共に、身体を取り戻すための旅に出る。
- アルフォンス・エルリック(水石亜飛夢)
- エドワードの弟。かつて人体錬成で、身体の全てを『あちら側』へと持っていかれた。エドワードによって、鎧に魂を定着させている。
- ヴァン・ホーエンハイム(内野聖陽)
- エドワードとアルフォンスの父親。『お父様』と瓜二つであり、何か重大な事実を周囲に隠しているようだが…?
- お父様(内野聖陽)
- エドワード達の前に立ちはだかる最後の敵。国民の魂を犠牲に、自らを完璧な存在にしようと企んでいる。
映画『鋼の錬金術師 完結編 最後の錬成』のあらすじ(ネタバレなし)
七つの大罪の名前を冠した敵との戦いの末、とうとうエドワード達は『お父様』の狙いを暴き出した。彼の狙いとは、国民の魂を犠牲にすることで、自らを完璧な存在へと昇華することだった。そんな『お父様』を止めるべく、エドワード達は立ち上がる。ロイやイズミなど、長きに渡り歩みを共にしてきた者達や、スカーやグリードなど、かつては敵であった者。元々の立場は違えど、彼らは今、『お父様』を倒すと言う目的のもと、共同戦線を張った。そして、エドワードとアルフォンスの長かった旅が、一旦終わりを迎える。身体を取り戻すために走り出した彼らは、一体どういった結末を迎えるのか。
映画『鋼の錬金術師 完結編 最後の錬成』の感想・評価
七つの大罪
本作には、『七つの大罪』がテーマとして大きく関わっている。七つの大罪とは、主にキリスト教に伝わる考え方で、人間を堕落させる七つの欲望、感情を指す。その七つとは、『強欲』『色欲』『嫉妬』『怠惰』『憤怒』『傲慢』『暴食』。『鋼の錬金術師』シリーズでは、これらの名前を冠した敵がそれぞれ登場、エドワード達の前に立ちはだかる。そして、彼らを全員倒した時、エドワード達の前にラスボスである『お父様』が現れるのだ。この『七つの大罪』との戦いは、『鋼の錬金術術師』シリーズにおける大きな見どころの一つ。特に、『嫉妬』の名を冠したエンヴィーや、『憤怒』の名を持つキング・ブラッドレイとの戦いは、必ず引き込まれるはず。
エドワード達の旅の果て
母を失い、父親も自分達を見てくれない寂しさから、エドワードとアルフォンスはある禁忌に手を出した。母親を蘇らせようとしたあの日から、2人の長い旅は始まったのだ。そして、その度も本作をもって一旦の終わりを迎えようとしている。多くの仲間、敵との邂逅、ニーナやアレキサンダーといった忘れられない出会い。果たして2人は、それらの経験から何を感じ取り、どう成長していったのか。最後の戦いに身を投じるエドワードの前に再び現れた真理の扉。そして、投げかけられる究極の質問。彼にとって、錬金術とは一体何なのか。全ての答えが今作で明らかになる。
圧倒的なお父様の力
本作には数多くの強大な敵が登場する。キング・ブラッドレイやセリム・ブラッドレイを始めとする『七つの大罪』の名を冠する敵。前作では、メイン・キャラクターに据えられていたスカー。エドワード達は、これらの強大な力を持つ敵との争いを乗り越え、とうとう最終戦へと辿り着いた。最後に彼らの前に立ちはだかるのは、『七つの大罪』の彼らの父親でもあり、『お父様』と呼ばれるホムンクルス。この『お父様』、ラスボスに相応しくかなりの強敵。エドワードやアルフォンスだけでなく、ロイやグリード、スカーなどの力を集結しても、尚及ばないのだ。ラスボスが強い作品はいい作品というが、それが事実だということを改めて教えてくれる作品。
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2分の1の魔法
本作のストーリーを聞いて、思わず『鋼の錬金術師』シリーズを思い出したという人は多いのではないだろうか。主人公は、イアンとバーリーという2人の男兄弟。彼らは幼い頃、病気を父で亡くしていた。そして、2人は母より魔法の杖を託された。その杖を使い、父親を蘇らせようとした2人。しかし、魔法は失敗。なんと父親は、下半身だけ蘇ってしまったのだ。と、ここまでは殆ど『鋼の錬金術師』そのままである。だが、本作をただのパクリ作品だと思ってはいけない。本作を手がけているのは、世界が誇るピクサー。視聴者を絶対に涙させるストーリー運びと美しいビジュアルエフェクトは、やはり圧巻。
詳細 2分の1の魔法
鋼の錬金術師
大人気作品の実写化というものは、往々にしてあるものだが、本作もそのパターン。国民的ビッグタイトルが山田涼介主演で実写化されるというニュースは、大きな話題となった。長期に連載されているシリーズ故、幼少期に読んでいた子供が大きくなり、俳優となって実写化に参加するという、感動的な裏話も存在したりする。エドワードとアルフォンスの兄弟は、非常に頭脳明晰な子供達だった。母親を早くに亡くし、父親も蒸発してしまった彼らは、寂しさからとある禁忌に手を出してしまう。それは、亡くなった母親をこの世に蘇らせる人体錬成。しかし、禁忌を破った彼らに待ち受けていたのは、到底受け入れ難い残酷な現実だった。
詳細 鋼の錬金術師
鋼の錬金術師 完結編 復讐者スカー
5年ぶりに動き出した、『鋼の錬金術師』実写化企画。これは、今年で20周年を迎える『ハガレン』を祝してのプロジェクトの一環だ。しかし、あまりに内容の濃い『ハガレン』を、残り一作で完結させることはどうしても難しかった。そこで、最新作と今作の計2作をもって完結編という形にしたのだった。本作から登場するのが新田真剣佑演じるスカー。原作を読んでいる人ならば分かるだろうが、物語完結のためには必要不可欠な人物である。本作を見なければ、折角の最新作の面白さも半減してしまうかもしれない。何としてでも、最新作視聴前に目を通しておきたい一作。
映画『鋼の錬金術師 完結編 最後の錬成』の評判・口コミ・レビュー
「鋼の錬金術師完結編〜最後の錬成〜」
山田涼介が最後の最後で文句なしの演技を見せてくれたので拍手を送りたい。エド役が3作を通してかなり板についてきた感じがあった。ラストシーンとかグッとくるものがあったし、やっぱり山田涼介は演技が上手いなと再確認したので完結編は観て良かったと思う。 pic.twitter.com/rKUbM6UCXf— リヒト@犬王見届けようぜ (@ri_1_315) June 24, 2022
鋼の錬金術師 完結編 最後の錬成を観てきました!
原作になるべく沿うようにしているから、尺もあるため、展開が早い。
ここぞと言う時のシーンは押さえてる!
アームストロング少将がまんまで素敵!
実写制作陣は原作を大切にしていると感じました。
原作ファンはその心を望んでます。— 旭 (@asahi752) June 26, 2022
「鋼の錬金術師 完結編 最後の錬成」。原作での見たかったシーンがほぼ全部入りという感じで面白かったし最後はしっかりほろりと泣けたんだけど、やはり詰め込みすぎ感説明セリフ多い感は否めなかったので、原作知らないとわけわからん可能性はある、でも前作と同様満喫した。続けて見たいな完結編。
— s_yoko (@yozakura555) June 26, 2022
「鋼の錬金術師 完結編 最後の錬成」を観てきました。
前作に続いて、展開が駆け足になるのは仕方ないし、それを以て脚本を悪く言うのは簡単で、私はむしろよくこんな風にまとめたものだと感心しました。そして改めて原作の完成度の高さに畏怖の念を感じずに居れなかった。アニメをもう一度見たい。— 柳浦 遊 (@yuuyanaura) June 24, 2022
映画『鋼の錬金術師 完結編 最後の錬成』のまとめ
本作を見る上で注目したい人物が、エドワードや『お父様』以外にもいる。それは、ヴァン・ホーエンハイム。エドワードとアルフォンスの父親である。彼は、なぜかラスボスである『お父様』と瓜二つであり、互いのことを認知しているようなのだ。また、『お父様』の言う『約束の日』についても、ホーエンハイムは知っている様子。多くの謎に包まれた彼の正体が、本作で明らかになる。また、ホーエンハイムとエドワードの仲は、お世辞にも良好とは言い難い。『鋼の錬金術師』は、深い家族愛の物語。果たして、彼らは家族の繋がりを再び取り戻せるか。
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