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映画『ヘイトフル・エイト』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『ヘイトフル・エイト』の概要:鬼才クエンティン・タランティーノ監督の最新作。アカデミー賞にノミネートされた。吹雪の中、山の中にある1件の店に缶詰状態になった8人の男女が、殺人事件の犯人の謎解きをしていく。

映画『ヘイトフル・エイト』の作品情報

ヘイトフル・エイト

製作年:2015年
上映時間:168分
ジャンル:ミステリー、西部劇、フィルムノワール
監督:クエンティン・タランティーノ
キャスト:サミュエル・L・ジャクソン、カート・ラッセル、ジェニファー・ジェイソン・リー、ウォルトン・ゴギンズ etc

映画『ヘイトフル・エイト』の登場人物(キャスト)

マーキス・ウォーレン少佐(サミュエル・L・ジャクソン)
元騎兵隊の黒人男性。南北戦争の北軍に所属していたが、残虐非道な行いから騎兵隊から追放されていた。プロの賞金稼ぎで頭もキレるが、少佐本人の首にも賞金が掛かっている。戦争中にリンカーン大統領と文通していて、その中の1通の手紙を持ち歩いている。
ジョン・ルース(カート・ラッセル)
別名首吊り人。賞金稼ぎで、マーキス・ウォーレン少佐とは8ヶ月前に顔を合わせている。どんな犯罪者でも生け捕りにして、首吊りを見て楽しむという主義。腕っぷしは強いが、それほど頭は良くない。
デイジー・ドメルグ(ジェニファー・ジェイソン・リー)
賞金1万ドルの犯罪者の女性。逃げられないよう、ジョン・ルースと手錠でつながれている。ふてぶてしい性格。
クリス・マニックス(ウォルトン・ゴギンズ)
南北戦争で南軍を指揮していたアースキン・マニックス、別名マニックス略奪団と呼ばれていた男の息子。レッドロックに新しく赴任した保安官。マーキス・ウォーレン少佐を毛嫌いしている。
ボブ(デミアン・ビチル)
メキシコ人男性。4ヶ月前からミニーの紳士服飾店に雇われていて、1週間前からは留守を預かっている。
オズワルド・モブレー(ティム・ロス)
レッドロック周辺の絞首刑執行人。前任の保安官を殺害した犯人に裁きを下すためにレッドロックに向かう途中、ミニーの装飾店に足止めされた。
ジョー・ゲージ(マイケル・マドセン)
カウボーイの男。レッドロックの先にある実家で、母親とクリスマスを過ごす予定だったが、オズワルドたちと共に足止めを食らう。
サンディ・スミザーズ将軍(ブルース・ダーン)
南軍を率いていた将軍。痴呆症気味。チェスター・チャールズ・スミザーズという息子がいたが、現在は行方不明。

映画『ヘイトフル・エイト』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『ヘイトフル・エイト』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『ヘイトフル・エイト』のあらすじ【起】

第1章 レッドロックへの最後の駅馬車

雪深いワイオミングの山の中。
馬を失った賞金稼ぎのマーキス・ウォーレン少佐は、同業者のジョン・ルースが貸切った馬車に乗せてもらった。
ジョンは捕まえた犯罪者デイジーを、レッドロックに引き渡しに行く途中だった。

第2章 ロクデナシ野郎

レッドロックに新しく赴任してきた保安官のクリス・マニックスが、馬車に乗せてほしいと頼んでくる。
仕方なくクリスを乗せることになった。
マニックス略奪団と呼ばれていた南軍の指揮官を父に持つクリスは、北軍に所属していたウォーレン少佐とは犬猿の仲だった。

第3章 ミニーの紳士服飾店

吹雪になり、ミニーの服飾店で休むことになった。
先客の駅馬車が1台あり、店には絞首刑執行人のオズワルド、カウボーイのジョー・ゲージ、将軍がいた。
店主のミニーとスイート・デイヴは、ミニーの母親に会うため1週間前から留守にしていた。
そして、メキシコ人ボブが留守を預かっていた。
駅馬車の御者は女性に会いに行ったらしい。

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映画『ヘイトフル・エイト』のあらすじ【承】

猛吹雪のため、9人はミニーの服飾店に閉じ込められてしまった。

少佐は、ミニーとスイート・デイヴの留守を疑問に思っていた。
スイート・デイヴが椅子から立ち上がることは滅多になかったからだ。

ジョンは、先客の中の1人はデイジーの仲間だと考えていた。
そして少佐と、お互いの賞金を守る、という約束をする。
ジョーとオズワルドの銃を奪い、バラバラにして、O.B.にトイレに捨てるよう命じた。

やがて夕食のシチューを食べ始める。
話は少佐が持つリンカーンとの手紙の事になる。
クリスは手紙を偽物だと見抜き、少佐もそれを認めた。
黒人の少佐は、白人の警戒心を解くために偽の手紙を利用していたのだった。

少佐は、敵として戦っていた将軍の手元に銃を置いて話しかける。
将軍の息子は、賞金首だった少佐の命を狙ってワイオミングの山に来た。
しかし反撃に遭い、ひどい仕打ちを受けて殺された。
将軍が黒人に行った差別への仕返しでもあった。
頭に血が上った将軍は銃を手にしたが、少佐に撃たれてしまった。

映画『ヘイトフル・エイト』のあらすじ【転】

第4章 ドメルグには秘密がある

将軍とウォーレン少佐の話に誰もが気を取られていた時、デイジー・ドメルグはある人物がコーヒーに毒を入れるのを目撃していた。
その後、ジョンとO.B.は毒入りコーヒーを飲んで死んでしまう。

ジョー、オズワルド、ボブを壁際に立たせた少佐。
コーヒーを飲もうとしていたクリスは犯人候補から外された。
そしてジョンの遺体から手錠の鍵と銃を取り、デイジーが逃げられないようにした。

少佐は自分の推理を語り始める。
シチューの味は、1週間前から留守のはずのミニーの味だった。
スイート・デイヴは、外出するなら愛用の椅子も持って出たはずだった。
椅子にかかっていた毛布を取ると、血痕があった。
そして約2年前まで、店には“犬とメキシコ人お断り”という看板があった。
犬を入れるようになって看板は外したが、ミニーはメキシコ人を嫌っていて、ボブを雇うはずがなかった。

ボブは嘘をついていた。
ボブを撃ち殺した少佐。
しかしボブにはアリバイがあり、毒殺犯は別にいた。

映画『ヘイトフル・エイト』の結末・ラスト(ネタバレ)

突然、床下に潜んでいた何者かに股間を撃ち抜かれた少佐。
隠し持っていた銃でクリスを撃ったオズワルド。
クリスは反射的にオズワルドを撃った。

第5章 4人の乗客

その日の朝。
ミニーの服飾店に、駅馬車に乗って4人の客がやって来た。
店には、軍服を着た老人が2日も居座っていた。

オズワルド、ジョー、ボブ、ジョディの4人の客は、居座っていた老人を残し、御者とミニーたちを殺して死体を始末した。
姉を救うというジョディは、老人を店の雰囲気作りに協力させた。
そしてジョディは床下に降りた。

最終章 黒い男、白い地獄

床下にいたデイジーの弟ジョディを殺した少佐。
オズワルドの本名はピート・ヒコックス、ボブはマルコ、ジョーはグラウチ・ダグラス。
彼らはデイジーの仲間、ドミングレギャング団だった。
町には15人の仲間が潜んでいるという。

少佐を殺せばクリスの命を助け、ピートの懸賞金を渡すというデイジー。
クリスは、15人の仲間を嘘だと見抜いた。
ジョンの腕を切り落とし、逃げようとしたデイジーを、その場で絞首刑にした少佐とクリス。
そして2人も死んだ。

映画『ヘイトフル・エイト』の感想・評価・レビュー

会話劇で話が進んでいくので、好きな人にとっては好きな作品だと思いますが、ひたすら長く感じてしまって私にはあまり合いませんでした。
会話の内容が小難しくて、誰が誰と組んでて何が嘘なのか、状況が掴みきれなくて混乱します。恐らく繰り返し観る事で、緻密に計算された細かい部分に気づくことが出来るミステリー作品なんだろうなと思いました。心理戦の攻防が見所なので、難しいミステリーが好きな人にはおすすめできます。
ラストは後味が悪いですが、衝撃的なので、かなり印象に残りました。(女性 20代)


クエンティン・タランティーノ監督作品の中でもかなりクセが強い本作は、もしかしたらかなり観る人を選ぶかもしれない。過激な描写も多く、納得のR指定である。
だが、相変わらずのユーモア抜群のシナリオ、個性的すぎるキャラクターたち、観終わったら絶対に最初から観直したくなるような仕掛けは、やはり流石だなと思う。
実力派俳優陣による騙し騙されの演技合戦も非常に面白く見応えがある。少々長いが、ラストが気になりすぎて何だかんだ最後まで集中して観てしまった。(女性 30代)

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