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映画『母を亡くした時、僕は遺骨を食べたいと思った。』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『母を亡くした時、僕は遺骨を食べたいと思った。』の概要:漫画家、宮川サトシの自伝エッセイ漫画を映画化。宮川家の要である母、明子が末期の胃がんであることが判明。息子のサトシは一心に母を励まし続けたが、闘病生活の果て亡くなってしまう。だが、その1年後。彼の元に驚くべき知らせが届くのだった。

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映画『母を亡くした時、僕は遺骨を食べたいと思った。』の作品情報

母を亡くした時、僕は遺骨を食べたいと思った。

製作年:2018年
上映時間:108分
ジャンル:ヒューマンドラマ
監督:大森立嗣
キャスト:安田顕、倍賞美津子、松下奈緒、村上淳 etc

映画『母を亡くした時、僕は遺骨を食べたいと思った。』の登場人物(キャスト)

宮川サトシ(安田顕)
中学生の時、白血病であることが判明し、骨髄移植と抗がん剤で完治。そのせいで、無精子症となる。漫画家を目指しはいたが、本気で目指そうとはせず知人と共同経営している小さな学習塾で講師をしていた。母明子のことが大好き。
真理(松下奈緒)
サトシの恋人。明子と仲良しで世話をするようになる。明子の理解者でもあった。包容力があり、泣き虫のサトシを受け止め支えてくれる。
祐一(村上淳)
サトシの兄。弟のために骨髄を提供してくれる。妻帯者で2人の子持ち。母の死に目に会えず、深い後悔を抱えている。明子の死後、父と弟を力強く励ます。
利明(石橋蓮司)
明子の夫でサトシ、祐一の父。普段は寡黙な性質だが、明子のことを心から思っており、死後は妻がいない世界など生きている価値がないと塞ぎ込む。実はとても泣き虫で情けない。
宮川明子(倍賞美津子)
サトシと祐一の母。夫利明のことを君づけで呼び、私のだと笑う。豪快で強く明るく元気。周囲を照らす太陽のような人。非常に愛情が深く、宮川家の要。末期がんになり、亡くなる。

映画『母を亡くした時、僕は遺骨を食べたいと思った。』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『母を亡くした時、僕は遺骨を食べたいと思った。』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『母を亡くした時、僕は遺骨を食べたいと思った。』のあらすじ【起】

2012年、春。宮川サトシの母明子が亡くなった。火葬を終え骨壺へ遺骨を納める際、サトシは母の骨を一欠片ハンカチに包むのだった。
1日前、サトシは葬儀の会食を抜け出し、母の亡骸にお疲れ様と声をかけたが、当然母からは何の返答もなく彼は思わず咽び泣いた。

23年前の夏、中学生のサトシは保健室の先生から両親に渡して欲しいと手紙を受け取る。受け取った明子が中を見てみると、学校検診にて白血病の疑いがあると書かれていた。病院にて精密検査を受けると、サトシはそのまま入院することに。
ある夜、明子はサトシに抗がん剤治療で髪が抜けることや、精子を採取すること、兄から骨髄液をもらうことを話し、絶対に治ると凄い迫力で励ます。それは、まるで不屈の精神を持つ山本キッドのようで、サトシは心強く思った。

サトシの治療が開始され抗がん剤の副作用が現れるように。すると、彼はモルヒネで意識が曖昧になった。明子は病院に泊まり込み息子の付き添いをしてくれる。兄の骨髄液をもらってからは、順調に回復し1年後には普通の生活が送れるようになった。そうして、サトシは中学3年をやり直す。それ以外は何も変わらず、性格も相変わらずだった。

2010年、春。サトシは密かに漫画家を目指し、夜は知人と個人経営している小さな学習塾で講師として働いていた。明子は深夜に帰宅する息子を起きて待っていてくれる。サトシは母が無理をしているのではないかと心配していた。

サトシの前ではいつも元気な様子を見せていたが、この頃から明子は腹部に強い痛みを感じていたようだ。彼女は検査を受けたものの、1人で結果を聞くのが怖いと言うため、サトシが病院に付き添うことに。その結果、明子が進行性の胃がんであることが分かる。更に肺にまでがんが転移しており、ステージ4と判明。すぐに入院した方が良いと言われる。

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映画『母を亡くした時、僕は遺骨を食べたいと思った。』のあらすじ【承】

サトシは茫然とする母の手を握った。その後、父利明にも検査結果を連絡。利明は落ち着けと言ってくれたが、事実をすぐに受け止めきれないのはサトシだけではなかった。だが、サトシはこの時の母の笑顔を目にし、この人には奇跡が起こると思った。そして、再び山本キッドを思い出す。故に、サトシは中学の時の母を思い出し、自分がいるから大丈夫だと自信満々で励ますのだった。
そうして、明子の抗がん剤治療が開始。母が副作用で苦しむ中、サトシは神社へお参りしたり、滝行を行ったりと幾つもの願掛けをした。

2か月後、母が弱音を吐くように。当時付き合っていた彼女、真理が家によく来るようになり、明子は彼女がいる時は弱音を控える。近頃の明子はネガティブなことしか言わないので、サトシも弱り果てていたのだ。買い物から帰ると、母が写真の整理をしていた。自分がいなくなったら、整理する者がいないと言う。サトシは悲しくなってしまい、明子へと涙ながらに生きるのだと訴えた。溜め込んでいた苛立ちを、一番辛いはずの母にぶつけてしまったのだ。

2011年、春。入退院を繰り返す明子を元気づけようと、利明とサトシでドライブへ。街が一望できる展望台で街を眺めながら、明子の話を聞く。そうして、彼女はもしもその時がきたら、延命治療はしないで欲しいと告げるのだった。

抗がん剤治療が1年を過ぎたある日、夕食時に明子が生徒とカレーの話が聞きたいと言い出す。サトシが学習塾での休み時間に生徒と雑談をした時のことだ。明子はサトシの話に捧腹絶倒していたが、突如痙攣を引き起こし、意識を失ってしまう。

今回の痙攣は、脳への転移が原因だと医師から告げられる。更に抗がん剤の効果が弱くなっているため、今後は痛みを緩和させる方向へ変更。サトシは事実を受け入れきれず、真理へと支えを求めた。
その後、明子は放射線治療も受けたが、功を成さず自宅から近い病院へ転院を勧められる。それは死を迎える準備をしろということだった。

映画『母を亡くした時、僕は遺骨を食べたいと思った。』のあらすじ【転】

半年後、自宅近くの病院へ転院した明子。真理は献身的に母の世話をしてくれる。サトシは彼女と結婚したらきっと楽だと思うが、本当は愛していると言う方が先だということも分かっていた。明子にそのことを密かに相談すると、母は紙と鉛筆で一生懸命文字を書く。もう日付も認識できないほどだったが、サトシと真理が結婚することを願っているようだ。すると、真理が急に結婚しようと言い出したため、サトシは病室で大喜びするのだった。

ところが、病院から出た途端、真理が言う。この結婚は間違っている。明子は死ぬ前にサトシが結婚する姿を見て安心したかったのだ。だから、真理は結婚しようと言った。だが、それは決して喜ぶべきことではないと。彼女は明子のことを心から思い、苦しみを労わろうとしている。それなのに、サトシは常に頑張って生きろと言う。それは、明子をより追い詰め、苦しめているのではないか。真理は明子の苦しみをサトシに知って欲しかった。サトシはただ、母に大好きだと本当の気持ちを伝えるべきだ。真理は泣きながらそう言うのだった。

その一件以来、真理と同棲するようになったサトシ。そんなある日、自宅で洗濯物を干していたサトシへと真理から連絡が入る。明子のバイタルが落ちてきているため、すぐに病院へ来て欲しいと言う。サトシは急いで病院へ向かった。

病室へ入ると利明も来ており、医師がもうそろそろだと告げる。母は息子が到着するまで待っていてくれた様子。サトシは明子に装着された酸素管を取り除き、涙を流しながら言葉をかけた。母の生がもうじき終わる。明子の手を握り締め滂沱の涙を流しながら、耳元で愛しているよと何度も囁いた。

そうして2012年、春。明子の火葬が終わるまで、サトシは非常に穏やかな気分で過ごした。しかし、その気分も納骨をする前まで。彼は明子の遺骨を目にすると、母の遺骨を食べたいと思ったのだった。

映画『母を亡くした時、僕は遺骨を食べたいと思った。』の結末・ラスト(ネタバレ)

葬式の後、ふとしたきっかけで明子の話が出ると、堪え切れない悲しみが襲いかかる。利明もまた喪失感に耐え切れないのか、寝室ではなく居間のソファーで寝起きするようになっていた。家の中は片づけができず、雑念としている。

そんなある日、利明が松坂牛を手に持って庭に転がっていた。どうやら酒で酔っているらしい。父の夢には毎晩、明子が現れると言う。だが、起きて探すと見つからない。利明は明子がいないから死んでしまいたいと泣き喚く。そんな父の姿を見たサトシは、間違いなく血の繋がった父なのだと思うのだった。

墓を購入するため、兄祐一と利明、サトシの3人で石材店へ。その後、祐一が3人でどこかへ行こうと言い出す。祐一はどうやら明子似のようで、兄の強引さには父も弟も敵わないのだった。飄々としているようだが、祐一だって悲しくないはずがない。なぜなら彼は母の最期に付き添えなかったからだ。兄はサトシに東京へ行って漫画家になれと怒鳴る。そして、利明には今度こそ自分が面倒を見ると断言するのだった。

2012年、秋。サトシと真理は東京へ引っ越し、サトシは漫画家としてデビュー。順調に仕事をこなしていた。そんな時、名古屋のクリニックから凍結精子保存の更新の連絡が入る。混乱したサトシは相談してから折り返すと言って電話を切った。

真理にクリニックのことを聞くと彼女は生前、明子から預かっていたとサトシの母子手帳と1冊の本を出してくる。骨髄移植の前、確かに精子を提出していたが、その後のことは知らないサトシ。彼は中学生の時の抗がん剤治療のせいで精子が作れない身体だった。明子は息子の将来のために精子を大事に凍結保存していたのだ。

サトシは胸に込み上げ、トイレで号泣。そうして、真理とサトシの間に無事、女の子が誕生。家族が増え、サトシは騒がしくも微笑ましい日々を送るのだった。

映画『母を亡くした時、僕は遺骨を食べたいと思った。』の感想・評価・レビュー

漫画家、宮川サトシの自伝エッセイ漫画を映画化。大森立嗣が監督・脚本を務め、初の家族の実話を描く。原作の自伝エッセイ漫画はSNSなどで大きな話題を呼んでいる。

ギャグを巧みに描く宮川サトシの自伝エッセイ漫画が原作とのことで、今作でも折に触れて面白いシーンが差し込まれている。末期がんという深刻な病と闘うシリアスな面と、控え目ながらもツボを突いてくる笑いのバランスが絶妙。一家の要である母の深い愛情と、そんな母を同様の愛で惜しむ家族の姿が胸を打つ。涙なくしては見られない素晴らしい作品。(MIHOシネマ編集部)


“安田顕を観る”ような作品であった。思っていたよりも”死”というものに関して観やすく、「遺骨を食べたい」という気持ちが何となくわかったような気がしている。最後の手紙は温かく、お母さんの伝えたかったことは十分伝わっていたし、主人公が強く柔らかいような印象になれていた。

このお母さんは強くて愛に溢れている人柄で、愛されるのも当然だろう。お母さんから学ぶべきことはきっとまだまだあるに違いない。表面上の物事だけではない、何か。何度か観て気づこう。(女性 20代)


いつか誰もが通る身内の死を丁寧に描いていたと思う。遺骨を食べたい、という気持ちは観る前はあまり理解できなかったが、観た後は「もしかしたら自分の母が亡くなったとき、同じことを考えるかもしれない」と思った。きっと、同じことをする人もいるのだろう。そういう人に寄り添って、共感できるような作品になっていたように感じる。愛情がたっぷりと詰まった映画だった。(女性 20代)

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