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映画『ひるなかの流星』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『ひるなかの流星』の概要:“初恋のバイブル”と称され、ティーンから絶大な支持を集めた少女漫画の実写化。初恋ながら、同級生と教師の狭間で揺れる夢のようなシチュエーションが描かれる一作。

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映画『ひるなかの流星』の作品情報

ひるなかの流星

製作年:2017年
上映時間:119分
ジャンル:ラブストーリー、青春
監督:新城毅彦
キャスト:永野芽郁、三浦翔平、白濱亜嵐、山本舞香 etc

映画『ひるなかの流星』の登場人物(キャスト)

与謝野すずめ(永野芽郁)
両親の海外赴任をきっかけに、東京の伯父の元暮らすことになった高校生。上京初日に出会った担任になる男性と転校先で出会う同級生の狭間で恋心を育んでいく。
獅子尾五月(三浦翔平)
すずめの担任であり、伯父の諭吉の大学の後輩。オンオフがはっきりしており、仕事もきっちりこなすので人気の社会科教師。生徒との恋に倫理的な制限を感じつつ、揺らいでいる。
馬村大輝(白濱亜嵐)
すずめの同級生。女子に免疫が無く、触れられると赤面してしまうため、素っ気ない態度をとっている。転校初日のすずめに本心を見抜かれてしまい、少しずつ心を開いていく。
猫田ゆゆか(山本舞香)
すずめの同級生。実は馬村に好意を寄せており、唯一話せる存在のすずめを利用して近づこうとしていた。すずめと打ち解けた後は、すずめを支える大切な存在となる。
熊本諭吉(佐藤隆太)
すずめの伯父であり、獅子尾の大学の先輩。東京でカフェを営んでおり、陰ながらすずめと獅子尾の恋路を見守っている。

映画『ひるなかの流星』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『ひるなかの流星』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『ひるなかの流星』のあらすじ【起】

両親の海外赴任をきっかけに、叔父の諭吉の元で生活することになったすずめ。初めての東京はすずめにとって異次元のようで、わからないことだらけ。諭吉の営むカフェを探している途中に倒れてしまった。そのすずめを助けたのは諭吉の大学の後輩の獅子尾。命の恩人ながら、勝手に「ちゅんちゅん」とあだ名をつける、フランクな獅子尾の接し方にすずめは「軽い男」と印象を覚えるのであった。

翌日、転校先に初めて登校すると担任として待ち構えていた獅子尾。全く聞いていなかったすずめは驚きを隠せないまま、席についた。さらに、隣の席の馬村の素っ気ない態度に動揺するすずめ。小さい時から皆一緒に成長する田舎とは違い、都会の学校で一から友達を作るのに苦戦するすずめは屋上で一人お昼を食べることにした。その姿を見た獅子尾は「気楽にいけ」とアドバイスをする。すずめは放課後、獅子尾のアドバイス通り自然体で馬村に声をかけてみる。しかし、その場をすぐに去ろうとする馬村。咄嗟にすずめが腕を取ったとき、馬村は顔を真っ赤にしてうつむいている。馬村が素っ気ないのは、女子に免疫がないからだと気づいたすずめは素直に「友達になってください」と伝える。真っ直ぐな姿に脱帽した馬村は翌日からすずめとだけは話すようになった。

馬村の変化に気づいた馬村の男友達・犬飼学と猿丸小鉄は、すぐに声をかけた。さらに、女子の誰とも話さない馬村が初めて心を許したすずめには、猫田ゆゆか、鶴谷モニカ、亀吉奈々が友達になろうと話しかけてきたのだった。そして、7人は移動教室のグループになった。

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映画『ひるなかの流星』のあらすじ【承】

実はゆゆかは馬村のことが前々から気になっていた。野外活動中に、馬村に話しかけるも相手にされない自分とは違い、すずめには話しかけに行く馬村の姿を見て嫉妬したゆゆか。
ゆゆかは、薪小屋へ集合するよう先生が呼んでいたと、すずめへ嘘の情報を教えた。山奥へひとり入っていくすずめの姿をみた馬村は気になって後をつけていく。案の定迷子になったすずめを見兼ねて声をかける馬村。そして雨が降り出してしまい、二人は小さな山小屋へ避難した。雨宿りをする中で、馬村は小さい時に母親が家を出ていき男だらけの家族で育ったため、女性に免疫がないと正直に打ち明けた。そんな馬村を前に、すずめは素直に嬉しいと伝える。そのすずめの表情を目の当たりした馬村は徐々に好意を持ち始める。

しかし、雨に濡れたすずめはぐったりし始める。すずめと馬村が居ないと気づいた獅子尾が探しにやって来たときには、すずめは立てない状態になっていた。そんなすずめを見た獅子尾は思わず「しっかりしろ、ちゅんちゅん」と呼び掛けてしまう。すずめと獅子尾は元から知り合いだと気づいた馬村。獅子尾はすずめを救護室まで運び、目が覚めるまで付き添うのだった。

翌日、すずめはゆゆかに面と向かってなぜ意地悪をするのか聞きだすことにした。ゆゆかは、すずめの田舎をバカにし、「友達にはならない」と宣言をする。地元をバカにされたすずめは怒り、ビンタをしてしまう。二人は掴み合いの喧嘩を始め、なぜ可愛くなるために努力する自分ではなく、馬村が相手をするのがすずめなのかとゆゆかが本音を口にした。そこで初めてゆゆかの気持ちを知ったすずめ。運悪く、その場に鉢合わせてしまう馬村たち。咄嗟にレスリングの練習をしていると嘘をついてごまかすすずめ。ライバル視していたすずめにかばわれたゆゆかは理由を聞くと、「嫌な奴だけど嫌いじゃない」と素直に伝えたすずめ。

翌朝、ようやく転校先の制服を着て登校するすずめに声をかけてきたゆゆかは、前日の喧嘩は嘘のように皮肉交じりに友好的に接してくれた。なんだかんだすずめの世話を焼くゆゆか。メイクを伝授し、初めてのメイクに恥ずかしさに顔を隠すすずめ。そこに忘れ物をした獅子尾が鉢合わせ、思わず見惚れてしまうのだった。そして、すずめも獅子尾に恋をしていることに気づき始めた。

休日、諭吉の店を手伝うすずめ。その日はなんと獅子尾も一緒で、二人で買い出しに向かった。帰り道、無邪気に歩くすずめを見て、獅子尾は「一緒にいて楽しい」と素直に伝える。すずめは恋をしていることが確信に変わってきたのだった。そんなすずめは、放課後も獅子尾を見つけては目が合うだけで胸の高鳴りが止まらない初めての感情に浮かれていた。その姿を見た馬村は嫉妬してしまい、いたずらにすずめのほっぺにキスをして立ち去っていく。

後日、ゆゆかの家で過ごすすずめ。上の空状態のすずめを見て、ゆゆかはすぐに獅子尾の事で悩んでいると気づく。自分のことのように相談に乗ってくれるゆゆかに、馬村からキスされたことを言えずにすずめは悶々としていた。

クリスマス。諭吉の家を貸し切ってパーティーを開くすずめたち。馬村はすずめを無視していた。ゆゆかは獅子尾を誘うようにすずめにアドバイスをするが、獅子尾は仕事が忙しく来れないようだった。

映画『ひるなかの流星』のあらすじ【転】

すずめは獅子尾と会えず内心落ち込みながら、一人諭吉に鍵を返すと言ってみんなと別れた。そのあとを追ってきた馬村。元気のない様子のすずめを見兼ねて、イルミネーションを見せに連れていってくれたのだった。そこで馬村は「あいつ」と会えなくて残念そうだな、とカマをかけた。素直なすずめはすぐに獅子尾の話をしてしまい、馬村に本心がばれてしまう。担任に恋するなんてベタだという馬村に、実はその日は自分の誕生日であることを告げるすずめ。馬村は自分のマフラーをすずめに巻いて「おめでとう」と一言伝えるのだった。すずめは気まずそうに放課後のキスの意味を聞いてみる。獅子尾のことが好きであるすずめに、本音は言えず馬村は素っ気なく「意味はない」と返事をするのだった。

諭吉の店に戻ったすずめ。そこへ早く仕事を切り上げた獅子尾が現れたのだった。すずめは用意していたクリスマスプレゼントを渡すことができた。すると、獅子尾も用意していた水族館のチケットをすずめにプレゼントするのだった。二人は翌日に水族館へ行くことを約束し、キスをしかける。しかし、寸前で思いとどまり理性を保った獅子尾は、すずめを家まで送っていくのだった。二人が一緒に歩く様子をたまたま目撃してしまった諭吉。獅子尾を電話で呼び出し、自分が何をしようとしているのかわかっているのか、と説得した。

翌日、早朝に獅子尾を待ち構えていた馬村。すずめのことを軽く扱うなと虚勢を張るが、獅子尾に言いくるめられてしまうのだった。そんな中、ゆゆかの助言を真に受けたすずめは獅子尾に告白する決心をしていた。放課後、獅子尾と二人で会うすずめ。思い切って告白するが、獅子尾は「こういうのやめよう」と、水族館へ行く約束もキャンセルしたいと申し出る。さらに「好きじゃなかった」と言い切った獅子尾の言葉に、動揺を隠せないすずめ。うつむきながら下駄箱へ向かうすずめを待っていたのは馬村だった。フラれたと泣き出したすずめを、馬村は抱きしめて「俺のこと好きになればいいのに」とようやく気持ちを伝えた。しかし、その一部始終をゆゆかに見られてしまう。傷ついたゆゆかは背を向けて走り去ってしまう。大事な友達を傷つけた自分を、すずめは責めてしまうのだった。

年末、母が帰国しすずめは実家へ戻った。傷心したままのすずめは、新学期が始まっても実家に居続け学校をさぼっていた。すると、連絡もつかないすずめを心配し、馬村とゆゆかが実家に押しかけてくる。その夜、すずめはゆゆかに謝った。しかし、ゆゆかが怒っていたのは何も相談されなかったことだった。互いに大事な存在だと伝え合った二人。さらに、ゆゆかの口から、実は馬村にフラれていたことを聞かされる。本音をぶつけ合い、絆を深めたのだった。

一人縁側でたたずむ馬村。そこへ居合わせたすずめ。馬村はすずめがいないとつまらないと正直に伝え、学校に帰ってきて欲しいと言う。二人の言葉を胸に、次に泣くときは、誰かのためか嬉しい時に、そう決めて前に進むことにしたすずめ。

担任も変わり、高校3年生になったすずめ達。馬村は新入生の間で人気が出てしまい、教室に見に来るまでの始末。少し嫉妬しているすずめを見て、久しぶりに声をかけてきた獅子尾。その様子を見ていた馬村は思わず「付き合っている」と嘘をつく。これを機に、「馬村王子騒動」を収めるためにすずめが「ニセ彼女」の役を受けることになった。そして1週間、手をつないで帰る二人。騒動はあっという間に収まり、馬村はお礼にすずめを水族館に誘ったのだった。

映画『ひるなかの流星』の結末・ラスト(ネタバレ)

すずめは大好きな魚を前に、大はしゃぎしていた。その様子を見てやはりすずめが好きだと再実感した馬村。そしてその帰り道、馬村は改めてすずめに告白をした。しかし、その場では返事はいらないと言い、馬村は帰路についた。獅子尾への未練と馬村への気持ちで揺れるすずめだったが、ようやく気持ちの整理がつき、馬村の家へと気持ちを伝えに走る。馬村を前にうまく言葉にまとめきれないすずめ。「獅子尾と馬村は違う、だから馬村の方を向いていく努力をしていきたい」と逆告白をしたすずめに対して、もちろん馬村は「今まで以上に大切にする。よろしくお願いします」と答えたのだった。晴れて本当に恋人同士になった二人。

クラス対抗リレーの選手に選ばれた馬村。放課後、不器用ながらに馬村の鉢巻きに刺繍をするすずめ。その様子を見守る獅子尾は思わず抱きしめてしまった。動揺したすずめはすぐに逃げ帰ってしまう。

リレー当日、たどたどしく馬村に鉢巻きを渡すすずめ。そして馬村に「離さないでね」とポツリ本音を伝えるのだった。リレー本番、何と急遽アンカーで獅子尾が走ることになった。大好きだった獅子尾と大好きになりたい馬村。どちらを応援していいのか、すずめは分からなかった。リレーは馬村が勝ったが、上手く笑えないすずめがそこにはいたのだった。

後日、獅子尾を諭吉の元を訪れ、「もう隠すのはやめる」と正直に何かを伝えようとしていた。その頃、すずめと馬村たちは合宿講習に参加。リレー以降、ぎすぎすした空気を何とかしようとすずめは馬村の本心を聞き出そうとするが、かわされてしまう。落ち込むすずめの元にクラスメイトが打ち上げをしようと提案しに来る。早速、諭吉へ電話をかけたすずめだったが、獅子尾が事故にあったことを聞かされ動揺を隠せずにいた。すずめの異変に気付いた馬村は、素直に獅子尾の元へ行くように背中を押し見送った。その様子を見ていたゆゆかは馬村に声をかける。馬村は誰かの代わりでもすずめの傍にいたかったと正直に胸の内を明かすのだった。

病院に着いたすずめ。待合室には獅子尾が座っていた。獅子尾は諭吉の店を出た時に自転車とぶつかったが、軽症で済んだのだった。本当はすずめのことが好きだったが、きちんと伝えられなかったことを悔いていた獅子尾は、焦った様子で来てくれたすずめを見てこれまでの気持ちを伝えた。そしてすずめは、「初恋だった」と今は馬村が好きであることを真っ向から獅子尾にぶつけたのだった。

合宿に戻ったすずめ。真っ先に馬村の元へ駆け寄った、すずめは勢い余って馬村に馬乗りの状態になってしまう。そんなことは気にせず、思いの内を伝えるすずめ、「今度は私が馬村を幸せにするから。よろしくお願いします」と。馬村はすずめの気持ちを受け止め、嬉しさのあまりキスをした。突然のファーストキスに戸惑うすずめ。その様子を陰ながら見かけたゆゆかは、「あー、ムカつく」と言いながらも二人の幸せを喜んでいた。

一方で、獅子尾は諭吉にフラれたことを報告していた。しかし、獅子尾の表情はとても晴れやかだった。

すずめが小さな時に見た昼間の流星は、見えないだけで常に星は存在しているということを気付かせてくれた。それはすずめにとって馬村の存在だったのだ。

映画『ひるなかの流星』の感想・評価・レビュー

好きになった先生と、好きでいてくれる同級生。さらに性格も異なる二人の狭間で揺れるすずめの恋心はどんな年代の女性にもトキメキを与えてくれるシチュエーションだろう。何より、すずめ自身のキャラクターが愛らしく、どんどん可愛くなっていく変化も共に楽しめる一作であった。映像自体も新鮮な空気が流れているような、フレッシュな感覚を与えてくれる。恋愛ものの作品を多く手掛けてきた監督ならではの見せ方なのではないだろうか。鮮度溢れる物語と煌めくキャストのバランスが絶妙な119分であった。(MIHOシネマ編集部)


自分が好きな人と自分を好きになってくれた人との間で揺れるという定番のストーリーですが、主人公のすずめの一生懸命なキャラクターに永野芽衣さんがぴったりで、とても爽やかな作品でした。私が予想していたラストとは違っていたのですが、こっちを選んでくれて良かったなと、すずめの友人になった気分で楽しめました。
すずめや馬村が自分の想いを相手にきちんと伝える姿がかわいくて素敵で、自分にもこんな風に想い合える相手が欲しいなと、恋したい気持ちになりました。(女性 20代)

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