映画『放送禁止 劇場版3 洗脳 邪悪なる鉄のイメージ』の概要:長江俊和企画、脚本、監督のテレビ番組「放送禁止」シリーズの映画化第3弾。強い洗脳を施されてしまった女性を元に戻す、脱洗脳の過程を記録した映像の中に、驚愕の真実が隠されていた。
映画『放送禁止 劇場版3 洗脳 邪悪なる鉄のイメージ』 作品情報
- 製作年:2014年
- 上映時間:96分
- ジャンル:ホラー、サスペンス
- 監督:長江俊和
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映画『放送禁止 劇場版3 洗脳 邪悪なる鉄のイメージ』 評価
- 点数:
- オススメ度:★★★★★
- ストーリー:★★★★☆
- キャスト起用:★★★★★
- 映像技術:★★★★★
- 演出:★★★★★
- 設定:★★★★★
[miho21]
映画『放送禁止 劇場版3 洗脳 邪悪なる鉄のイメージ』 あらすじ(ストーリー解説)
映画『放送禁止 劇場版3 洗脳 邪悪なる鉄のイメージ』のあらすじを紹介します。
ドキュメンタリー番組で放送される予定だったが、とある理由で放送禁止になった映像を再編集し映画化した。
強烈な洗脳を施された江上志麻子は、親友でビデオジャーナリストの鷲巣みなみの仲介で、心理セラピストの小田島霧花から脱洗脳プロジェクトを受けている。
志麻子に洗脳を施したのは、久慈マリアというカリスマ主婦の料理研究家。
相談に訪れた主婦の弱みに付け込む、恐ろしい女性だった。
普通の主婦だった志麻子はマリアに入れ込み、言われるがまま離婚。
自宅にマリアを住まわせ、志麻子の給料、財産やひとり息子の乃理の身柄も我が物にしていた。
だが、突然マリアは姿を消し、志麻子の自宅は火事になり全焼。
火事には不審な点が多く、みなみは独自に調査を始める。
しかし犯人と思われたマリアは火事の半年前に自殺、志麻子の元夫にもアリバイがあり、調査は進まない。
カウンセリング中に子供の声や足音が聞こえる、子供の姿が映りこむなど、不思議な事が起こる。
そして、志麻子は木のブロックで「EVIL IRON IMAGE」という文字を示した。
考えすぎだと一蹴する霧花に対し、みなみは納得できずにいた。
ある日のカウンセリングで、放火犯はみなみだと指摘する霧花。
その時、別人のようになった志麻子は霧花に近づき、ひとつの証拠を突きつける。
放火犯は、みなみではなかった。
そして、最後の脱洗脳カウンセリングが行われる。
火事の原因が明らかになり、自殺を図ろうとする志麻子は、とある質問を投げかけられる。
そして脱洗脳プロジェクトは終了した。
映画『放送禁止 劇場版3 洗脳 邪悪なる鉄のイメージ』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)
映画『放送禁止 劇場版3 洗脳 邪悪なる鉄のイメージ』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む
よく出来たモキュメンタリーの薄気味悪さ
ドキュメンタリー番組風に作られたモキュメンタリー映画で、ホラー映画なのだが、幽霊などは一切出てこない。人間の怖さが恐怖の映画だ。
隅々までよく見ることによって真実がわかるという謎解き要素が含まれているが、偶然映りこんでしまったものであり、真相がわかった時に人間の怖さを実感できる作品。
他の作品を見ている場合は、人間の悪意や怨念などのドロドロしたものが少なく、物足りなさを感じるだろう。
謎解きに関しても、EVIL(邪悪)IRON(鉄)IMAGE(イメージ)を逆さから読むだけというシンプルさで、難しいものは何も無い。
あとは、所々に映りこむ志麻子の元夫、猛の存在も比較的見つけやすく、意外な部分のつながりを探して気持ち悪さを味わうよりも、容易に気持ち悪さを楽しめる。
わからない部分は最後にネタバラシをしてくれる、親切な部分もある。
中盤での驚くようなどんでん返し
出演者の演技力は特に素晴らしく、名前も知られていない無名の女優が中心なのにも関わらず、本当のドキュメンタリー番組を見ているような気にさせる。
志麻子と霧花が、実は逆であり、洗脳されていた志麻子の中に霧花の人格が芽生えてしまった事。
その人格にセラピーを行わせているという設定は、屁理屈を言っているだけのような発言に上手く繋がっていて、中盤で逆転するシーンには驚くし、設定自体も面白い。
意味ありげな謎の扇子や、乃理の写真の前に置かれた「K」の積み木など、いまいち釈然としないシーンは残る。
また、乃理を死んだ事にしなければならなかった理由も、よくわからないまま終わっている。
志麻子の寝たばこが原因で燃えてしまった家から志麻子と乃理を助け出したが、接近禁止令があるため、アリバイ工作をするしかなかった猛の行動。
それから、志麻子を洗脳し、思い通りにしようとする久慈マリアを殺害した犯人が、猛だという2つの点は、意外性が無く面白味に欠ける。
ラストシーンで、洗脳が解けて乃理と暮らす志麻子のアパートをトラックから除き見ている猛の姿は、どこか異様な執着が垣間見えて、ハッピーエンドの物語に後味の悪さを感じるだろう。
映画『放送禁止 劇場版3 洗脳 邪悪なる鉄のイメージ』 まとめ
「事実を積み重ねることが必ずしも真実に結びつくとは限らない」をテーマにした、放送禁止シリーズ。
ドキュメンタリー番組の撮影中、偶然映ってしまったものが原因でお蔵入り、放送禁止とされた映像だが許可を取って放送するという設定の、人間の狂気、怨念、悪意などを描いたフェイクドキュメンタリーだ。
この劇場版3は、インターネット上に流出してしまったものを再編集した、という設定になっている。
深夜ドラマから始まり、最終回の裏側と謎解きを描いた劇場版1作目、ドラマで特集した大家族のその後を海外の撮影クルーが追った劇場版2作目。
そしてこの作品になるのだが、テレビ版や他の劇場版を見ていなくても十分に楽しめる内容になっている。
しかし、ハッピーエンドで終わってしまう点には、つまらなさを感じてしまう。
だが、1回では納得できずに何度も見て、謎解きやつながりを確認したくなる作品になっている。
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