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映画『不都合な真実』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『不都合な真実』の概要:アメリカの政治家であるアル・ゴアが、環境問題への警鐘を鳴らすドキュメンタリー映画。第79回アカデミー賞の長編ドキュメンタリー映画賞とアカデミー歌曲賞を受賞。本作での活動が評価され、ゴアはノーベル平和賞を受賞した。

映画『不都合な真実』の作品情報

不都合な真実

製作年:2006年
上映時間:96分
ジャンル:ドキュメンタリー
監督:デイヴィス・グッゲンハイム
キャスト:アル・ゴア etc

映画『不都合な真実』の登場人物(キャスト)

アル・ゴア
副大統領も務めたことのあるアメリカの政治家。大学生の頃から環境問題に興味を持ち始め、政治家になってから環境問題に関する講演などを精力的に行っている。

映画『不都合な真実』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『不都合な真実』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『不都合な真実』のあらすじ【起】

きれいな水が流れる川と風に揺れる木々。私たちにとって懐かしいこの自然の風景を、子供の世代、孫の世代まで残し続けたいというのが我々の願いである。

元アメリカ合衆国副大統領のアル・ゴアは、グラフや映像を駆使して観客の前で講演を行っている。彼はアポロ8号から撮った美しい地球の写真を見せ、現在進んでいる地球温暖化への問題提起をしている。

2005年8月29日、テレビではハリケーン・カトリーナによる被災状況の映像が流れている。ゴアによると、政治家たちは地球温暖化問題を敬遠しているという。なぜなら、地球温暖化防止策に乗り出さなければならなくなるからだという。

講演会でゴアは、中学の時の同級生が「アフリカ大陸と南米大陸は昔一つの大陸だったのではないか」と先生に質問し、先生が「大陸が動くはずがない」と答えたというエピソードを語る。そして、彼は「問題は無知ではない。知っているという思い込みだ」というアメリカの作家・マーク・トウェインの言葉を引用した。つまり、我々は地球温暖化などありえないと思い込んでいることが問題だということである。

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映画『不都合な真実』のあらすじ【承】

ゴアの大学の教授は、1957年から大気中のCO2に関する研究を開始した。そして、現代文明の変化がCO2やガスの増加と関係していることを突き止めた。

春夏には植物がCO2を吸い、秋冬には植物がCO2を吐くといったサイクルで地球は呼吸をしている。しかし、教授が1958年から大気中のCO2の濃度の観測を始めると、CO2は右肩上がりに増え続けていた。

世界中の氷河が解け始めており、キリマンジャロの雪は10年以内に無くなるだろうと予測されている。氷床から当時のCO2の量と気温を知ることができ、そのデータから、気温とCO2の量のグラフは比例していることが分かる。65万年もの間、CO2の量は300ppmを上回ったことはないが、現在はそれを遥かに上回っている。そして、50年以内にもっと増えるだろうと言われている。

ゴアは、環境問題はモラルの問題だと言った。政治の世界では、CO2排出の規制案や緩和案が成立しては撤廃されるという事態が繰り返されていた。1989年、ゴアの6歳の息子が生死をさまよう程の交通事故に遭った。それを機に、ゴアは生きている間に何をすべきかを考えるようになった。そして、彼は地球温暖化について本腰を入れて学び始めた。

映画『不都合な真実』のあらすじ【転】

ゴアは「地球を失ってしまう」という危機感を感じている。熱波により、アフリカでは多くの人々が死に、インドでも50度を超える日があった。海水の水温が上がって嵐が起きるようになり、日本での台風の数が増えた。

ハリケーン・カトリーナの被害からなぜ救えなかったのかとゴアは考えていた。彼は2000年の大統領選でブッシュに敗北したが、それでも進むしかないと研究を続けた。

降雨量も変化しており、インドや中国で大洪水が起きている。一方、大洪水の起きた中国の隣の州では大干ばつが起きている。降水地域が移動しており、世界最大級のチャド湖はほぼ干ばつしている。

ゴアの実家は黒牛農家であった。彼は子供の頃、一年の半分は農家のある田舎で自然に囲まれた生活をしていた。

北極の永久凍土が解け始め、北極海の氷原が解けて無くなろうとしている。太陽熱を跳ね返していた氷が無くなり、温暖化が進んでいく。

環境の変化によりワタリドリの生態系も変わってしまい、鳥インフルなどの病気が蔓延している。

南極の棚氷は2002年に観測を始めて35日で消滅した。

映画『不都合な真実』の結末・ラスト(ネタバレ)

ゴアは、テロ以外の脅威にも備えるべきだと主張している。

人口増加や森林破壊、科学技術の進歩が温暖化に関係しており、温室効果ガスの排出量はアメリカが世界最大だという。

子供の頃、ゴアはタバコ畑が好きだった。そこで大人に混じって働いている感覚が得られたからだという。10歳年上のナンシーは10代でタバコを吸い始め、肺がんで亡くなった。彼はナンシーの死の原因を自ら作っていたことに罪悪感を抱いた。

経済と環境は両立しないと一般的に言われているが、ゴアはそれに異を唱える。彼は、世界中を飛び回り、地球温暖化の事実を明確に示す。そうすることで人々の意識が変わると彼は信じている。意識改革の一例として、世界では低燃費車を作っている自動車会社が成功している。

今さら手遅れだと諦めるのではなく、我々がすべきことはたくさんあるとゴアは言う。省エネ家電を選び、低燃費車に乗り、なるべく公共交通機関を使うなどといった我々の行動の一つ一つが地球温暖化防止に繋がるのである。

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