映画『花影(2007)』の概要:2007年制作の日本映画。山本未來演じるジュエリーデザイナーのヒロインが韓国で偶然出会った男性のおかげで、勝ち気でわがままな人生観が徐々に変化していく悲しくも暖かいドラマ。
映画『花影』 作品情報
- 製作年:2007年
- 上映時間:88分
- ジャンル:ラブストーリー、ファンタジー
- 監督:河合勇人
- キャスト:山本未來、キム・レウォン、戸田恵子、パク・ジョンス etc
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映画『花影』 評価
- 点数:75点/100点
- オススメ度:★★★☆☆
- ストーリー:★★★☆☆
- キャスト起用:★★★☆☆
- 映像技術:★★★☆☆
- 演出:★★★☆☆
- 設定:★★★☆☆
映画『花影』 あらすじネタバレ(ストーリー解説)
映画『花影(2007)』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む
映画『花影』 あらすじ【起・承】
在日三世である五木尚美(山本未來)は、才能あるジュエリーデザイナーとして銀座に店を構えていた。
その彼女に韓国・釜山の新しく出来るホテルのモールで出店しないかという話があり、商談のため釜山を訪れた。
しかし彼女の勝ち気で自信満々の態度に、韓国側は取引をしないと決める。
翌日、日本に帰国する途中初めて韓国に来たのだからと、先祖の墓を訪れた尚美。
墓に到着すると日本とは勝手が違うため墓の場所がわからない。
そこに美術の課外授業で桜を描きに来ていた小学校の担任スンウ(キム・レウォン)と生徒達が声をかける。
在日といえど韓国語は全く話せない尚美だったが、偶然生徒に日本人がいたことで通訳をしてもらい助かる。
優しいスンウは生徒達と墓を探してあげ、お参りの仕方も教えた。
通訳をしてくれた少女は嘘の通訳をする。
尚美に気がありそうなスンウに「彼女は来年またここに来る」と言っていると言う。
墓参りも終わり、尚美はタクシーに乗り込む前にお礼を言い名刺を渡しスンウと別れた。
スンウは来年必ずここで待っていると誓う。
帰国後、尚美は大阪に暮らす不倫相手の人気カメラマン・土門(石黒賢)と会う。
尚美は土門の離婚を希望していた。
そこで翌日土門が仕事でインドに向かうのを見届けた後、土門の自宅に乗り込み妻に会った。
2週間が経った。
しかし土門とは連絡がつかない。
その矢先携帯に連絡が入った。
会って連絡が無かった理由を聞くと、土門の妻が心臓発作で入院していたためという。
そのことで尚美との関係を清算しようと呼び出したのだ。
尚美は納得が出来なかった。
映画『花影』 結末・ラスト(ネタバレ)
土門と別れ話をした後、二人のスキャンダルが世間を賑わした。
ジュエリーショップにも連日マスコミが押し寄せ、尚美は実家の奈良に身を隠すことにした。
全てを知った上でも養父母である両親は優しく迎えてくれた。
在日であった父は尚美が3歳の時死んでいる。
長く過ごした実家で静かにデザインに打ち込む尚美。
そんな矢先実家に1通のエアメールが届いた。
それは韓国からだった。
身に覚えの無いことに驚いたが、韓国語が読める養父に翻訳を頼んだ。
その夜、養父が手紙を訳して持ってきてくれた。
それはスンウからのラブレターであった。
桜の季節にまたあのお墓で待っていると。
すぐさま韓国に向かう尚美。
着いてみると桜はちょうど満開で、スンウは同じ場所にいてくれた。
彼と初めて長く語り合う尚美。
彼女は何故か韓国語が出来るようになっていた。
休息に惹かれ合う二人。
スンウは母にあってくれないかと言い、バイクで実家に連れて行った。
実家で迎えてくれたのはスンウの母だった。
名を名乗ると泣いて喜ぶ母。
実はその手紙を尚美に出したのは母だという。
そのことをスンウに聞きここまで連れてきてもらったというと、ひどく驚いた。
それもそのはず。
スンウは去年の暮れに尚美に手紙を出しに行く途中、交通事故で亡くなっているのだ。
信じられない尚美だったが、しばらくスンウの実家で世話になることにした。
実の親子のように仲良くなった尚美と母。
そんな姿を見てスンウは尚美に感謝と悲しみの言葉をかける。
尚美にはスンウが見えていた。
尚美は1度日本に戻り、全てを精算することに。
店やスタッフの行く末を決めて韓国に戻った。
再びスンウの元へ。
映画『花影』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)
映画『花影(2007)』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む
とんでも大霊界
まさか死んでいるとは。
所謂、死にオチファンタジー。
偶然であった韓国人からの手紙に舞い上がってしまうほどの付いてなかった尚美が、相手も良く思い出せぬまま韓国に向かった。
そこで再会した男性と一気に恋に落ちるありがちなストーリー展開。
そしてやっぱり死んでいたという、これまたありがちなストーリー。
男性に連れていかれたのは実家で、そこで母と仲良くなる。
その日から実の親子のように生活するが、尚美にはスンウが見えている。
韓流スターと日本人の共演とはいえ、霊界の話であることは間違いなく桜の美しい演出でふわっと騙されてはいけない。
雰囲気で感動させる作品である。
この先どうするのか
日本で店を閉め、全てを片付けて再び韓国に向かう尚美。
ラストシーンはそこで終わっているが、民族衣装を着て踊る尚美がエンドロールで写し出されていることからスンウの実家にいることが推測される。
自分にだけスンウが見えるのだろうが、もうこの世にいないスンウの家で暮らし、この先どうするのか。
霊と共に生きる覚悟をしたのか、びっくりの結末であった。
山本未来の意外な演技力
この映画を見るまで山本未来の演技を見たことが無かった。
しかしリアルな女性像を演じることができる良い女優だと思った。
適度な棒読み加減が上手なのである。
その台詞の言い回しが上手すぎず、下手すぎずで誰かの日常を覗いているかのような印象を受ける演技である。
いきなり話せる韓国語
尚美は再び韓国に行く飛行機の中で、養父が訳したものを読まずにハングルが読めるようになった。
着いたら韓国語もベラベラだ。
霊の仕業と言えばそれまでだが、謎のシーンである。
いきなり話せるようになることで確かにファンタジー感は強くなるが、最初から話せるという設定でも良かったような気がする。
あのシーンからジャンルが変わってしまったという印象を受けた。
映画『花影』 まとめ
風景と雰囲気を重視する作品である。
または出演している韓流スターのキム・レウォンファンなら楽しめるかもしれない。
邦画としての出来はごく普通。
韓国語がいきなり出来るようになったあたりは面白さを感じるが、内容はもう少しシンプルでも良かったような気もする。
この手のジャンルは好き嫌いがはっきり別れるため少々勿体ない。
出来たらファンタジー感をもう少し薄めにして、リアルなドラマとして構成していると幅広い層のファンを獲得出来たかもしれないと思う。
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