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映画『火花(2017)』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『火花(2017)』の概要:“お笑い芸人”が純文学小説を書いたという話題性と処女作ながら第153回芥川龍之介賞の受賞という異例の実績を挙げた、ピース・又吉直樹執筆の小説を実写映画化。監督に板尾創路を迎え「お笑い」に翻弄される二人の男の10年間を描いた一作。

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映画『火花』の作品情報

火花

製作年:2017年
上映時間:120分
ジャンル:ヒューマンドラマ、青春
監督:板尾創路
キャスト:菅田将暉、桐谷健太、木村文乃、川谷修士 etc

映画『火花』の登場人物(キャスト)

徳永(菅田将暉)
お笑いコンビ・スパークスのボケ担当。小さい頃からの夢であった「漫才師」になるため奔走していた。営業先で出会った神谷を「師匠」と呼び、慕う。
神谷(桐谷健太)
お笑いコンビ・あほんだらのボケ担当。徳永の先輩芸人であるが自分のやりたい「常識を覆す」お笑いを追及するために、葛藤を繰り返す。
真樹(木村文乃)
上京した神谷の同居人。恋人ではないが心地よい空気感を放つ存在。徳永も姉さんと慕っていた。
山下(川谷修士)
お笑いコンビ・スパークスのツッコミ担当。徳永とは小学校からの付き合いで幼馴染。

映画『火花』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『火花(2017)』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『火花』のあらすじ【起】

「天下を取ってフェラーリを買いたい」そんな大きな野望とともに幼馴染とお笑いコンビを組んでいる徳永。徳永と幼馴染の山下は「スパークス」というコンビ名で活動していた。

熱海のお祭りへ営業で出向いたある日、廃れたお祭りの小さなステージで披露した漫才は、ウケることもなく、地元の不良たちに絡まれる始末。そんな中、次の出番を待ち構えていた4歳上の先輩芸人・神谷と出会う。神谷が組んでいる「あほんだら」というコンビの漫才は、型にはまらず、常識的とは言えないネタを繰り出していた。

仕事終わり、神谷から飲みの誘いを受けた徳永。相方を「一番のライバル」と例える神谷との会話は、まるでリズミカルな漫才のように心地よく、徳永はどんどん神谷に魅了されていった。不意に「弟子にしてください」と申し出ていた徳永。笑いながら了承した神谷は「俺のことを忘れないこと」とひとつだけ条件を提示し、自分の伝記を書いてほしいと頼む。上京してきて友達も仕事仲間もいなかった徳永に、この日を境に師匠ができた。徳永は神谷との日々をノートに書き綴り始める。

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映画『火花』のあらすじ【承】

徳永は東京、神谷は大阪を拠点にそれぞれ奮闘していた。

徳永の主戦場は小さな劇場で、公園で子供を目の前にネタ合わせする日々。運命の分かれ道ともなる、月に一度のネタ見せでは容赦ない指摘やコンビ名すら間違われる始末の徳永。活躍し始める同世代がチラホラと出てきて、焦りも隠せない毎日を送っていた。

そんな中、大阪での活動に限界を感じた神谷が見切りをつけて上京した。ふたりで吉祥寺・井の頭公園を散歩していると、見慣れない楽器を奏でるひとりの男性がいた。神谷は興味津々で歩み寄るもつれない様子の男性。しかし神谷は諦めることなく絡みに行く。徳永の声掛けもあって男性は演奏を再開。ふと気づくと神谷は見事つれない男性とセッションしていた。悶々とした毎日を送っていた徳永は、久々に神谷の不思議な魅力に触れ、信じていた凄さを再実感する。

散々飲み明かした二人は明け方、神谷の家へ向かった。そこには真樹という女性が待っていた。不意を突かれた徳永。ヒモ状態で真樹と同居していた神谷だが、「お前にしか作れない笑いがある」と徳永を奮い立たせる。その後も二人は毎日のように街へ繰り出し、芸について語り合う日々を送った。

若手芸人が出演するステージに積極的に参加するも、挫折が絶えない徳永。その不安は相方とのネタ合わせ中にも出てしまいギスギスとする日もあった。ある日、神谷に誘われた合コンで陽気に振る舞う神谷を見て違和感を抱く徳永。真樹と付き合っているのか確認すると、「ただ住まわせてくれているだけ」と答えた神谷。さらには徳永と飲みに行くお金も真樹から貰っているという。悶々したまま帰路につく徳永。ネタを覚えながらうつむき歩く徳永はとある店から泣きながら飛び出してくる真樹に気づくことはなかった。

映画『火花』のあらすじ【転】

ある日、神谷に呼び出された徳永は、真樹の家に荷物を取りに行くのに付き合ってほしいと頼まれる。真樹に好きな男ができたらしい、と状況を説明する神谷。心境を察しながら同行した徳永と神谷は、すでに部屋に転がり込んでいた無愛想な男と対峙しながら、真樹と別れた。

徳永は美容師の知り合いに頼まれ、髪を染める練習台となって初めて銀髪にする。新しい髪型は徳永のトレードマークとなって、少しずつレビ番組から声がかかるようになり、環境が変わってきた。一時の若者の流行りだと、おごらないように言い聞かせながらも、世間の波に乗る徳永。一方で、相変わらず自分の信念を軸にする神谷はテレビ出演どころか環境は全く変わらない。そんな神谷を相変わらず尊敬し続け、影響を受ける徳永に対して相方の山下は不満をぶつけ始める。

後輩に奢ることは辞めないがバイトもせずにいた神谷がついに借金で首が回らなくなっていきているという事実を神谷の相方・大林から聞いてしまった徳永。そんな神谷と久々に飲むことに。気が乗らない徳永の前に現れた神谷は徳永と同じく銀髪になっていた。さらに「女が飯を作って待っている」という神谷。見知らぬ女性の家に連れていかれ、ごちそうになる徳永。流しっぱなしのテレビに徳永の姿が映る。徳永は神谷に自分のネタはどうか、とアドバイスを求める。「好きなことをやったらいい」という闇雲な返答をする神谷に仕事として漫才をする葛藤をぶつけてしまう徳永。今の神谷には出逢った頃のような魅力がなくなっていることを痛感する。

後日、相方の山下から同棲中の彼女が妊娠したことをきっかけに、結婚すると告白を受けた徳永。さらに、山下は芸人を辞めるという考えも徳永に伝えた。山下以外とコンビを組むことは考えられない徳永は「引退」という道を決断した。

映画『火花』の結末・ラスト(ネタバレ)

無理をしてでも奢ろうとする神谷にこれ以上借金を増やさせまいと、徳永は神谷と疎遠になっていった。そんな中、神谷の相方・大林から神谷と連絡がつかなくなったと相談を受ける。神谷が住んでいたアパートは既に引き払った後であった。

「漫才師」になり切れなかった自分を悔やみながら最期のステージに立つスパークス。
これまでの感謝を相方とファンに全力でぶつけ、本来、やりたかったネタを最期になってようやくできた徳永。引退後は不動産屋で働くこととなった。仕事の合間に公園で子供と遊ぶ真樹を見かけるも、声をかけずに昔を懐かしんだ徳永。

ある日、1年前に失踪したはずの神谷から電話があった。居酒屋で話を聞くと、神谷は借金のための金策に苦戦してしまい、結局、自己破産することになったという。案の定、事務所もクビになっていた。それでも「お笑い」に固執する神谷はキャラクター作りのため胸手術を受けていた。「オッサンが巨乳だったら面白いやろ」と無邪気に笑う神谷に対して、「世間を無視できない」という現実を突き付ける徳永。神谷はようやく自分過ちに気づき後悔していた。そんな神谷に「花火を見に行こう」と熱海へ誘う徳永。2人が出会った場所を懐かしみ、初めて呑んだ居酒屋を訪れる。そこで参加型のお笑い大会があることを知り、神谷はふたりで出ようと提案をする。乗り気になれない徳永を「芸人に引退はない」と説得する神谷。「とんでもない漫才」を思いついたという神谷に押し切られネタ作りを始める。生き生きした神谷の様子を見た徳永は、「生きている限り、バッドエンドはない。僕たちはまだ途中だ。これから続きをやるのだ」と思う。

映画『火花』の感想・評価・レビュー

人は生涯「青春」真っ只中なのだと感じさせてくれる一作。
近すぎる存在を客観視したときに感じる違和感や、目標を追い抜いてしまったときの虚無感。徳永・神谷と同じ夢追い人のみならず、何気なく生活だけをしている人間でも共感する部分はあると思う。
夢や希望は活力をくれる反面、辛い現実も待っている。才能と努力と現実のバランスが実にリアルで決して派手なストーリーではないものまた味わい深い。
「一花咲かせよう」そう意気込む人たちに向ける目線が変わってくる、趣きある120分だった。(MIHOシネマ編集部)


「あほんだら」神谷の大ファンになりました。殊に、前半の熱海での地獄連発漫才や、太古のお兄さんのシーンはこれからもずっと心に残るだろうと思います。神谷と徳永の日常会話は既に漫才のようで、何度も爆笑しました。「スパークス」の二人の関係性も非常にリアルに描かれていると感じます。木村文乃演じる真樹も含めて『火花』は、登場人物全員のキャラのクオリティが高すぎるほどです。ラストの漫才は、徳永の言葉が痛いほど胸に突き刺さり泣きじゃくりました。(女性 30代)

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