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映画『變臉 へんめん』あらすじとネタバレ感想。無料視聴できる動画配信は?

映画『變臉 へんめん』の概要:1996年の中国映画。仮面の早変わりの伝統芸、変面の達人ワンが後継者として買った男の子が実は女の子であることがわかり、その子との愛情と芸への執着で葛藤する物語である。

映画『變臉 へんめん』 作品情報

變臉 へんめん

  • 製作年:1996年
  • 上映時間:101分
  • ジャンル:ヒューマンドラマ
  • 監督:ウー・ティエンミン
  • キャスト:チュウ・シュイ、チョー・レンイン、チャオ・チーカン etc

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映画『變臉 へんめん』 評価

  • 点数:85点/100点
  • オススメ度:★★★★★
  • ストーリー:★★★★★
  • キャスト起用:★★★★★
  • 映像技術:★★★★☆
  • 演出:★★★★★
  • 設定:★★★★★

[miho21]

映画『變臉 へんめん』 あらすじ(ストーリー解説)

映画『變臉 へんめん』のあらすじを紹介します。

四川州の伝統劇『変面』とは仮面の早変わりのショーのことである。
変面王と呼ばれているワン老人には子供がいない。
今まで極めた芸も後継者がいないため途切れてしまうことに不安をもったワンは、違法な人身売買で後継者用に男の子を買う。

彼にクーワーと名前を付け溺愛するワン。
その関係はまるで祖父と孫というくらいの愛情深いものであった。

しかしあるときクーワーが女の子であるという事実が判明。
あまりのことにショックを隠しきれないワンは、クーワーを捨てようとするが出来ずに簡単な雑技を教えながらお手伝いとして近くにおいてやる。
このことで関係性は一変。
孫のように可愛がっていたのに、今では邪険にするようになる。
しかしクーワーは人間として注がれた初めての愛情に執着しワンの元を離れない。

そんなワンの手伝いをしたいとクーワーは男の子を連れてくる。
しかしこれが裏目に出て、ワンは誘拐犯として逮捕され死刑判決を受ける。
クーワーは責任を感じワンのつてを辿り、軍の幹部と会う。
そして自分の命と引き換えに釈放してくれるよう頼み込む。

心が動かされた幹部の協力で、無事ワンは釈放される。
そして自分への深い愛情を感じたワンは、クーワーに芸を教えることを決意しまた絆を深めていくのだった。

映画『變臉 へんめん』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)

映画『變臉 へんめん』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む

切なく素朴で心の美しい物語

物語は『生き観音』という異名を持つ人気女形スターリャンの言葉から始まる。
町のお祭りの日、変面王と呼ばれるワンは隅で芸を披露し投げ銭をもらっていた。
それを見たリャンは素晴らしいと絶賛。
花形スターでありながら一般市民の大道芸を認めるあたり、かなりの大物である。
このリャンは最後まで気持ちの良い人物であり、ワンの人生を変えた人物である。

彼はワンに跡継ぎはいるのか?と問う。
子供も弟子もいないワンは、芸を墓場まで持っていくと言った。
しかしその言葉が妙にひっかかり、人身売買から男子を一人買うのである。
最初は芸を仕込むだけのつもりが、お爺ちゃんと呼ばせ溺愛するようになる。
孤独だったワンの世界に、光が差したようだった。
見ている側もこのあたりでワンがまるで自分の身内のような感覚に陥っていることに気がつく。

しかし、ある事件からかわる。
実は買った男の子は女の子だったのだ。
そのことで落胆したワンは、態度が激変。
ご主人様と呼ばせ僕のように世話役や雑用をさせる。
だが虐待されて育ってきた娘にとって、初めて人間としての幸せな時間を過ごさせてもらったワンだった。
離れたくない。

このあたりのシーンは人としてどうなのかと疑ってしまう。
愛情云々ではなく後継者として愛していたのか。
ここからがこの映画の見せ所だ。
愛されたい子供の名演技と心の葛藤に苦しむ老人の名演技合戦が始まる。

交代で泣かされるはめになり、最後は号泣という流れ。
日本映画では真似できないトータルの芸術性が光っている。
しかし決して派手ではない、日本で言う山田洋二監督作品のようなほのぼのさと素朴さが
合わせて倍になったような感動作品なのだ。

映画『變臉 へんめん』 まとめ

中国映画には伝統芸を盛り込むタイプの映画が多い。
日本映画は現在そのような作品は少なく、徐々に若者も日本古来の良さを知らない人が増えてきている。
そういう理由からも中国の伝統芸映画は新鮮に感じてしまう。

本作品の変面は仮面をものすごいスピードで入れ替えるショーである。
このショー自体知らない人は多いだろう。
四川省の伝統である。
この俳優は変面を1ヶ月特訓して撮影に挑んだという。
そのくらいの気迫が感じられる映画だけあり、内容も芸も共に感動できる作品に仕上がっている。
孤独な老人と人身売買で買った子供。
この2人の価値観の違う愛情がラストで1つになった時、今までの映画の世界観がさらに美しいと感じることができるのだ。

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